カク（ONE PIECE）の徹底解説・考察まとめ

四足で立っている状態になり、キリンの首を限界にまで体に押し込む”キリン砲台”を作る。バネのように勢いをつけて本来以上に首を伸ばして「鼻銃」を放つ技。

鞭竹林（へんちキリン）

キリンの長い首をしならせて鞭のように使って仕掛ける連続攻撃。エニエス・ロビーでロロノア・ゾロと戦う際に使用した。

猛竹林（もうちキリン）

「鞭竹林（へんちキリン）」をさらに加速させた技。エニエス・ロビーでロロノア・ゾロと戦う際に使用した。

鎌麒麟

体を回転させて、首を鎌のようにつかって相手を薙ぎ払う技。エニエス・ロビーでロロノア・ゾロと戦う際に使用した。

逆鱗（げキリン）

両手で剣を、両足で「嵐脚」を繰り出し、「四刀」で斬撃のラッシュをしかける技。エニエス・ロビーでロロノア・ゾロと戦う際に使用した。

カクの来歴・活躍

偉大なる航路（グランドライン）編

ウォーターセブン

主人公モンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味は、度重なる無茶な冒険でボロボロになったゴーイング・メリー号を修理し、ついで船大工を仲間にしようと進路を進める。そして辿り着いたのがウォーターセブンという水の都だった。ウォーターセブンには優秀な大工が集まる造船会社ガレーラカンパニーがある。ルフィは航海士のナミと狙撃手のウソップと共にガレーラカンパニーを訪ねた。そこで登場した最初の船大工がカクである。カクはルフィ達から事情を聞き、船の査定をするためにウォーターセブンの町を風のように飛び回りながら海岸へ向かった。そして査定を終えたカクは、ガレーラカンパニーに戻り、「…いや はっきり言うが お前達の船はわしらの腕でももう直せん……！！！」と、ルフィ達に査定結果を伝えた。その内容はルフィ達にとってとてもショックな内容だった。ゴーイング・メリー号は船として一番大切な箇所がひどく損傷しており、もうどんなに腕が良い職人を持ってしても直せないというのだ。

ゴーイング・メリー号のことを巡ってルフィとウソップの間で激しいケンカが起こり、ウソップが一味を抜けるという事態に発展する。それと同時に麦わらの一味の考古学者ニコ・ロビンが行方不明になった。さらに町ではウォーターセブン中の支持を集める市長にして、ガレーラカンパニーの社長であるアイスバーグが銃撃されるという事件が起こる。アイスバーグのニコ・ロビンを見たという目撃情報から、麦わらの一味はアイスバーグ暗殺犯になってしまい、街中で追いかけられるハメになった。ルフィはいなくなったロビンが犯人なのか、アイスバーグに確かめるために、警備が厳重なアイスバーグ邸に乗り込む。ルフィはそこでガレーラカンパニーの職長の一人パウリーが仮面をつけた何者かに襲われているところに遭遇する。ルフィとパウリーは拘束されてしまったものの、なんとか抜け出してアイスバーグの部屋に向かった。

するとそこにはカク、ガレーラカンパニーの職長の一人ロブ・ルッチ、アイスバーグの秘書のカリファ、酒場のブルーノがいた。カク達はアイスバーグから古代兵器「プルトン」の設計図を入手するために5年間ウォーターセブンに潜入していた世界政府諜報機関「CP9」のメンバーだったのだ。カクは、「六式」と呼ばれる肉体を極限にまで鍛えた体術の一つ、「指銃（しがん）」を放つ。「『指銃』人体を撃ち抜くのに弾丸などいらん」と言い、ゾロの体を指で貫いた。そして、カク達は目的の設計図は、アイスバーグから弟弟子のカティ・フラム／フランキーに託されていたことを確信すると、ルフィ達を吹き飛ばして屋敷に火を放ちその場を去る。

