僕と君の大切な話(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『僕と君の大切な話』とは、2015年から2019年までろびこが『デザート』にて連載していた少女漫画である。女子高校生の相沢のぞみは、同じ学年の東司朗に片思いをしていた。ある日、勇気を出して司朗に告白をしたのぞみ。しかし司朗の返事は「そういうのよくないよ」と冷たいものだった。女子に対して偏見が強い司朗と、少し世間知らずで少女漫画に夢見がちなのぞみ。嚙み合わない2人だったが、会話を通じて次第に距離が縮まっていく。キャッチコピーは「新感覚“トーキング“ラブコメティー」。

『僕と君の大切な話』の概要

『僕と君の大切な話』とは、2015年から2019年までろびこが『デザート』にて連載していた少女漫画である。本作は「このマンガがすごい!2017 オンナ編8位」、「みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2018 ネクストブレイク部門3位」、「講談社漫画賞少女部門2019年度・2020年度ノミネート、2020年度受賞」と数々の漫画賞を受賞している。日本出版販売の調査によると読者層は20代女性が大半を占めているが、漫画賞の選考では男性審査員からも高く評価されており、男女問わず楽しめる作風となっている。

女子高校生の相沢のぞみは、同じ学年の東司朗に片思いをしていた。ある日、勇気を出して司朗に告白をしたのぞみ。学校から最寄り駅まで、のぞみに尾行されていたことに気付いていた司朗の返答は「そういうのよくないよ」とそっけないものだった。女子に対して偏見が強い司朗と、少し世間知らずで少女漫画に夢見がちなのぞみ。それぞれ男女の価値観が嚙み合わない2人は、互いの「女性観」「男性観」の違いで言い合いに発展してしまった。そのため、のぞみの告白はうやむやになってしまう。
物語当初は、学校帰りの駅のホームで、2人が会話をする日々が続いていく。次第に、駅以外での学校や、学校の外などでも交流が広がっていき、会話を通して2人の仲は親密になっていく。キャッチコピーは「新感覚“トーキング“ラブコメティー」。

『僕と君の大切な話』のあらすじ・ストーリー

のぞみの告白

高校2年生の相沢のぞみは、同じ学年の東司朗に片思いをしていた。ある日、のぞみは勇気を出して司朗に告白をするのだが、尾行していたことがバレていた司朗に「そういうのよくないよ」と冷たく切り捨てられてしまう。司朗はまくしたてるように「自分から言いよるのは女として愚策の極みだ」と自らの「女性観」を語る。司朗としては「男は達成感が好きな生き物だから、目の前にご褒美が差し出されても燃えない」と言うのだ。それに対してのぞみは「司朗のノートやシャーペンを盗んでしまうくらい司朗の事を好きになってしまった」とストーカー気味な発言をして司朗をドン引きさせてしまう。のぞみとしては真剣に告白をしたのだが、女子から告白されると思っていない上に、自分の私物が最近頻繁に紛失する理由が判明した司朗は告白がうやむやになってしまった。のぞみは真面目に告白しているのだと言いかけた時、司朗のズボンの裾から覗くすね毛が目に入る。少女漫画に夢見るのぞみは、男子のすね毛に引き、勝手に会話を中断してその日は帰ってしまった。一方司朗は、初めて女子とまともに長時間話したことでのぞみが気になる存在となっていた。
恋心が薄らいだのぞみだったが、数日後、司朗に電車で痴漢から助けてもらってやっぱり好きになるという単純さを見せる。

駅のホームで数十分だけ話をする間柄になった、のぞみと司朗。ある日、学校のイケメン王子・環和臣と一緒にのぞみが駅のホームにやってきた。環は顔がかっこいいため常に学校中の女子に囲まれている。しかし「本当の自分が何なのかわからない」と悩みを持っており、司朗にその悩み相談をしたいと言う。相談しているうちに、環は見た目を変えれば自分の見た目だけに寄って来る人たちから解放されるのではないかと思い付く。翌日、突拍子もない玉ねぎヘアーを試みる。のぞみは思わず司朗に校内で話しかけてしまう。学校で話しかけてくるのが珍しいと聞くと、のぞみは「学校では周りにたくさん人がいて緊張する」と答えた。司朗は「明日から中庭で弁当を食べるからいつでも話しかけてくれ」と申し出るのだった。

