その着せ替え人形は恋をする(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『その着せ替え人形は恋をする』(そのビスクドールはこいをする)は、福田晋一によって『ヤングガンガン』にて連載中の青年漫画である。雛人形制作が趣味の男子高校生と普通なら接点ができないようなクラスの人気者で美少女ギャルの喜多川海夢がコスプレを介して親密になっていく物語である。好きな事をして輝いているヒロインと好きな事を隠している主人公はお互いの好きなものへの強い気持ちを通して恋をする。肌色多めのコスプレラブコメディである。

『その着せ替え人形は恋をする』の概要

『その着せ替え人形は恋をする』(そのビスクドールはこいをする)は、第23回エース新人漫画賞奨励賞受賞した女性漫画家の福田晋一によって『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)にて、2018年3号から連載中の青年漫画である。雛人形職人を夢見る高校1年生の五条新菜は、1学期のある日、学校で雛人形用の衣装を作っていたところを同級生でクラスの人気者の喜多川海夢に見られてしまう。ずっとコスプレ願望を抱きながらも不器用なためコスプレ衣装を作れずにいた海夢は、新菜に衣装の制作を依頼する。自分とは真逆の世界で生きていると思っていた海夢に最初は戸惑うが、海夢の熱意に負け彼女のためにコスプレ衣装を作ることになる。露出多め、ハプニング多めのラブコメでありながら、好きなものを大切に思う気持ちが熱く描かれ、好きなものを人には隠している主人公がコスプレを通して成長していく作品である。

『その着せ替え人形は恋をする』のあらすじ・ストーリー

初めてのコスプレ編

雛人形の頭師を目指し、祖父のもとで修行中の男子高校生・五条新菜(ごじょう わかな)。だが子供の頃に雛人形好きを人に罵られた事で、彼は同級生に修行の事を明かせず、友達すらも作れずにいた。そんなある時、クラスの人気者・喜多川海夢(きたがわ まりん)に新菜は「自分の為に自分の気持ちを言った方がいい」と言われる。それはクラスメイトに掃除を押し付けられていた新菜を見かねた海夢からの言葉だったが、自分の好きなものを言えずにいる新菜の心に強く残る事となる。すると後日、新菜は彼女に頭師の修行をしている事がバレてしまう。だが新菜の技術を知った海夢から逆に、彼にコスプレ用の衣装制作を頼まれる事になる。
海夢が頼んできたコスプレ衣装は、男性用アダルトゲームのキャラクター・黒江雫(くろえ しずく)だった。初心者用の教本を参考に採寸をしたり、その際水着になった海夢を見た新菜が不純な気持ちになってしまったりと、ハプニングは起こりながらも制作を進めていく新菜。しかし反面、海夢と接する度に彼女のような人間になれない自分に劣等感を抱くようにもなる。さらにそこへ学校で海夢と一緒にいる新菜を見た生徒達が、海夢に不釣り合いな新菜をバカにする言葉を耳にしてしまう。新菜は海夢に迷惑をかけないようにと、彼女と距離を取る事にする。だが海夢の方は気にしておらず、新菜の方に変わらぬ態度で接し続ける。

そんな時、コスプレイベントが2週間後に行われる事が発覚する。海夢はそのイベントに出るつもりはなかったが、新菜の方は出るのだと勘違いし、2週間で衣装が作れるか不安になる。さらに同時期、祖父が倒れる事件が発生。祖父のお見舞いや祖父の雛人形を見学したいという者の対応などを行わなければならなくなる。加え中間テストも近づいており、新菜はパンク寸前まで追い込まれる。だが新菜は、かつて祖父が言っていた「喜んで欲しいから辛くても頑張れる」という言葉を思い出し、海夢に喜んで欲しい一心で衣装作りに取り掛かる。

なんとか衣装を完成させた新菜は、それを海夢に見せる。衣装の出来に感動する海夢だったが、そこで新菜がイベントに出ると勘違いしている事も判明する。衣装の出来を確認しつつ、同時に撮影会も始める2人。雫になれた事が嬉しかった海夢は、翌日に行われるコスプレイベントに2人で参加する事を提案する。新菜はそれを断ろうとするが、海夢は半ば強引にイベント参加を決めてしまう。

