プー（幽☆遊☆白書）とは【徹底解説・考察まとめ】

プーの概要

プーとは、冨樫義博の漫画『幽☆遊☆白書』に登場するキャラクター。主人公・浦飯幽助（うらめしゆうすけ）の生命エネルギーによって孵化し、彼の心をエネルギーとして生きる霊界獣。命は幽助と繋がっており、幽助の心を映し出す鏡でもある。そのため幽助の身に何かあった時はすぐに駆けつける。
長く垂れた耳とペンギンのような見た目が特徴で、「プー」と鳴く。本作のマスコット的存在。

第1話冒頭で死んでしまった幽助が生き返るにあたって閻魔大王の息子・コエンマが課した試練が「霊界獣の卵を孵すこと」だった。波長の関係により幽助が生き返る時期が早まったため、卵はコエンマによって霊界で保護されていた。幽助蘇生後も卵は成長を続け、暗黒武術会準決勝前に孵化した。

暗黒武術会決勝時と霊界クーデター時の2度、霊界にいた幻海（げんかい）が憑依し、周囲の人間を助けた。かつて霊界探偵だった仙水忍に幽助が殺された際にプーも命を落とすが、幽白が魔族として覚醒すると鳳凰のような姿に復活。幽助とコエンマを乗せて、仙水たちを追って魔界へ向かった。
幽助が人間の姿に戻ると、プーもいつもの姿に戻る。

人間界帰還後は幻海の寺で生活している模様。第2回キャラクター人気投票では、第9位にランクインした。

プーのプロフィール・人物像

主人の生命エネルギーによって孵化し、その心をエネルギーとして生きる霊界獣。交通事故で命を落とした幽助の復活の試練として、彼を主人として孵化・成長した。
孵化後の大きさは人の頭ほどで、ペンギンのような風貌と長く垂れた耳が特徴。頭頂部には髪の毛のようなものも生えている。身体の色は青色。
平仮名程度の文字は書けるが、「プー」としか鳴かない。

女性陣からはプーちゃんと可愛がられている。また、アニメ版では幽助の幼馴染み・雪村螢子（ゆきむらけいこ）が保護者のようにプーの世話をしており、プーも螢子に懐いている描写がある。

プーの能力

飛行

大きく垂れた耳を羽ばたかせて、飛ぶことができる。

覚醒

「仙水編」で幽助がかつて霊界探偵だった仙水忍（せんすいしのぶ）に殺されたのち、魔族として生まれ変わった時、プーも鳳凰を彷彿とさせる姿に変化した。
この姿の時は、背中に人を乗せて飛行することもできる。

プーの来歴・活躍

幽助復活の試練として登場

絵にかいたような不良少年だった浦飯幽助（うらめしゆうすけ）は、子供を庇って交通事故に遭い、命を落とす。しかし彼の死は霊界にとって予想外の出来事だったため、閻魔大王の息子・コエンマから復活の試練を受けるよう提案される。試練の内容は、霊界獣の卵を孵すこと。霊界獣は主人の心をエネルギーとし成長するもので、孵化するその時までどんな生き物が誕生するか分からない。霊体の幽助はコエンマの部下のぼたんと共に、成仏できない幽霊を救い、徳を積んでいく。
しかし、幽助の家に放火犯が火を放ち、彼の肉体を守ろうとした幼馴染の雪村螢子（ゆきむらけいこ）が火の中に飛び込んでしまった。幽助は彼女を救うため、霊界獣の卵に貯められていた力を使った。螢子の周りから炎が遠ざかり、無事幽助の肉体を抱えて外へと脱出できた。

その後、特例として幽助は肉体と霊体の波長が一致する日に、螢子から口移しで生命エネルギーを注がれたことで復活を果たした。
卵はまだ孵化しておらず、コエンマが預かることになった。

浦飯チームの一員に

復活後、霊界探偵として仲間の桑原和真（くわばらかずま）や蔵馬（くらま）、飛影（ひえい）と共に妖怪相手に戦うようになった幽助。元人間で妖怪に転生した戸愚呂弟（とぐろおとうと）から、暗黒武術会のゲストとして大会に参加するよう告げられた。
幽助、桑原、蔵馬、飛影、幽助の師匠・幻海の5人に逃げ道はなく、浦飯チームとして大会に参加する。
順調に勝ち進む中、コエンマが「卵が孵化する」と言って、幽助たちの前に現れた。どんな姿の生き物が生まれるのか分からない。不安と緊張の中、遂に卵が孵化。姿がないと焦る一同だったが、幽助の頭の上にペンギンのような姿をした霊界獣がいたのだ。「プ」と鳴く愛らしい姿の霊界獣に皆の緊張は解け、その場は和やかな雰囲気に。鳴き声から霊界獣は「プー」と命名された。
浦飯チームの応援に来ていた螢子たちは「プーちゃん」と言って、可愛がる。

