動くアート作品、コトリフィルムが手掛ける幻想的なミュージックビデオ

「Qotori film inc.」コトリフィルムとは？

映像作家である島田大介が代表のアートディレクションを手掛けるクリエイティブ企業。
MVやCDジャケット、広告、パンフレット、CM、短編映画などさまざまな分野で、独特の存在感を放つ作品を生み出している。

人気ファッションブランド「NATURAL BEAUTY BASIC」のCMや二階堂ふみと星野源が出演した、資生堂「マキアージュ」の特別短編ムービー「Snow Beauty」など、ノスタルジックで美しい映像で個性を放つコトリフィルム。
今回は、コトリフィルムが手掛けたさまざまなアーティストのMVを監督別にご紹介していきます。

代表である「島田大介」氏が手掛けたMV

今や日本を代表するバンドにまで成長したサカナクションの出世作ともいえるアルバム「kikUUiki」収録の「目が明く藍色」のMV。
ストップモーションムービーというアナログな手法を取ったこの作品は、藍色に統一されたモチーフが印象的。
次々と破壊されていく世界と再生される世界が、楽曲と共にドラマティックに展開されていく。

シンガー南波志帆に秦基博が楽曲を提供したことで話題となった4th シングル「髪を切る8つの理由。」では、南波の長い黒髪をモチーフに、文字やアニメーションを表現する斬新な映像となっている。
一見グロテスクなようにも観えるが、南波の愛らしさと映像の美しさが際立つ作品となっている。

3ピースバンド凛として時雨のフロントマン北嶋徹のソロプロジェクトである「TK from 凛として時雨」
楽曲の美しさと寂寞感を余すところなく表現した、静けさと激しさを同居させた映像に引き込まれる。
抑えた色調が美しく、コトリフィルム作品らしい仕上がり。

2011年に発表されたこのMVで島田大介の長一気に知れ渡ったといっても過言ではないRADWIMPSのMV。
ぱらぱら漫画の手法を駆使してトリッキーな映像に仕上がっている。
当時はモデルとして活動していた女優の小松奈菜が出演している点にも注目していただきたい。

2014年「BEST DIRECTOR」を受賞した鎌谷聡次郎氏の手掛けたMV

古い無声映画のようなモノクロ映像が美しい、ストーリー仕立てのMV。
自分の力では何もできないマリオネットを、バンドのフロントマンである光村が演じている。
夢を見るマリオネットの切なく悲しい、しかしどこか滑稽な物語を描いている。

「バトルイマ」のタイトルどおり、自分自身と対峙し、戦うことを斬新な手法で表現した作品。
自分自身の影にぼこぼこに打ちのめされながらも何度も立ち上がり戦う姿に奮い立たされる。
男くさく、ワイルドさ満点の楽曲にマッチした映像である。

話題のロックユニットGLIM SPANKYのMV。
レトロな見世物小屋のような場所で芸に興じる二人の姿がインパクトのある映像。
衣装や小物などディティールにもこだわりを感じる。