忘れられた恋心

のぞみの良き理解者で友人の浜田りん(はまりん)は、のぞみの片思いの相手が司朗と知り良い気はしなかった。
司朗ははまりんが部長を務める文芸部に時々顔を出す人物だった。文芸部員から作品の感想を求められた際、司朗が忌憚のない意見を述べると、部員たちは心が折れて大泣きしてしまった。そんな男にのぞみを任せることは出来ないと考えるはまりんは司朗の監視をはじめる。普段はクールで口数の少ないはまりんだが、友達が取られるのではないかと不安になったのだ。内心では「さみしい」と頭を抱えるほどのぞみが取られることを危惧していた。敵対心をあらわにしているはまりんの言動を、司朗は「友の選定眼」と呼び自分が友人としてのぞみに相応しい人間であるアピールをするが普通にはまりんから嫌われていた。

のぞみは司朗と初めて出会った頃を思い返していた。
1年生の時、のぞみは周囲から浮く存在だった。美人なのぞみは入学早々から面識のない男子生徒から度々告白されており困っていた。またミステリアスな雰囲気なため、女子も近寄りがたいと感じていて友達がいない状況だった。自分から友達を作ろうと周囲に話しかけていた時期もあったがクラスメイトたちは自分と距離を置いていると感じていた。自分のことをよく知らずに褒められたり距離を取られたりする状況に疲れていた。そんな時、校内の廊下でのぞみは司朗とぶつかる。のぞみは冷たく「失礼」と言い立ち去ろうとすると司朗は「本当に失礼だな」と悪態をつく。はじめて学校で、本心から悪態をつかれたことでハッとしたのぞみは自分が嫌な人間になっていることに気付く。そしてのぞみは司朗に「そのとおりだわ ごめんなさい」と心から謝り、落とした眼鏡や書類を司朗に手渡した。司朗はそんなのぞみを見て笑顔で「ありがとう」と答える。見た目だけで周りから距離を取られていたのぞみは、司朗のあけすけな態度に興味をしめす。
それからのぞみは、無意識で司朗を目で追うようになり、気付いたら片思いをしていたのだった。

のぞみのことを可愛いなと思う瞬間が増えていく司朗。しかし、何故そんな風に思うのか司朗は自覚していなかった。さらにのぞみのことは無自覚で「いちばんよく話す友人」「思ってることを何でも話せる唯一の存在」と言って無自覚にのぞみをときめかせる発言を連発する。かと思えば、のぞみが懸賞で当てた映画のタダ券を使い2人で映画を観に行くというイベントが発生しても、司朗はのぞみのことは何ら意識をしている素振りを見せなかった。

思い出した告白

秋が深まり、のぞみと司朗は中庭から昼食の場所を移動することになった。司朗が「いい場所(ところ)を知っている」と言い、教えられたのが校内の第2理科準備室。そこは普段文芸部が活動するために使っている教室である。もともとは司朗が読書目的で見つけた空き教室だったのだが、あとから文芸部が活動できる教室を探してやってきたのだ。基本的にはお互い干渉しないという約束で教室を共有していた。のぞみはせっかく2人きりで昼休みを過ごせるのかと思っていたのでがっかりするが、はまりんは文芸部の活動場所にのぞみがやってきてくれたので内心では大喜びだった。
ある日、はまりんは校内でカフェインが司朗と一緒にいるところを目撃する。気付いたらカフェインを目で追うようになっていたはまりんは、第2理科準備室で友達の話をする司朗がカフェインの話をしないか聞き耳を立てていた。そこでカフェインの話題を盗み聞きしてカフェインに彼女がいないことを知ったり、実はのぞみのことを好きなんじゃないかと変な憶測をしたりと内心では一喜一憂を繰り返していた。しかし自分の本心を認められないはまりんは恋愛感情などないと否定し続ける。そこに、司朗に用事があってやってきたカフェインが登場する。するとカフェインははまりんがポニーテールにつけているリボンを見て「やっぱそれ自分のだったんだ 似合ってんね」と笑顔で話しかける。はまりんは赤面し、緊張のあまり教室から走って逃げだしてしまうのだった。自分の恋心を認めたはまりんは、後日のぞみにカフェインが好きだと言うことを打ち明けるのだった。