翌日、コスプレイベントに参加する2人。賑わう会場の空気に、楽しい気持ちになっていく新菜。同時に、海夢との関係の終わりを感じて寂しくなる。その時、海夢が新菜に笑いかける。それを見た瞬間、新菜は胸がつかまれたような感覚に陥る。だがその正体を知る前に、こちらに駆け寄ってきた海夢に「服が脱げそう」と言われて驚く。実は海夢は雫に少しでも近づく為にと、今日に限り己の胸を盛っていた。衣装は海夢本来の胸のサイズに合わせてあった為、サイズが合わず千切れそうになっていたのだ。
さらに暑い日差しと、厚めの生地で衣装が作られていた事が災いし、海夢自身が熱中症になりかけていた。衣装の応急処置と体を冷やす為、会場の中に入る2人。その後、落ち着きを取り戻した2人は、帰宅を考え始める。だがその前に最後の1枚を撮ろうと、カメラを持ったお姉さんに声をかける。だが撮影の瞬間、風が吹いてスカートがめくれ、海夢の太ももに書かれていた正の字が新菜の目に飛び込む。性奴隷である雫を意識して書かれた字だった。目に見えないところにも拘っている海夢に、新菜はびっくりする。さらにその帰りの電車内で新菜は、海夢から新しいコスプレ衣装の制作を持ちかけられる。自分と海夢の関係が続く事に安堵する新菜。疲れからやってきた眠気の中、話し半分に海夢の話しを聞いていると「凄く綺麗なレイヤーさんがいた」という話を彼女からされる。それを聞いた新菜は、海夢の笑顔を思い出しながら海夢も綺麗だったと褒める。新菜が本当に心から綺麗だと思った時にしか、「綺麗」と言わないと心に決めていた事を知っていた海夢は、この事をきっかけに彼を意識し始める。さらに後日、訪れた新菜の家で彼が祖父と己が作った衣装について意見を交わしている姿が可愛く見えた事で、海夢は自分の恋を自覚する。

初めてのレイヤー仲間編

ある日、新菜は海夢の憧れのレイヤー・ジュジュこと乾紗寿叶(いぬい さじゅな)から、衣装のオーダーを頼まれる。だが衣装作りを仕事にしているわけではない新菜は、それを断ろうとする。しかし結局は彼女に押される形で、女児向けアニメ「フラワープリンセス烈!!」のキャラ・二階堂シオン(変身後の名前はブラックリリィ)の衣装を制作する事が決まる。するとそれを知った海夢が、紗寿叶に一緒にコスプレをしようと提案する。だが、自分の為だけにコスプレをしたい紗寿叶はそれを断る。しかし海夢と新菜が撮影先のスタジオ代を割り勘すると提案してきた為、一緒に写真を撮る事を承諾する。
その晩、雛人形の顔を祖父に見てもらう新菜。コスプレの製作に時間が取られ、全然雛人形製作の練習ができていなかった新菜だったが、祖父から「前より良くなった」と褒められる。コスプレ製作に関わった事が、いい影響となっていたようだった。
後日、衣装の参考資料に「フラワープリンセス烈!!」のコンプリートボックスを海夢から受け取る事になる新菜。海夢の家に出向くも、友達の家にあがる、という人生初めてのシチュエーションに緊張してしまう。だが黒江雫が出るアダルトゲームのポスターだらけの部屋に衝撃を受け、新菜の緊張は吹き飛ぶ。その後、新菜は海夢の提案に乗り、彼女の部屋で「フラワープリンセス烈!!」の視聴をする。アニメ視聴中、海夢はこの状況がいわゆる「おうちデート」である事に気づいてときめくが、お腹が鳴ってしまった事でデートの雰囲気は壊れてしまう。

