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6sJess2のレビュー・評価・感想

小林さんちのメイドラゴン / Miss Kobayashi's Dragon Maid
10

かわいいだけじゃなく心情描写がしっかりしている傑作アニメ

「小林さんちのメイドラゴン」は、原作者「クール教信者」さん、アニメ化は2回(2期)された傑作アニメです。

プログラマーの小林さんが酔った勢い(泥酔)でドラゴン(人型にもなれる)を家に連れ帰ってしまったことから始まるドラゴンと人とのドタバタコメディ。

ラブコメなんだけど、どっちかっていうと異文化交流、異分子としてのドラゴンと人間、あるいはもっとフラットに意志を持った個としての生物として、
違うところ、ぶつかるところ、分かり合うこと、みたいな普遍的なテーマを扱っている。
そこが一本の大きな核となっていて本作はできている。
そういうところが「ラブコメだから二人はくっつくんでしょ」ではなく、もっとどういう関係性を築くのかという方に焦点が当たっているなーと思っている。
つまり人間や生物、生命に対して、個々人(竜)の個性とか考え方、共存、相互理解っていう普遍的なテーマを扱っているところが多くの人に響くとてもよい作品になっています。
タイトルから「メイドという典型的なオタク、サブカルチャーの萌えとか、いわゆるHな要素とかそういうところで売っているんでしょ」
と最初はそういう作品と誤解しかかったんですが、どちらかというと「人を好きになる」「その人のことを知りたい」という根源的な、そういう想いをどう伝えるかであったり、
ドラゴンは人間なんてちっぽけで儚い存在だと思っているが小林さんだけは特別だったり…。
ドラゴンだから人間のことはよく分からず、時折おかしいこともあったり、
人間社会に関して(日本社会に関して)改めてあるよねと考える機会になってみたり…。
やっぱり、人(ドラゴン)の心って難しいなぁって思ってみたり、とてもよくできた作品なのです。

ちなみに、小林さんはメイドに対して並々ならぬこだわりがあって、トールは小林さんの(趣味嗜好のために)メイド(メイドラゴン)を目指しているんですが、本当にオタクがこういうの好きでしょっていう所謂メイド(メイドカフェの)ではなくて、クラシカルな…こう、お屋敷の仕事をするために雇われたっていう奴が好きなので、メイド/巨乳=オタクって好きだよね、をバッサリ斬ってくれるので、全体的にオタクとか萌えに寄り過ぎない安定した場所で、人とドラゴンの関係を描いてくれるので、とても落ち着いてみられる作品です。一度見てみてください。ハマります。

ハイキュー!! / Haikyu!!
10

リアルで個性豊かなキャラクター達。

青春バレーボール漫画の金字塔として有名な本作品。とにかく面白い!バレーボールに詳しくはない自分ですが、1話の主人公たちの運命的な出会いに心を持っていかれ、思わず大人買いしました。
バレーボールが分からなくても大丈夫です!分かりやすく、そしてさりげなくルールが書いてあり、楽しく読めます。
とにかくキャラクターの内面や過去を丁寧に描いていて、気がつけば「どのキャラも大好き!」という状態になります!
キャラクターの関係性も本当にリアルで、ライバル関係はもちろん、アツイ友情関係、先輩後輩関係も多種多様です。
「一人と一人が出会うことで化学反応をおこす」というセリフが出てくるのですが、それが本当に心に染みます。
バレー部じゃなくても「あー自分もこんな関係あったな。化学反応起こせたかな」と思います。
「アツすぎてちょっとついていけない…」となる心配はいりません。なぜなら、「無理して熱血を押しつけよう」という感じが一切無いからです。むしろ冷静なキャラが登場し、個性はそれぞれだよねと思えるシーンが多々あります。
でも冷静なキャラ、月島がアツくなるシーンは見ものです。大好きツッキー。
もちろん熱血キャラも登場しますよ!