はまりんはのぞみが「司朗に告白したが振られている」ことを知り、驚愕する。第2理科室で司朗とたまたま2人きりになったはまりんは「あんた うちののぞみんを振るなんて どういうこと?」と真っ向から問いただす。司朗は突然のことに理解が追い付かないが、はまりんはさらに「しらばっくれんな のぞみんから聞いたわ 駅のホームで断ったんでしょ」と畳みかける。怒りをあらわにするはまりんに、司朗は徐々に忘れかけていた記憶が思い出される。いきなりよく知らない女子生徒から告白され、司朗は冗談だろうと受け流したことをすっかり忘れていたのだ。のぞみからの告白を思い出したことにより、今まで一切のぞみを恋愛関係に絡めて考えたことがなかった司朗だが、のぞみを1人の女性として意識しはじめるのだった。

無自覚な恋心

のぞみが自分のことを好きかもしれないと意識し始めた途端に、まともに会話ができなくなった司朗。それまで「何でも話せる友人」という認識だったのだが、急にのぞみを「女性」として意識しだした司朗には恥ずかしさが芽生えたのだ。緊張でテンパっていることを知られたくない司朗は、定期テストを口実に一旦のぞみと距離を取ることにする。
1週間近くのぞみと話をしていなかった司朗は、校内でのぞみを見つけて声を掛ける。他愛のない話をしているうちに平常心で話ができている自分に安心する司朗。のぞみは今現在自分を好きなのかどうかわからないが「今こうやって仲良くしてるなら きっといつもの僕でいいのかも」と考え、いつも通りの日常を取り戻す2人だった。

司朗はのぞみに「冬休み中は図書館と喫茶店に通っているから相沢さんもどうかな」と勇気を出して誘う。のぞみは喜んで冬休みのほぼ毎日を司朗と喫茶店で過ごすようになる。司朗はのぞみの一挙一動が可愛いと思うのだが、自分自身の恋心には鈍感なまま時間が過ぎていく。
初詣に行ったのぞみとはまりんは、司朗とそのクラスメイトたちと遭遇する。のぞみは新年早々に司朗と会うことが出来たことや、最近司朗との距離が近付いていることに幸せを噛みしめ、今年こそは司朗と付き合うことを誓うのだった。
一方、はまりんはカフェインと初詣で偶然話をするチャンスがあったにも関わらず、上手く受け答え出来なかったため、カフェインに嫌われたと悩んでいた。そのことを、またしても知人の体ではまりんは司朗に相談する。司朗は「女子が思うより男子は気にしてないし、話しかけ続けてくれるなら嫌われてない」と断言する。司朗からのアドバイスに勇気をもらったはまりんは、3学期になったら頑張ってカフェインに挨拶をしようと決意する。

冬休み最終日、のぞみは司朗と過ごせて楽しかったと伝える。司朗が「また一緒に出掛けよう」と言うと、のぞみは赤面しながら「それってデートのお誘いかしら?」と問う。司朗は恋愛が絡みそうな話になると途端に何と答えればよいかわからなくなりうやむやな返事をしてしまう。のぞみは先走ったことを言ってしまったと後悔するが、別れ際「私 さっきの デートだったらいいなと思ってる」と勇気を振り絞って司朗に伝えた。走り去っていくのぞみを何も言えずに見送る司朗。自宅に帰ってから、司朗はパソコンに向かう。思うことがある司朗は書きかけの小説を後回しにして、まっさらなテキストデータを開く。

