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virtueのレビュー・評価・感想

DEATH STRANDING / デス・ストランディング
10

小島監督の新たな世界

『メタルギア』シリーズで知られる小島監督が独立して立ち上げたコジプロの作品。
荒廃した世界で配達屋をしている主人公が世界と世界を繋ぐ物語です。

ただの配達ゲームかと思いきやそうではないのです。世界は荒廃しており、道なき道を進まなくてはなりません。
世界には様々な荷物が落ちています。それを持ち主に届けたり、町から町へ運送します。その中で、高速道路を作ったり、ネットワークを繋ぎます。

この世界は、BTと呼ばれる幽霊のようなものが闊歩しており、通常の人間には見えません。この世とあの世を繋ぐ、このBTを見えるようにする装置として胎児を使ったBB(ブリッジベイビー)という装置があります。BBは装置の中で生きており、笑ったり泣いたりします。主人公とこのBBとの関係も徐々に変化していきます。

このゲームは通常の配達や世界の発展はもちろん面白いのですが、最も素晴らしいのは世界観とストーリーです。1つの大作映画を観ているようなその重厚なストーリーに、ゲームを進める手が止まらなくなります。
プレイする方は絶対にネタバレを見ないでください。プレイした後、きっと涙が出てきます。1つだけ言えるのは悲しい物語ではないということです。
もうすぐ『DEATH STRANDING2』の発売があります。より多くの人々にこの感動を感じてほしい作品です。

平井大
10

ウクレレ演奏者 平井大

はじめに平井大について簡単に説明します。
平井大は男性のシンガーソングライターです。演奏している楽器はギターやウクレレです。
平井大と言ったらウクレレの印象を持っている人が多いかもしれません。ウクレレはハワイの楽器のため夏の海にイメージさせサーフミュージックをメインに注目を集めています。他には恋愛ソングも多く、人の人生に深く寄り添うような聴き手が共感する歌詞が人気を集めています。多くのCMや映画の主題歌としても扱われています。
次に平井大の曲について詳しく説明していきます。
サーフミュージックは夏のドライブに聞きたくなるような、流していたら間違いないといった定番と言ってもいい曲になっています。ウクレレを演奏するミュージシャンはあまり見ないためか、すごく惹かれるものがあります。恋愛ソングでは彼女側の心理、彼氏側の心理それぞれのバージョンを歌詞にした曲があり歌詞動画などにもよく使われています。ありきたりな恋愛の歌ではなく、深くまで感情に寄り添った歌詞は考えさせられる点があり学べることが多いです。ウクレレを使った演奏だからなのか、BGMとして勉強中や作業中に聴いても集中することができ様々な場面でよく耳にします。
是非一度、聴いてみてください

