カウボーイビバップ / Cowboy Bebop

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop

『カウボーイビバップ』とは矢立肇の原作、渡辺信一郎の監督で制作された、2071年の火星を中心とした太陽系を舞台にビバップ号で旅する賞金稼ぎ達の活躍を描くスペース・ウェスタンアニメである。賞金稼ぎのスパイクとジェットは、運命的な出会いを果たした仲間たちと、宇宙船ビバップ号で奇妙な共同生活を始める。スタイリッシュな映像と粋な台詞回し、アクションやメカバトル、ハードボイルドからコメディまで話数によって異なる幅広いストーリーテイストが魅力。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebopのレビュー・評価・感想

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カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
10

作画もBGMも身にしみる名作アニメ

このアニメは個人で惑星間の移動が出来る乗り物が出ている未来で賞金稼ぎたちが活躍するSFアニメです。基本的に1話完結の全26話で最初から見ることが望ましいが途中か見ても十分楽しいです。特徴的なのは毎回違ったBGMで音楽に詳しくない自分でもわかるくらい力が入っており魅力的です。
アニメだけではなく様々なメディアで活躍してる菅野よう子さんという方が音楽担当でOPテーマ『Tank!』は誰でも1回は耳にしています。レギュラー声優もゲスト声優も超豪華です。基本的に賞金稼ぎ達が高い金額の賞金首を捕まえようしますがハードアクションだったり、コメディだったり、未来の乗り物によるドッグファイトだったり、胸に迫る人間ドラマだったり様々です。30分があっという間にすぎます。
全体的に見れば主人公の賞金稼ぎの生き様を描くアニメで、声を担当している山寺宏一さんのセリフは記憶に残りやすく格好いいです。その主人公の相棒の声を今は亡き石塚運昇さんが渋く演じているのも注目です。ヒロイン的な女性は2人いますがその一人の声を、放送してた頃は駆け出しの林原めぐみさんが演じていたり、ライバルというか宿敵役の声をベテラン声優若本規夫さんが演じてたり…ほとんど1話完結なのでゲスト声優も銀河万丈さん、堀内賢雄さん、大塚明夫さん、江原正士さんなど今では考えなれない有名なキャストがそれぞれいい演技をしていてこのアニメを盛り上げています。
簡単に手に取りやすく、なおかつ深くて渋いアニメだと思いました。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
8

全26話なのにテレビ東京系で13話分しか放映されなかったカウボーイビバップ

1998年、4月にテレビ東京系列で放送されたアニメ、カウボーイビバップ。今作は、火星などをメインとしたSF作品。ガンダムシリーズで有名なサンライズが、全26話制作したにも関わらず、何と実際にテレビ東京で放映されたのはその半分の話数、13話のみだった。残りの話数は地上波では放映されず、WOWOWで無料公開された為、当時BSアンテナが自宅に設置されていなかった人たちはリアルタイムに視聴することが出来なかった。にも関わらず、2001年9月には劇場公開されている。カウボーイビバップの良さは、とにかくBGMにこだわった所だ。タイトル通りジャズはもちろん使われているが、ロックやブルースも使われている。ストーリーも子供が見る作品では決して無い。広い宇宙を舞台に、賞金首を捕まえることを生業として生きる主人公、スパイク。はじめはジェットという男性と一緒に行動しているものの、途中で長い間コールドスリープをしていたことから高額の借金をこさえ逃げ出した女性、フェイ、天才ハッカー少女、エドとエドの連れていたコーギー、アインたちが仲間になる。ハードボイルド要素の強い作品だが、コメディ要素も強い。パトレイバーなどで脚本を務めている、横手美智子も参加したこの作品。是非、楽しんでほしい。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
2