新学期になり、のぞみは司朗のおばである一ノ宮鈴と出会う。鈴は社会科教師の野呂先生に片思いをしており、こっそり野呂先生を観察するために図書館に居座っていたのだ。
一方、司朗はデートに誘いたいがなかなか勇気を出せずに先延ばしにしていた。うじうじしている間に、環が「相沢さんを好きかもしれない」と発言。しかし環は、司朗を思うのぞみに惹かれているため自分は身を引くことを司朗に伝える。そうしてようやく司朗はのぞみをデートに誘うのだった。

それぞれの恋模様

野呂先生が結婚していることが判明する。卒業を控えた鈴は、最後に気持ちだけでも伝えたかったが既婚者だと言うことを知り思いとどまる。のぞみはそんな鈴を見て「思いを伝えることは悪いことではない」と背中を押す。のぞみに励まされて気持ちが高ぶった鈴は告白を決意。鈴を力強く見送ったのぞみだが、司朗からは「迷惑だから余計なことを言うな」と咎められる。司朗が「どうして女子は人のことに口を挟みたがるんだ」と呆れると、のぞみは「またそうやって一括りにして言う」「東くんには恋をする女の子の気持ちは一生わからないわ!!」と怒鳴ってしまう。のぞみは司朗を放って、1人で鈴が戻ってくるのを待つことにする。
鈴は結局、告白は出来なかった。しかし野呂先生のおかげで高校生活を楽しく送れたと精一杯の感謝を伝える。
鈴が戻ってくると、実は司朗も鈴を気にかけ外で待っていたことが判明。「わざわざ告白なんかして それ以上落ち込む必要なんかないんだ」と言い、司朗なりに気にかけていたのだ。
帰り道、のぞみは司朗を怒鳴ってしまったことを謝罪し、2人は和解する。
明日からは鈴に付き合って図書館で放課後を過ごすこともなくなる。今度はどこでのぞみと過ごそうかを無意識に考えていることを自覚した司朗はそれが恋心だとようやく気付く。

カフェインの告白から逃げて返事を保留にしてしまっているはまりんは司朗にまたも恋愛相談をする。今回も素直に自分のこととは言えず、あくまで知人の体で話を進めて行く。告白されたが相手の真意がわからないこと、今までの自身の振る舞いから好かれているとは思えないと言う。司朗は「少なくとも相手は勇気を出してくれた。今度は自分が勇気を出す番ではないか」と話す。司朗ははまりんとカフェインのことだとは露知らず、赤の他人だと思い自信満々に助言をする。そんな助言に勇気をもらったはまりんは、カフェインときちんと向き合う決心し、カフェインに告白の返事をする。

司朗の告白

司朗とのデートを前に、気持ちが昂るのぞみ。デートの日に、もう一度自分から告白することをのぞみは決意する。一方で司朗は、自分がまだのぞみから好意を持たれているか分からないと考え、デートで男としての株を上げることを決意する。
デート当日、集合した当初はぎこちない時間が流れる。慣れないデートというシチュエーションに2人のやる気は空回りしてしまう。食事をしながら緊張が解けて来た2人はようやくいつも通りの会話を楽しむ余裕が生まれる。デートの終わりに公園を訪れる2人。和やかに話が弾む中、のぞみは「東くんに告白した時は こんな風に仲良くなれるなんて 思ってもみなかったわ」と零す。司朗は「あの時は冗談だと思っていたんだ。今は本当だったらいいなと思ってる」と、告白を受け入れたと言わんばかりの言葉を伝える。せっかく告白のチャンスが到来したかと思ったが、通行人が来て話はうやむやになってしまった。その後デートはお開きになり、のぞみはどんな顔で司朗に会えば良いかと胸をときめかせていた。しかし司朗は余計なことを言ったのではないかとのぞみを避けてしまう。そんな時、紛失していた書きかけの小説をはまりんから返却される。はまりんは「表現者は心に触れる何かに出会うと『自分ならどう書くか』と考えるんじゃないかな」 最後まで書けたらよかったら見せてよ」と言い、司朗を応援する。はまりんの言う「心に触れる何か」とは司朗にとってはのぞみだった。元来女性が苦手で、女性に対して良い思いをしたことが無かった司朗。しかし、のぞみとの交流が深まるにつれ自分にはない考えや思いが芽生えはじめ、それを形にしたいという衝動にかられたのは間違いなくのぞみの存在のおかげだった。

