メンタル強め美女白川さん(漫画・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『メンタル強め美女白川さん』とは、獅子による漫画で、自己肯定感の高い美人OLが周囲の嫉妬やマウントを笑顔でかわしていく痛快コミックである。2019年からTwitterで不定期で連載され、2022年には井桁弘恵主演でドラマ化された。「私は私、可愛く、強く」をモットーに掲げる主人公・白川桃乃が、悩める仲間達のコンプレックスに寄り添い、ストレス社会を生きる読者にも優しく前向きなエールを送る。コミックスの累計発行部数は40万部を突破している。

主人公の職場の人々

谷口さくら(たにぐち さくら/演:藤野涼子)

出典: cdn.clipkit.co

白川と同期の谷口。入社当時は仲良くしていたが、徐々に疎遠になってしまう。

白川の同期。目立たないタイプで、陰口を言うような女性達が群れている様子をくだらないと感じている。入社当時、単独行動を貫いていた同期の白川に親近感を抱き、声をかけたことがきっかけで白川と話すようになる。しばらくは白川と仲良くしていたが、行動を共にしていることで華やかな白川ばかりが話題になることから、徐々に劣等感を抱くようになってしまった。白川と並んで友達に見えるようにと、髪型を真似して近づけようとしたが逆に「白川さんを意識してる」「イタイ」と陰口を叩かれてしまう。
注目の的である白川のようになりたいという気持ちから、SNSを調べたりするが何も出ず、徐々に白川に対して抱いていた憧れが嫉妬心へと変化した。その後、町田と楽しそうに話している白川を目撃したことで、自分と同じように孤独だと思っていた白川が孤独ではなかったことを知る。孤独を分かり合えると思っていた白川に裏切られたような気持ちを抱いたことから、徐々に疎遠になり、白川の挨拶も無視するようになってしまった。
白川への憧れを拗らせてしまったことで、白川のポーチからアトマイザーを無断で取り出したり、白川が受け取った契約書を隠すなどの行動を起こしてしまった経験を持つ。いずれも大きな問題にはならずに済んだが、谷口の心の中にはしこりが残る結果となった。
群れる女子を嫌っていたが、本心では白川が楽しそうにしている姿をうらやましく感じていた。3巻で再登場した際には営業事務から総務への異動が決まっており、その話を聞いた白川から声をかけられたことを機に和解。新入社員時代に、人前で怒られていた白川に谷口が声をかけており、その出来事が白川にとって今でも思い出深い記憶になっている。

倉橋和樹(くらはし かずき/演:佐藤龍我)

甘党の倉橋は入社当時、もち肌の町田のことを「白玉モチ子さん」と呼んでいた。

CV:野田てつろう
朝比奈の同期で新入社員。やや頼りない印象だが穏やかで礼儀正しい青年。根っからの甘党で、白川に励まされた時にはお礼にどら焼きを手渡した。以後、白川からはこっそり「ドラ橋くん」と呼ばれる。スイーツ好きなことからお菓子選びのセンスは抜群。何かとお菓子に例えがちで、入社当時で社員の名前を覚えられなかった頃には、町田のことを「白玉モチ子さん」と呼んでいた。
女性が痩せたがることには肯定的ではなく、好きな人がどんな体型でもその人自身を好きでいたいという考えを明かしている。その言葉はドカ食いを後悔していた町田を感動させ、それ以後も天然ボケを発揮しながら、ときどき無意識に町田を褒めるような発言をする。そんな様子から白川には、町田といい感じなのではと思われているが、実際のところは謎。
白川と仲が良いことから他の男性社員から白川を狙っているのかと問われるが、白川のことは「先生」のような存在と明言しており、白川には人生相談をすることもある。白川にとっては弟のような存在で、町田も加えた3人でスイーツを食べに行くなど、仲良しトリオのような関係性も垣間見ることができる。

羽柴美雪(はしば みゆき/演:遊井亮子)

