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shirato0806のレビュー・評価・感想 (2/2)

ARMS(対戦格闘ゲーム)
8

娘4歳と母、初めてのゲーム

娘の誕生日にnintendo swichを購入し、体験版で色々遊んだ後ARMSを購入しました。
私も娘も初めてのゲームだったのですが、ルールもわかりやすく、体を動かすこともできるので大はしゃぎで遊べています。

ARMSはジョイコンを両手にもってのびる腕でパンチをするゲームです。
このパンチのアームによってそれぞれ攻撃、防御の特徴があります。
そしてそのアームを操るキャラの特性も色々で、たとえば連続ジャンプ可能なリボンガール、ガードポーズでHPを回復させることができるマスターマミーなどがいます。
そのキャラとアームの組み合わせによって様々な楽しみ方ができ、飽きずに遊んでいます。

ジョイコンを手に持ってパンチをし続けていると否が応でも疲れてくるのでゲームをしすぎることはありません。このあたりは夫婦会議で決めた“ゲームの制限時間の決め方”についてを子供に理解させるのにちょうどよかったなと思っています。

結果、私たち親子にはこのゲームが共通の楽しみであり、時間も場所も選ばずにサクッとパンチで体を動かすことができているのでとても満足しています。
もし大人も子供もサクッと遊べて楽しいゲームを探している方にはこのゲームをおすすめします。

マレフィセント
9

善と悪の逆転

『眠れる森の美女』で、オーロラ姫に呪いをかける悪い妖精マレフィセントが主人公です。
このお話では彼女が呪いをかけた理由は、オーロラの父にあたる王から手ひどい裏切りを受けたことにあった、ということになっています。
つまりは、一般的な善と悪が逆転する物語なのです。この映画では、オーロラの父は悪役にしか見えません。善は本当に善なのか、悪は本当に悪なのか。物事はいろいろな方向から見る必要がある、ということを教えてくれているように思えます。
オーロラのことを憎んでいたマレフィセントが、無邪気なオーロラの言動にほだされて、少しずつ母性を目覚めさせていく過程は微笑ましいです。ついにマレフィセントは、自分の呪いを無効にしようとするのですが、それは叶いません。その場の感情でしてしまったことであったとしても、取り返しのつかないことはあるということですね。でもマレフィセントが真にオーロラのことを思っていたことは、呪いを解く「真実のキス」がマレフィセントからもたらされたことで証明されました。
本筋とは関係ないのですが、オーロラがマレフィセントに「フェアリーゴッドマザー」と呼びかけた時、『シンデレラ」のフェアリーゴッドマザーとのあまりのキャラの違いにおかしくなってしまいました。マレフィセント自身、びっくりしていたので、なおおかしかったです。

L'Arc~en~Ciel / L'Arc〜en〜Ciel / ラルク アン シエル / L'Arc-en-Ciel
10

90年代から現在にかけても人気を誇る偉大なバンド

フランス語で虹を意味する名前のこのバンドは、90年代から活躍しているにも関わらず、いま現代の若者の好きなアーティストランキング上位にも入っているモンスターバンドです。
ボーカルのhydeは音域が広く、色気のある低音から、伸びの良い高音まで幅広く、情感豊かに曲を歌いあげます。ギターのKenは、天に高く昇っていくような爽快感のある音から、トリッキーな音まで、多彩に音色を使い分けます。ベースのtetsuyaは、時にはベースとは思えないほど動く派手なメロディーラインを紡ぎます。私のなかのベースのイメージが、ラルクで変わりました。ドラムのyukihiroは、曲に合わせて、時にはシンプルに、時には力強くリズムを支えます。
歌詞は、明るいものから暗いものまであるのですが、いずれも繊細で、語彙と想像力豊かな世界観があります。小説のようにストーリーを感じさせる歌詞も多いです。
初期はダークな曲や、ザ・ヴィジュアル系といったような退廃的な曲が多かったのですが、途中からポップな曲や、アニメとのタイアップなどでキャッチーな曲も増えてきたように思います。有名になるにつれて大衆受けしそうな曲の比率が増してくるのが、世のアーティストの常かもしれませんが、ラルクの曲のすごいところは、どんなにキャッチーな曲でも、決して単純ではないところです。隠し味のようなリズムやメロディー、言葉遊びの仕掛けが散りばめてあって、聴くたびに新しい発見がもたらされます。おすすめのアーティストです。

僕のヒーローアカデミア / ヒロアカ / My Hero Academia
10

新世代の王道ジャンプアニメ!