のぞみに告白をした司朗だが、けじめをつけるためのぞみからの返事をするのは待って欲しいと申し出る。司朗は苦悩しつつも書ききった小説をのぞみに見せる。
のぞみは司朗の小説を何度も読み返し、小説の感想を伝えるまでに5日も掛かった。そしてのぞみと司朗は、物語の冒頭と同じ、駅のホームのベンチに並んで座り、穏やかに話し始める。のぞみは「まさか司朗が恋愛小説を書くとは思っていなかった。小説から司朗の見ている世界が垣間見えてよかった」など、丁寧に感動を伝えていく。のぞみの言葉を司朗は照れくさそうにに聞いていた。
のぞみが小説の文章を引用し「『僕たちは理解(わか)り合えない だから君と話したい』って…本当に東くんらしいお話」と言う。すると司朗は「僕にとって一番理解し難くて興味あるのは人だから。それを書こうと思ったのは相沢さんのおかげだ。相沢さんが好きです。僕と付き合ってください」と改めて告白をする。するとのぞみは微笑みながら「ここではじめて話した時のこと覚えてる?」と聞く。急な質問に慌てる司朗だがのぞみは続けて「だってそんなの返事はもう決まっているもの」と言い、2人は晴れて両思いとなった。

『僕と君の大切な話』の登場人物・キャラクター

主要人物

相沢のぞみ(あいざわのぞみ)

本作の主人公。浮世離れした雰囲気が漂う高校生。平和台高校2年2組。
容姿端麗で学校では一目置かれる存在。もともと名家の生まれで、現在は親の事業が失敗し、家族で慎ましくアパートに暮らしている。育ちが良いため非常に礼儀正しく言動はおおむね常識的。少女漫画に夢を見るといった年相応な一面もある。基本的には誰にでも優しい性格だが、時々我が強い発言もする。司朗のことが好きなあまり日々ストーキングしている。美人すぎて誰も彼女に近づけないため、のぞみがどういった人物なのか知る者は少ない。「暗い」「怖い」「近寄りがたい」と自己分析するほど対人関係への自己肯定感が低い。
高校入学当初、顔だけ見て自分に近づいてくる男子があとを絶たないことから、女子からも距離を取られていることに焦っていたのぞみは友達作りに励む。しかし頑張っても誰も友達になってくれず、よそよそしい周囲の態度に辟易していた。ちやほやされることに疲れていた時、司朗が上辺ではなく本音で自分に悪態をついたことで、司朗に興味を持ち始める。最初は目で追うだけだったが、いつの間にかあとを追ったり、動向を観察したりとだんだんとストーキング行為に歯止めがかからない状態になり告白を決意した。
告白したのも束の間、司朗のズボンの裾から見えたすね毛に幻滅をするほど夢見がちなところがある。しかし、翌日電車で痴漢から司朗に助けてもらい、やっぱり好きだと再認識する。

東司朗(あずましろう)

のぞみと同学年の男子高校生。2年4組。
あくの強い傍若無人なおば4人に囲まれて育ったため、女性に対して偏った価値観を持っている。独自の持論で、すぐに人と対立してしまうが本人に悪気はない。デリカシーがなく、思ったことをストレートに言葉にしてしまう。屁理屈な論調と眼鏡のため秀才と思われがちだが、全科目赤点を取るほど勉強は嫌い。さらに眼鏡は伊達眼鏡である。頭が悪いわけではなく、学校の勉強に対する優先順位が低いので勉強をしないというスタンス。プライドが高くカッコつけなところがあるので、クラスメイトたちがエロ本を読んでていても、女子の目があるとその輪に入らないようにしている。実際はガッツリ輪に入りたい。
観察力や考察力に長けているが、恋愛に関しては苦手意識があり自分の恋心にも気付けない節がある。
本を読むのが好きで、自身で小説も書いているが一度も書き上げたことがないことが悩み。
のぞみの告白を冗談だと思い受け流すが、それをきっかけにのぞみとの交流がはじまる。

その他の登場人物

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