ニル・アドミラリの天秤(第7話『第漆章 雨降り映畫館 -ナミダ-』)のあらすじと感想・考察まとめ

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休日に映画館に出かけたツグミは、期せずして滉と同席することになる。滉の隠された一面を知り、ツグミは彼への親しさを増した。
議員の不審死は続き、鵜飼首相周辺の警戒が強まるなか、ツグミは四木沼喬に接触される。四木沼は「フクロウの巣に烏がいる」と、裏切者がいることをツグミに告げた。
今回は「ニル・アドミラリの天秤」第7話『第漆章 雨降り映畫館 -ナミダ-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。

「ニル・アドミラリの天秤」第7話『第漆章 雨降り映畫館 -ナミダ-』のあらすじ・ストーリー

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映画の帰りに雨に降られる滉(左)とツグミ

四件目の議員の不審死が起こった。シノバズノ池で水死体で発見されたのが、貴族院議員であるニカリタダシ男爵だった。死亡した四人とも、鵜飼首相の軍縮政策に賛同していた議員だった。
軍部や政財界の人物など、鵜飼首相には敵が多い。ナハティガルの四木沼喬は、軍需企業も経営している。議員の連続死亡事件の黒幕がカラスであり、四木沼が糸を引いていることは、いまだ憶測の域を出ない。

非番の日、ツグミは、小瑠璃にすすめられた映画を見に出かけた。人出の多い場所に女性一人で出かけることを躊躇していたツグミは、映画館の前でも迷い続ける。意を決して入ろうとするとするツグミの目の前には、鴻上滉がいた。滉も非番だった。鑑賞券を買おうとすると、女性席も男性席も満席だという。チケット売り場の女性は、並んで立っていたツグミと滉を事務的に夫婦として扱おうとする。結局、二人は夫婦席に座ることになった。
映画館を出て、ツグミと滉は並んで帰った。映画を見る滉が涙ぐんでいたことに触れて、ツグミは「涙もろい?」とたずねる。滉は感情移入しやすい性格であることを白状する。おりから雨が降ってきて、ツグミは滉に傘をさしかける。いやがっていた滉だが、ついに傘を持って歩きはじめた。ツグミは、滉に相合傘だと指摘されて、嫌がられた理由に気付いた。

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路面電車で四木沼(左)と対峙するツグミ

朱鷺宮の首相官邸訪問に、ツグミもついていく。カラスへの注意喚起が朱鷺宮の用件だった。鵜飼首相からは、警視庁によるナハティガルの潜入捜査の敢行が伝えられる。ツグミは、首相に問われるまま昌吾の近況を話した。首相は、家事当番をしているという息子の変わりように驚いていた。
四木沼の元では、陸軍中将の尾鷲は、列強各国に立ち遅れる焦燥と、鵜飼政権への反感を洩らした。四木沼は、軍縮の流れに歯止めをかける手は打ったと尾鷲をなだめ、「クイーンは私のものです」と呟く。

ある日の夕方、路面電車に飛び乗ったツグミは、乗客が四木沼喬一人であることに驚く。四木沼の胸ポケットには、烏の羽根があった。首相や警察の動きは、四木沼に筒抜けあった。四木沼は、「一緒に来てほしい」と誘いかけ、「私があなたを必要としているのです」「あなたが選ばれしものだから」「あなたは凡俗には見えないものが見えるのでしょう?私には未来が見えます。私がこの国をそこに導くのです」と、選民意識に満ちた言葉で、ツグミを追い詰める。ツグミの自由意思を尊重すると放免した四木沼だが、フクロウに自分の息がかかったものがいることを告げ、ツグミの周囲に累が及ぶと脅しをかけた。

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突き飛ばされて車に轢かれそうになった小瑠璃(左)。ツグミは四木沼の魔手に恐怖を禁じ得ない。

アパートに戻ったツグミは、玄関の前に烏の羽根を見つける。四木沼と接触したことを報告に行くが、朱鷺宮は警視庁に出向いて不在だと滉が教えてくれる。言葉を交わしたついでに、滉は「また行くか、映画?」と誘い、ツグミも快諾した。
ツグミが自室でもの思いにふけっていると、翡翠が食事に誘いにきた。紫鶴が、昌吾や雉子谷とカレーライスを作っていた。和気あいあいの食事中、ツグミの浮かない表情に滉は気付く。滉と並んで片後片付けをするツグミは、「フクロウの巣にはカラスが潜んでいる」という四木沼の言葉を反芻してしまう。気をとられて割ったグラスを片付けようとしたツグミは、破片で怪我をする。ツグミの血を見て、滉が貧血を起こした。部屋に戻ったツグミの自室には、烏の羽根が置かれていた。

一人で巡回に出たツグミは、大林堂書店で烏の羽根を見つける。街中で出会った小瑠璃は、ツグミと談笑して別れた直後、事故に遭いかけた。誰かに突き飛ばされたと怯える小瑠璃の足元にも、カラスの羽根があった。ツグミは、四木沼が見張りをつけていることを意識した。ツグミは自宅に電話を入れ、弟のヒタキの周辺に異変がないことを確認して、ひとまず安心した。

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滉には黒い羽根の刺青があった。

アパートに帰ったツグミは、玄関先で滉に心配されるほど、思いつめていた。自室に入ったツグミは、また烏の羽根を見つけた。ツグミは処分するために庭に出ようとしたところで、滉にぶつかる。滉に問われ、ツグミは、四木沼が陰に陽に脅迫していることを語る。フクロウにスパイがいるとは思えないと、ツグミは取り乱した。滉は、疑うことを知らないツグミの人のよさをなじり、自分の腹に刻まれた黒い羽根の刺青を見せた。滉が四木沼の手先であったのだ。
「あんたは俺が守る」と言い残して、滉はアパートを出ていく。朱鷺宮が、アパートの窓からその姿を見送っていた。
滉が向かったのは、ナハティガルだった。

「ニル・アドミラリの天秤」第7話『第漆章 雨降り映畫館 -ナミダ-』の感想・考察

「ニル・アドミラリの天秤」アニメ全話のネタバレ解説まとめ

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