ラブライブ! / Love Live!
10

「スノハレ」なくして、「ラブライブ」なし

ラブライブには「もしコレが存在していなければ、ここまで知名度は上がらなかったんじゃないか?」と思わせるモノが存在する。その代表格が「スノハレ」だ。
スノハレとは「Snow Halation」という曲の略称で、スクールアイドルグループμ’sがラブライブ最終地区予選を突破する為にメンバー全員で創り上げた勝負楽曲だ。
ラブライブ2期9話で、そのスノハレのダンスパフォーマンスが描かれたMV(ミュージックビデオ)が地上波で流れるやいなや、たちまち神回と呼ばれるようになった。
実際、スノハレはNHKの「アニソンベスト100」という投票企画で堂々の第1位に輝いている。
私自身がラブライブを知る切っ掛けになったのもYouTubeでスノハレを発見したからだ。
スノハレと初めて出会ったその日、くり返し何度も何度も再生し、友達や家族に布教しまくったのを今でも鮮明に憶えている。
ではなぜ、スノハレは人々をこんなにも惹き付けるのか。
スノハレの評価がここまで高い理由は何なのだろうか。
私は恐らくスノハレのMVを数え切れない程(ヘタをしたら1000回以上)見ているが、だからこそ気づけた事もある。
それも含めて、スノハレというものをもう少し掘り下げていきたい。
まず、映像の美しさは重要なポイントだ。
イントロから思い切り度肝を抜いてくる圧倒的なスケール感。
興味がない者でも黙って最後まで魅入らせる存在感。
もちろん、楽曲自体のクオリティも素晴らしいし、カット割りの巧妙さも呆れるほどだ。
それらが映像の美しさと融合して、『物語から切り取った1つのPVとしても成り立つほどの完成度』にひたすら圧倒される。
また、振付も本格的で、決しておざなりじゃないダンスフォーメーションも、尋常じゃないこだわりを感じさせる。
実際に踊ってみるとよく分かるのだが、モーニング娘。のとある曲は、ただ時間を稼いで間をつなぐだけの無駄な部分(たとえば統一されていないバラバラなサイドステップ)があり、ダンスを真似していても、手持ち無沙汰でだんだんつまらなくなってくる。
それと比較するとスノハレの振付は、ひとつひとつの動きにちゃんと意味が込められているというか、一切無駄なものを感じさせない。
さらに「センターの3人が10秒間も観客に背をむける」とか「ひとりひとりが順番に耳を澄ませる仕草」など、斬新かつ独創的な振付も随所に盛り込まれている。
アニメ作品の振付となると、ある程度やっつけ仕事的なものを想像する人もいるかもしれないが、リアルに活動しているアイドルのパフォーマンスにも決して引けを取らないのだ。
さらに、演出効果もよく考え抜かれていて秀逸だ。
例えば、大サビに入ったた瞬間、イルミネーションが白からオレンジに変化するシーンは圧巻で、MV最大の見せ場になっている。
機動戦士ガンダム等でメカの動きを研究し尽くしてきたであろうサンライズが『アイドルがダンスするアニメーション』を本気で作ったら、「ここまで凄さまじいモノが出来上がるのか!」と感心せずにはいられない。
それと同時に、ここまでクオリティの高いコンテンツを息切れせずに最後まで提供しつづけた仕事ぶりには本当に頭が下がる。
実際に2週間後に放送された11話は、ファンの間ではスノハレの9話と並んで語り草になっていて、さらなる超絶神シーンが存在する。
ちょっと考えるだけでも、相当ハードな製作スケジュールを容易に想像できるのだが、作品作りに対して全く妥協しなかったその姿勢の裏には、製作に関わった全ての人達の『ラブライブへの愛』があったからなのだろう。
長々とスノハレがスゴイ理由を語ってきたが、テレビでオンエアされた2014年の6月から、NHKの投票企画で1位になった2017年5月までの約三年間で、深夜アニメ枠の劇場版興行収入の記録を塗り替えたり、担当声優が紅白歌合戦に出場したり、東京ドームでライブを行ったりと、数々の社会現象を引き起こしてきた事実を鑑みれば、「スノハレなくして、ラブライブなし」という私の主張もあながち独りよがりなものではない、と思う。
ラブライブを敬遠する人にとっては、キャラクターデザインが好みではないとか、ミュージカル要素が苦手とか、さまざまな理由があるだろう。
だがせめて、スノハレのMVだけでも騙されたと思って見てみてほしい。
作品本編を見る時間はないという人は、まずはMVだけでも。
せいぜい2分少々の長さなので、ぜひ検索してみてほしい。
価値観が180度ひっくり返る可能性もきっとあるハズだ。
最後の最後に、もうひとつだけ注意点がある。
スノハレのMVは実は2種類あって、今回私が話題にしたのは『TVシリーズ』の方だ。
フルコーラスのバージョンはまた別の話になる。
もし機会があれば、今度はそちらについて書きたいと思う。

鋼の錬金術師 / ハガレン / Fullmetal Alchemist
8

セントラルの真実

舞台は国家『アメストリス』。
中央と東西南北に地域が分かれており、主要な機関はセントラル(中央)に集中している。
隣国との紛争や国内の不穏分子と、どこかで絶えず血が流れている。
タイトルにもなっている『錬金術』とは、発展した技術や学問を応用して、物の形を変えたり別の物に作り変える技術。
あらゆる分野に応用され、まるで魔法の様。

