Dr.STONE(ドクターストーン)のネタバレ解説・考察まとめ

『Dr.STONE』とは、原作・稲垣理一郎、作画・BoichiによるSF・サバイバル漫画である。2017年から『週刊少年ジャンプ』で連載開始した。2019年に第1期が全24話でアニメ化し、2021年に第2期が放送。ある日、謎の光によって地球上の全人類が石化してしまう。長い長い時が流れ、最初に石化から目覚めたのは主人公「石神千空」で、人類が石化してから約3700年が経っていた。人類はこれまで築いてきた全文明を失うが、千空は幼馴染「大木大樹」などの仲間と共に科学によってその文明を取り戻していく。

『Dr.STONE』の概要

出典: eiga.com

『Dr.STONE』とは、原作・稲垣理一郎、作画・Boichiによる日本の漫画作品である。2017年に『週刊少年ジャンプ』で連載を開始。話数カウントは「Z=○」となっている。作画担当のBoichiにとっては初の少年漫画である。2019年~2020年に同作者コンビが描く番外編『Dr.STONE reboot:百夜』が同時連載された。2019年にアニメ化し、コミック7巻の中盤辺り(レコードを聞くまで)までのストーリーを原作通りに放送。第1期放送後に2021年1月から第2期が放送された。また、続編の製作も発表されている。

2018年に次にくるマンガ大賞2018 コミックス部門2位入賞、同年に第64回小学館漫画賞少年向け部門を受賞した。
コミックの他に番外編『Dr.STONE reboot:百夜』と、小説『星の夢、地の歌』『声はミライへ向けて』(著:森本市夫)、ムック本『Dr.STONEの最強自由研究』が発売。
2020年に卓上ゲーム「Dr.STONE ボードゲーム 千空と文明の灯」が発売。
2020年2月に「リアル脱出ゲーム×Dr.STONE 石の洞窟(ストーンケイヴ)からの脱出」を開催。

ある日、地球は謎の光に包まれ人類全員が石化してしまう。3700年後、科学に精通した主人公「石神千空(いしがみ せんくう)」が石化から復活すると人類の文明は全て滅び、周りには自分と同じく無数の石化した人間たちが転がっていた。千空は1人で石を調べて石器を作り、火を起こし、狩りをし、革で服を作り、家を作り石器時代を生きた。しかし千空は1人での活動に限界を感じ、コウモリの糞でたまたま出来ていた硝酸で幼馴染の「大木大樹(おおき たいじゅ)」を復活させた。千空と大樹は2人で全人類を石化から復活させようと誓い合い、硝酸とアルコールの比率の実験を繰り返して石化復活液を完成させた。
その後ライオンに追われた際に、霊長類最強の男子高校生「獅子王司(ししおう つかさ)」を復活させる。しかし司は強い者が弱い者を搾取する社会を毛嫌いしていたため、邪悪な大人は復活させず純粋な若者だけを復活させ、科学を発展させず自然と共に生きるという野望を抱いていた。千空と大樹は、大樹の片想いの相手で二人の幼馴染でもある「小川杠(おがわ ゆずりは)」を復活させると、司と対抗できる手段である火薬を作り出すため3人で硫黄が取れる箱根へ向かった。司は千空たちを追い杠を人質にして千空から復活液の作り方を聞き出すと、千空を殺してしまう。しかし千空の首の裏には石化がまだ少し残っており、石化が解ける際に体に起こる修復効果によって蘇生を果たす。
大樹と杠は千空は死んだ事にしてスパイとして司の元に行き、千空は司に対抗できる科学王国を作り出すと2人に約束し1人で行動を始めた。千空は謎の少女「コハク」と出会い、彼女をピンチから救い、コハクの住む村に案内された。集落の人間は現代人では無いようであった。千空は集落の人間を科学王国の仲間に引き入れる事を目標にし、コハクの姉で村の巫女「ルリ」を病気から救うためにサルファ剤を作る計画を建てた。千空は千空に協力的なコハク、科学に興味のある少年「クロム」、村の子供「スイカ」、門番の兄弟「金狼(ぎんろう)」「銀狼(きんろう)」、職人「カセキ」と共にサルファ剤の材料をコツコツ作っていく。司の使いで復活者「あさぎりゲン」が偵察に来るが科学王国に引き入れ、ゲンは逆スパイとなった。千空は村の御前試合に出て優勝して村長になり、集落の人間たちを科学王国に引き入れ、完成したサルファ剤でルリを救った。
するとルリから村の名前は「石神村(いしがみむら)」であると語られる。石神村は宇宙にいたため石化を免れた千空の父で宇宙飛行士の「石神百夜(いしがみ びゃくや)」と、その仲間たちの子孫で形成された村だった事が明らかになった。そんな矢先、石神村に司が復活させた「氷月(ひょうげつ)」「紅葉ほむら(もみじ ほむら)」が偵察に来て、千空が生きているのがバレてしまう。千空は本格的に司が作る帝国と戦うために通信機を作り出すが、司もまた仲間を増やして司帝国を作り千空との戦いの準備をしているのであった。

