銀魂(空知英秋)のネタバレ解説・考察まとめ

「なんちゃってSF人情喜劇」という、独自のジャンルを築いた「銀魂」。地球人、宇宙人が入り乱れてのスケールの大きなストーリー展開と、いずれ劣らぬ濃いキャラの登場人物たちが魅力です。空知英秋(そらちひであき)作画による、少年ジャンプ掲載10年を越す老舗漫画。原作の世界観が人気となり、テレビアニメ、劇場版アニメ、スピンオフ小説、実写映画化にまで広がっています。

アニメ・初期のビジュアル。

原作者版・映画パロディ画。

原作者:空知英秋(そらちひであき)氏について

出典: pbs.twimg.com

銀魂(ぎんたま)は、空知英秋(そらちひであき)作画による漫画で、週刊少年ジャンプに2004年2号から連載されています。
当時から現在まで、作者は一切顔見せなし。
しかし本人が自らをしばしば「ゴリラっぽい」と評したことから、本作の中でもしばしば「ゴリラ作者」として登場します。

銀魂の舞台「江戸」と「かぶき町」について

舞台は江戸・かぶき町。一見幕末から明治維新期の日本が舞台になっているように見えますが、実は架空の星(地球に似ている)、架空の町、史実上の有名人物たちに似た名前や容姿を持つ人物が大勢登場してきます。

加えて、この架空の都市「江戸」は、天人(あまんと)と呼ばれる宇宙からの侵略者によって鎖国を解かされた、という設定になっており、そのため江戸の町には異様な風体をした天人たちが、人間に混ざってぞろぞろと歩く姿が原作初回から紹介されました。
さらに街のど真ん中に「ターミナル」と呼ばれる超巨大な建物がそびえ立ち、空には宇宙船(作品内では「船」と呼ばれることが多い)が飛び交う光景が描かれています。

銀魂世界の文化・服装

人々の服装は、基本的に和服。男性の多くがちょんまげ姿。ただし、廃刀令が公布されているため、基本的に帯刀は禁止されています。
町のそこかしこには江戸時代的で情緒豊かな風情が漂っていますが、天人たちがもたらした新しい文化の浸透率が異常に速く、和服姿の人たちが携帯電話を片手に歩いていたり、若い女性の着物の裾が超ミニ丈だったりと、銀魂ワールドの中だけで展開される独特の文化を見ることができます。

銀魂物語の成り立ち

江戸を舞台に、早くから両親を失い父が遺した剣術道場を復興させようと奮闘する16歳の少年・志村新八が、ふとしたことで出会った銀髪の男・坂田銀時に「侍の魂」を感じて、銀時が営む「万事屋」に飛び込むところから物語が動き始めます。

物語は基本1話~3話で、1話完結のことも。また「紅桜編」や「真選組動乱編」など、原作で数ヶ月にわたって続いた長編エピソードもあります。
原作は、「第1訓 天然パーマに悪い奴はいない」のように、1話ごとタイトルがつけられています。

主要登場人物・キャラクター

坂田銀時(CV:杉田智和)

CV:杉田智和

本作の主人公。江戸市中のかぶき町で、ペット探しから雑務の手伝いまでなんでも請け負う「万事屋銀ちゃん」を営む二十代後半の青年。
趣味はパチンコ、愛読書は少年ジャンプで、糖尿病予防のため医者から糖分を控えるよう指示されるほどの甘党。家賃を長いこと踏み倒しており、大家のお登勢から日課のように怒り心頭の催促を浴びている。さらに新八や神楽にもあまり給料を払っていないようで、およそ人として経営者として失格の域にある人物。一方で困難の中にある者を見ると手を差し伸べてしまう人情家としての一面も持ち、親しく接すると魅力が見えてくる不思議な雰囲気の主である。
荒事には滅法強く、腰に帯びた木刀で人であろうと宇宙生物であろうと打ち倒す。人間離れした膂力、体力、瞬発力を持ち、車より巨大なものを持ち上げ、どんな重傷を負っても生き延び、銃弾すら見切って回避する。武器が無い時は相手の武器を奪って戦う、普段使ったことのない武器でも器用に使いこなす、自分を上回る戦闘力を持つ相手には技術と戦術で対応するなど、戦闘そのものに対する抜群の才覚を有する。特定の流派を使うというよりは我流のケンカ殺法を得意とするが、その技の冴えは達人と呼べるほどのレベルに達しており、独自にして固有の流派に近いものとなっている。

