氷属性男子とクールな同僚女子(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『氷属性男子とクールな同僚女子』とは、殿ヶ谷美由記によるラブコメディ漫画。2019年7月より『ガンガンpixiv』にて連載している。また、アニメ化もされており2023年1月から3月まで放送された。クールな冬月と雪女の末裔である氷室を中心に、人間と妖怪の末裔たちが働くオフィスで繰り広げられる同僚たちとの日常が描かれていく。

『氷属性男子とクールな同僚女子』の概要

『氷属性男子とクールな同僚女子』とは、殿ヶ谷美由記が2019年7月より『ガンガンpixiv』にて連載している漫画である。
2018年8月に殿ヶ谷のTwitterに投稿され、人気を獲得していく。2019年2月に『ガンガンpixiv』での連載と書籍化が発表され、7月より連載がスタートし、8月には「次にくるマンガ大賞2019」のWeb漫画部門にて12位を獲得。
読者からは、ほのぼのとして可愛らしい作品として評価されており、人間と妖怪の末裔たちが共存している設定も面白いと受け入れられている。
また、2022年6月にアニメ化が発表され、2023年1月から3月まで放送された。

入社式の日、緊張から足元が物理的に凍っていて動けない雪女の末裔である氷室(ひむろ)に冬月(ふゆつき)が温かいお茶を分けたことで出会い、同じ会社で同僚として働いている二人を中心に、一緒に働く仲間たちとの日常を描いていく。会社にはぬらりひょんの末裔である社長をはじめ、妖狐の末裔である狐森(こもり)、不死鳥の末裔である火鳥(かとり)といった妖怪の末裔が在籍しており、人間である冬月、後輩の冴島(さえじま)や営業部の音無(おとなし)らと共に働いている。

『氷属性男子とクールな同僚女子』のあらすじ・ストーリー

氷室と冬月

入社式の日、会場へ向かう途中の桜の下で雪が舞っていることに気付く冬月(ふゆつき)。雪の方へ視線を移すと、そこには緊張から足元が物理的に凍り付いて動けずにいる男性がいた。持っていた熱いお茶を足元の氷にかけてみるが変化は見られない。緊張しているという男性にお茶と酢昆布を差し出す冬月。お茶を飲み緊張がほぐれたのか、足元の氷が割れ動けるようになった。
自分は雪女の末裔で、感情的になると氷が出るのだと話し、男性はお茶のお礼を言ってその場から去って行った。
学生時代、クールだと周りから言われ、驚くこともなく過ごしてきたが、今までの人生に居なかったタイプの人に出会い、高揚する冬月。
桜の下で出会った男性、雪女の末裔である氷室(ひむろ)とは同じ会社の同僚として一緒に働くことになる。

同じ部署の隣の席になった冬月と氷室。氷室は何かに集中したり感情が大きく動いたりすると吹雪を起こしてしまう。冬月は時折起きる吹雪に凍えながらも、氷室に興味を持ち積極的に交流していく。一方氷室は、色々と自分の事を気にかけてくれる冬月の優しさに惹かれ好意を寄せていた。冬月の行動かわいいや嬉しいといった感情でテンションが上がるたびに、周囲を氷漬けにしてしまう氷室だったが、連絡先を交換してからは後輩の冴島や狐森らとクリスマスに冬月宅にてタコヤキパーティーを行うなどプライベートでの交流も増えていく。また、クリスマスのタコヤキパーティーの際には、帰り際にひざ掛けをプレゼントし、冬月は会社でプレゼントされたひざ掛けを愛用している。

夏には会社のクーラーが故障し、氷室が溶けて小さくなってしまったり、会社の全体飲み会の帰り道で後輩の冴島(さえじま)、妖狐の末裔である狐森(こもり)らと四人で打ち上げ花火を背景に写真を撮ったりと、同僚としてだが少しずつ共通の思い出が増えていく。冬月は四人で撮った写真をスマホのロック画面に設定しており、ホーム画面には小さくなってしまったときの氷室の写真を設定している。

少しずつ交流が増えていく冬月と氷室。冬月の好きなクレイアニメ『子猫のジョージ』の劇場版を二人で見に行くことになり、それ以降プライベートでも会うようになる。また冴島、狐森も誘って遊園地へ行ったり、オンライン飲み会をしたりと四人での交流も増えていく。
休日に四人で出かけることが増えたころ、狐森に誘われ冬月はスキーへ行く事に。氷室、冴島も誘い四人でスキー場を訪れた。冬月はスキー未経験のため、得意な氷室が教えようと意気込むが、小さいころから考えずとも当たり前にスキーができていたため、言葉で説明することが出来ない。結局狐森が冬月に滑り方を教え、冬月はスキーの基礎をマスターした。
また、そのスキー場では氷室の妹“ゆきみ”がアルバイトをしており、冬月らとの初対面の場にもなった。その後冬月は氷室だけでなく、ゆきみとの交流も持つようになる。
同僚として会社で顔を合わすだけだった冬月と氷室だが、連絡先を交換してからはプライベートでも連絡をとったり、一緒に出掛けたりするようになり、妹のゆきみとも仲良くなったことで互いの家に行き来するまでになっている。

