大雪海のカイナ(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『大雪海のカイナ』とは、弐瓶勉(東亜重工)原作のテレビアニメ作品である。拡がり続ける「雪海」により大地が消えかけた異世界を舞台に、天膜に住む少年カイナと地上の少女リリハの冒険を描く。独自の世界観と美麗なビジュアルが特徴である。カイナとリリハが軌道樹と呼ばれる巨木や古代兵器「建設者」などの謎に迫りつつ、滅びかけた世界を変える物語が始まっていく。細谷佳正、高橋李依、坂本真綾など豪華な声優陣が出演している。アニメ終了後ほどなくして劇場版『大雪海のカイナ ほしのけんじゃ』が公開された。

天膜とは、軌道樹の根元や頂から広がる人工的な屋根である。この屋根は雪海からの寒さや風を遮り、人々の生活空間を確保している。天膜は古代の文明の技術によって作られたとされ、その構造や機能は不明な点が多い。

賢者(けんじゃ)

伝説の存在。リリハは賢者に会うことで、滅びかけた世界を救えると信じている。賢者は軌道樹の上の天膜に住んでいるという噂があるが、実際には誰も見たことがない。賢者は古代の文明の知識や技術を持っているとされ、その正体や目的は謎に包まれている。

アトランド

架空の国。リリハとヤオナという2人の主人公の故郷であり、国王ハレソラが治める軌道樹の根元にある小さな国。アトランドはバルギアという大国と軌道樹の水のせいで対立しており、後に戦争に発展する。

バルギア

架空の国であり、大国。アトランドという小国と水を巡る戦争をしている。はじめは枯れた軌道樹の民を救って回る船だった。バルギアは負けた国の難民で人員を補充しており、完全な実力主義。強大な軍事力を持ち、古代兵器「建設者」を使って敵国を攻撃するが、本拠地はハリボテである。バルギアの最高指導者はハンダーギルで提督と呼ばれ、冷酷な性格である。

古代の遺物

建設者(けんせつしゃ)

古代兵器の一種で、東亜重工の遺品。主に「化け物」と呼ばれていた。「建設者」というのはアメロテの口からで、バルギアではそう呼んでいるというのがわかる。バルギアの提督・ハンダーギルが仮面型のインターフェースを使って遠隔で操縦していた。巨大なロボットのような姿をしており、兵装は持っておらず、直接攻撃や物を投擲して攻撃したりする。ハンダーギルの野望の道具となっていたが、カイナの「樹皮削り」によって倒された。

樹皮削り(じゅひけずり)

看板じいは大工道具と呼んでいる。樹皮削りは古代の文明、東亜重工による遺品。赤いレーザーを発射する角形の形状をしており、つまみの調節で軌道樹の樹皮を削るのが当初の目的だった。出力を大きくすると武器にもなる。

『大雪海のカイナ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

リリハ「私はアトランドの王女リリハ。賢者を探しに天幕を目指して」

第2話における一コマでのセリフ。

ヒロイン・リリハが天膜にある村で、初めて看板じいに会ったときに発したセリフが「私はアトランドの王女リリハ。賢者を探しに天幕を目指して」である。リリハは自分の正体を隠さずに、求めていた賢者に会えたと思い、感極まって自己紹介する。リリハの正直な性格を表す。このセリフはリリハの冒険の始まりを告げるものでもある。

リリハ「私たちが暮らす世界雪海も今滅びの危機に瀕しています」

第2話における一コマでのセリフ。

リリハが下界の事を天膜の村の者たちに端的に説明するために最初に言うセリフが「私たちが暮らす世界雪海も今滅びの危機に瀕しています」である。短いが、雪海の世界のことをよく表している。

カイナ「みんな 行ってきます」

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