ヒーローという仕事が存在する世界で、主人公の緑谷出久(みどりやいずく)が子どもの頃からの夢であるヒーローになるために、ヒーロー育成有名校に入学して様々な困難を乗り越えて成長する物語。
主人公をはじめとする、どのキャラクターも個性的かつ魅力的であり、敵のキャラクターでさえ、どこか憎めない。また、名前がそのキャラクター自身を表していることが多いので、たくさんのキャラクターが登場するアニメにありがちな、キャラクターがいすぎて誰が誰だかわからないということになりにくいように感じている。
ジャンプアニメというと、主人公がどこか抜けていて、真っ直ぐ夢に向かって突き進むタイプが多いと思う(例、ONE PIECEのルフィ NARUTOのナルト ハイキューの日向翔陽など)。だが、僕のヒーローアカデミアの主人公、緑谷はとても努力家で勉強家。ヒーローに関する知識量が膨大で、冷静で分析力に優れていて、とても頭が良いように思う。もちろん彼にも夢(ヒーローになること)に対する熱い気持ち、仲間を思う気持ちを待ち合わせている王道ジャンプアニメの主人公のパーソナリティはある。だが、私には、彼がちょっと異質な主人公に見え、そこに大きな魅力を感じる。ぜひとも一度視聴してもらいたいアニメ。

ラ・ラ・ランド / La La Land
9

現実と映画

私はこの作品を見るまでは、ミュージカル映画に対して全くと言っていいほど興味がありませんでした。今まで見たのは「サウンド・オブ・ミュージック」といった名作でしたが、この「ラ・ラ・ランド」は名作の中の名作といった感じで久々に映画の中に引き込まれるという感覚に陥りました。
この作品は高速道路から始まります。あの冒頭のシーンは、現実の世界から映画の世界へと引き込まれるような迫力でいきなり度肝を抜かれました。
そして、この作品の素晴らしいところは撮影方法にあると思います。冒頭のシーンや途中のパーティーなどのシーンではノーカットで撮影することにより、他の方法では表現出来ない独特の世界観に浸ることができます。
さらに、この作品ではあたかも現実のようなリアル感のある人間関係を表現しています。そこにサウンドが加わることにより、より観客に登場人物の心情が伝わります。ここで私はミュージカル映画にいい意味で裏切られ、ミュージカル映画の見方が変わる瞬間となりました。賛否両論ありますが、私はこの作品のラストにはとても心を打たれました。あのシーンでは人生そんなあまくないとおもい人生の教訓にもなりました。
この作品は一回でも見ておくことをお勧めします。

スマッシング・パンプキンズ
9

90年代オルタナ界の異端的バンド

90年台のオルタナシーンの中心で活動し、全米のみならず日本でも高い人気を誇っていたバンド、スマッシング・パンプキンズはアメリカのシカゴで結成されたバンドだ。
しかし、他の同時期に活動していたバンド、パールジャムやニルヴァーナ、アリスインチェインズ等よりもその世界観は独特だ。
アメリカ的なタフなマッチョイズムは無く、かといってグランジシーンにおけるファッション性やダウナーな雰囲気はあまり感じられない。
どちらかというと、ナイーブで繊細な感情をラウドなギターサウンドで隠しつつも、その優しいメロディが溢れ出している、そんなバンドであった。ボーカルのビリー・コーガンの独特過ぎるヘタウマな歌はあきらかに異質だ。まるでいじめられっ子のような歌声だ。
そのある種の女々しさは同世代、同時代のアメリカのバンドには無いものであり、それがスマッシング・パンプキンズのオリジナリティにつながっているのではないかと思う。
今では決して流行ることのない音楽性だが、彼らのセカンドアルバムにして大ヒットアルバム、『サイアミーズ・ドリーム』で聴けるような優しいメロディは、いつの時代でも繊細で傷つきやすい人たちの心を癒やすのではないかと思う。
決してクラスのヒーローにはなれずに片隅に一人でいるような少年少女達、あるいはかつてそうであった人たちの心をだ。
そんな人達の背中をそっと押すような曲を90年代のシカゴから、いつだって届けてくれている。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
10

日本最高のハードボイルドSFアニメ!

宇宙をまたにかける賞金稼ぎ4人組のハードボイルドSFアニメ。
元中国マフィアの凄腕スパイク、元警察捜査官のジェット、記憶喪失の詐欺師フェイ、天才ハッカーのエド(そして彼らの宇宙船に参加したスーパー知能犬のアイン)。
基本的には賞金首を登場人物4人が捕まえる、というあらすじなのだが、簡単には賞金首は捕まらない…(むしろ捕まったシーンは非常に少ない)。

4人とも体術、機械操作、銃の腕前はそれぞれ滅法すごいのだが、犯人に騙され、翻弄されたり、そして自分たちがミスをし墓穴を掘るなどのドタバタ具合である。
しかしながら、時に犯人に感情移入をしてしまったり、実は過去の因縁の相手であったり、むしろやたらムカつくヤツだったりで、勧善懲悪だけのストーリーではない。

更に4人が宇宙船「ビバップ号」に乗る以前の物語もオムニバス形式で紡ぎ出される。

決して慣れあいではない、だがドライにもなりきれない、そんなハードボイルドさがたまらないのである。
そして丁寧な作画、デザイン、そして菅野よう子のビッグバンド形式の小粋な音楽が、ウェッティなストーリーに非常にマッチするのである。

2018年で20周年を迎える本作。
これからももっともっと多くの人に見て頂きたい作品である。