漂流教室(楳図かずお)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『漂流教室』とは、1972年から1974年まで『週刊少年サンデー』にて連載された楳図かずおによるSF漫画作品。公害と「時間を越えた母子の愛」がテーマになっている。小学6年生の高松翔が通う大和小学校が、ある日大きな爆音と揺れに襲われる。揺れが収まり門の外を見てみると、荒廃した大地が広がっていた。生徒のみならず教師までもパニックに陥り次々と死んでいく。環境破壊によって滅びた未来の世界に放り込まれた子供たちは、なんとか生き延びようと様々な困難に立ち向かう。

若原(わかはら)

6年3組の担任の男性教師。漂流後すぐは生徒達を落ち着かせようと指導力を見せていたが、段々と状況に耐えられなくなり、豹変する。他の教師たちを殺害後、生徒達を騙して翔含む数人の生徒と車で学校の外へ探索に行き、その先で彼らを轢き殺していく。逃げた翔の首を絞めて殺害しようとするが、錆びたナイフを突き刺され転落死した。

大木(おおき)

プロ野球選手。子供たちに大人気で、翔や信一も大ファンである。スパイクで蹴られたことが原因で右手に大きな傷がある。翔のいる未来でミイラになった状態で発見される。大木の死後、恵美子がペストに有効なストレプトマイシンを遺体の腹に詰めたことで、未来の翔達はペストから救われる。

馬内 守也(ばない もりや)

23歳の学生。大和小学校漂流の前夜に校内へ忍び込み、翌朝、現金を盗んで逃走しようとした時にタイムスリップに巻き込まれる。右手と顔半分のみ未来へと行ってしまい、病院に入院する。「顔の半分と右手はサバクへいってしまった!」と伝えるが信じてもらえない。勇一のランドセルに忍び込み現代に戻ろうとするが、関谷が邪魔をしに来たので右手で襲い掛かり殺害する。そして無事、勇一と共に現代の体へと戻すことが出来た。

『漂流教室』の用語

怪虫(かいちゅう)

翔達が学校の外で遭遇した巨大な虫。サソリとゲジゲジが混ざったような姿をしており、子供たちに襲い掛かる。強靭な身体で物理攻撃は効かず、硫酸や塩酸も全く効かない。精神が眠っている者には襲い掛からない。学校襲撃後に、無数の小さな怪虫の仔を産む。仲田の恐怖心から生まれた妄想の生物で、仲田の死後に怪虫の仔もろとも消滅する

ペスト

過去、ヨーロッパ等で大流行して大勢を死に追いやった伝染病。感染すると1日で発病し皮膚が黒くなり、高熱が出る。早期の治療をしないと死亡する。翔たちの学校で感染が広がるが、恵美子が治療薬ストレプトマイシンを未来に残る大木の遺体に入れたことで助かる。
感染の原因は、現代でペスト感染していたリスが、大和小学校と共にタイムスリップしていたことだった。

未来キノコ(みらい きのこ)

漂流後、初めて雨が降った日の翌日に、校内の畑に生えた不気味なキノコ。残っている食料の内、包装されているもの以外全てに生えるという強力な繁殖力を持っている。食べると気分が高揚し、次第に内面も外見も未来人類へと変化する。大月曰く、とても苦い味をしている。

一つ目教(ひとつめきょう)

美川が作った一つ目の神様を崇める教団。未来キノコを食べた生徒たちが入っており、美川は全校生徒を一つ目教の信者にしようとした。

未来人類(みらいじんるい)

タイムスリップした未来にいた新人類。爬虫類のような皮膚をし、四本足で蜘蛛のように歩く。前方に顔らしきものがあり、口には牙が生えている。喋ることができるが、未来人類同士で心の動きが伝わるので、喋る必要はない。心が伝わらない者は、例え同じ未来人類でも容赦なくかみ殺される。背中に大きな一つ目があり、弱点でもある。未来ヒトデなど、未来生物の生き血を吸って生きている。

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