文明を失った世界で、ゼロから地道に努力し科学で文明を発展させていく過程が面白く、科学知識も付くと評判の作品。
科学に興味が無い人でも分かり易く読むことが出来るほか、敵だったキャラが仲間になっていく人間関係の変化や、繊細な作画などが魅力。
テレビ朝日で放送した「林修の今でしょ!講座」の「特別編 東大生ランキング」では、東大生の選ぶ勉強になる漫画11位に選ばれた。
また、漫画の中で行っている方法で実際に爆弾や劇薬を作る事ができるため、アニメでは最後に法に触れる実験は行わないようテロップが出る。
主人公の千空は科学や歴史など広範囲で知識が深く、一見最強主人公のような存在でもある。しかし千空1人では出来る事が限られていて、千空は仲間達の手を借りて一歩一歩努力し目標を達成する。そういった描写に『少年ジャンプ』のモットーである友情、努力、勝利の要素もあり、難解な化学を駆使しつつも少年漫画らしい王道ストーリーとなっている。

『Dr.STONE』のあらすじ・ストーリー

プロローグ(Z=1~12)

ある日、謎の光によって地球上の全ての人間が石になってしまう。

高校生の「大木大樹(おおき たいじゅ)」は、5年間片想いをしていた「小川杠(おがわ ゆずりは)」に告白をしようとしていた。大樹は幼馴染である本作の主人公「石神千空(いしがみ せんくう)」に今から杠に告白をする事を宣言する。科学部部長である千空は惚れ薬を大樹に渡すが、大樹は千空にお礼を言いつつ薬を捨て「そんなインチキはしたくない」と言い、杠を呼び出していた校内のクスノキの下に向かった。千空が渡した惚れ薬は実は千空が精製したガソリンであり、大樹は絶対に惚れ薬なんかに頼らないと確信しての行動であった。クスノキの下では既に杠が待っており、大樹は杠に告白しようとする。すると突然空が謎の光に包まれ、光を浴びた人たちが次々と石化してしまう。
大樹は咄嗟に杠を庇いクスノキに掴まっているように言うが2人とも石化し、そんな2人を科学室から見ていた千空も、他の生徒達も例外なく地球上にいた全ての人間が石化してしまうのであった。石化した人間たちは皆最初は自分に起こった怪現象に動揺するなど意識を保っていたが、石化によって五感を失い次第に意識を失ってしまう。しかし大樹は杠への想いを糧に長い長い年月意識を保ち続けた。
石化現象が起こる以前、本物そっくりの燕の石像のような物があちこちで発見されていた。あまりにもリアルな石像だったため大樹と杠は共に燕を病気だと思い、燕を救おうと病院まで連れて行った事があった。そんな他愛のない事を思い出しながら意識を保っていた大樹であったが、ついに石化が解けた。