出典: ddnavi.com

背景にバラが咲く美貌の持ち主。完璧な美女だが徐々に本性が明らかになる。

CV:生田善子
本社から異動してきた隙の無い完璧アラフォー美女。41歳。ジム通いに美容医療など、美容にかなりの金額をつぎ込んでおり、マンションも購入済み。美容にかける資金は、資産運用で手に入れている。
異動当初は「本当の美人」として白川を凌ぐ人気となり、社内で注目の的となっていたが、上から目線の発言が多いために女性社員からは徐々に距離を置かれる。美容に関して厳しいダメ出しが多いことから、本社では「上から猛毒ヘビ女」というあだ名がついていた。羽柴が他人に厳しいのは、本人が長年の努力によって美を積み立ててきたことの裏返しでもある。努力で何でも手に入れられることを知っているからこそ、自覚しているのに何もしない人に苛立ちを覚える。
学生時代は太っており美容には無頓着だった。勉強一筋だったことから外見について同級生から笑われていた経験を持つ。卒業後、自分を馬鹿にしていた同級生達を見返すために美容に目覚めた。
かなりの毒舌で言うことは厳しく、陰口にも笑顔で堂々と言い返す。自分も他人もありのままを肯定する白川とはタイプが異なるが、悪意を跳ね除けるという意味ではどこか白川と通じる部分がある。朝は誰よりも早く出社して仕事をこなし、残業は絶対にせずに定時で退社する。退勤後もパーソナルジムや異業種交流会、英会話レッスンに出席するなど、常に自分を磨き続けている。
2巻では学生時代の思い出の品である「あんバタ」の裏メニューを知っていた倉橋を見て目を丸くしたり、3巻では自分が教えたサロンの記事投稿で2万いいねを稼いだ花岡に驚いたりと、コミカルに描かれる場面も増えた。更に4巻では「ブス」という言葉を封印したいと白川に打ち明け、花盛りという意味の「ブルーミング」に言い換えたらという提案を受け入れる。2023年2月10日のTwitterに投稿された漫画の中では、成績至上主義の厳しい両親の元で育てられたことも明らかにされている。

花岡光代(はなおか みつよ)

出典: obs.line-scdn.net

流行への感度が鋭い花岡(左)はSNS命のインフルエンサー。コミュニケーション能力も高い。

3巻で初登場した町田の後輩で、経理課に所属する女性社員。29歳。流行に敏感でコミュニケーション能力も高い。そんなキャラクターを活かし「花ちゃん」という名でSNS上にキラキラした日常をアップしている。人気インフルエンサーであり、羽柴から教えてもらったサロンの投稿で2万件もの「いいね」を稼ぐ。
スマホを常に手離さず、映えるものは何でも撮影してSNSにアップする。盛れるカメラアプリや撮り方も熟知しており、手に入れた情報は惜しみなくシェアする。そんな明るいキャラクターのため、学生時代から友達が多く人気者だった。大学時代は人気モデルのアズと共にファッション誌編集部でアルバイトをしており、エディターを志望していた。その仕事ぶりについてはアズよりも良い評価をもらっていたはずだが、アズが読者モデルになった後も花岡が編集部に誘われることはなかった。
ファッション誌のエディターになれなかった悔しさから、SNSを自分が編集長のファッション誌の代わりにしている。キラキラした自分であり続けたいあまり、自分の話をすることが多く、社内で「リア充自慢」と陰口を叩かれてしまうこともあった。望んでいた進路と異なる現実から目を反らすために、SNSの「いいね」や肯定的なコメントに依存する姿も見られる。
キラキラした自分を守るため、人前では愚痴や悪口を言わずに過ごしていた。しかし、仕事を1つすっぽかしてしまった際に梅本から「スマホばかり見てるから大事なことがほったらかしになる」と咎められ、初めて人前で感情的になった。後に白川の計らいで映えない焼き鳥屋に同行し、初めて人前で愚痴をこぼし、腹を割った姿は梅本にも喜ばれた。4巻では腹黒い面が見え隠れしたり、アンチコメントに激昂する一面も描かれた。
初登場以後は時々ストーリーに登場し、白川に学生時代の人気コスメを教えたり、ローズガーデンに2人で行くなど仲良くしている。

若宮星羅(わかみや せいら)