Joni Mitchell / ジョニ・ミッチェル
10

シンガーソングライターの草分け

ジョニ・ミッチェルはカナダ出身のシンガーソングライターです。
1960年代後半にデビューして以来、世界の多くのミュージシャンや歌手に影響を与えてきました。
彼女が作った歌のなかでよく知られている「青春の光と影」はジュディ・コリンズが歌って大ヒットしましたが、ジョニ・ミッチェルが歌ったオリジナル・バージョンは映画「ラブ・アクチュアリー」において非常に巧みに使われています。
そして彼女が1971年にリリースしたアルバム「ブルー」は名盤として知られています。
日本のシンガーソングライター、金延幸子は、日本のジョニ・ミッチェルと言われてきました。
70年代前半には米国を中心にいわゆるシンガーソングライターが多く現れ、活躍するようになりましたが、その象徴的な存在がジョニ・ミッチェルなのです。
彼女は初期にはフォーク色の強い曲を作って歌っていましたが、その後、ロック、ジャズ、アフリカ音楽などから影響を受けた曲やアルバムを作るようになり、世界中で高く評価されてきました。
ごった煮のような彼女のアルバムを聴いていると、音楽とはこれほど幅の広いものなのかと感嘆させられることでしょう。
アルバムのジャケットもとてもユニークです。

男はつらいよ 噂の寅次郎
9

セリフが印象的

大原麗子さん演じるマドンナ・早苗さんの「寅さんってもてるのね。」とか、「寅さん、好きよ。」などのセリフが印象深いです。とても悲しい時期だったので、楽しい寅さんとのひとときがほんとに楽しかったのだろうなと思います。寅さんもそんな彼女にメロメロでした。
寅さんのライバルである早苗さんのいとこの人はとてもいい人そうでした。好きなのに、その気持ちをぶつけるのではなくて陰ながら見守る感じで、ああこんなふうに誰かに思われたいなと思いました。早苗さんも彼と一緒になるのが一番いいかもしれないということは心のどこかでわかっていた気がします。とらやに早苗さんが店員としてきて、おいちゃんらも楽になったし、よく働くし、ずっといてほしかったなとも思いました。寅さんシリーズも最後の方はとらやに店員がいますが、それまではおいちゃん、おばちゃんだけで、今混み入ってるからとかいって、お客をおいかえしたりしてて、大変そうです。
本作では寅さんの旅パートで博さんの父も出ていて、またまた寅さんにいい話をしてくださいます。博の父が出る回は文学的な話が聞けるのでけっこう好きです。
大原麗子さんは、その後もう一度マドンナをします。やっぱり、すごく綺麗だし、おしとやかな感じがして、寅さんのマドンナにぴったりの人だなあと思います。

フジファブリック / Fujifabric
10

フジファブリックのすべて

「フジファブリック」という、バンドを知っているだろうか?
メジャーデビュー15周年を迎えた3人組のバンドだ。

デビュー時は現3人を含む5人編成であったが、メンバーの脱退、フロントマンであり曲の製作をほとんど全て行っていた志村正彦の死を乗り越えて、1年間休止の後、当時ギターを担当していた山内総一郎がギターボーカルをすることとなりフジファブリックの「第2章」が始まった。

いわゆる「第1章」で志村が作り出した曲たちはとってもいい意味で変態的であった。これはほめ言葉である。
「銀河」や「パッションフルーツ」など中毒性のある曲から、「茜色の夕日」や「若者のすべて」などの最近で言うところの
情景が浮かぶような、切ない曲までのふり幅がすごい。
フジファブリックを知らない人の中にも、「若者のすべて」はカバーで聴いたことがあるかもしれないが、是非!本家も聴いてみて欲しい。
志村は自分のことを「歌が下手」と言っていた。
そう、確かに決して上手くはないのだけれどそれが更に良い味を引き出しているのだ。

しかし、ここで私が大きな声で言いたいのは、「今のフジファブリックもめちゃめちゃいいぞ」ということです。

ボーカルが代わって、きっと離れてしまった人もいると思う…。

けど、この3人はしっかり志村の作った「フジファブリック」というバンドを進化させているのだ。

新体制初期の頃には本人たちも志村の残したフジファブリックの「らしさ」に割りととらわれていた様に思うが、歳を重ねて自分たちの「らしさ」を素直に曲に表現できているように感じてそれがたまらなく愛おしい。

15周年を迎え、初の大阪城ホールでのライブも決定した。

まだまだ進化をする彼らをこれからも見届けたい。

それと同時に、より沢山の人たちにフジファブリックを知ってもらえたら…と思う。