3700年意識を保ち続けていた大樹が復活する。

大樹は卵の殻を破るように表面の石化を破り復活した。すると世界は建物が風化して草木が生い茂り、周りには石化から目覚めていない人々が沢山居る「ストーンワールド」になっていた。大樹の服は既に風化して無くなっており、相当長い年月が流れた事が伺える。大樹が川に沿って歩いていると、大きなクスノキがありクスノキに守られるように石化した杠がいた。大樹は石化した杠に長年の想いを伝え、絶対に助けると誓う。
するとクスノキに掘られた「川下レ デカブツ」という文字を発見する。デカブツとは千空が大樹を呼ぶ時に使うニックネームである。大樹は言われた通り川を下っていくと、大樹より半年前に石化から目覚めていた千空が現れた。千空は「今日で西暦5738年10月5日」だと言う。あの日、千空たちが石化してから約3700年も経過していたのだ。大樹が何故そんな正確な日付が分かるのかと問うと、千空は「ただ数えてただけだ」と答えた。大樹が杠を想い3700年耐えていた間、千空は3700年ずっと秒数を数え続けていたのである。そして千空は大樹が目覚めるまでの半年の間で簡易的な木の家や石器などの道具を作っていた。

千空と大樹は復活液の発明に成功する。

千空は頭を大樹は体力を使って生活しながら、石化現象の謎を解くことにした。千空は自分と大樹がたったの半年差で復活した事と、石化した2人が居た近くにコウモリの住む洞窟があり、そこにコウモリの糞からたまたま出来た硝酸があった事から、硝酸が石化復活の鍵になると考えていた。その奇跡的に作られた硝酸がたまたま千空と大樹の体に当たり、石化部分を腐らせヒビが入り2人は復活したのではないかと千空は考えている。しかし大樹が目覚めるまでの間、千空は硝酸を色々な方法で石化した燕にかけていたが成果は無かった。また、人類以外に石化したのは燕だけであった事も謎の1つであった。アルコールがあればナイタール液が作り出せるという千空の話を聞き、大樹は食料集めで葡萄を見つけた事を思い出した。ナイタール液とは金属を腐食させるアルコールと硝酸の溶液の事で、石化した部分を腐らせて割る事ができるのではないかと千空は考えていた。葡萄を潰して混ぜ続ける事でワインが完成し、2人はナイタール液を作り出した。アルコールと硝酸の割合を変えながら石化した燕に垂らす実験を繰り返し、季節は巡り実験を始めてから約1年のある日、燕の石化を復活させる事に成功した。2人はいずれ全人類を石化から救おうと誓い合った。
完成した復活液を使い最初に石化から復活させるのは杠にすることになったが、そこへ動物園から脱走し長年かけて野生化したと思われるライオンが現れる。2人は石化した杠を抱えて逃げるが、このまま逃げた所で勝ち目は無い。大樹は1人で囮になり千空に逃げるように言うが、千空は「逃げる時は2人一緒だ」と大樹を説得する。大樹は食料を探していた際に霊長類最強の男と謳われた高校生の格闘家「獅子王司(ししおう つかさ)」を発見していた事を思い出し、一か八か復活液を司にかけた。

