エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY

エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NYのレビュー・評価・感想

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エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY
10

名探偵コ〇ンの10倍は面白いです!

この作品には注意点があります。それは、この作品をみてしまったら、日本で放送されている推理番組や推理アニメは面白くなくなってしまうことです。この作品の凄い所を取り上げるときりがないですが、いくつか挙げると、まず犯人の予想や動機が全く予想できないです。それだけではなく、主人公のホームズは犯人だけではなく、その動機まで完璧に言い当てます。普通は展開を見ていくうちに何となく犯人の予想がついていくものですが、この作品に限っては最後まで予想がつきません。どのエピソードも短い映画感覚で楽しめます。特に主人公が変人過ぎて面白いです。
エピソードの内容としては、主人公である伝説的名探偵シャーロック・ホームズは薬物依存症から回復中でニューヨーク市警の顧問として働いています。そこへ、元女医であるワトソンは主人公のリハビリを手伝うために面会するのですが、いきなり自分のプライベートから過去まで言い当てます。困惑する中、リハビリのためという名目で、ワトソンをどんどん事件現場に連れていきます。そして、ホームズの超人的な能力に影響されたワトソンは本当に自分のやりたことを見つけます。また、ワトソンはホームズが薬物依存症になった理由を知ることにもなります。この様に、推理だけではなく、人間ドラマの点も強く表現できています。主人公やその仲間達もだんだん成長していくのを見ることができます。

エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY
9

シャーロック・ホームズの新しい形。

誰もがしっているシャーロック・ホームズの物語をアメリカのCBSが大胆にアレンジ。舞台はロンドンから現代のニューヨークに、さらにホームズの相棒となるワトソンが男性キャラクターから女性に変えられている。ジョニー・リー・ミラー演じる、ヘロイン依存症だった過去を持つ天才的な頭脳と並外れた嗅覚・聴覚をもつホームズと、ルーシー・リュー演じる、元外科医という地位を持ちながらも、シャーロックと出会う事で探偵業の魅力に取りつかれ、その非凡な才能を発揮するジョン・ワトソンが、ニューヨークで起こる数々の難事件を解決していく。事件ひとつひとつの難解さ、オリジナリティの高さは、もちろん面白いのだが、それ以上にキャラクター造形がすばらしい。ホームズの変人っぷり(朝の弱いワトソンを毎回変わった方法で起こすのだが、その方法が毎回凝っていて、おもしろい。)は見ていてすがすがしいし、その偏屈だったホームズが、シーズンを追うごとに次第に周りに心を開き、友人を大切に思うようになる姿などは、思わず涙が出る。何よりも素敵なのが、ホームズとワトソンの間で事件や日々の出来事を通じて、お互いを深く思いやり男女関係を超えたさらに深いレベルの愛情を感じられるシーンだ。作品は2019年放送されたシーズン7で終了をしているが、ぜひ、この2人の物語を多くの人に見てもらいたい。