主人公の錬金術師『エドワード(エド)』と、鎧の体をしている弟『アルフォンス(アル)』は、錬金術に伝わる幻の『賢者の石』を探す旅をしている。
エドは史上最年少で国家錬金術師の名を手に入れ、『鋼の錬金術師』と謳われた優秀な人材。
その一方で、他の人間から『国の犬』と悪態付かれることも度々あった。

兄弟はかつて『人体錬成』という禁忌を侵してしまった。
代償として一部体を失ったエド。
体のすべてを失い鎧に魂を留めているアル。
一風変わった兄弟たちは、自分たちの体を取り戻すべく、賢者の石をなんとしてでも探す必要があった。

物語が進むにつれ、一体『賢者の石』とはなんなのか、解き明かされていく。
二人は数々の試練を乗り越え、導かれるようにセントラルへと歩を進めるのである。

無限の住人 / Blade of the Immortal / むげにん
10

実写映画化もされた知る人ぞ知る人気漫画

キムタク主演で実写映画化もされたサムライマンガです。

とあるきっかけで不老不死になってしまった元侍の万次が、両親を殺された女の子、凛の用心棒として敵を追うというストーリーですが、次々出てくる強い剣客と不老不死の万次との戦いは面白いですし、絵がうまいのも魅力です。

私は面白くても絵が下手だと読む気がしなくなってしまうのですが、作者の沙村さんの画力は素晴らしいです。
キャラクターたちも個性的で魅力的な人物ばかり。普通のサムライマンガではないような服装なんかも見ていて楽しいです。

凛の仇の天津も自分なりの立場と考え方があって凛の両親を殺した(流派を潰した)わけであって、いい人と悪い人の線引きが明確ではないところも考えさせられるというか、大人でも楽しめる要素になっていると思います。
私も最初に読んだのは10代の頃でしたが、40代の今になっても楽しく読むことが出来るし、おそらく今後もそうだと思います。

不老不死であることの苦しみや、強い剣客が山ほど出てくるのに、どうやら一番強い剣客が絶対にサムライになれない女性というところもなかなかほかのマンガにはない面白さがあると思います。ちなみに私は自分も女だからか、この女性キャラが一番好きです。

文豪ストレイドッグス / 文スト / Bungo Stray Dogs
8

個性と関係性が面白い

実在の文豪たちをキャラクター化して展開するストーリーですが、文豪の伝記のようなものではなく、別物として楽しめます。
名前を見ると、学校や、どこかで見聞きしている文豪たちの名前が出てくるので、なんとなく乗っかりやすい上に、堅苦しくないのが良いと思います。
それぞれが持つ「異能」という特殊能力に、実際の文豪の作品名などが付けられているのも面白く、それぞれのキャラクターの言葉遣いが、個性を出しているのも面白いです。
作者が巧みに登場人物の関係性や、難しそうでいてきれいな言葉をちりばめているところに、アニメ作品でありながら、文学的な品や価値を見ることが出来ると思います。
ストーリーとしては、武装探偵社とマフィア、そして他組織のバトルで進行するのですが、根底に流れる横浜愛を感じるところが、洒落た作品になっているところなのでは、と感じます。
キャラクターそれぞれの内面がきちんとあり、作中の何気ない言葉や動作に表れているところも好きですし、お互いの関係性も面白いところです。
また、師弟関係やライバル関係も細やかに描かれていて、お互いが思い合う内面が感じられる行動の描写も文学的価値、というもののように感じます。
ただ戦うだけではなく、協力したり、理解したりという共存を見せるのも、この作品の好きなところです。
アニメの音楽なども、とても素敵だと思います。

