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4Hayama

4Hayamaのレビュー・評価・感想

薄桜鬼
9

まがいものも貫きゃ誠になる。

薄桜鬼は元々は乙女ゲームとして作られた後、アニメ化、マンガ化、小説化と様々なメディア展開をした作品です。

舞台は江戸。
新選組が一世を風靡した頃の物語で、ヒロインと新選組の彼らが激動の時代を強く生き抜く様と愛の芽生えを描いています。

新選組は将軍に使える武士たち。
最強の武士集団として華々しい時代を飾った彼らも時代が江戸から明治に変わる中、薩長の裏切りや権力争いの中で将軍の力が衰え、天皇の時代へと変わったことによって賊軍へとなり落ちてしまいます。

自分たちが正義としていたものが明日には変わる時代。
「自分たちはなんのために戦ってきたのか、何を信じたらいいのか」。そんなことも分からぬ中、それでも自分の中の正義を信じ、強さを追求していく姿に心を打たれます。

基本的には新選組の歴史を史実に基づき物語は進むのですが、その中でこの作品のオリジナル要素である、鬼のように強い力を得られる薬「変若水(おちみず)」と変若水を飲んだ後になるまがい物の鬼「羅刹(らせつ)」というものが出てきます。

大事なものを守るために禁断の力に手を伸ばしてしまう彼ら。
彼らが人ならざるものになってでも守りたいものとはなんなのか、その強さの源はなんなのか…まがい物だと蔑まされても、信じたもののために戦うことを辞めない姿には涙が止まりませんでした。

「かっこいい生き方」
それを私に教えてくれた作品です。

また声優さんたちも豪華で、グラフィックもとても綺麗な作品なのでアニメ、ゲームが好きな方には是非1度触れて頂きたいです。

2001年宇宙の旅
9

天才映画監督キューブリックが惜しみなく才能を注ぎ込んだ不朽の傑作!

『2001年宇宙の旅』は1968年に公開された叙事詩的なSF映画で、製作と監督はスタンリー・キューブリックです。
脚本はキューブリックとSF作家であるアーサー・C・クラークによって執筆されました。そもそもキューブリックはクラークが1951年に書いた短編小説『前衛』にインスピレーションを得ています。この映画では、人間の進化に影響を与えた異星人の石碑(モノリス)が月面で発見された後に、感情を持ったコンピュータHALを搭載して木星への飛行を続ける宇宙船でのできごとを描いています。その背景には、実存主義、人間の進化、テクノロジー、人工知能、地球以外の惑星での生活といったテーマが伏在させられています。この作品で特筆すべきは科学的に正確性を期した宇宙航行のシーン、先駆的な特殊効果などです。キューブリックは従来の映画的で物語的な演出を一切排除しました。会話は稀にしか交わされず、クラシック音楽で彩られた長回しのシーケンスが作品に挿入されています。サウンドトラックには、リヒャルト・シュトラウスの『ツァラトゥストラはかく語りき』、ヨハン・シュトラウスの『美しき青きドナウ』などのクラシック音楽は用いられています。公開後の映画の評価はさまざまで、黙示録的に暗い作品と評価する批評家から人間の希望を楽観的に肯定したとする評論家までいました。1991年には米国議会図書館が「文化的、歴史的、美学的に意義がある」との賛辞を寄せました。

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ / Captain America: Civil War
8

ヴィランと戦うのではなく、X-MEN同士のバトル

シビル(国内)・ウォー(戦争)のタイトル通り、普段は仲間同士であるキャプテンアメリカとアイアンマン、そして彼らにそれぞれ味方するアベンジャーズ同士の争いが描かれる、今までとは違った面で切なさを感じるストーリーです。

彼らはヒーローとして世界の脅威であるヴィランと戦う存在であり、実際に幾多のヴィランを撃退した貢献者です。しかしながらその力と力の行使が彼ら自身の判断によって振るわれていることを危惧され、また、戦闘の際に被害者が出ていた事実や遺族の糾弾を受け「彼らは国際法で禁じられている自警団である」と問題視されるようになります。
そのことからアベンジャーズを国際連合の管理下に置くという協定が世界的な支持を受けます。

