sigure@sigure

sigure
sigure
@sigure
11 Articles
6 Reviews
0 Contributions
0 Likes
sigure

sigureのレビュー・評価・感想

鬼灯の冷徹 / 鬼徹 / Hozuki's Coolheadedness
7

統率のとれた組織には必ずいる最強の右腕の話

死後の世界「地獄」で働く鬼のトップに立つ閻魔大王。その閻魔大王の第一補佐官として頼りない閻魔に代わって地獄を統率する鬼灯という優秀な神鬼が、人間社会と同じように労働という設定で亡者たちを管理しているという作品の設定が面白い。
主人公の鬼灯は同僚や後輩の面倒見は良いが、根本の性格がドSのため上司にあたる閻魔大王への制裁は手厳しいため、弱者に優しく上位の者に媚びない姿勢が清々しい。また完璧な仕事ぶりから冷血鉄仮面のように見られることもあるが、実際は動物好きで現生への出張と称し経費で動物園に行ったり、ジブリ好きで小ネタを挟む場面が多々見られる。鬼灯以外にも、獄卒として働くさまざまな鬼や動物、さらに他国の地獄との視察交流もあるので登場人物が多く多少ごちゃごちゃするところも本作の特徴であるが、主人公がブレない性格で管理者という立場のため埋もれない存在感がある。
また地獄も人間世界のようにさまざまなイベントがあり、地獄ならではの拷問器具を活用した運動会競技に新卒獄卒がいやいや参加したり、飲み会で孫の自慢話をしてくる閻魔大王をうざがったり等、人間界でのあるあるを地獄版にアレンジしたユーモアたっぷりの作品である。

バック・アロウ / BACK ARROW
7

これが我が信念!

「グレンラガン」「キルラキル」の中島かずき氏の脚本、「コードギアス」の谷口悟朗氏の監督による、オリジナルテレビアニメ。
中島氏の作風は”アツい”のが定評ですが、本作も期待通りアツい作品でした。
世界観は「壁に囲まれた世界」、テーマは「信念」。ロボットアニメということもあり、中島氏の代表作「グレンラガン」を彷彿とさせます。
登場するキャラやメカも、ムチャクチャ強い敵対国の王や巨大な戦艦など、ある意味セルフオマージュかもしれません。
物語は、突如空から落ちてきた謎の主人公「バック・アロウ」が、壁の向こうを目指し、「壁は絶対であり神」と崇める強大な国との戦い・上位の存在である「神」の使いとの戦いを経て、自分が何者であるかを知り、苦悩の末宇宙スケールの壁の外側へ…というもの。
作画や演出など、やや古臭いイメージがあるものの、バトルやストーリー展開のテンポの良さで飽きずに見ていられました。
クセのある個性的なキャラクターが多いのも印象的でいいですね。
オリジナルアニメは先の展開が読めないのが魅力のひとつですが、ある程度の予測はできてしまう内容だったと思います。
それでも勢いだけでも楽しんで見ていられる、そんな作品です。

Minecraft / マインクラフト / マイクラ
7

YouTube編集の凄さがわかりました

様々な媒体でプレイできる、大人気のゲーム。
私はswitch版をプレイしました。

ゲーム自体は至ってシンプルで、様々な素材のものが四角で出来ている世界で、ほのぼのと自分だけの世界を作っていく、という感じです。
当初、私はこのゲームは無心でできるのんびりしたゲームだと思っていたのですが、全く違いました。
夜はゾンビが湧くし、様々なコレクションアイテムもあり、いざ蓋を開けてみればかなりアクティブなゲームだったのです。

最低限必要な素材を集めるのも一苦労。
マグマに落ちたり、ゾンビに襲われたり、魔女に襲われたり…。
せっかく集めた村人が激減したりなど、とにかくアクシデント尽くしなのです。
でも、そこがまた面白いところ。
一筋縄ではいかないところが、このゲームの魅力だと思います。

機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト / 機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト ON
8

練習して試合に勝てた時の爽快感を味わいたい方にオススメ!

