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Penguin_Officeのレビュー・評価・感想

晴れのちシンデレラ
9

スーパー姉弟お金持ちになる

この作品は、ギャグ4コマ漫画です。生まれてからずっと極貧な主人公の姉、晴(はる)と弟のあたるは、ある日突然お嬢様とお坊ちゃまになりますが、長い極貧生活の影響で姉、弟ともに常人離れした身体能力が身についており、本人たち以外の使用人が極貧生活のエピソードに涙し身体能力からくる超人技に驚くというお話です。姉の晴(はる)は極貧時代の癖などがお嬢様学校の同級生にばれないように必死になって隠して生活します。弟あたるは、姉の方が能力的に凄いと思っているので力をセーブしないで学校生活を送っています。
この姉弟は3階から飛び降りても無傷だったり、サイダーの瓶を手で割ったり、石像を一人で動かしたりして使用人を驚かせます。本人達は明るく楽しく昔の話をしているのですが話を聞いた使用人たちは、いつも泣くのを堪えています。
使用人たちの話を聞いた後のリアクションが最高に面白いと思います。

この作品の魅力は、「仰天貧乏話」「姉弟の仲の良さ」「お嬢様になるための特訓」だと思います。本当に極貧だったため、草花を食べ、開運グッズに頼り、こたつの代用品を作り入るなど、貧乏の中で楽しくしていたエピソードが笑えると思います。「姉弟の仲の良さ」は、この作品の中で、一番コマが大きく、ほっこり、心が温かくなると思います。
貧乏時代にうまく出来なかった弟の願いをかなえる姉の姿、弟の嬉しさ、思い出を語る姿が優しい気持ちにしてくれると思います。「お嬢様になる為の特訓」は、姉は学校では全て完璧にできるのですが、それは貧乏時代に弟の制服を手縫いする、食料の為山を駆け上る、相撲を取るなどの経験のおかげです。本物のお嬢様を見てこうなりたいと思い、おかしな努力をする姿が面白いです。お茶の授業の練習をラーメンどんぶりでやる、百人一首をゆっくりとる練習などのやり方が面白く、彼女が努力家だと分かるシーンが素敵です。コミカルで笑えるのでぜひおすすめです。

山本彩 / さや姉
10

小柄な体から繰り出される歌声とギターパフォーマンス

山本彩の本格的な芸能活動はNMB48というアイドルグループから始まりました。
とても小さな身体でキャプテンやセンターポジションという大役を抱えながら、ファンの期待に応え続けました。彼女にのしかかるプレッシャーというものは計り知れなかったと思います。しかし、期待をいい意味で裏切り、毎回毎回ベストを更新し続ける姿に多くの人が勇気づけられたと思います。
そんな彼女はNMB48を卒業しソロ活動1本になりました。
多くの作詞作曲やカバー曲、提供曲を世に輩出しています。彼女の楽曲は聞いている人を励まし、寄り添い、勇気を与えてくれる曲ばかりです。歌声は落ち着いていて透き通っていたり、時にパワフルで欲を見せてくれたりします。またギターパフォーマンスも最高にかっこいいです。小さな身体で大きなギターをかき鳴らす姿は一流のアーティストと肩を並べても引けを取らないと感じます。
彼女の音楽を聴いていて一番思うことは、ファン以上に彼女自身が音楽を楽しんでいるということです。音楽を愛し、音楽と真剣に向き合っている姿や時に繊細で人間らしい姿を見せてくれる彼女を応援せずにはいられません。彼女の魅力は音楽、見せ方だけでなく人間らしい人としてよくできていることです。

BAD HOP
8

川崎の元ギャングという背景に生き様あり

川崎の元ギャングが集まったヒップホップグループだが、侮っているとなかなか高い音楽性に面を食らう。

こういったジャンルの音楽は、貧困が身近にある庶民から生まれたルーツもあり、悪ぶった歌詞が多い。
どれだけ突っ張って生きてきたか、どれだけ社会と相反してきたか、悪イコール格好良い、というイメージがつきものだが、彼らはこの日本現代で未だにそんな生き方をしてきたのか?と驚くほどの世界をそのまま歌に乗せている。

日本が銃社会でないだけで、アメリカのスラム育ちと遜色ないではないか。
(川崎はそんな街だったか?)
だから、悪ぶった歌詞のヒップホッパーと違い、リアルに心に響いてくるんだろう。
彼らは、自分の経験そのままを歌詞にしているのだ。

「俺らこんな悪いことしてました」と武勇伝のように語るヤンキー上がりと違い、謙虚で低姿勢な彼らが特に好感が持てる。
日本のヒップホップは今までほとんど聞いてこなかったが、初めて、彼らの音楽だけは聴いている。

「これしかない、これ以外なにも」
と語る彼らの生き様が、貧困を経験したことのない自分にも胸に突き刺さり、その格好良さに憧れてしまう。

生活や環境に苦しんでいる子供たちの支えになれば、という彼らの思いが、音楽に込められているからである。
彼らの生き様が格好良すぎる、おすすめのアーティストだ。

ナナヲアカリ
8

心が疲れちゃった現代っ子たちに。ファンシー&ダークなポエトリーが脳に響く!!