「それでは平和を守れない」と反発するキャプテンアメリカ。
「強大な力は管理下にあるべきだ」と従おうとするアイアンマン。
それぞれの意見に、各アベンジャーズメンバーも同調し、派閥ができることとなります。

個人の意思で活動を続けるキャプテンアメリカたちを、連合側として放置できないアイアンマンたちは数度にわたり激突します。
元々は仲間同士であり、互いをいがみあっての対立でないことからその葛藤は見ていて苦しさを覚えます。

キャプテンアメリカはアイアンマンから「父の作った盾をお前が持つ資格はない」と言われ、自身の武器でありシンボルでもある盾を置いて立ち去ります。
これらの展開は原作であるアメリカンコミック版とは大きく異なり、それぞれの道を歩みながらも二人が精神的には和解したように感じられる描写で物語は終了しました。

このストーリーの後も想像が膨らむ、アベンジャーズシリーズの中でも特別印象に残る映画です。

T字路s
10

酒が似合うブルージーな応援歌

青春時代が過ぎた私たちには、世の中に溢れる「明日に向かって走る」爽やかな応援歌では物足りない…そんな風に感じている人に勧めたいのは、リアルで切ない、人生を謳歌したくなる歌をパワフルに謳う「T字路s」。
ボーカルの伊東妙子の、迫力がありつつも女性らしく可愛らしさと艶を残した歌声には、包み込まれるような不思議な魅力があり、その泥臭くも切ない歌詞で聞く人を強く柔らかく包み込んでくれます。
つらく悲しい事があった日でも、いつもの飲み屋に行ったらみんなが笑顔で、お酒は美味しい。そんな私たちの、良い事ばっかりじゃない、たまに塩っぱくてかっこ悪い日常に寄り添ってくれる懐の深さがあります。
女版トム・ウェイツといってもよい程のハスキーボイスが語るのは、涙と汗の日々とそこにある光。「昭和感」があり「レトロ」でありながら、どこか現代感覚を感じられるのは篠田智仁によるカラフルで楽しいギター。人生っていいなと感じられる、カタルシスある世界観を造り出します。
アルバム「PIT VIPER BLUES」は、一枚聞き終わった後に足取り軽くなんだか踊りたくなる作品。1人ぼっちでも強く楽しく生きて行こうという希望が湧いてきます。

Mr.Children / ミスター・チルドレン / ミスチル
10

平成を代表するアーティスト!

1989年結成のミスチルことMr.Children。平成元年に誕生したこのモンスターバンドはまさに平成を代表するアーティストと言っても過言ではない。ミリオンヒットを記録した「cross road」を皮切りに世間にその名を知らしめたミスチルはその後もヒット曲を連発!「Tomorrow never knows」や「名もなき詩」などダブルミリオンを記録する名曲を生み出す。そんな人気絶頂の1998年、「Everything」を最後に活動休止期間に入る。多くのファンは悲嘆したが、一年余りの休止期間を経て彼らはまた戻ってきた。しかし、その後の彼らは苦難の時期を迎える。復帰作の「ニシヘヒガシヘ」は多くのファンの失望を誘った。休止期間が彼らを狂わせたのか、と多くのファンが思うほどの変貌ぶりだった。その後もしばらくヒット曲を生み出せずにいたが、「終わりなき旅」を契機にまた上昇気流に乗る。あの低迷期は生みの苦しみだったのかと思わせるほど再び波に乗る。「sign」、「しるし」などの名曲を再び連発する。彼らの曲のが多くの人の共感を生んできた一つの要因は、桜井一寿の作詞力にあると思う。まず人間だれしも抱える人の負の面を露わにし、でも頑張って超えていこうよというプラスのメッセージで締める。それもとても繊細な、手が届かないような人の内面の感情を上手に詩にしてみせる桜井の技巧が多くの人の、とりわけ日本人の心を打っているのだと思う。令和になってもこのモンスターバンドから目が離せない!