3人目の復活者である司は、大人を復活させないという思想の持ち主であった。

復活した司は一切取り乱すこともなく冷静に現況を聞き、素手でライオンを倒した。司は身を守るために殺してしまったライオンの肉を糧にし、その毛皮を身に纏った。司は霊長類最強と言われるだけあり、目を見張る身体能力を有していた。大樹は司を素直に褒めていたが、千空は司のその強さが自分達に向いたら危険だと感じていた。千空は大樹に貝殻を集めて砕かせて炭酸カルシウムを作り出す。炭酸カルシウムには4つの使い道があり、農業の肥料としての使い道と、焼いて砂と混ぜてモルタルにして家を補強する使い道と、石鹸を作る使い道があるという。話を聞いていた司は千空の知識の深さに驚き、「君なら本当にゼロから近代文明を作れてしまうかもしれない」と言う。大樹が4つ目の使い道を聞くと、千空は「使い道は最初から3つだと言った」と言う。
司は、昔1人の少年が病気の妹のために貝殻のネックレスを作ろうとしたが、砂浜の所有者に泥棒だと一方的に難癖を付けられて酷い折檻を受け、結局最後まで妹に貝殻のネックレスをあげる事は叶わなかったという話を千空に語る。その少年とは司のことであった。司はたまたま近くにあった成人男性の石像を壊した。石化した人間を壊すという事は人間を殺したという事である。司は千空に弱者を食い物にする汚れた大人まで復活させるのかと問い、純粋な若者だけを復活させ誰のものでもない自然と共に生きていく人類浄化のチャンスではないかと千空を説得する。しかし科学テクノロジーが大好きな千空はその意見には1ミリも同意ができなかった。司との会話から、千空は司は全人類を復活させる気は無く自分達と目指す所が違うと確信し、復活液を作るための硝酸とそれが取れる奇跡の洞窟の存在を隠さなければならないと思う。硝酸は人口的に作ろうとすると時間が掛かるため、自然発生する場所というのは非常にレアなのである。しかしそう思った側から大樹が石化から1人復活させる分の硝酸が溜まったと大喜びで現れ、硝酸と洞窟の存在が司に知られてしまう。千空は咄嗟に嘘をついて硝酸が足りないと言って司を硝酸を取りに洞窟に向かわせて、大樹に司は大人の石像を壊して回る人殺しであるという説明をし、急いで作った復活液で早急に杠を復活させた。
杠と大樹の感動の再会もつかの間に、予定より早く司が洞窟から戻ってきてしまう。司は自分が石像を壊していた事を隠す事も無く、邪魔立てするなら容赦はしないという覚悟が見受けられた。大樹が司を止めようとするが、ライオンを素手で倒す相手に叶うわけがなく、千空は奥の手として取っておいたクロスボウで司を射つも軽々と避けられてしまう。大樹は自分の事をいくら殴っても良いから石像を壊すのを止める様に司に言うが、司はしばし真面目に考えた後それは取引になってないと困惑する。大樹が司から受けた攻撃で倒れてしまうと、司は大人を間引くのを邪魔しないよう言いその場を去った。千空たち3人は逃げたフリをして硫黄を取りに箱根へ行き火薬を作るという作戦を立てた。武器があれば力で敵わない司と対等な交渉ができるからである。幸い司は交渉に耳を傾けてくれる性格であった。
箱根への道中、大樹は杠のつま先がまだ石化が解けきっていないのを発見する。復活液をかけると表面の石化が砕け、同時に周辺にあった痛みも取れると言う事が分かった。千空は、石化が解ける時に周辺の細かい破損箇所が繋がるようになっているのではないかと考察した。その頃、千空たちがいなくなった事を知った司は、千空なら自分を脅かす武器(火薬)を作りだすと予想し、そのために箱根に行った事に気づく。

司は千空に、「科学文明を捨てると約束すれば君を殺さなくて済む」と迫る。

箱根に辿り着いた千空たちは硫黄と木炭と硝酸カリ(貝殻を砕いたもの)を混ぜて火薬を作るも、うっかり失敗して爆発させてしまう。すると自分達が歩いてきた方向と逆方向の森から狼煙が上がった。明らかに爆発で起こった煙に反応して上げられた狼煙であり、即ちこれは千空、大樹、杠、司の4人以外の人間がいるという事であった。千空は科学や計算ではなく非合理な勘で、この狼煙に応えたら自分は死ぬと感じていた。しかしそれでも未来のために狼煙に応えて再度火薬で煙を上げた。

司はその煙を見て千空の居場所を知り、やはり火薬を作ろうとしていると確信する。そして千空が炭酸カルシウムの4つの使い道の話を話をしている時点で、既に自分を敵視していたのだと理解する。炭酸カルシウムの4つ目の使い道とは火薬の生成である。司は猛スピードで箱根まで走り、狼煙を上げるために木を拾っていた杠を人質に取り千空の前に現れる。杠の髪を切り落とし脅しでは無く本気であると示し、千空に復活液のレシピを教えるよう脅す。間が悪く大樹はその場にいなかった。司にとって千空は理想の新世界を作るのに最も邪魔な人物であり、千空が科学を発展させることをなんとしても阻止したかった。杠は自分が殺されたとしても復活液のレシピを教えてはいけないと千空に言うが、千空は杠を見捨てる事ができず復活液が硝酸とアルコールを調合したものだと話し、その詳しいレシピも説明する。司は科学文明を捨てると約束すれば千空を殺さなくて済むと迫るが、千空はそれだけは無理だと答えた。司はその返事に千空ならきっとそう言うと思ったと納得しながらも、「千空、もしも俺たちが3700年前に出会っていたら、初めての友達になっていたかもしれない」とどこか悲しげに言い、千空の首の頚神経を1撃で砕いて殺した。異変を察知して戻ってきた大樹は間に合わず、千空は殺害されてしまった後であった。千空の死に大樹は涙を流して慟哭するも冷静さを捨てず、杠と2人で連携を取り残りの火薬を爆発させ、千空を連れて司から逃げた。