その正体は、かつて「白夜叉」の異名で恐れられた伝説的な攘夷志士。桂、高杉、坂本と合わせて攘夷四天王として恐れられ、数多の戦場で無数の敵を切り伏せてきた。彼が攘夷戦争に参加した理由は、「幕府に捕らわれた、師であり育ての親でもある吉田松陽を救いたい」というものだったが、その想いは虚しく打ち砕かれ、高杉と桂を助けるために松陽の処刑人を務めることを強いられる。松陽が捕縛される際、彼から「松下村塾のみんなを守ってくれ」と願いを託されており、皮肉にもこれが師の処刑を請け負わざるを得ない最大の理由となった。自らの手で松陽の首を刎ねた後、自暴自棄になり、一度は死を受け入れようとするも、多くの人に助けられて生き延び、「今度こそ、自分の剣の届く範囲の人を、自分が守りたいと思った人を守ろう」との決意の下、万事屋を開くこととなった。

幾多の事件に関わり、それを解決していく中で、新八や神楽を始めとして多くの仲間を得る。その中で攘夷戦争の裏で暗躍していた天導衆の存在、同組織の長である虚が無数の人格と無限の命を持つ超人であること、松陽の正体が虚の一人格であることを知る。
自身の完全消滅のために地球の滅亡を目論む虚の野望を止めるため、虚の中に取り込まれた松陽を今度こそ救うため、全宇宙をも巻き込んだ壮絶な戦いへ身を投じる。多くの仲間たちが力を合わせた末に、虚をアルタナの奔流に叩き落して霧散させることに成功。それでも松陽を救うことまではできず、傷心を抱えたまま一時江戸を離れる。
松陽を救う方法を求めて旅をする中、虚復活の鍵を握る「虚の心臓」を手に入れる。これを狙った襲撃を受けたことから、天導衆残党の存在と、彼らが虚の復活を本気で画策していることを見抜く。天導衆と真の決着をつけ、あわよくば松陽をも救うべく、二年振りに江戸へと帰還。同じ目的で駆けつけた桂、高杉と共に天導衆に占拠されたターミナルタワーへと斬り込んでいく。

志村新八(CV:阪口大助)

CV:阪口大助

万事屋銀ちゃんで働く十六歳の少年。ボケ役ばかりの本作における、定番にして貴重なツッコミ役。
剣術道場の跡取り息子として生まれるも、父を失い、自身がそれを継ぐには若すぎたことからアルバイトで生計を立てていた。そんな時に銀時と出会い、その破天荒ながらも芯の通った生き様に、かつて父に教えられた“真の侍”の姿を見る。それを学ぶために万事屋の戸を叩き、様々な事件に関わっていくこととなった。
銀時の勢い任せの行動に時に呆れ、時に一緒に悪ノリするも、根っこでは深く信頼し敬意を寄せる。基本的には優しく礼儀正しい少年だが、ボケにツッコミを入れる時は目上相手でも容赦が無い。寺門通というアイドルの熱烈なファンで、その親衛隊の隊長を務めている。

剣術道場の跡取りとして鍛えられていたこともあり、かなりの剣腕の持ち主。しかしあくまで一般的な剣士としての話であり、無数の修羅場や本物の戦場を掻い潜った銀時たちと比べると、その力量は数段劣るものだった。それでも彼らについていくため懸命に修行に励み、作品の終盤では銀時が手を焼くレベルの強敵が相手でも食い下がれるほどの剣士になっている。
天導衆との決戦後、解散することとなった万事屋の看板を一人で守り続け、銀時と神楽の帰りを待つ。ようやく帰ってきた銀時が、新たな厄介事を抱えていることを見抜き、同じく舞い戻った神楽と共にその力になろうと彼の下に駆けつける。
銀時の背中を追い続けることで成長した新八と神楽の存在は、「自分亡き後、銀時がどのように生きてきたのか」を松陽に教えることとなった。

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