smako0207b7@smako0207b7

smako0207b7
smako0207b7
@smako0207b7
1 Articles
4 Reviews
0 Contributions
0 Likes
smako0207b7

smako0207b7のレビュー・評価・感想

モンスター・ホテル
8

お馴染みの海外モンスターが大集合!

ソニー・ピクチャーズ アニメーションが製作した3DCGアニメーション映画。
人間たちの迫害から逃れて、世界中のモンスターが英気を養いに来る5つ星リゾートホテルのオーナー・ドラキュラ伯爵と、
その娘メイビスが繰り広げるドタバタ親子物語である。
ドラキュラの一人娘メイビスの118歳の誕生日パーティーに、人間の男の子が紛れ込んでしまい…!?
というストーリーから始まるのだが、何とも魅力的なのが出てくるモンスターたちの多さとそのキャラクターだ。
海外のモンスターが勢ぞろいで、実際に知っている有名どころから、オリジナルモンスターまでとても見ていて楽しい作品になっている。
そして彼らには人間と同じように家族がいて、みんなとても魅力的なキャラクターばかりなのだ。
特にドラキュラ伯爵は、一人娘を溺愛し少々過保護気味の様子。
思春期を迎えた娘と、モンスターの仲間たちが繰り広げる物語は最後まで楽しめる内容になっている。
ドラキュラ伯爵の日本語吹き替えを山寺宏一さんが勤め、安定の面白キャラを演じてくれているのもポイントだ。
海外アニメーションならではのキャラクターの表情の豊かさと、カラフルな色使いがモンスター映画なのに愛らしく感じる要素なのだろう。
テンポよく物語が進むので、親子で楽しめる作品となっていておすすめの映画である。

ゴールデンカムイ / Golden Kamuy / 金カム
9

謎解きアリ、ギャグあり、飯テロあり!北の大地で繰り広げられる金塊争奪戦!

日露戦争後の北海道で繰り広げられる金塊争奪戦を描いたマンガ、『ゴールデンカムイ』。謎解きあり、サバイバルあり、ギャグあり、飯テロありと、様々な魅力がぎゅっと詰まった作品です。
物語のあらすじは、戦地で”不死身の杉元”と呼ばれた主人公・杉元佐一が、莫大なアイヌの埋蔵金を手にする為、アイヌの少女アシリパと共に金塊探しに乗り出すというもの。埋蔵金の在りかを知る為には、暗号が彫られた囚人たち全員の皮を剥ぎ、その謎を解かなければならない。
ゾッとする怖さや痛い描写も多いですが、敵対する第七師団率いる鶴見中尉の仕掛ける頭脳戦や人心掌握術、クセの強すぎる囚人たちとの戦い、ストーリー展開の上手さ、そしてギャグの破壊力に心掴まれ、物語にぐいぐいとのめり込んでしまいます。伏線もあちこちに仕掛けられているので、ちょっとしたセリフや描写にも注意しながら読んだり、何度も読み返して伏線回収をする楽しみ方もできます。
また北海道の自然の美しさや、自然と共存するアイヌの生き方が描かれているのも、『ゴールデンカムイ』をお薦めしたい理由の一つ。特にアイヌの知恵で捕らえた獲物が、美味しそうな料理となって登場する飯テロシーンでは、アシリパの食へのこだわりや、杉元の反応にも注目して読んで欲しいです。

坂本ですが? / Haven't You Heard? I'm Sakamoto
8

スタイリッシュでクールなギャグがクセになる

電子書籍の試し読みであまりにもシュールなギャグの世界にハマり込み、アニメも視聴しました。
1話完結のストーリーがほとんどで、主人公・坂本がどんな時でもクールかつスタイリッシュに高校生活を送っていくのがたまらなくおもしろいです。かと思えば急なホラー展開もあったりと目の離せない30分を楽しめます。クールな坂本に相反するようなギャグとそのテンポの良さは、ほかにはない作品だと思います。
なにやらアツすぎるアップテンポなオープニング曲と映像からもうすでに、制作陣がアニメ放送時間の30分をかけた全力のギャグなんだと思っています。そのくらい勢いがあり、見終わったあとの爽快感は言い表せないほどです。
スタイリッシュでクールで、なにより声がクール系ボイスの緑川光さんという、恵まれに恵まれまくった坂本の出自や正体、秘密に関しては特に何も語られることなくアニメも原作も終わってしまいましたが、彼に関しては深く掘り下げないことでスタイリッシュでクールなところに加えて、ミステリアス感も演出されて完全体になるのかな、などと考えてしまいました。まあギャグマンガが原作なので深く掘り下げると本編のテンションが下がっちゃうのかな…とも思いますが。

BPM / ビート・パー・ミニット
6

HIVの脅威に立ち向かうドキュメンタリー風映画

今回私が紹介する映画は、BPM-ビート・パー・ミニット-だ。この映画は1990年代のフランスを舞台として、同性愛者とエイズ流行を取り扱ったドキュメンタリー映画である。あらすじは以下の通りだ。
【1990年代のパリでは、エイズが流行していた。患者の多くが同性愛者であったため「ゲイ」といった言葉から、差別や偏見が広まった。
主人公のショーンは、Act Up-Parisという団体に所属している。Act Up-Parisは、同性愛者とエイズ患者への偏見を正そうと行動する団体で、新薬の成果を隠す医師団への講義やそれに伴うデモ活動を行っている。】
今作での内容は実話をもとに作られており、時折実際のニュース映像(に似せたもの?)も差し込まれている。Act Upのメンバーがカメラを回しているシーンもあるため、手ブレやカメラワークが気になる人もいるだろう。私はそのようなシーンがあることでよりリアルに感じることができた。Act Upの会議では、誰かの意見に賛同する場合は指をパチパチとならすというルールがあり、意見のぶつかり合いが起きてもアジェンダとして話を進めていく。映画を見ているだけで、その場にいるような熱量を感じることができ、とてもワクワクした。主人公のショーンが、新たにメンバーとなったナタンと愛し合うようになり、同性での行為シーンもあるが、苦手な人も気にならない程度の見せ方をしているので、同性愛と聞いて食わず嫌いしてしまうのはもったいないのではないかと思う。カメラワークを含めた全体的な映画の見づらさを考慮して、評価は10点中7点とする。
世間で批判されていることと、自分の望むことが同じだった時、あなたなら何か行動を起こせるだろうか。映画の中でも、自分たちを理解してもらうために、もっと激しい行動を起こす派と、そうでない派に分かれている。お互いが胸に秘める葛藤を感じながら、自分だったらどう行動するのか、考えながら見てほしい映画だ。