このゲームはよくあるチーム対チームで行われる対戦ゲームなのですが、3on3やチーム対大多数のチームなどではなく2on2のゲームとなります。
3on3、その他チーム対大多数と比べ、2人チームのゲームとなるのでかなり1人頭にかかる負担が大きいゲームなのですがそれに伴って試合に勝てた時の爽快感は計り知れません。
また試合のプレイ方法のシステムとして、ランダムに4人集めてチーム分けをする「シャッフル」、友達と2人でチームを組んでプレイする「チーム」の2種類があります。
この内友達と二人で示し合わせてプレイする「チーム」でのプレイをすると、2人でのチームワークが重要となるので2人の力を合わせないと勝てない。2人で練習をしたからこそ勝てたという、上記にある爽快感に加えマルチプレイならではの連携がうまくいったことによって仲が深まり、楽しさが2倍以上になるという良さがあります。
しかしやはり対戦ゲームとなると負けることもあります。
その場合もリプレイ機能があるため、何が悪かったのかなどをすぐに確認することができます。
チームプレイの場合はさらに2人で悪い部分、良い部分を確認し合ったりすることもできるため1人では気づけない部分を引き出せて今まで以上に勝つために努力することができます。
向上心があり、また爽快感を求めるゲームプレイヤーにはかなりおすすめできる作品だと思います。

Cö shu Nie / コシュニエ
8

一度聴いたら忘れられないバンドCö shu Nie

Cö shu Nie(コシュニエ)は2011年に大阪で結成された3人組ロックバンドです。メジャーデビュー曲の「asphyxia」はアニメ「東京喰種トーキョーグール:re」の主題歌に抜擢され一躍注目を集めました。デビュー後も「PSYCHO-PASS 3」、「約束のネバーランド」といった話題作の主題歌を担当し、アニメファンとしては今後に注目せざるを得ないバンドです。ボーカル、ギター、キーボードを務める中村未来が作詞作曲する音楽は、変則的なメロディーと複雑に絡み合う伴奏が特徴的です。ボーカルの透き通るようなハイトーンボイスからはどこか儚さや危うさが感じられ、バンドの独特な楽曲の中毒性をさらに高めています。ピアノパートのインパクトが強い楽曲が多く、特に「絶体絶命」という楽曲のイントロのハイテンポかつトリッキーなピアノパートは癖になるかっこよさです。ハイテンポでカオスな雰囲気の楽曲だけでなく、「LAMP」などのバラード曲もCö shu Nieの魅力の一つです。狂気的とも言える独特の音楽性とボイスから、好き嫌いが分かれるバンドであることは確かですが、好みに合えば虜になること間違いなしです。「凛として時雨」や「egoist」が好きな方なら絶対に一度は聞いてみてほしいです。

DEATH STRANDING / デス・ストランディング
4

DEATH STRANDINGプレイ感

メタルギアの制作で世界的に知られる小島秀夫がKONAMIを退社し、100%自社のみで開発した新規IPということで期待が高かった本作。2019年のBest Game Directionにも選ばれた作品です。Best Game Directionというのは「他に類を見ない独創的な作品」を制作した方に贈られています。この「他に類を見ない独創的な作品」というのが厄介で、要するに素人にはとっつきづらい、非常に人を選ぶゲームです。普段ゲームをしない方は絶対にプレイしないことをお勧めします。また、小島秀夫という名前に聞き覚えがない方もプレイしない方がよいでしょう。絶対に後悔します。任天堂スイッチでゼルダの伝説をやった方がいいでしょう。
しかし、普段からバリバリゲームをプレイする方や小島秀夫のファンであるならば、これほどに魅力的なゲームはありません。冗長なセリフ回しや凝りに凝ったカメラワーク、世界観設定、独創性が高いユーザーインターフェースなど、どれもが小島秀夫でしか制作不可能な作品です。問題は作家性が高すぎて娯楽としての機能が薄いという点でしょうか。1回のゲームプレイに2時間~3時間かけられる人でないと後悔します。