原作を忘れて見ればB級SFコメディに昇格する

かの有名なSFハードボイルド活劇アニメであるカウボーイビバップのハリウッド実写作品です。未来の宇宙を舞台に、基本1話完結で様々なジャンルの話が展開されます。
評価ははっきり言って低いです。メイン3人のキャラが軒並み変更されています。スパイクはリスクを恐れ安定行動を取るようなキャラになり、ジェットは原作には存在しない娘ができたからか仲間想いの正義漢になり、フェイは妙におちゃらけながらも熱い義理人情を持つヒロインになりました。
この他にも、スパイクが必要以上に敵を殺す・ジェットがスパイクに責任転嫁をしょっちゅうする・フェイが女性と行為に及ぶなど違和感だらけの行動やセリフ回しを取ります。また、物語の根幹に関わるキーキャラであるビシャスとジュリアに関しては原型を留めないレベルでキャラを壊されました。
ビシャスは親の七光りで暴走する小悪党に、ジュリアはラスボスと化しました。元々ジュリアは原作でも出番が少なかったので、最初は違和感なく見れましたが流石にスパイクとビシャスを撃ちぬいて組織のトップに立とうとするのは1周回ってギャグです。ビシャスに至っては幹部の前で命乞い、助かってから妻のジュリアに八つ当たり、スパイクにライフルで狙われているにも関わらず談笑などギャグキャラになりました。ビジュアルも相まって完璧です。
ただ、CGや船のデザイン、小ネタの再現などは素晴らしいです。だからこそメインで動くキャラクターの違和感が浮き彫りになるのですが。なお、ストーリー自体は破綻しておらず、ありがちなB級SFコメディとしてみれば及第点にはなります。原作と完全に分離して見れる人なら楽しめるかもしれません。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
10

こいつを見なきゃモグリだぜ。

とにかく、インストジャズなオープニングからしてカッコいい!!のです(音楽監督は菅野よう子さん)近未来の火星を中心にした、太陽系宇宙が舞台のカウボーイ(賞金稼ぎ)たちの物語。1話ごとのオムニバス式アニメでもあるので、最初からは勿論、気になるタイトルから観ていっても入り込めます!キャラクターや世界観、モノ・マシンという小型宇宙船群、何より各話の音楽コンセプトが素晴らしく、テーマにして即興のような、ライブ好きにはたまりません。宇宙船ビバップ号のクルーたちである、主要人物トリオの声優陣も超豪華は(スパイク=山寺宏一さん、フェイ=林原めぐみさん、ブラック=R. I. P 石塚運昇さん)粋にあふれ、時に気怠く悩ましく、身勝手なようで自分のポリシーは貫き通す、大人の心意気を見せつけてくれます。クールなユーモアやニヒルな笑い、そして名言も豊富です。もちろんハードボイルドなばかりでなく、居候の犬アイン&13歳の天才・天然ハッカーエドも和ませてくれます。登場するサブキャラ達もイイ味出しています。各話にクセの強い、ドラマ溢れるキャラクターも登場し、伏線が張られているのを紐解く面白さも見逃せません。コメディあり、キャラクターの過去や謎あり、家族や絆のドラマがあり、愛憎劇あり…SFアクション・ドラマティック音楽絵巻です。ジャズ、ロック、メタルにバラード、ヒップホップ…ブルースを愛するなら、必見です。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
10

大人向けアニメの金字塔

シリアス、ギャグ、SF、感動…様々なジャンルが内包されたこのカウボーイビバップ(以下ビバップ)は、いわゆる萌えアニメというジャンルに疲れた、骨太なアニメが見たい人は是非とも見るべき作品である。
あらすじは、宇宙を舞台とし、賞金稼ぎのスパイク、ジェットの二人が賞金首を追う…というもの。全26話で基本的に1話完結のハードボイルドSF活劇というのがビバップの特徴だが、何といっても1話1話の密度がすごい。主人公の鮮やかな活躍が見れる…と思ったら重く暗い結末に終わる1話に始まったかと思えばギャグ調で終始ドタバタコメディーが繰り広げられる2話など、様々なジャンルの話が各話のテーマに沿って展開される。シリアスが見たいがギャグも見たいという欲張りな方にはうってつけだろう。
また、ビバップを語る上で外せないのが音楽だ。かの名作曲家である菅野よう子さんが劇判を担当しているのだが、クオリティが他のアニメとは段違いである。まず曲数がとてつもなく多い。たった1回しか流れなかった、なんて曲が多く、フルアルバム3枚組でも網羅しきれないほどである。そして1曲1曲がどれも名曲。普段テレビで見るバラエティー番組で流れている曲、実はビバップの今日なんですなんてパターンも多いので、知らない間に聴いているのではないだろうか。曲のジャンルは基本的にジャズだが、やはり各話のテーマによって変わっているので一概には言えない。
少々ネタバレを含んでしまったが、是非とも一度は見てほしい名作であることは間違いない。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
10

