こみっくがーるず(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『こみっくがーるず』とは、はんざわかおりによる4コマ漫画作品、及びそれを原作としたアニメ作品である。15歳の女子高校生・萌田薫子、ペンネーム「かおす」は、文芳社のまんが雑誌で4コマまんがを描きながら、ルームメイトの恋塚小夢、先輩まんが家の色川琉姫や勝木翼と一緒に、寮生活を送る。カワイイ女の子たちの織りなす日常を覗き見ることができる、ガールズ・シチュエーション・コメディ。

萌田薫子が愛用している、液晶ペンタブレット。
実在の電子機器開発メーカーであるワコムの「Cintiq(シンティック)」が、モチーフとなっている。
薫子のに近いものとしては「Cintiq 13HD DTK-1301/K0」があり、価格は約8万円ほど。

TLまんが

ティーンズラブの略。
少女まんがのような可愛らしい絵で描写されつつ、成人向けまんがのような性的表現がストーリーの中で展開される、少女向け作品のこと。TLまんが家である色川琉姫が所属している、文芳社のモデルでもある実在の出版社「芳文社」には、ティーンズラブだけを扱ったレーベルは存在しない。

『こみっくがーるず』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

翼「一生懸命やろうとしたのは伝わる。そういうヤツは、成長するから大丈夫だ。命よりだいじな原稿に、命かけてくれて、ありがとう」

第1話で、締め切り間近のある夜、新人まんが家である萌田薫子と恋塚小夢が、プロまんが家である色川琉姫とともに、同じくプロまんが家である勝木翼の原稿を手伝おうと奮闘するシーンで、翼が薫子に言ったセリフである。原稿の扱いにとても慣れている小夢と、嫌でも比べられてしまう残酷な状況の中、デジタル作業と勝手が違い、時間がかかってしまう薫子は、焦ってミスをしてしまう。「だいじな原稿をすみません。せめて、遺書を書く時間をください」と謝る薫子。しばらくして薫子が「皆すごく真剣、本当にまんが描くのが大好きなんだ」と、感動する場面がある。これだけでは、熟練者の制作風景を目の当たりにし、圧倒された新人の一方的な感想で終ってしまう。そして薫子には、漠然としたプレッシャーしか残らないだろう。だが実は、翼も薫子が真剣に取り組んでいる姿に、しっかり気付いており、薫子の気持ちを理解しているのが、このセリフから分かる。

薫子「まさにわたしのネームはゴミ。わたしはゴミ以下。ゴミのゴの字の点々の片方」

第3話で、翼が薫子のネームにダメ出しをしたとき、薫子が言ったセリフ。「グルメまんがって、食べ物がおいしそうに見えることが大前提だけど。かおすのは、そうじゃないし、構図がどのコマも同じ感じだし、展開も単調で、そもそもキャラの描きわけができてないし」という翼の厳しい言葉に、薫子は「すみません、まさにわたしのネームはゴミ。わたしはゴミ以下。ゴミのゴ字の点々の片方」とつぶやく。ネームはダメだが「ゴミのゴ字の点々の片方」という表現には、独特のセンスが表れている。

琉姫「生まれてきて一番嬉しい日だった。まんが描いてよかった」

第4話で、はじめてのサイン会のあと、琉姫が薫子たちに感想をもらしたシーン。サイン会に集まったファンに拍手で迎えられた琉姫は、自分に会いにきてくれる人が大勢いることを知る。それまで、なりたかったまんが家と全然違う、間違った道を歩んでいると感じていた琉姫だが、ファンと接したことで気持ちが変わり、自分のまんがを恥ずかしいと思わないことを決意する。

小夢「ホントに箱の中にいた」

第7話、秋葉原で警官に呼びとめられ、逮捕されると早とちりした薫子は、道路わきにあった箱の中に隠れる。そして小夢、琉姫、翼が箱の中から薫子を発見するシーン。その日の朝、ひとり外出した薫子を小夢が捜した場所が、寮の部屋にある箱の中という変わった場所だったことにつながるオチである。

琉姫・小夢・翼「みんな生き恥、みんな一緒」

第8話で、ネームがまたボツになり、しずんでいる薫子を励ますシーン。まんが家寮にきて、楽しくまんがが描けるようになった薫子。しかし、結果はボツばかり。もう担当編集者の編沢にも「必要とされていないのでは?」と自信をなくした薫子は、まんが家じゃなくて恥製造器だと述べる。だが琉姫は、描き続けたら薫子の良さを分かってくれる人が現れる、と言いなぐさめる。さらに、まんが家は皆、なにかしら恥をさらして生きていると力説。小夢も、妄想で恋愛まんがを描いているから、知り合いに読まれると恥ずかしい。翼も、デビュー作を見ると下手で震えると告白する。落ち込んでいる自分を励ますために、本当の思いを打ちあけてくれた仲間を見て、薫子はそのやさしさに心をうたれ、恥ずかしくても描き続けようと思い直す。

琉姫「恥は手元に残さず」

第10話、寮の庭でボツネームを燃やして焼きイモするとき、琉姫が薫子に言ったセリフ。「もったいない。琉姫さんも燃やしちゃうんですか」と尋ねる薫子に、琉姫は「わたしがネームとかいつまでも、とっておくわけないじゃない。すんだ仕事は即処分」と返す。人間いつ倒れるか分からないので、恥は手元に残さないという、ティーンズラブまんが家ならではのスタンスを表現している。

『こみっくがーるず』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

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