はたらく細胞 / Cells at Work!
10

子供と一緒に大人もハマる?!人間の「体」を知るアニメ

「人間の体のなかには、約37兆2000億個の細胞たちが今日も元気に働いている」というナレーションで毎回始まり、人間の細胞を擬人化したアニメです。子供の教育用かな?と思って何気なく視聴したのですが、大人も見事にハマりました!
赤い髪の女の子「赤血球」と細菌・ウイルスを殺すイケメン「白血球(好中球)」を主として、1話ごとに細菌やウイルスとのバトル、それぞれの細胞の生い立ちや仕事が描かれます。特に第12話と第13話連続の「出血性ショック」の回は、ハラハラドキドキ。平和だった「体の中」が突如として崩壊し、赤血球がなくなっていく、酸素を運べない…と死が迫る人間の「体の中」で細胞たちが必死に頑張っている姿に心を打たれました。このアニメを見てからは、「紙で指を切って血が出る」「暑い…熱中症なりそう…」というときも、「あ~今、血小板ちゃんたちがフィブリンで傷を覆ってくれてるのかな」とか「今、体の中が温暖化状態…水分飲まなきゃ」と考えるようになりました。大人も子供も体の仕組みを学ぶと同時に、自分の体を大切にしようという気持ちにさせてくれます。自分の仕事を全うしようと奮闘する細胞たちは「お仕事アニメ」としても価値があると思います。
ぜひ親子で見てほしい、おすすめアニメです!

ポケットモンスター ソード・シールド / ポケモン剣盾 / Pokémon Sword and Shield
8

ポケモン最高

なんといっても、広大なフィールドに、レベルも含めて多彩なポケモンが出現するワイルドエリアの仕組みが革命的です。ボックスに預けたポケモンの入れ替えが街に戻らなくても可能なのと、技の覚え直しができることも相まって、編成により自由に、より楽しめるようになりました。ストーリが若干あっさりめの印象もあるけれど、ジム戦はポケモンの巨大化などのほか演出面も凝っていて燃えるところがあります。ポケモンや登場人物の造形デザインは丁寧かつキャッチーです。タイプの相性が確実に巧妙に出てくるバトルと、道中での回復機会が多いのは、シリーズ作品通りです。ネットワーク経由での見知らぬ相手とのレイドバトルは、勝利への貪欲な姿勢と対策が非常に求められてきますが、交換系で緩くつながるメリットもあるので、そういう手段として充実していると感じております。ポケモンの触れ合いはもちろんのこと、ダイマックスは魅力の一つであると思います。時には、かっこよく、そして、可愛く、魅力が増していて最高だと思います。また、自転車や服装などの着せ替えや移動、冒険のいたるところの散りばめられた小さな発見や楽しさがそこにあります。是非とも、ポケモンの世界観を味わってほしいと思います。

GLAY / グレイ
10

アルバム「REVIEW2」

GLAYというバンドはとても素晴らしいです。なかでもREVIEW2は特にデビューしてからの軌跡がギュウギュウと詰めこまれ、4枚のアルバムになって発売されましたが、また歴代販売枚数をドンドンと更新されてます。これもGLAYというバンドが持つとてつもないパワーが人を惹きつけた結果なのだと思います。リズム隊であるベースのJIROが寡黙に支え、ギターでリーダーでもあるTAKUROとトリッキーなギター奏者であるHISASHIによるギターのハーモニー、ヴォーカルのTERUの独特な歌声、全ての調和があっていてバンドとして成り立っているんだと曲を聞いていると感じます。
そしてファンを大切にするバンドなので、ファンもマナーがいいので有名です。夏の野外フェス開催時はLIVE終了後にゴミ袋をもってゴミを拾っているファンがいたり、以前地元誌でも紹介されていました。
メンバー個人個人のツイッターやファンクラブでの発言も面白いということもあり、動画配信サイトのフェスに参加してくれたり、一流アーティストとしてふんぞり返っていないところがとにかく好感度が高いです。
海外でのファンが多いことも、こういうキャラ性が受けているようです。

エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY
9

シャーロック・ホームズの新しい形。

誰もがしっているシャーロック・ホームズの物語をアメリカのCBSが大胆にアレンジ。舞台はロンドンから現代のニューヨークに、さらにホームズの相棒となるワトソンが男性キャラクターから女性に変えられている。ジョニー・リー・ミラー演じる、ヘロイン依存症だった過去を持つ天才的な頭脳と並外れた嗅覚・聴覚をもつホームズと、ルーシー・リュー演じる、元外科医という地位を持ちながらも、シャーロックと出会う事で探偵業の魅力に取りつかれ、その非凡な才能を発揮するジョン・ワトソンが、ニューヨークで起こる数々の難事件を解決していく。事件ひとつひとつの難解さ、オリジナリティの高さは、もちろん面白いのだが、それ以上にキャラクター造形がすばらしい。ホームズの変人っぷり(朝の弱いワトソンを毎回変わった方法で起こすのだが、その方法が毎回凝っていて、おもしろい。)は見ていてすがすがしいし、その偏屈だったホームズが、シーズンを追うごとに次第に周りに心を開き、友人を大切に思うようになる姿などは、思わず涙が出る。何よりも素敵なのが、ホームズとワトソンの間で事件や日々の出来事を通じて、お互いを深く思いやり男女関係を超えたさらに深いレベルの愛情を感じられるシーンだ。作品は2019年放送されたシーズン7で終了をしているが、ぜひ、この2人の物語を多くの人に見てもらいたい。

DA PUMP / ダ・パンプ
10

おごることなく

DA PUMPといえば『U.S.A』、『いいねダンス』…そう思われる方も多いかと思います。でもこれだけじゃないんです。
『U.S.A』の次のシングル『桜』。このMVを見たり、曲を聴いたりすればわかるとおり、彼らはかっこいい、クールな曲もとっても似合うのです。親しみやすい振り付けも取り入れていますが、いい意味で「真似できない」ダンスでした。
もう「今のDA PUMP?ISSA以外はわからない」なんて言えないくらい、メンバー一人一人が個性的です(しかもイケメン)。
次いでリリースされた『P.A.R.T.Y.』では、『U.S.A』よりもさらにはじけて進化した楽曲で、元々のファン以外の人もひきつけました(特に特撮オタ。仮面ライダーのタイアップ曲でした)。

2019年は武道館公演、2年連続紅白歌合戦出演、CM2本、あけて2020年はさいたまスーパーアリーナでの公演。出演するメディア媒体は増える一方でした。
華々しく変わる環境の中でも、彼らは決しておごりません。リーダーのISSAの格言「謙虚に、遠慮なく」を信条とするメンバーたちは、押しも押されぬ人気アーティストになっても、とっても謙虚。
おかれる環境にも、ファンにも常に感謝を口にしています。こういう人たちだから、ブレイクしたし、みんなに愛されているんですよね。

生命のスペア
9

「生命のスペア」レビュー

必ず泣きます。何があっても泣いてしまいます。。。
「桜紋病」の原因は不明で、治療法も確立されていない病気。そして、かかったら最後必ず死に至る。唯一助かる方法は心臓移植のみ、しかし適合する心臓が手に入る人はほとんどいない。
そんな病気にかかってしまった、ヒロイン夙川恵璃。そんな彼女の妹は生まれた時から移植をするために生み出されたデザイナーベイビー。お姉ちゃんのスペアになるための。そんな事情を知るのは主人公静峰竜次のみ。残された時間、そんな3人の運命が動いていく。
この作品は死生観をテーマとしており、残された時間が少ないなかそれぞれの心に焦点をあて、迫りくる死を前にした3人の少年少女の心の変化を描いています。死を前にした人間のリアルな感情が描かれており、自然と感情移入してしまいます。
シナリオとしては細かな伏線を張り回収するというものではなく、小細工なしでキャラクターの魅力、文章力で勝負という内容でしたが、どちらも非常にレベルが高く、完成度の高いシナリオでした。音楽もよく、作品の雰囲気にあった曲で、プレイ後に改めて聞くと泣けてきてしまいます。ミドルプライス作品ということで、長さとしては短いですが、短い中にすべてを凝縮されており初心者にもおすすめの作品です。