その晩、書き終わった衣装の三面図を確認しながら電話をする紗寿叶と新菜。そこで新菜は話の流れから、もっと綺麗な写真を撮る為にジュジュの撮影係りである紗寿叶の妹・心寿(しんじゅ)に写真の撮り方を教えて貰う事になる。後日、それを知った海夢も教わりたいと言い出した為、新菜は彼女と共に心寿に会いに行く。当日、心寿と合流した2人は、彼女からまずはカメラそのものについて詳しく教えて貰う。さらに後日、新菜と海夢は、紗寿叶と心寿と共にスタジオのロケハンを行う。心寿に写真の撮り方について聞きながら、スタジオとなる廃病院内を見て回る海夢。一方紗寿叶は、スタジオの雰囲気が怖くて怖気づく。さらに見学中、雷雨に見舞われ、病院内の怖さが増幅してしまう。怯える紗寿叶だが、それでも撮影場所を確認しようと必死になる。新菜は彼女に、そこまで必死になる理由を聞く。紗寿叶は、「魔法少女になる」という夢をコスプレに託している事を新菜に話す。事情を知った新菜は、「ならもっと技術のある人に衣装を頼むべきじゃないのか」と続けて尋ねる。紗寿叶は、新菜の作った衣装に一目惚れし、それを他の人が着ている事実に嫉妬した事を新菜に告白する。その返答は、「一目惚れされるような雛人形を作りたい」と思っていた新菜の心に刺さり、新菜は紗寿叶の手を握ってお礼を言う。だが紗寿叶の方は、初めて異性に手を握られた衝撃と廃病院への恐怖から気絶してしまう。

撮影当日、ブラックリリィのコスプレをした紗寿叶と、ブラックリリィの姉・ブラックロベリアのコスプレをした海夢は、別室にて心寿と新菜の撮影準備が終わるのを待つ。するとそこへ、「フラワープリンセス烈!!」のキャラ・颯馬お兄ちゃんのコスプレをした心寿がやってくる。実は心寿は紗寿叶のようにコスプレをしたいと思っていたが、似合わないし変になって姉に嫌われたくないと考えていた。だがそれに気づいた新菜に励まされ、彼の手伝いのもとコスプレをする事を決めていた。心寿のコスプレに興奮する、海夢と紗寿叶。思ってもみなかった彼女達の反応を、心寿は泣きながら喜ぶ。
その後、撮影は順調に進む。今日の出来事を通して紗寿叶は、他の人とコスプレするのも楽しいと気づく。そして同時に、自分の大切なコスプレと妹を大切に扱ってくれた新菜に恋心を抱く。また紗寿叶は、自分には出来ないタイプのコスプレを心寿がしていた事を羨ましく感じていた。完璧だと思っていた姉の意外な一面を見た心寿は、悩んでるのは自分だけじゃないことに気づく。そうして高校生になったらバイトをして、改めてコスプレをすることを決意した。

夏休み編

夏休みになり、新菜と海夢は新しいキャラのコスプレをする事を決める。今回のキャラクターは、格闘ゲームのキャラ・ベロニカ。露出度が高い為、生地が少なくすっきりしたデザインだった衣装は、今までで1番早く完成する。完成した衣装を見ながら、衣装作りの経験が自身の雛人形作りにもいい変化を生んでいるように新菜は感じる。そんなある日、新菜は海夢に誘われて渋谷へ服を買いに行く。普段洋服は制服ぐらいしか着ない新菜は何が好きかもわからない為、海夢が選んだものを次々に試着する。海夢は彼に似合う服を選ぼうとするが、恋心のせいで全てかっこよく見えてしまい困ってしまう。当事者の新菜の方もしっくり来るものがなかった為、2人は他の店に向かう事にする。道中、2人はベロニカのコスプレをいつするかという話になる。そこで新菜は、海夢に「あまりにも露出が多い衣装なので、今回は1人でコスプレをしてほしい」と頼む。話を切り出してきた新菜が真剣だった為、嫌われたのかと心配した海夢だったが、コスプレの撮影会を断ってきた理由が「露出」にあるとわかりホッとする。
気を取り直し、気分転換に漫画喫茶へ行く2人。新菜はそこで、海夢から漫画「超売れっ子高校生ラノベ作家の俺が毎晩サキュバスに迫られて困っています」(略:サバこま)を紹介される。海夢はサキュバスのリズが好きだが、可愛すぎるキャラは自分に似合わないという理由でコスはしないのだという。だが新菜は「海夢なら似合うと思うし、好きならやってみよう」と提案する。新菜に似合うと言われたことが嬉しかった海夢は、リズのコスプレをする事を決める。新菜は海夢の為、衣装の詳細を三面図に描き起こそうと、漫画を読み始める。だが漫画はデフォルメされたキャラで描かれた四コマ漫画で、衣装の詳細がわかりづらかった。衣装のほとんどを自分で考えるという、新しい挑戦を新菜はする事になる。それは、将来自分らしい雛人形を作りたいという新菜にとっていい刺激になる挑戦だった。

