食糧人類(Starving Anonymous)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『食糧人類(Starving Anonymous)』とは、原案・水谷健吾、原作・蔵石ユウ、作画・イナベカズによるパニックホラー漫画である。高校生の伊江とカズは帰宅中に何者かに誘拐されてしまう。目を覚ました伊江が目にしたのは丸々と太った人間と、それを解体する職員の姿だった。伊江は施設で出会った山引とナツネと行動を共にし、施設からの脱出しようと試みる。連載時、人間が未知の生物に飼育・捕食されるというショッキングな内容とグロテスクな描写で話題となった。

ナツネの母親。若く心優しい女性だが、正体はゆりかごで研究されていた「増殖種」の被験者。純一が所長を務めていた頃、新太郎を懐柔して牢を開けさせ、施設を脱走。街中の団地に潜伏していた。その後、息子のナツネに深い愛情を注ぎながら育てていたが、被験体として投与されていた薬の副作用によって、体の細胞が異常増殖を起こし、醜悪な肉塊となってしまう。息子の身を案じ、命がけでナツネを逃がした。

新野めぐみ(しんのめぐみ)

「生殖種」の元AV女優。ゆりかごの職員たちに輪姦され、その後は消息不明。本編で唯一名前が登場した「生殖種」。

西島(にしじま)

薬液を作る工場でアルバイトをしていた浪人生。自分が作った製品が何に使われるのか興味を持っていた。工場の社員である大津と共にゆりかごに赴いた際、肥育室で薬液を貪るように飲む人たちの姿を覗いてしまう。口封じのため大津に薬液を飲まされ、その後は消息不明。

大津(おおつ)

薬液を作る工場の社員。

山引の母

山引の性格が歪んでしまった元凶とも言える存在。「生殖を終えたオスに価値はない」と夫を家から追い出した挙句、息子を性的虐待していた。

『食糧人類』の用語

ゆりかご

核廃棄物処理施設といわれているが、実際は巨大生物の餌となる人間を育てるための施設。施設は国家機密とされており、一度雇われた従業員は施設の外へ出られない。逆らったり不満を漏らす者は容赦なく彼らの餌として処分される。施設内では巨大生物が一番上の存在であり、従業員でも犠牲者が後を絶たないため作業は命懸けで行われている。

巨大生物

施設内での絶対的な存在で人間を食料として提供されている。カマキリのような姿をしており、成長過程は昆虫と全く同じである。また繁殖力も高い。宇宙からやってきた生命体だといわれており人間よりも高度な科学技術を持っている。知能が高く人間の言語を理解し話すことができる。彼らにとって人類は食料以外の何物でもなく餌として与えられる人間以外の従業員も食べてしまう。過去は地球と似たような惑星に住んでいて、高度な文明を築いてきたがエネルギーの消費が激しいため少しでも食料が無くなると飢餓状態になり共食いを始めてしまう。生物として自制することをしなかったため住処である惑星を食い尽くしてしまった。自分たちが住む星を探した結果、地球を見つけ住み始めた。

クイーン

巨大生物の女王。虫の卵がたくさんついた球体のような見た目をしていて、言葉を発することはできないが触手から人間を操り意思疎通ができる。巨大生物の中で最も知能が高く、他の巨大生物はクイーンの産む卵から孵化するため巨大生物の中心的存在になっている。クイーン以外の巨大生物も繁殖能力はあるが、種として増えすぎた過去を反省し繁殖能力をクイーンのみに抑えた。

生殖種

ゆりかごの地下一階に収容されている人達。男女が興奮剤などを投与され24時間子作りさせられている。「ゆで卵からひよこは孵らない」という言葉の通り、薬漬けとなった人間を救う方法はなく最期は廃人となって処理される。

増殖種

ゆりかごで研究されている人造人間。中枢神経が損傷しない限り人造人間は再生する。

夕凪の会

過去に施設でトラブルを起こしたり逃亡未遂した者達で構成されている警備部隊。全員が人体改造手術をしており、醜悪な容貌をしている。

『食料人類』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

山引「永遠とも思える永い間死ぬほどの苦痛に耐えられることができれば奴らを根絶やしにできる」

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