天地創造デザイン部(天デ部)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『天地創造デザイン部(天デ部)』とは2017年より、蛇蔵、鈴木ツタ(共同原作)、たら子(作画)が『月刊モーニングtwo』で連載している漫画、およびそれを原作としたアニメ作品。万能の神様がいる世界を舞台に、神様から動物のデザインを依頼される天地創造社の個性豊かなメンバーの奮闘を描く。動物の完成する過程を描いたファンタジーコメディで、幅広い世代から支持されている。原作コミックスは累計発行部数30万部を超える大ヒット作品である。

「縞々の動物をもっと増やして」というオーダーを受けたデザイン部。さらに海原は「肉食なのに草食」というオーダーに悩んでいた。海原は2つのオーダーを上手く利用してジャイアントパンダを考え出す。海原のジャイアントパンダの案は採用されたものの、デザイン書に海原が別に考えていたヒトデのデザインも重なっていたことで、パンダとヒトデの融合体が出現してしまう。脳みそがなく足の感覚器官で匂いを嗅ぎつけ、エサを探すヒトデになったパンダは、海原らに襲い掛かる。さらにパンダの毛をむしったことでヒトデの分裂・増殖機能が作用し、パンダが無限に増えてしまう。土屋が機転を利かし、色の均一な広い面を攻撃する性質を持つツェツェバエを解き放つことで、パンダの片付けに成功。さらに縞々はハエから身を守りやすいと分かったことで、シマウマも採用される。ツェツェバエの効果は謎の動物に効くか分からなかったが、「皆を守るために謎の動物に効くように呪いをこめていた」と言う上田は、天使なのに呪いを発動させたとして神様から地獄に行くように命令される。

堕天した上田

下田の目の前で地獄に行ってしまった上田。下田は上田が堕天使になったと思いこむ。しかし上田は地獄に出張しただけで、すぐに戻ってきた。さらに元天使で天界から地獄に転職した横田がデザイン部を訪れ、「頭が3つある恐ろしくてかっこいい地獄のマスコットを作ってほしい」とオーダーする。土屋・海原・金森によるAチームが提案したオオカミ案はケルベロス、木村・水島・冥土によるBチームのワニ案は三頭ドラゴンとして両方採用された。神様とは違い、オーダーが具体的でギャラもしっかり提示してくれる地獄は優良企業だと思い感心するデザイン部のメンバーだった。

ラッコのデザイン

「泳ぎがヘタな動物」のオーダーを受けていた海原。陸の動物の特徴を残し、フワフワで柔らかい肉球のある動物の作成に取り掛かっていた。泳ぎがヘタで自分では狩りが出来ないデザインになったことで、貝を食べさせることに。しかし固い物を食べたことで、歯槽膿漏になってしまう。没になるかと思われたが、考えた動物は昆布を身体に巻き付けたり、仲間同士で手を繋いだり、石で貝をわったりと自分達で工夫し始める。最終的にはラッコとして採用された。

慰安旅行

土屋が神様にお願いして、試作島であるガラパゴスで三日間の慰安旅行が開催されることになった。抱えている案件もこなさないといけないでデザイン部のメンバーは、予定よりも早くガラパゴス島にいくことにする。火口があっという間に東屋と温泉を設置してデザイン部のメンバーがそれぞれ寛いでいると、下田が「誰も部屋から出てはいけない」という脅迫状を受け取ったと忠告する。東屋で楽しく宴会していたデザイン部のメンバーは、木村がいないことに気が付く。木村は海の生き物を食べに出かけたようだった。冥土が試作品である色々なサメを海に解き放っていたため、心配したメンバーは木村を探しに海に行くことにする。水島だけは「寒い」と言って先に帰ってしまう。木村を探すために冥土が考えていた捜索能力を持つサメのハンマーヘッドシャークとノコギリザメが使われ、生き物としても採用される。しかしなかなか木村は見つからない。そこで火口の力によってガラパゴスの気候を変えたことで、竜巻を起こして木村が海から飛び出してきたことで無事見つかる。
しかし次の日、水島がピンク色の鳥がいる部屋で、灰皿の載った頭部から血を流して倒れていた。犯人を捜した木村は、「オスが授乳する動物として作られたフラミンゴのミルクが血のように見えていただけだ」と見破る。フラミンゴは無事採用される。水島も生きていたが、誰が頭部に灰皿を置いたのかは分からないとのことだった。当初水島の作った蛇を恨んでいた金森や海原の仕業だと思われたが、それぞれにアリバイがあって捜査は難航する。
やがて灰皿を置いた犯人は下田だと判明した。下田はカルフォルニアジリスが蛇の臭いのする水島の頭部を狙っている様子を見て、水島の頭を守るために灰皿を置いたのだった。さらに脅迫状も下田が作っていたことが判明する。実は土屋と上田が慰安旅行に合わせてサプライズで竜宮城を作っていたものの、デザイン部のメンバーが前入りしたので制作が間に合わなくなり、サプライズが発覚しないように考えた下田の作戦が脅迫状だったのだ。

難題

「誰もいないように見えて、実はそこにいて見てる動物」のオーダーを受けた海原、水島、冥土。イカが有力候補になるが、目が見えているためオーダー通りにはいかない。水の中にいる透明な動物を作る方向で意見があった一同は、赤血球とは違い透明な血漿が酸素を運ぶ魚をデザインし、コオリウオとして採用される。さらに追加で「目が合わないやつも造って」というオーダーが入り、小さな生き物で目のある単細胞生物(渦鞭毛藻類)のデザインが採用された。