ボーカリスト、ナナヲアカリさんは原宿発の社会不適合系ダメポップの先駆者!
学校や仕事、人間関係がうまくいってない自己肯定感低めの10代~20代から爆裂な人気を誇っています。
ニコニコ動画やYouTubeでも楽曲が公開されていて、足を踏み入れやすいのも人気の理由の一つ。
また、ナナヲアカリさんが歌う楽曲たちはナユタン星人さんやneruさん和田たけあき(くらげP)さんなどの有名ボカロPさんらが手掛けたもので、もはや全曲がキラーチューン。ボカロが好きな方にもおすすめです。そしてYouTubeで絶大な人気を誇る歌い手のEveさんとのコラボ楽曲もあります!

「ダメダメ」な自分を忠実にかつポップにそしてキュートに描いた歌詞がナナヲアカリさんのクリアで軽めの歌声に包まれ、「ダメダメ」な私たちの心に届き、落ち込んでいても一曲聞き終わるころには「ま、いっか」と開きなおさせてくれます。実際私は「ダダダダ天使」という曲に強く共感し、救われました。
この曲には「やんないんじゃない、できないんだ ドヤ!」という歌詞があります。やる気はあるけどできないんです。と自分のダメな部分をおっぴろげているにもかかわらず、ドヤ!といばり散らしているのです。矛盾していますがこの歌詞のなかで「できないけど、それが私だから。いいでしょ?」というメッセージが込められているのです。この曲を聴いて私は、「できないことたくさんあるけど、仕方ないし、それが自分だから。ま、いっか」と開き直って心のモヤモヤを晴らすことができました!
この「ダダダダ天使」は「フライングベスト」というアルバムに入っていますがYouTubeにも公開されているのでぜひ気軽に聴いてみてください。

死役所
9

死ぬこと、生きることについて改めて考えさせられました

「死役所」という漫画を紹介したいと思います。
この漫画はお役所の話なのですが、市役所の「市」の字が「死」という字になっていますよね。実はこの漫画は死んだ人のための役所の話なのです。まだわからない方も多いと思うので、詳しくストーリーの内容を説明していきたいと思います。
まずこの漫画は基本的には1話完結の話です。しかし各話のなかで必ず人が死にます。やはり人間の死を題材にした漫画なのでそこは仕方ないですが、明るい内容の漫画しか読まない人にはもしかしたら合わないかもしれません。そこをご理解された上で読んでいただけたらと思います。
出てくる人たちの死因は様々です。いじめられて生きているのが嫌になり自殺したり、職場での不慮の事故にあったり、病気に侵されたり、さらには誰かに殺されたりなんかもあります。
この漫画の中では「死役所」というのはそのように亡くなってしまった人たちがまず最初に行く場所という設定になっています。人間は死んだら成仏しなきゃいけないなんて考えられていますが、この死役所は亡くなってしまった人たちの成仏の手続きをする場所という風になっています。
亡くなってしまって死役所に来る人たちも死因は様々なので、ひどい死に方の人も出てきます。一つ紹介させて頂きます。飲食店を経営されている夫婦が出てくるんですが、そのお店は旦那さんのお父さんから継いだ店なんです。お父さんが店主をやっていた時代に店の中で騒ぎを起こして注意された客がその夫婦がお店を継いだ後にまたやってきて旦那さんを刺し殺してしまうんです。その時奥さんのお腹の中には子供がいまして、僕も読んでいてとても悲しい気持ちになりましたね。
この旦那さんはまだまだ家族のために頑張らなければいけないし、やり残したことだってたくさんあるだろう。奥さん一人でやっていけるのだろうか?この旦那さんは亡くなった後役所に来てそんなことを思うわけですが、僕もおんなじことを思ってしまいました。
それでまぁこの漫画のおもしろいところは、その役所で働いている職員の過去も出てくるんです。ネタバレになってしまいますが、職員には死刑になって亡くなった人しか職員になれないんです。自業自得で死刑になった人もいますが、冤罪や大切な人を守ろうとして死刑になったなんて人もいます。特に大切な人を守って死刑になってしまった人なんか見ていると、自分がもしそのような状況になったときを想像してしまいましたね。大切な人が殺されそうになっている状況に陥って、冷静でいられるのだろうか?もしかしたら万が一のこともしてしまうんじゃないか?そんなことを考えさせられてしまいました。
というような感じで内容自体は結構シリアスな内容になっています。比較的大人向けの漫画ですね。でもとても考えさせられるし人生を見つめなおすきっかけに僕はなりました。とてもいい漫画です。ぜひ読んでみてください。