大樹と杠は千空がまだ生きていると信じ、何か千空を蘇生させるヒントは無いか探す。千空は石化前にはなかったが石化復活後から首をゴキゴキ鳴らす癖が出来ていた事を思い出し首筋を見ると、そこにはまだ解けてない石化が残っていた。2人は杠のつま先の石化を解いた際に周辺組織が修復された事を思い出し、首すじの残った石化を解けば頚神経も繋がるのではないかと気づく。祈るような気持ちで、2人は手元に少し残っていた最後の復活液を千空の首筋にかけた。

第一部「STONE WORLD THE BEGINNING(Z=13~45)」

千空は1人で科学王国を立ち上げると誓う。

大樹たちが石化から復活する前、千空はたった1人で石化から目覚めた。石化してから約3700年間数を数え続けていた千空は、目覚めた日の年と日付を木に彫って記した。それから千空は1人でその都度何度も失敗しながら石器を作り、火を起こす道具を作り、罠を作って狩りをし、動物の皮から服を作り、揃えた道具で簡易的な家を作った。そして自分が何故復活できたのか考え、石化した自分が居た場所の近くにあった洞窟の存在に気づく。
洞窟にはコウモリが住み付いていて、コウモリの糞から偶然に硝酸が出来ていた。千空はこの硝酸を自分が何らかの偶然で浴びたため、表面の石が割れて復活したのではないかと考えた。復活者が千空1人では日々を生きていく事に手一杯で研究をする暇などなかったため、千空はまず人手が欲しいと思い幼馴染の大樹を探し出し硝酸を浴びせた。他の人たちは皆表面だけではなく中身も石化していた。しかし3700年意識を保っていた千空は石化がもたらしたと思われる何らかのエネルギーを消費し、表面だけが石化した状態だったのではないかと考えた。
大樹という我慢強い男なら自分と同じく3700年間ずっと意識を保っていてもおかしく無いと言う確信があり、自分と同じ条件で復活できるとしたら大樹しか居ないと思ったのである。しかし大樹はなかなか復活しなかった。「テメーがいなきゃダメなんだ。戻ってこい大樹…!」と千空は強く大樹の復活を願った。

千空が過去の夢を見ている時、丁度同じく千空の復活を大樹も願っていた。大樹と杠が雨が止んだ事に気づいたその隙に千空は目覚めており、2人は驚きつつ千空の目覚めを心から喜んだ。大樹は杠の足や千空の首を治した石化は「医者代わりの命の石、ドクターストーンじゃないか」と言う。その言葉に千空は石化は果たして人類への攻撃だったのだろうかと思考を巡らせる。そして杠にあるミッションを耳打ちした。杠はそのミッションの内容に驚きつつも承諾した。そのミッションを遂行するために、そしてスパイになるために、大樹と杠はこれから司の元に戻る決意をする。司はこれから復活液を作って人を増やし、大人の石像を破壊するつもりである。それを阻止するためには科学で戦うしかないのである。千空は富士山で狼煙を上げていた誰かに会い協力を求めることにし、大樹、杠としばしの別行動をすることになった。もしかしたら数ヶ月や数年会えなくなるかもしれないと気づいた大樹が拳を上げて千空を見送ると、それを見た千空は模様がロケットに見える革を旗にして科学の王国を必ず立ち上げると誓い大樹の見送りに応えた。