そうして衣装が完成し、迎えた撮影当日。新菜は、海夢が見つけたスタジオに向かう。だがそこは、ラブホテルだった。サバこまのイメージにはぴったりの部屋だったが、ラブホテルという場所に戸惑ってしまう新菜。また同時に実は、今回の衣装はほとんど自分で考えて作った為、原作者の思いを踏みにじったのではないか、という不安も抱えていた。そんな新菜に海夢は、「自分の解釈で自由に作るのがコスの楽しいところ」「新菜の作った解釈でいい」と伝える。
撮影の準備を終えた2人は、漫画のシーンを再現しながら撮影を行う。だが、最後の写真を取った時に新菜は物足りなさを感じる。その原因は、撮影の角度にあった。漫画の主人公・要(かなめ)の視線でリズを撮影したいと考えた新菜は、ベッドに寝転がり自分の上に跨るように海夢に指示する。
良くなった写真を見て興奮する2人。だがふと場所がラブホテルである事を思い出し、この体勢はまずいと海夢に降りるように告げる。海夢も現状に気づき恥ずかしくなったその時、丁度撮影が終了する時間となる。

それからしばらくした日、海夢は新菜と夏祭りに行く事になる。だが単身赴任から一時帰宅した父に、夏休みの宿題をやっていない事がバレてしまい、宿題を終えるまで外出禁止を言い渡されてしまう。新菜と夏祭りに行く為、必死に宿題に取り組む海夢。結果、無事に夏祭り当日までに宿題を終わらせる事に成功する。気合を入れて着付けと髪をセットして向かえば、新菜が海夢にドキッとする。新菜の反応に、海夢は嬉しくなる。
海夢と夏祭りを楽しみ、花火も見る事になる新菜。そこで彼は、今までの夏は花火の音を聞きながら部屋で1人でいたことを思い出す。そして海夢と一緒に花火を見れてよかったと考える。しかし来年は2人では来ないだろうと考え、寂しくなる。だが海夢は来年も一緒に行く気満々だった。「また一緒に行こう」という彼女に、新菜は嬉しくなる。

夏休み最後の日、新菜は海夢の家でホラー映画を見る。その晩、そろそろ寝ようというタイミングで、海夢から「映画のせいで怖くて眠れない」と電話がくる。2人は眠れるまで通話をする。だが新菜の方が寝落ちしてしまう。そんな新菜に向かって、海夢は密かに自分の思いを伝えるのだった。

女装レイヤー編

水族館で開催されたコスプレイベントに参加した新菜と海夢。コスプレをしながら館内を見て周った2人は、そこでコスプレイヤーの姫野あまね(ひめの あまね)と知り合う。女性アイドルのキャラコスをしていたあまねだが、実は男性だった。男性と気づかなかった2人は驚く。せっかくなので場所を移して、メイクの仕方や女装で気を付けていることを教えて貰う事にする。その流れで2人は、あまねの今までしてきたコスプレ写真を見る。すると、男のあまねに胸がある写真を見つける。興味を示す2人に、あまねは、二次元キャラの大きな胸を再現できる「ボディメイクインナー」を着ていた事を教える。その後舞台用の化粧品なども教えて貰った新菜と海夢は、撮影の為に広場に出る。そこであまねは2人に、男性らしくない自分の事が嫌いだったが、コスプレのおかげで自信が持てるようになった事を明かす。また実は、大学生の時に出来た彼女から女装を否定され、あまねはそれがトラウマになっていた。だが、新菜も海夢も自分を否定しなかった為、心の中でその事に安堵していた。あまねにとって今回のイベントはなんとなく参加したものだったが、2人と出会えた事で来てよかったと思い直すのだった。