なんでもっとメジャーにならないのかわからない素晴らしい作品。

アニメが好きというと、子供っぽいものか、萌系かと思われがちなのですが、こちらに関しては完全に大人向けです。

第一に音楽が素晴らしい。音楽を手がけられたのは菅野よう子さんという有名な音楽プロデューサーの方で、サントラだけでも「音楽として」楽しめるレベルのものが惜しげもなく使われています(とてもいい曲が1回しか使われない、ということがザラです)。

また画面が美しく、よくあるCG頼みの動きや口がパクパク動くだけのアニメーションではありません。デッサンが狂っている箇所もかなり少ないです。

本作はSFというジャンルに当てはまるとおもうのですが(それもあやふやなほど宇宙はただの舞台に過ぎない)SF好きにしかわからないような宇宙の常識のようなものも徹底して作り上げられていて、世界観の奥行きが圧倒的です。

宇宙がただの舞台に過ぎないと書いた通り、メインとなるストーリーは4人の登場人物が織りなす人間ドラマなのです。本作の「大人向けアニメ」たる所以は、「登場人物の過去をおおっぴらに説明されないまま終わる」というところです。つまり視聴者が汲み取るしかない。それなのにヒントが少ない。何回も見てしまう。何回見ても新たな発見がある。

わたしは全26話を15回以上視聴していますが、未だに主人公とヒロインとライバルの三角関係がどのように成り立ったのかや、それに至るまでの時系列がわかりません(笑)そして最終回で伏線を回収して主人公が事切れる、というのがなんとも潔く美しいのです。
一話一話が映画のような完成度の高いストーリーです。ただ1話?5話くらいまでは面白みが控えめですので、辛抱強く見ていただきたい作品です。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
9

男性には見てほしい!

古いアニメなので、見るのを後回しにしていたのですが、見たらとても面白い作品でした。声優陣もとても豪華で、挿入歌もたまらなくカッコいいです。
宇宙を旅する賞金稼ぎの話なのですが、出てくるキャラクターの個性が良く、特に主人公のスパイクの漢らしさがたまらないです。とても頭が良く、宇宙船の操縦、銃の腕、格闘、ギャンブルに至るまで一流で、男性なら憧れるキャラクターになっています。
また、世界観が未来的なのかと思いきや、意外と渋く、古い宇宙船や、アナログな部分を好んで出してくる部分もかなり魅力を感じました。
主人公には宿敵と、愛した女性との再会をしたいという設定も、ストーリーの奥深さを出す設定としてもいい具合にマッチングしています。
挿入歌に関してはブルージーな楽曲を始め、そのままサントラで聴きたいレベルの曲ばかりで、作品中の雰囲気等を醸し出していて、とてもマッチングしています。
最終話のその後がとても気になるような終わり方なので、あとを引き、アニメ以外にも色々と調べたくなりました。最近だとスロット台にもなりましたので、色々な方が見ている作品で、かなり人気の高いものとなっています。ふわっと見るのも良し。内容をよく知りながら見るのも良し!何度でも楽しめる作品だと思います。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
10

全盛期最高のSFサイバーパンクアニメ!!