出典: ddnavi.com

アイドル並みに可愛いが無表情な星羅(右)は、白川(左)の褒め言葉に対しても塩対応。

第二新卒で入社してきた白川の後輩。22歳。そこそこ裕福な家庭に育ち、結婚してからずっと専業主婦の母親のような人生に憧れて早く結婚したいと思っている。アイドルのように可愛らしい美貌の持ち主だが、入社当初は無表情であまり喋らなかった。自分が「若くて可愛い」ことを自覚しており、これまでの人生でも若さと可愛さで認められ、評価されて生きてきた。
労働意欲は低く、仕事中は男性社員が自分をチヤホヤしてくれる状況に癒しを見出している。他の女性が可愛い自分に負けて悔しそうにする様子を見ることが好きで、女性に対しては冷たい態度を取る。高校まで関西に暮らしていたため、心の中で毒を吐く時は関西弁になる。男性社員の前でだけニコニコしているため、梅本からは「養殖ぶりっ子」と言われる。
高3の時に大好きだった彼氏に振られたことがきっかけで、その彼氏を見返したいという気持ちから婚活を始めた。マッチングアプリを使い分け、土日はデート続きで忙しく過ごす。結婚を急ぐのは、自分の価値だと思っている若さと可愛さが失われることで自分が評価されなくなることを恐れているためである。
大学時代にはミスキャンにもエントリーしていた。エントリー時の動画配信の際にはファンも多く存在したが、時折現れるアンチコメントに傷ついたこともあり、メンタルは決して強くない。ミスキャンではグランプリを逃し、準グランプリとなる。グランプリの女の子は2学年下だが自立心やしっかりとした内面が備わっており、そんな年下の女子が現れたことで、自分より若い可愛い子がどんどん出てくることに焦り始めた。その結果、自分が選ばれなくなる前に婚活を急ぐ。
なかなかお眼鏡に叶う相手に出会えずにいた中、商社マン月山の素朴な雰囲気に惹かれ始める。しかし、月山が子を持つ既婚者であることを知ってしまい愕然とする。店を飛び出して雨の中ベンチに座っていたところで白川達に遭遇し、白川達の前で年を取ることで自分が評価されなくなる恐怖を吐露した。その後、事情を聴いた白川達から誕生日を祝われる。以後、塩対応ながらもほんの少し白川達に対して心を開きつつある。

松井友之(まつい ともゆき/演:庄野崎謙)

出典: ddnavi.com

同期で何かと気が合う松井(左)と梅本(右)だが、松井は梅本の好意には気づいていない。

営業部に在籍している梅本の同期。33歳。白川に好意を抱いており、食事に誘おうとしていた。梅本が松井に好意を抱いていたことを察した白川から誘いを断られ、白川を諦めるが、その後ほどなくして10歳年下の若い彼女ができる。
後に彼女の浮気発覚により破局し、梅本にヤケ酒に付き合ってもらう。その後も梅本とは時々食事に行く仲で、松井にとってサッパリとした性格の梅本は気を許せる良い仲間である。
3巻では彼氏と別れたばかりの花岡のターゲットになるが、梅本とラーメンに行くという理由で誘いを断る。ラーメンには花岡も誘うが、高カロリーを理由に断られる。
営業部らしい気さくな雰囲気の好青年で、花岡には「とびぬけてイケメンではないが優しい」「年下の可愛い子に弱い」と判断されている。

東郷賢吾(とうごう けんご/演:柏原収史)

出典: pbs.twimg.com

朝比奈(右下)の仕事ぶりを評価し、プロジェクトのサポートに推薦した東郷(中央)

白川の上司。社内では憧れの上司として名が挙がり、ダンディな外見から女性社員からの人気も高い営業係長。40歳。3巻では係長から課長に昇進している。
笑顔で明るく飄々とした雰囲気を出しながらも、ポジティブな言葉で部下のモチベーションを上げるのが得意だが、仕事に関してはシビア。朝比奈がスケジュール管理をしっかりとした上で先を読んで動ける点を見抜き、新規プロジェクトのサポートメンバーに加入させた。
社内では東郷からコーヒーをもらうと幸せが訪れるという伝説が存在しており、朝比奈と白川は時々東郷から差し入れとして受け取っている。
4巻のエピソード25『東郷課長の王手』では、これから後輩が増える白川が憧れの上司として研究対象にしており、同エピソード内で将棋が好きということが判明した。

主人公の家族

白川蘭子(しらかわ らんこ)

8lkinkuma841
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