ハロウィーン編

十六夜ありさというギャグアニメのキャラのコスプレをする事にした海夢。バニーガール衣装のキャラの為、新菜は初めてバニーガールの制作に努める事になる。早速作ってみるも、どうしても仕上がりに納得がいかない。素材の店に訪れながら妥協しようかと考えていた時、店員からアドバイスを貰い、無事に問題を解決する事に成功する。だが同時に、衣装作りに慣れてきたと思っていた新菜は驕りがあったと落ち込む。そんな新菜を店員は、「間違いも楽しめばいい」と励ます。
後日、イベントを通して知り合った女性・涼香(りょうか)からいいスタジオを教えて貰った新菜と海夢は、さっそく撮影しにスタジオへ向かう。新菜が露出を苦手とする傾向がある事に気づいていた海夢は、バニーガールの衣装に合わせて露出対策をしてきていた。だが海夢の対策は、下着の下に肌色のストッキングを履くことで素肌じゃなくなるというもので、それは、新菜にとってはただの露出にしか見えなかった。
気を取り直して、海夢と撮影を始める新菜。そこで話の流れから、彼は海夢の家で行われるハロウィーンパーティーへ行く事になる。だがパーティー当日、着ぐるみで海夢の家に訪れた新菜は集まっている海夢の友達を目にして、自分なんかが来てよかったのかと不安になってしまう。するとそこで、海夢のコスプレの化粧を新菜が担当している事が、海夢の友達の間で話題になる。海夢の男友達・ 森田健星(もりた けんせい)に「男なのになんで化粧ができるのか」と尋ねられ、思わず雛人形好きを罵られた過去を思い出し、身構えてしまう。だがその場にいたもう1人の海夢の男友達・四季(しき)が、「冷静にできる人はできる」と返す。健星もただ疑問に思っただけで傷つけるつもりは、一切なかった。新菜はそこで、自分が1度のんちゃんという少女から「気持ち悪い」と言われた過去から、皆が同じことを言うんじゃないかと決めつけていた事に気づく。するとその時、海夢と仲の良い友達の乃羽(のわ)が、突然「新菜と海夢は付き合っているのか」と質問してくる。動揺した新菜は、全力で「付き合っていない」と否定。しかし新菜に気がある海夢は、彼の必死な様子にショックを受けてしまう。
その後、新菜が海夢のもとへ向かうと彼女の傍に男性が居た。相手は美容師で海夢の髪のケアについて話していたのだが、海夢がナンパされていると勘違いした新菜は彼女を守ろうとする。しかし勘違いだとすぐに判明し、自分の行動に後悔する。だが新菜の行動を嬉しく思った海夢は、落ち込む彼にキスをする。しかし着ぐるみ越しにキスの音を聞いた新菜は、それが舌打ちの音だと誤解して慌てるのだった。

『その着せ替え人形は恋をする』の登場人物・キャラクター

五条新菜(ごじょうわかな)

高校1年生の15歳。
両親を早くに亡くし岩槻にある「五条人形」店という雛人形店兼居宅に祖父と暮らしている。
将来の夢は雛人形の頭師になる事。「奇麗」という言葉に特別な思いを持っている。
趣味は雛人形を作る修行、雛人形と会話、雛人形鑑賞なので友達がいない。
私服は作務衣しか持っていなかったが、作中で海夢と服を買いに行ったときに甚平を2着購入した。
海夢に誘われたハロウィンパーティーではウサギの着ぐるみを着て参加した。

喜多川海夢(きたがわまりん)

高校1年生。
五条と同じクラス。舌にピアスをしている。
病気で母を亡くしており、父は単身赴任中なので実家でひとり暮らし中。
明るく友達が多いギャル。読者モデルのバイトをしており一眼レフカメラを買う為バイト量を増やした。
好きなものをバカにする人が大嫌い。行動力があり、抜けているところがあるのでしばしば五条を驚かせている。
なぜか水に浮かず泳げないが海が好き。
身長164cm バストポイント20㎝ コスプレネームは「まりん」
1番好きなキャラが50人いる。

新菜の祖父

五条新菜の祖父。
「五条人形」店の店主。雛人形を作って48年。
人形作りばかりしている五条に友達がいないのではないかと心配している。
栄養の偏ったものばかりを食べている海夢のことを心配して夕食を食べに来るように言っている。

海夢の父

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