ハケンアニメ!

4tnao_1322のレビュー・評価・感想

レビューを書く
ハケンアニメ!
8

アニメの新人監督の奮闘と成長の物語

辻村深月さんの小説、『ハケンアニメ!』を映画化した作品。
アニメは春夏秋冬の4クールに別れており、1クールの中で覇権を取ったものをハケンアニメと呼ぶ。
主人公の斎藤瞳は覇権を目指し、『サウンドバック』という作品の監督をつとめることになる。瞳はプロデューサーの行城を筆頭に声優、作画監督、脚本家などの制作陣との軋轢を抱えながらも、制作を続ける。
さらに、同じクールには瞳がアニメ業界を目指すきっかけとなったアニメ、『光のヨスガ』の監督をつとめ、天才監督と呼ばれる王子千晴の『運命戦線リデルライト』が制作される。
瞳は内部では制作陣との軋轢、外部では天才監督との対決を抱え、思うようにいかない監督という立場に悩みながらもアニメ制作を進めていく。
そんな瞳は思うようにいかない中で、とあることをきっかけに監督の作品への産みの苦しみや、制作陣にも苦悩があることを知る。そこで瞳は『サウンドバック』をどのようなアニメにし、視聴者にどのような感情を抱いて欲しいかを過去の自分に重ねて思い出す。そして瞳は1つの大きな決断を下す。

果たしてその決断とは何なのか、瞳が下した決断の結末はどうなるのか。『サウンドバック』と『運命戦線リデルライト』はどちらが覇権を取れるのか。そして、大きな決断を下した瞳はどうなるのか。
一見の価値がある映画である。
そして、見た後にエクレアが食べたくなるのだが、その理由も見てのお楽しみだ。