千空が助けた少女は、本作のヒロイン「コハク」であった。

丁度その頃、司の元にある少女が現れた。それは千空たちの狼煙に答えていた金髪の少女であった。少女は千空と司たちのやり取りを影から見ており、司が杠を人質に取り千空を殺した事を卑劣な行いだと怒っていた。司を危険な人物だと考える少女は司も驚くような俊敏な攻撃を仕掛けるが、司の圧倒的な力には敵わず司の倒した木の下敷きになってしまう。
司は少女の言動から少女が現代人では無いと察し、原住民がいた事に驚きはしたが今殺さなくても大した脅威では無いと思い、わざと足止めをして見逃したのであった。木の倒れる音を聞いた千空が現場に駆けつけると司はもうおらず、少女が木の下敷きになっていた。千空はとにかくまず少女を助ける事を考え、数時間かけて滑車を作って木を持ち上げた。少女は千空の一歩一歩問題解決へと楔を打ち続ける揺らがぬ信念を素晴らしいと褒めた。
少女は「コハク」と名のり、千空に「めっぽう好きになってしまった」と言う。

千空はコハクが住む村へ向かった。

千空が面倒臭そうにすると、好きになったのは恋愛では無く人間としてであると訂正した。コハクは千空が司と戦うつもりだと知ると協力すると言い、仲間のいる自分の住む村に案内してくれるという。コハクは富士山まで温泉を取りに来ており、どうやら毎日大きな壷に温泉を入れて担いで往復しているようである。それは病弱な姉のためであると話すと、千空はまだ怪我が癒えてないコハクのために滑車を改良して台車を作り坂を下った。コハクの村は40人の村人が住んでおり、石器時代のような暮らしをしていた。コハクが科学や近代文明を一切知らない事から、千空は村人たちは復活者の子孫なのではないかと思う。しかし村を作るとなると数人の復活者が同時に復活しなければならないが、コハクが復活液の作り方を知っているようにも見えなかったため、彼らが一体どこから現れたのか疑問に思った。

村に着くと、妖術使いを名乗る「クロム」が現れた。

村に入ろうとすると門番をしている槍使いの兄弟で兄の「金狼(きんろう)」と弟の「銀狼(ぎんろう)」が現れ、村の中によそ者を入れるのは掟違反だと止める。しかしコハクが力ずくで2人を捻じ伏せようとすると2人は怯み、武力ではコハクの方が上だと分かる。千空は持っていた石鹸でシャボン玉を作ると、金狼と銀狼はシャボン玉を知らずこれは一体なんなのかと狼狽する。銀狼が自分では対処出来ないと分かるや否や他人任せにして「クロム」を呼びに行こうとすると、既に騒ぎを聞きつけていたクロムが現れた。
クロムは自分を妖術使いだと名のり、シャボン玉なんて木炭の泡から作れるものだと言う。そして千空をビビらせようと炎色反応を見せるが、千空は全く驚かないどころか炎色反応の原理まで理解していたため、逆にクロムの方が千空にビビッてしまう。千空とクロムの科学対決になるが、千空の圧勝に終わった。クロムは好奇心が強く色んな鉱石や植物を収集したり、それを混ぜたり燃やしたりなどの研究を重ねて独学で科学(本人は妖術だと思っている)を学んでいた。千空はクロムを気に入り科学大国の一員にさせ、クロムの倉庫も千空のものとなった。
千空とクロムはとても気が合い、千空は目を輝かせてクロムの集めた鉱石を物色し、クロムも目を輝かせて石の説明をした。千空はクロムが持っていた辰砂という石から水銀を採り、水銀と砂金と溶かして金狼の槍を金の槍にした。金狼はまんざらでもなかったが矜持から千空たちに非協力的な姿勢は崩さず、逆に銀狼は自分の槍を銀の槍にしてくれるのではないかという期待から千空たちに好意的になった。千空はクロムに3700年前の人類の歴史全てを教えた。クロムは人類が巨大なビルを建てたことや、宇宙に行ったことや、ロボットを作っていた事に驚くが、それらの努力が石化によって全て無になってしまった事を悔しく思い涙した。

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