詐騎士(ラノベ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『詐騎士』とは、かいとーこにより2011年に『レジーナブックス』から発売された小説を原作として、麻菜摘により2016年に『アルファポリス』にて漫画化された新感覚王道騎士ファンタジー。王国騎士に所属するルーフェスは、傀儡術(かいらいじゅつ)という特殊な魔術を使う優秀な騎士である。しかし、腹黒で口が達者なため周りからは「詐騎士」と呼ばれている。そんなルーフェスだが、実は性別も、年齢も、身分も、余命すらも詐称であったのだ。武力も口も達者な男装少女が主人公という、新感覚な王道騎士物語が魅力な作品である。

ルゼはギルネストたちに、ノイリを捜すために「機会さえあれば私はいつでも地下に潜るつもりです。ノイリを捜しに」と明かす。

地下の魔界には魔物たちが住まっており非常に危険な場所である。
そんな場所に単身で向かうのは危険であるが、ルゼはそれを承知の上でノイリを捜すために地下に潜るつもりであるという。
大好きで何よりも大切だったノイリのため、自身の身の危険を顧みずに地下へ向かうつもりだと告げる、ルゼのノイリへの思いの強さが分かる言葉である。

姫への罪悪感に苛まれるルゼ

姫に自分の正体を偽ったまま新たな任地に向かうルゼ

全てを捨ててルーフェスの身代わりになったルゼだが、自分に良くしてくれるグランディナに正体を隠したまま遠い任地に行くことに罪悪感を感じ始めてしまう場面。

ルゼはルーフェスの身代わりとして、性別も、年齢も、身分も、余命すらも詐称して騎士として勤めていた。
騎士となったばかりの頃は、全てを詐称していることに何も感じていなかったが、騎士として様々な人に関わるうちにその胸の内にも変化が生じていた。
遠い任地に赴く前に、グランディナから体を心配する言葉をもらったルゼは、そんな優しい心配をしてくれるグランディナを騙していることに罪悪感を感じてしまうのだった。
ルゼが騎士として出会った人々との絆を大切に思い始めたことが分かる場面である。

普段と違う凛々しい表情を見せるゼクセン

ルーフェスの治療の手立てが見つかったことを知り、そのために覚悟を決めるゼクセン

ルーフェスの治療の手立てが見つかり、そのためにも魔物の襲撃からギルネストを守り切らなくてはならないと、ゼクセンが覚悟を決めた場面。

ルゼの暗躍の元、一時凌ぎとはいえルーフェスの治療の手立てがたった。
ゼクセンは、そのためにも魔物の襲撃からギルネストを守り切る必要があるとルゼから明かされる。
それを聞いたゼクセンはルーフェスがまだ生きられるのだと喜び、普段のふわふわした雰囲気を無くした凛々しい表情でギルネストを守り切ることを決意するのだった。
ゼクセンが、ルゼやルーフェスをどれだけ大切に思っているのかがよくわかる場面である。

ノイリと再会を果たすルゼ

ノイリと感動の再会をするルゼ

ルゼは、探し続けてきたノイリとの念願の再会を果たした。

魔族と人間との商売を実現させるために尽力する中、ルゼたちは魔物の襲撃を何とか撃退してつかの間の平穏を得た。
そんな中で魔族の者たちからノイリの存在を聞かされたルゼは、身の上の問題を片づけた後にルーフェスたちと共に再び魔界へと訪れていた。
そしてとうとうノイリとの再会を果たしたルゼは、普段の飄々とした様子は見る影もなく、涙を流しながらノイリとの再会を喜ぶのだった。
幼い頃に離ればなれになった少女たちの、感動の再会シーンである。

『詐騎士』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

本編の補填的な外伝

『詐騎士』には外伝小説が発売されている。
内容としては主人公以外の登場人物の恋愛事情や裏話など、本編の補填的な特別編となっている。
本編のその後の話も載っているため、主人公たちのその後が気になる人には必見である。

知識が深まるおまけ漫画

漫画版の巻末には、おまけ漫画が掲載されている巻が存在する。
例えば「ホーン先生の傀儡術講座」などは、傀儡術について本編では語られなかった補足が描かれている。
それ以外にも、本編に入りきらなかった余談がおまけ漫画として描かれていたりと、おまけ漫画と言いつつもファンには必見の内容となっている。

書籍化後も読めるWEB版小説

原作者であるかいとーこのブログでは、書籍化前のWEB版小説を読むことができる。
書籍化に伴いWEB版小説を非公開にする作者も多いが、『詐騎士』は公開されたままになっている。
書籍化にあたって加筆や添削がされているので、WEB版小説は書籍化されたものとはまた違った内容を楽しむことができる。
書籍化後のファンにとっては、物語の原点を読むことができる貴重な作品になっている。

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@sulfur-kangaroo5

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