大雪海のカイナ(アニメ・漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『大雪海のカイナ』とは、弐瓶勉(東亜重工)原作のテレビアニメ作品である。拡がり続ける「雪海」により大地が消えかけた異世界を舞台に、天膜に住む少年カイナと地上の少女リリハの冒険を描く。独自の世界観と美麗なビジュアルが特徴である。カイナとリリハが軌道樹と呼ばれる巨木や古代兵器「建設者」などの謎に迫りつつ、滅びかけた世界を変える物語が始まっていく。細谷佳正、高橋李依、坂本真綾など豪華な声優陣が出演している。アニメ終了後ほどなくして劇場版『大雪海のカイナ ほしのけんじゃ』が公開された。

第2話における一コマでのセリフ。

天膜の村から出ていく際に村のものたちに向けてカイナが発するセリフが「みんな 行ってきます」である。気軽で、ちょっとそこまで出かけてくる感覚を持つカイナ。また戻ってくるという含みが持たせられている。

リリハ「あの方は賢者様のお弟子様です」

第5話における一コマでのセリフ。

アメロテに捕まり、対峙したリリハが戦争を回避しようとして発するセリフが「あの方は賢者様のお弟子様です」である。賢者のことをアメロテに疑われ、カイナのことをそう告げた。ところがすぐに一蹴されてしまう。

カイナ「それからおしっこは行ける時に」

第5話における一コマでのセリフ。

雪海の下を軌道樹の根を伝ってヤオナと進んでいる中でカイナがヤオナに言うセリフが「それからおしっこは行ける時に」である。軌道樹降下時にリリハのおしっこを故意ではないが見てしまい、痛い目を見ていたためにあらかじめ言っておいた。ヤオナは驚いて恥ずかしがる。

ハレソラ「戦争だな」

第6話における一コマでのセリフ。

交渉の場へ送った使者が死んだまま雪海馬に乗せられて戻ってきたのを見て、ハレソラが決意を込めて言うセリフが「戦争だな」である。衝突は避けられそうにない緊張感を孕む。

リリハ「賢者様、本当にいたのなら…」

第10話における一コマでのセリフ。

戦争で「建設者」の攻撃を受けた時に、リリハが首飾りに願いを込めて言うセリフが「賢者様、本当にいたのなら…」である。首飾りが光だしヒカリが現れ、雪海に消えると、守り神であるオオノボリが現れる。何かしてくれると思われたが、「建設者」によって消されてしまう。

『大雪海のカイナ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『大雪海のカイナ』は弐瓶勉とポリゴン・ピクチュアズとのコラボレーション作品

『大雪海のカイナ』は、『シドニアの騎士』の原作者・弐瓶勉と、3DCGアニメの先駆者・ポリゴン・ピクチュアズのコラボレーション作品である。弐瓶勉は原作としてだけでなく、アニメの制作にも深く関わっており、キャラクターや世界観の設定、ストーリーの監修、メインテーマの作曲などを担当している。ポリゴン・ピクチュアズは、3DCGアニメーションの技術と表現力を高めるために、プレスコという技術を使って、声優の演技に合わせてキャラクターの口の動きを自動生成している。この技術は、日本語だけでなく、英語や中国語などの吹き替え版でも適用されている。

弐瓶勉の他作品にも出てくる東亜重工との関わりがある「建設者」と「樹皮削り」が登場

『大雪海のカイナ』の原作は、「東亜重工」に関する製品や設定をベースにしている。東亜重工は、弐瓶勉が趣味で作っている架空の企業で、様々な高度な技術や製品を開発しているという設定をしている。実際に有限責任事業組合名で、企画・制作・ライセンス管理等を行なっている関係で"弐瓶勉(東亜重工)"とクレジットされることもある。東亜重工の製品は、弐瓶勉の他の作品にも登場しており、『大雪海のカイナ』では、浮遊虫や建設者、樹皮削りなどが東亜重工製であることが示唆されている。また、東亜重工のロゴや看板も、アニメや漫画の中に散りばめられている。

アメリカの「Crunchyroll Expo 2022」で先行上映されて非常に好評

『大雪海のカイナ』のアニメは、フジテレビの「+Ultra」枠で放送されたが、その前にアメリカの「Crunchyroll Expo 2022」で先行上映された。このイベントでは、弐瓶勉と安藤裕章監督が登壇し、アニメの制作秘話や見どころなどを語った。また、アニメの冒頭4話分が一挙に上映され、観客からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。このイベントは、アニメの国際的な注目度の高さを示すものであった。

ポリゴン・ピクチュアズ設立40周年記念作品で「これまでの集大成」と位置づけ

『大雪海のカイナ』のアニメは、ポリゴン・ピクチュアズの設立40周年記念作品として制作された。ポリゴン・ピクチュアズは、1983年に設立された日本初の3DCGアニメーションスタジオであり、数々の国内外のアニメや映画、ゲームなどに3DCGを提供してきた。ポリゴン・ピクチュアズは、『大雪海のカイナ』を「これまでの集大成」と位置づけており、弐瓶勉とのタッグで新たな挑戦を行った。

『大雪海のカイナ』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):ヨルシカ 「テレパス」(第1話〜11話)

ピアノのリフレインが印象的で、“共感”をテーマにしている。

ED(エンディング):GReeeeN「ジュブナイル」(第1話〜11話)

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