この作品は1998年のアニメです。
見た後であなたはこの事実に驚愕するのではないでしょうか。
「こんなに前のアニメなの?」と。

理由は、高品質な作画と1話完結で鋭い脚本が、菅野よう子の1話ごとに異なるジャンルの音楽を最高に盛り上げるからです。
名作に制作時期は関係ない、そのことをあなたに教えてくれる1作であると私は思っています。

作品の時代は未来、人類は地球圏の最奥までの惑星を開拓し、その距離をもゲートと呼ばれる技術で克服しています。
主人公はスパイクという長身の青年、彼はカンフーを繰り出し、またソードフィッシュ号という
モノレーサー(飛行機のようなものです)を駆ります。
その相棒として、ジェットという中年の元警官が付きます。

彼らはビバップ号という宇宙空間を移動できる飛行できる漁船の母艦で、ガニメデやエウロパといった主に木星の衛星圏を舞台として、賞金稼ぎをおこないます。
それでタイトルに『カウボーイ』が冠されているというわけです。
笑いあり涙あり空腹あり金儲け話ありシリアスあり、1話完結としてこれほどお手本のようなアニメが他にあるでしょうか。

ただし、このアニメは当時あまりいい扱いを受けなかったようです。
アニメと暴力とが結び付けられてバッシングされていたことがあったようで、それに配慮してシーンや話まるごとをカットされてしまいました。
その結果、2クール26話が1クール13話まで削られることに。

今ではDVDやブルーレイや配信サービスでちゃんと全部見られます。
当時のアニメ制作現場の悲痛な叫びとも取れる、なぜか挟まれた最終回の総集編以外はね。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
10

時代を超えて愛されるハードボイルドアニメ

この作品は、1998年に放送されたサンライズ制作のSFアニメです。監督は『スペース☆ダンディ』や『坂道のアポロン』を手掛けた渡辺信一郎さんです。2001年には劇場版も上映されています。2071年の太陽系を舞台に、賞金稼ぎを営む主人公スパイク・スピーゲルらが乗る「ビバップ号」のメンバーが繰り広げる物語を描きます。
この作品の魅力は何と言ってもそのハードボイルドさと、各回すべてが1つの映画のような濃さがあることだと思います。物語は基本1話完結で進み、アクションからコメディに至るまで様々なタッチの物語を楽しむことができます。しかし、話の要所には主人公スパイクの暗い過去が見え隠れします。
「ビバップ」とはジャズの1つの形態を指します。このタイトルからわかる通り、音楽にも非常に力を入れた作品です。作中では、ジャズに限らず様々なジャンルの音楽が使われています。これらの曲は『マクロスF』や『天空のエスカフローネ』の菅野よう子さんが担当しています。特に、オープニング曲の『Tank!』は、誰しもが1度は聴いたことがあるのではないでしょうか。
ストーリーやキャラクター、音楽など様々な要素がジャズのフレーズのように絡み合い、この作品の魅力を高め合っています。

カウボーイビバップ / Cowboy Bebop
10

日本最高のハードボイルドSFアニメ!

宇宙をまたにかける賞金稼ぎ4人組のハードボイルドSFアニメ。
元中国マフィアの凄腕スパイク、元警察捜査官のジェット、記憶喪失の詐欺師フェイ、天才ハッカーのエド(そして彼らの宇宙船に参加したスーパー知能犬のアイン)。
基本的には賞金首を登場人物4人が捕まえる、というあらすじなのだが、簡単には賞金首は捕まらない…(むしろ捕まったシーンは非常に少ない)。

4人とも体術、機械操作、銃の腕前はそれぞれ滅法すごいのだが、犯人に騙され、翻弄されたり、そして自分たちがミスをし墓穴を掘るなどのドタバタ具合である。
しかしながら、時に犯人に感情移入をしてしまったり、実は過去の因縁の相手であったり、むしろやたらムカつくヤツだったりで、勧善懲悪だけのストーリーではない。

更に4人が宇宙船「ビバップ号」に乗る以前の物語もオムニバス形式で紡ぎ出される。

決して慣れあいではない、だがドライにもなりきれない、そんなハードボイルドさがたまらないのである。
そして丁寧な作画、デザイン、そして菅野よう子のビッグバンド形式の小粋な音楽が、ウェッティなストーリーに非常にマッチするのである。

2018年で20周年を迎える本作。
これからももっともっと多くの人に見て頂きたい作品である。