漂流教室(楳図かずお)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『漂流教室』とは、1972年から1974年まで『週刊少年サンデー』にて連載された楳図かずおによるSF漫画作品。公害と「時間を越えた母子の愛」がテーマになっている。小学6年生の高松翔が通う大和小学校が、ある日大きな爆音と揺れに襲われる。揺れが収まり門の外を見てみると、荒廃した大地が広がっていた。生徒のみならず教師までもパニックに陥り次々と死んでいく。環境破壊によって滅びた未来の世界に放り込まれた子供たちは、なんとか生き延びようと様々な困難に立ち向かう。

西 あゆみ(にし あゆみ)

5年生の女の子。小さいころに転んで脊椎を痛めて足が悪くなってしまい、松葉杖をついている。両親は幼いころに亡くなっており、親戚の叔父に引き取られるが邪魔者扱いされるようになる。一緒に遊んでくれる友達もおらず、自身を足手まといだと卑下していたが、徐々に強い意志を持って翔達と生き抜こうと活躍していく。後に、翔が危機に瀕した時に恵美子と通じられたのは、意識を失った西を媒介して通信していたからだとが分かる。通信には体力を消耗するようで、物語終盤ではほぼ意識を失ったままになる。

小野田 勇一(おのだ ゆういち)

3歳の男の子。漂流前日に翔と学校で遊び、翌日も遊ぶために学校へ来ていたために漂流に巻き込まれた。翔をお父さん、咲子をお母さんの代わりとして、頑張って共に困難を乗り越えるが、物語の最後では現代に帰りたいと泣き叫ぶ。翔たちの祈りにより、勇一のみ現代へ帰還することができる。

関谷 久作(せきや きゅうさく)

大和小学校の給食屋のおじさん。年齢は38歳。給食を搬入した時に漂流に巻き込まれる。漂流前は優しいおじさんと思われていたが、漂流直後に自己中心的で凶悪な本性を現す。食料などの物資を独り占めしようと何度も子供たちを脅し邪魔をする。物語終盤まで、タイムスリップしたとは信じずにアメリカ軍の救助がくると思い込んでいる。怪虫に襲われた際は、錯乱し一時的に幼児退行を起こす。翔たちが勇一を現代に戻そうとした時も、自身が戻りたいがために邪魔をしようとするが、馬内によって殺害された。

高松 恵美子(たかまつ えみこ)

翔の母親。翔が漂流してしまう日の朝、翔と大喧嘩をして生き別れてしまう。ひどく落ち込み翔の死を受け入れられずにいたが、西を介して翔と交信することで冷静さを取り戻す。周りの目も気にせず翔の為に奔走し、後に、衛星に物資を入れて未来の翔たちに送り届ける。

大臣

我猛(がもう)

5年生の男の子。IQが230もあると言われている天才児。生徒達をまとめる為に政治が必要だと考え、大和小学校国の建国を翔に提案した。後に文部大臣となる。学校が未来にタイムスリップした原因を突き止める。

池垣(いけがき)

6年3組の男の子。大和小学校国の防衛大臣となる。関谷や怪虫に屈せず、何度も抵抗する勇猛果敢な性格の持ち主。怪虫との闘いでわが身を捨てる覚悟で挑み死亡する。

大月(おおつき)

6年生の男の子。大臣の一人だが役職は不明。関谷に未来キノコを食べさせられ、徐々に性格も外見も変化する。その後、同じく未来キノコを食べた生徒らと未来人類の巣へと去ってしまうが、翔たちが未来人類に襲われそうになると美川らと共に身を挺して戦った。生死は不明。

柴田(しばた)

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