シュウジ（最終兵器彼女）とは【徹底解説・考察まとめ】

シュウジ（最終兵器彼女）の概要

シュウジとは漫画『最終兵器彼女』に登場する主人公である。北海道の田舎の高校に通う平凡な男子学生であった彼は、クラスメイトの女子学生ちせと付き合う事になる。ちせは気弱で不器用な人物である。友人との度胸試しでシュウジに告白し、彼はこれに何となく承諾した事で2人は付き合い始めた。平穏な日々を送ってきたシュウジであったが、ある日戦争に巻き込まれてしまう。戦場と化した街で彼は兵器と化して戦うちせと遭遇した。彼女は自衛隊によって最終兵器に改造されていたのである。その後は自分の正体を隠し、学生生活を送る彼女に戸惑いながらも付き合って行く事になる。また、ちせからの提案により2人は交換日記を始めた。

兵器のちせと戸惑いながらも付き合っていくシュウジ。だが恋愛経験が初めてで不器用な事と兵器として戦わなければならない彼女の事情から、彼女とすれ違いが生じてしまう。苦悩するシュウジの元にふゆみが現れ、彼を誘惑していく。ふゆみはシュウジの陸上部の元先輩に当たる人物である。中学時代にシュウジを誘惑し、強引に彼と肉体関係を結んだ。一度はふゆみの結婚により離別したものの、彼女は再びシュウジの前に現れ、彼を誘惑し始めた。彼はふゆみの誘惑に抗えず、何度も肉体を重ね合わせてしまう。また、兵器として成長していくちせに恐怖心を抱いていくようになり、この事を察した彼女から別れを切り出されてしまう。この後、彼女は学校へ行かなくなり、自衛隊で兵器としての活動に専念して行った。ちせが不在の間に、シュウジは親友の女学生アケミとの死別を経験する。そして己を見つめなおしたシュウジはふゆみとの離別を決断した。こういった経験を通して彼は精神的に成長していく。そして同じく様々な経験を通して成長し、自衛隊と離別したちせと再開した。戦争と天変地異で崩壊していく日常の中、2人はそのまま故郷を去り、旅に出るのであった。

旅に出たシュウジとちせは、とある漁港の街に辿り着いた。そこで2人は共同生活を送っていく。シュウジは漁師として働き、ちせはラーメン屋のウェイターとしては働いた。世間の厳しさを噛み締めつつも、2人は束の間の幸せな生活を送っていく。だが、敵襲によって2人の街は破壊されてしまう。更に兵器であるちせの暴走が始まり、彼女は日を追うごとに壊れていった。意識を失うちせを救う為、シュウジは苦悩の末に彼女の身柄を自衛隊へと引き渡す。そして失意の中、彼は故郷の街へと帰るのであった。

故郷に戻ったシュウジは、ちせとの思い出の展望台で交換日記を発見する。そこにはちせの苦悩と、地球の最期が迫っている事が記されていた。衝撃を受けるシュウジは、その場でちせと再会する。だが、そのちせは兵器によって体を乗っ取られており、彼女の人格は消えていた。それでもシュウジは彼女を抱きしめ、SEXをする。彼の真摯な想いを感じたちせは、感情を取り戻していった。行為を終えた彼女は滅びゆく地球の中で、安らかな死を送る為に人類を滅亡させていく。だが、彼女の意思によりシュウジだけは唯一生き残る。ちせは宇宙船に変形し、彼女の導きに従いシュウジはその中に乗り込んでいく。そのまま彼女は地球を脱出し、2人は最期を迎えた地球を背景に愛し合った。

シュウジ（最終兵器彼女）のプロフィール・人物像

CV：石母田史朗
実写演：窪塚俊介

シュウジは眼鏡に鋭い目付きが特徴的な人物である。性格は不器用であり、口が悪い。だが、根は優しく世話焼きな一面もある。その為、後輩や同級生達から慕われている。女性からの人気も高く、複数の女性から好意を向けられている。元陸上部であり、ちせ、アケミ、ふゆみといった主要人物との共通点でもある。

一人称は「俺」であるが、モノローグや回想シーンでは「僕」となっていた。これは優しい内面を不器用に取り繕おうとした結果である。ちせと付き合い始めた際には、この不器用さから衝突を繰り返す事が多かった。本当は彼女に優しい言葉を掛けたいのに「バカ」「アホ」といった、キツイ言葉を掛けてしまう。本人はこの事を後悔し、苦悩することを繰り返す。

中学時代に、ふゆみとの強引な肉体関係によって貞操観念が歪んでいる一面もある。ちせと付き合いながらも、ふゆみからの誘惑に耐え切れず、彼女と何度も肉体を重ね合わせてしまっていた。また、ちせに想いを寄せつつも、兵器として成長していく彼女に恐怖心を抱いてしまう。こういった事が積み重なり、ちせから別れを切り出されている。

顔が良く内面から人の好さが滲み出ている為、女性からの人気が高く多くの女性から密かに想いを寄せられていた。女友達のアケミも彼に想いを寄せていたものの、彼はその事に気付かず普通の友達として接していた。だが、死に際にアケミから告白された際には、彼女の想いに応えて肉体を重ね合わせて彼女を慰めようとしている。

物語前半は情欲や自分の感情のままに行動してしまう事が多かったが、様々な現実を乗り越えた事で成長する。そして一人前の男としてちせを愛していった。

シュウジ（最終兵器彼女）の装備・能力

交換日記

ちせと付き合い始めたシュウジは、彼女の提案で交換日記を始める。最初は戸惑う彼であったが、交換日記を通して彼女の心情を知っていく事になる。感情表現が不器用なちせは、自分の心情をこの交換日記に記し、シュウジはこの日記を読む事で彼女への理解を深めていった。最終的に彼はこの日記を通して地球がもうすぐ終わる事を知る。本作『最終兵器彼女』の最重要アイテム。

展望台

シュウジのお気に入りの場所。人気の無い山の建築物のテラスである。ここからは彼の街が一望出来る絶景スポット。元々は無人の建築物であったが、現在は自衛隊が管理している。シュウジは初めてのデートでちせを連れて忍び込み、ここで初めての喧嘩やファーストキスをした。その後もこの場所は2人にとって特別な場所となっており、待ち合わせの場所や再会の場所として使われた。物語終盤、この場所でシュウジはちせからの交換日記を読み、彼女とここでSEXをしている。

中学時代の写真

シュウジが持っていた中学時代の写真。陸上部での活動中の写真である。

カメラ

ちせとの最後のデートの時に持っていたカメラ。このカメラで彼女を撮ろうとするも、写真となって過去の存在に成りたくない彼女に拒まれてしまう。

ちせの写真

ちせと別れた後に、彼女から渡された写真。「過去の存在に成りたくない」という理由から彼女は写真撮影を嫌がっていた。その彼女が写真をシュウジに渡してきたのである。この写真には彼女からの離別の意思が込められている。

ワイン

アケミとの死別後、彼女の父親から渡されたワイン。アケミの部屋に隠してあったものであり、彼女は文化祭の時に隠れて飲もうとしていたのである。彼女の最期を看取ったシュウジへの御礼の品として送られた。彼は文化祭の後夜祭の最中、無人の教室でアケミの机でこのワインを飲んだ。

無人の教室でふゆみに誘惑された際、アケミの机の上に置かれた飲み掛けの瓶が倒れて中身のワインを浴びた事でアケミの声を聞く。これによりシュウジは誘惑を乗り越えて、ふゆみを拒絶。彼女と離別した。