エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY

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エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY
9

シャーロック・ホームズの新しい形。

誰もがしっているシャーロック・ホームズの物語をアメリカのCBSが大胆にアレンジ。舞台はロンドンから現代のニューヨークに、さらにホームズの相棒となるワトソンが男性キャラクターから女性に変えられている。ジョニー・リー・ミラー演じる、ヘロイン依存症だった過去を持つ天才的な頭脳と並外れた嗅覚・聴覚をもつホームズと、ルーシー・リュー演じる、元外科医という地位を持ちながらも、シャーロックと出会う事で探偵業の魅力に取りつかれ、その非凡な才能を発揮するジョン・ワトソンが、ニューヨークで起こる数々の難事件を解決していく。事件ひとつひとつの難解さ、オリジナリティの高さは、もちろん面白いのだが、それ以上にキャラクター造形がすばらしい。ホームズの変人っぷり(朝の弱いワトソンを毎回変わった方法で起こすのだが、その方法が毎回凝っていて、おもしろい。)は見ていてすがすがしいし、その偏屈だったホームズが、シーズンを追うごとに次第に周りに心を開き、友人を大切に思うようになる姿などは、思わず涙が出る。何よりも素敵なのが、ホームズとワトソンの間で事件や日々の出来事を通じて、お互いを深く思いやり男女関係を超えたさらに深いレベルの愛情を感じられるシーンだ。作品は2019年放送されたシーズン7で終了をしているが、ぜひ、この2人の物語を多くの人に見てもらいたい。