その後フランキーの確保に成功したカク達は、ロビンを連れて海列車に乗って司法の島エニエス・ロビーへと向かうのだった。

エニエス・ロビー

ルッチらと共にカクは無事にニコ・ロビンをエニエス・ロビーに送り届けた。そして「CP9」の司令官スパンダムの元に向かう。そこには別の任務についていた「CP9」の他のメンバーも待機していた。そこで「CP9」のフクロウという男が久方ぶりに会うカク達の戦闘力を計測した。するとカクの戦闘力がだいぶ上がっており、その時点での「CP9」No,2の実力者は慌てた。カクはそんなことには興味がなさそうにどこ吹く風である。そんなカクとカリファにスパンダムは悪魔の実を差し出した。どんな能力のものかはわからないが、食べれば戦力アップするはずとスパンダムはカク達に悪魔の実を勧める。既に悪魔の実の能力者であるルッチも悪魔の実の能力を食べることを勧める。カクは面白うそうだと何の実の能力かわかっていない悪魔の実を食べた。

そんな中、ニコ・ロビンを奪還しようと、麦わらの一味達がエニエス・ロビーに乗り込んできた。司法の島に掲げた世界政府の旗を攻撃し、世界政府に宣戦布告する麦わらの一味。カク達「CP9」はそれぞれ麦わらの一味を相手に戦うことになった。カクは麦わらの一味の剣士ロロノア・ゾロと対戦する。最初は普通に剣や「六式」の「嵐脚」などを用いて戦っていたが、ゾロに悪魔の実の能力を披露しようとすごむ。しかし人獣型で変身を止めるつもりが、うっかり獣型まで変身してしまい、先の戦いでダメージを受けていた床が崩れて下の階に落ちてしまう。下の階ではジャブラがウソップとの戦いを始めようとしたところだった。ジャブラはカクのキリンの姿を大笑いする。カクはそんなジャブラに負け惜しみか、「キリンの何がおかしいんじゃ！わしは気に入っとると言うとろうが！！」と言う。

そしてカクは、「見せてやる……生まれ変わったわしのパワー！！」と言って、人獣型に変身した。しかし首が四角く太い上に、顔までなんだかやたら四角いフォルムを見て、「かっこ悪っ！！！」とゾロに驚かれてしまった。しまいにはウソップにまで「キリンの顔は可笑しくって……つい手元が来るって」とバカにされる始末。怒ったカクは、「嵐脚」の大技「周断」を仕掛ける。あまりの威力に司法の塔は横一線に真っ二つになってしまった。

エニエス・ロビー各所で麦わらの一味が「CP9」と交戦。最終的にカクはゾロと一騎打ちにもつれ込んだ。まだ慣れない悪魔の実の能力に苦戦し、「四角なのに死角無し」などとコミカルな行動を多々起こしながらも、得意の「嵐脚」でゾロと戦う。しかし最後にはゾロの「鬼気九刀流 阿修羅 弌霧銀」に敗れた。そしてゾロからパウリーからの伝言だと、「てめェら"クビ"だそうだ」と伝えられる。それに対してカクは、「そうか、困ったわい…殺し屋という仕事は潰しがきかんというに……」と呟くのだった。

扉絵連載「CP9の任務外報告」

エニエス・ロビーでの戦い後のカク達「CP9」のメンバー達のその後が、扉絵連載「CP9の任務外報告」で描かれた。

カク達「CP9」のメンバーは、エニエス・ロビーでの大敗の罪を上司であるスパンダムになすりつけられ追われる身になった。「CP9」のメンバーは、重症を負っているルッチの治療をするためにとある町に逃亡する。そしてルッチの治療費や自分達の衣食住確保のために、それぞれ悪魔の実の能力などを用いて日銭を稼いだ。カクは悪魔の実「ウシウシの実 モデル"麒麟（ジラフ）"」の能力でキリンに変身し、長い首を滑り台として子供達に提供していた。

無事にルッチも回復したが、カク達は追われる身のままだ。ルッチはかつての上司スパンダムに必ず戻るという旨を電伝虫で連絡するのだった。

新世界編