冴島と狐森

冬月や氷室と一緒に働いている冴島は、妖狐の末裔である狐森に想いを寄せている。しかし、狐森は冴島の気持ちに気付いておらず、ただ良い人としてしか認識していない。提出した企画を部長に褒められ、狐森が頑張りすぎて倒れて会議に参加できなかった時にも、冴島は落ち込む狐森をバイクで連れ出し励ましたが“良い人、良い同僚”という認識に留まっている。
冬月、氷室らと行動する機会が増えた二人は、四人一緒に温泉旅行へ行くことになった。冴島は旅行中に想いを伝える決心をし、一緒に行く氷室へ前もって決意を話す。しかし氷室も鈍感だったため、冴島の想いには全く気付いておらず話を聞いたことで気にしすぎてしまい、当日も緊張してあからさまな態度をとってしまう。氷室の行動により、狐森に告白しようとしていることがバレてしまったが、きちんと思いを伝えた冴島。二人は付き合うことになった。
冴島と狐森が付き合ったことで、今までのように四人で一緒に出掛けても恋人同士で過ごすことが増えたため、冬月と氷室が二人になる時間が増えて二人の距離が近づいていく一因になる。

営業部の火鳥の恋

同じ会社の営業部に勤める不死鳥の末裔である火鳥(かとり)は氷室の学生時代の同級生。アルバイトをしていた喫茶店の常連だった音無(おとなし)に憧れ、同じ会社に入社した。営業は未経験だったが、音無について懸命に仕事をこなしていく。共に仕事をするうちに内面を知り、ますます音無に惹かれていく火鳥。日々音無への想いを伝えているが、毎日伝えているため本気にしてもらえずに軽くあしらわれてしまっている。
また、学生時代の同級生である氷室は火鳥と絡むことで、いつもと違った一面を見せることもある。ぬらりひょんの末裔でイベント好きの社長の思い付きで催された社内運動会では、徒競走で一緒に走ることになり、火鳥と氷室はいい勝負を繰り広げた。

休日には火鳥と氷室は二人で映画を観に出かけることもある。その際街中で父親の誕生日プレゼントに悩んでいる音無に遭遇。父親と距離をとっていた音無だったが、火鳥が付き添いとして同行することで、還暦を迎える父の誕生日パーティーに行く事を決意する。火鳥がついてきてくれたことで、気持ちが軽くなり、音無は父ときちんと話すことが出来たのだった。
氷室だけでなく冬月や冴島らとも顔を合わす機会が増え、音無も含めた六人で飲みに行ったり遊びにいったりと交流をするようになっていく。

冬月とゆきみとの交流

氷室の妹であるゆきみとは、狐森らと言ったスキー場で初めて顔を合わせた冬月。ゆきみはこれまで兄から話を聞いていた冬月に会った瞬間から懐き、時には兄と冬月が二人で出かけるのをうらやましがるなど、非常に冬月の事を気に入っている。休日に二人で出かけたり、仕事の帰りに冬月の家に寄ったりと、氷室のいないところでもゆきみと冬月は親睦を深めていく。
モデルや動画配信者としても活動しているゆきみの歌手デビューが決まった時には、冬月は歌の練習にも快く付き合った。また、新曲の作曲者である流星との関係を見守るなど、兄の同僚としてだけではなく良き姉のような立場で、ゆきみの事を応援していく。

『氷属性男子とクールな同僚女子』の登場人物・キャラクター

主要人物

氷室(ひむろ)

CV:小林千晃、久保ユリカ(少年期)
雪女の末裔。あまり感情が表情に出ないが、中身は熱い人物。テンションが上がると吹雪を起こし、緊張すると周りや自分を氷漬けにしてしまう。気を抜くと関西弁が出る。
同僚の冬月に想いを寄せている。

冬月(ふゆつき)

CV:石川由衣
氷室の同僚で隣の席で働く女性。猫を飼っている。クールで感情があまり顔に出ないが、氷室の事が気になっている。

氷室・冬月の会社関係者

冴島(さえじま)

CV:内山昂輝
人間の男性で氷室の後輩。氷室の近くに居ることが多く、吹雪に巻き込まれがち。
狐森に好意を寄せている。

狐森(こもり)

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