ケンタの恋

ケンタが恋をしたと騒ぐ土屋。ケンタは初恋の相手と花火大会で出会ったと考えた土屋は、同じ花火大会に行っていた冥土にケンタの初恋の相手を知らないか聞く。しかし冥土は「目が印象的な生き物」というオーダーで忙しい様子で特に知らないと答える。ケンタの話とケンタの絵で作った初恋の人は、宇宙人のようなデザインになった。さらにケンタの絵をベースに試作品を作ると、冥土が試作していたメガネザルのような風貌になる。実はケンタは冥土が連れていたメガネザルの見本が気になっていたのだった。さらに「耳のいい動物」のオーダーを受けた土屋はケンタの初恋の人のデザインを応用して、フクロウの制作に成功。さらに可愛さをプラスしたいという金森が、フクロウに耳のような飾りをつけたデザインを提案、ミミズクとして採用される。

骨を改造

自分の骨を改造して、「骨が武器」という生き物を開発しようとしていた木村。骨の強度を上げたり、接合部を二重にしたりするものの、呼吸困難になり、上手く行かない。骨の場所を動かすことで起こるカルシウム不足が原因の骨粗鬆症を防ぎながら、カエルのように肩甲骨に肺を動かしたいと考えた木村は、歯を無くしたカメを発案、似たデザインのヘビクビガメ、クサガメ、仮デザインのイベリアトゲイモリなどが次々採用される。

求愛

「キュンとくる求愛」というオーダーに応えようとするデザイン部のメンバー。下田と海原は、それぞれのメンバーの進捗状況を確認する。金森は下田と一緒に宝塚風の衣装で踊ったことから、師弟愛にキュンとしてオナガセアオマイコドリを思いつく。カエルの求愛をラップバトルで再現しようとした木村と水島だったが、次第に思いが激しくなって、肉弾戦になりそうになる。間に入った金森を見た冥土は平和に求愛する方法である脚の筋肉を見せ合って比べるナガレガエルを考案。海原も鼻の粘膜を膨らませているズキンアザラシを思いつき採用された。

冥土の作る母の愛

冥土は、神様から「母性本能を刺激する動物」のオーダーを受ける。独特の感性を持つ冥土が上手くオーダーをこなせるか不安になる下田。アドバイザーとして木村も付くことになった。さらに、2人の組み合わせに不安を感じた金森と海原も冥土に助言することになる。カニのデザインを考えていた木村から「愛とは監禁のことだ」と教わる冥土。金森と海原は「抱っこ」や「父親の愛」も大切だとアドバイスする。冥土は最終的に寄生生物の卵をデザイン、フクロムシとして採用される。フクロムシの寄生先は木村が考えていたカニになった。

海原と木村のバトル

気分を変えるために、バトル番組風にデザインを考えることにした金森と木村。「氷の島で暮らすトリ」というオーダーを考えることに。それぞれのデザインが採用され、ウテイペンギンとオウサマペンギンが作られた。

ハダカデバネズミの国

気が付くと地下の王国にいた下田。「この国は完璧で、立派な女王を中心に成り立っている」という説明を国の入り口で見かけた213番と呼ばれる人物から聞く。213番によって国を案内された下田は、国民はみな同じ姿でそれぞれの役割に沿って過ごしていることに気が付いた。下田と213番は女王と出会い、栄養サプリを直接受け取るという誉を受ける。しかし213番は栄養サプリを下田に渡してしまう。実は栄養サプリを食べると、女王の洗脳を受け、国の仕組みに何の疑問も感じなくなるのだった。栄養サプリを飲まなかった213番は、女王の真実に気が付いてしまった。女王の正体は、女王の秘密に気が付いて失踪していた213番の尊敬する72番だった。そこで目を覚ました下田。下田は、火口が開発した機械でハダカデバネズミの巣の様子を疑似体験していただけだった。

怪しげな儀式

下田は、地獄からのオーダーを納品する儀式を誤って止めてしまう。納品口に挟まって動かなくなった猛獣を何とかしようと思うも、上手く行かない。下田は神様からのオーダー「若返る動物」をデザイン部に伝え、先に考えることにした。デザイン部のメンバーは老化しない動物は繁栄しないと話し合うも、ピンと来ない下田。小さなサイズのウマを生物時間加速器に入れて若返らせようとしたところ、クラゲのような姿になった。そのため、「若返る動物」はクラゲをデザインすることに決定する。納品口に挟まって動かなくなった猛獣も機械に入れて若返らせれば、元の大きさに戻るのではないかと思ったデザイン部。猛獣を生物時間加速器に入れるも木村が設定を変更していて失敗。下田を除くメンバーは、みな年齢が戻り若返ってしまう。生物時間加速器が爆発したことで、ガラパゴスに送られてしまっていた。影響を受けなかった下田、青年時代に戻った土屋、子供の姿になった火口、虫部のメンバーと他のメンバーを探しにいく。ピラニアやワニを実験のために解き放っていたため、子供姿の冥土、水島、金森、海原はピンチになる。ピラニアはベジタリアンだったため、食べられる心配はいらなかった。しかしワニが襲ってくる。海原が考えていた「全然可愛くないラッコ」というオーダーで作っていたオオカワウソが、ワニと戦ってくれて事なきを得る。

地獄にて

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