裏御伽チーム戦の前に幻海から霊光波動拳の奥義継承の儀式を受けることとなった幽助は、余りの激痛にもだえ苦しみ、意識を失う。プーも主人に共鳴してボロボロになるが、気を失った幽助のために一生懸命水を運ぶ。その甲斐があって幽助は意識を取り戻し、プーの姿に心を動かされて奥義の継承に成功した。

その後、決勝戦を前に幻海がかつての仲間だった戸愚呂弟と対決し、敗れて命を落とした。
決勝戦で幽助と戸愚呂弟が戦う中、プーは結界を張って観客席の螢子たちを守る。そして幽助の底力を引き出させるため、霊体となった幻海がプーに憑依し、仲間を殺すよう戸愚呂弟に告げた。その助言を受け、桑原は心臓を潰されてしまう。怒りから自分の眠る力を引き出した幽助は戸愚呂弟を敗り、桑原も死んだふりをしていただけだったことを知って安堵した。プーはいつの間にか元の姿に戻っていた。
大会は浦飯チームの優勝で幕を閉じ、優勝時の望みとして幻海は復活を果たしたのだった。

仙水との戦い・プーの覚醒

暗黒武術会後、日常生活に戻った幽助たち。ぬいぐるみのふりをさせられたプーは、幽助の鞄につけられていた。ある日幽助が何者かにさらわれてしまう。その相手にプーがぬいぐるみではないことを見抜かれており、幽助に逃されたプー。桑原やぼたんがいる学校に戻ると、黒板に「幽助がさらわれた」と書きなぐり、主人のピンチを告げた。
桑原たちはプーの案内の元、幽助がさらわれた場所へと向かうと、桑原・蔵馬・飛影の3人で救出にくるよう書き残されていた。
実はこれは幻海が仕組んだ芝居だった。突然不思議な能力に目覚め、相談に来た少年たちに協力を仰いだのだ。次の敵は戸愚呂兄弟のような敵とは違うタイプであり、相手の能力次第ではあっさり命を落とすことを告げる。忠告を胸に、幽助は魔界に続く穴を開けようと企む仙水忍（せんすいしのぶ）と、彼に賛同する能力者を探すことに。
暗黒武術会の時とは異なる戦いに苦戦しつつも、次第に敵の尻尾をつかんでいく幽助たち。危険な状況が続くことから、プーは幽助の母・浦飯温子（うらめしあつこ）と、マンションで待機する。
敵のアジトに辿り着き、遂に仙水と対決した幽助だったが、圧倒的な力を持つ相手に歯が立たず、命を奪われてしまった。同時刻、プーも全く動かなくなってしまう。そこにやって来た螢子と温子は呆然とするしかなかった。
幽助を殺されたことで敵が欲していた能力「次元刀」を開花させた桑原。仙水を追い、次元刀で結界を切ると、蔵馬・飛影と共に弔い合戦のため魔界へと向かう。

しばらくして、死んだはずの幽助が生き返った。実は幽助は魔族の子孫であり、「魔族大隔世」によって復活したのだ。その場にいたコエンマは驚く。しかし幽助を危険人物と判断した霊界特別防衛隊が攻撃しようと試みた。コエンマが制止しようとしたその時、鳳凰のような姿に変化したプーが現れ、主人を守った。幽助の覚醒に共鳴し、プーも甦ったのだ。
その後は幽助とコエンマを背中に乗せ、仙水との決着をつけるために魔界へと飛び立つ。
桑原・蔵馬・飛影の3人がかりでも苦戦していた仙水を、魔族となった幽助は圧倒する。そして幽助によって仙水は倒され、プーを含め一同は人間界に戻るのだった。

アニメ版では人間界帰還後、幻海の寺で生活している様子が描かれた。

プーの関連人物・キャラクター

主人

浦飯幽助（うらめしゆうすけ）