目次

  1. 『みなしごハッチ』概要
  2. 生態はオカシイけれど・・・?
  3. 続編とリメイク
  4. 『みつばちハッチ』概要
  5. ハッチ変わりすぎ!
  6. ハッチから攻撃性が消えた
  7. 「悪役」が「悪者」でなくなった・人間編
  8. 「悪役」が「悪者」でなくなった・スズメバチ編
  9. 比較的生態に忠実
  10. ミツバチ編
  11. スズメバチ編
  12. その他気になったこと・「ハッチはとばっちりを受けた!?」
  13. その他気になったこと・「女王の左手」
  14. その他気になったこと・「すれ違う一人と一匹」
  15. その他気になったこと・「二種のハチはどうなるのか?ハッチの浮遊性」
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『みなしごハッチ』概要

1970年放送。タツノコプロ制作。スズメバチの大群に滅ぼされたミツバチの国の王子、ハッチが母を探して旅をするというストーリーです。虫を擬人化したメルヘンチックな印象ながら、設定や展開は子供向けと思えないほどにハード。敵味方に関係なく毎回のようにゲストの虫が死ぬ、仇であるスズメバチ以外にも敵はおり、人間もそれに含まれるといった描写から「トラウマになった」との声は多々あります。それでも、懐かしアニメを紹介する番組では必ずと言っていい程登場するなど、良くも悪くも視聴者の心には残っていた模様。

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有名なママとの再会シーン。ここに至るまでバイオレンスな旅路が続くのでした・・・。

生態はオカシイけれど・・・?

同じ女王蜂から生まれたのにハッチだけ王子扱い、卵から孵った直後なのに成虫など、生態上の無理もよく指摘されます。半面「虫の世界に託した現実社会のメタファ」として高評価するファンもおり、放送された時代柄差別用語を連呼するなどの理由で放送されないのがもったいない程。

続編とリメイク

【続編】全91話という長さを記録した『ハッチ』は続編が制作されました。緑の森で平和な暮らしを享受していたミツバチ城でしたが、よそから虫の大群がやってきたことで女王であるママと兵士たちとの意見に食い違いが発生。女王になりたがっている少女ドロシーとその祖母アグリーの計略、ハッチの軽率な行動が元でママは失脚。その上またもスズメバチの襲撃に遭うのでした。しかもママは亡くなってしまい、ハッチの妹のアーヤを女王にする為美しの丘を目指すというストーリー。一作目と違って守るべき者ができた上、ハッチを仇と思いこむスズメバチの少年アパッチによる執拗な追跡もあって旅はさらに困難を極めるのでした。

【リメイク版】1989年、一度リメイクされました。既に規制の波があったのか、ハッチがシマコハナバチの養子として育ち、義兄弟からいじめられる設定が消滅。養母はママに仕えていたミツバチ。敵のことは知略を使って撃退します。またストーリーも明るめで、昭和版よりもメルヘン要素が強いです。

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1話目はやんちゃ坊主風でした。友達もいるしのリア充状態。しかも実は王子。

『みつばちハッチ』概要

『みなしごハッチ』放送開始から40周年ということで映画公開。あらすじは概ね原作と同じですが、虫と話せる人間の少女、アミィが登場します。原作アニメの暗さも鳴りを潜め、残酷シーンや死体などが出ません。タイトルが『みなしご』から『みつばち』に変わった理由は明言されていませんが、時代背景も考慮してのことではないか、との指摘あり。

ハッチ変わりすぎ!

見出し画像を見てください。これが懐かしのアニ系の番組で目にする元祖ハッチです。平成元年版もデザインが変わってはいるものの、大まかな所は似通ってはいるでしょう。それが、2010年、いわゆる萌えの文化に触発されたのか、時代に合わないと判断されたのか、デザインが変更されました。

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顔以外にも触覚やスカーフが大きめ、羽が比較的本物のハチに近い、尾(正確には腹部)の先端に針のような突起があるなどの変更点があります。当初は色や体型も本来のミツバチに近づけるとの案があったんですが、「それじゃハッチじゃない」とのことで色やスカーフなどは初代と同じになりました。本物のミツバチの大きさが1㎝程度なのに対し、ハッチは3㎝。これは人間が物語に絡むというストーリー上、本来の大きさだと小さすぎるとの理由で、このサイズにされたそうです。ちなみに、最大最強のオオスズメバチの大きさが3㎝ほど。ハッチが大きくなったため、敵のスズメバチは更に巨大です。

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平成ヤッターマン(2008年)にカメオ出演した時のハッチ。こっちでもいけたかも?

「あらら、ハッチまで萌えキャラになっちゃったよ・・・これも時代かねえ」なんて思いましたが、実際見たら・・・萌えました。そして、燃えました。ハッチはやっぱりかわいいし、戦闘シーンは胸が熱くなります。そして、様々な変更点や見どころに気づかされます。

ハッチから攻撃性が消えた

本作のハッチは攻撃をしません。相変わらずの正義漢ですが、防戦一方です。昭和版では石を投げたり飛びかかったり棒で殴ったり、時には殺害までしていたのですが、チョウやカマキリの子を抱えて飛ぶなど、攻撃できない状況にうまく持って行っています。

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この子を守るんだ!

これは単に「かわいいハッチに攻撃なんかさせられない!」「規制のこともあるし・・・」ということではないと思うのです。老いたスズメバチを放っておけずに、「自分の仇じゃない」と言い聞かせて助けた元祖ハッチの優しさ、まっすぐさを更に強調するためではないでしょうか。

「悪役」が「悪者」でなくなった・人間編

最大の変更点は、人間の友達ができることです。舞台もセピアタウンというかわいらしい名前の、人間の町。昭和版においては、顔すら出さず自然を破壊するだけだった人間ですが、ある事情で虫と話せるようになった少女アミィに、ハッチ自ら積極的に近づいていくのです。その理由は、ハーモニカ。彼女の奏でるハーモニカを鳴き声と認知し心惹かれたハッチは、話ができるようになって後「きれいな鳴き声、聞かせてよ」とアミィに語りかけるのです。

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こんにちわ!僕ハッチ!

一方のアミィは当初こそハチというだけで怖がっていたのですが、ハッチの「刺さない」という言葉を信じ、明るい笑い声を聞いて、少しずつ距離が縮まっていくのです。引っ越してきたばかりで友人が作れないほど引っ込み思案なアミィですが、危険なスズメバチの巣に向かう決意をします。他ならぬ、ハッチの為に。