3.3.7ビョーシ!!(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『3.3.7ビョーシ!!』とは、久保ミツロウが週刊少年マガジン(講談社)にて連載していた恋愛、コメディ、サスペンスなどを幅広く取り入れた少年漫画。主人公である県立北関東南高校の3年生・福田新一(通称/フク)が新宿・歌舞伎町で過ごしたひと夏の体験を軸に、さまざまな事象を描く青春群像劇。当初は男性を偽っていた久保ミツロウの少年誌デビュー作であり、女性描写の上手さが特徴的な作品でもあり、女性視点に基づく繊細な女性キャラクター描写には連載スタート当初から注目を集めた。

『3.3.7ビョーシ!!』の概要

『3.3.7ビョーシ!!』とは、久保ミツロウが『週刊少年マガジン』(講談社)にて2001年34号から2003年28号まで連載していた漫画。単行本は全10巻。
主人公である県立北関東南高校の3年生・福田新一(ふくだしんいち)ことフクは、唯一の応援団員として母校の野球を応援していた。最後の夏が終わったフクは、予備校に入学するために友人である写真部こと鞠川恭二(まりかわきょうじ、通称/マリカワ)とともに新宿を訪れるが、ひょんなことからボッタクリバーに引っかかってしまう。そんな際、フクのことを助けてくれたのが一年以上連絡が取れなくなっていた前団長たる山口貴史(やまぐちたかし、通称/ウメ)であった。こうしてフクの長くて短い新宿でのひと夏の経験を綴った物語がはじまる。
なお、本作品は本来は3週のみの短期連載の予定であったが、読者からの高い反響をもって長期連載へと切り替えられた経緯を有する。以後、久保ミツロウ名義による代表作としては『トッキュー!!(原作/小森陽一)』、『モテキ』、『アゲイン!!』などがあるが、『モテキ』は2008年から『イブニング』(講談社)に連載され、2010年にテレビドラマ化。好評を得て2011年には映画化された。
ちなみに『3.3.7ビョーシ!!』の連載の後は常時「久保ミツロウ」名義で執筆しており、どの連載も長期連載のヒット作になっている。

『3.3.7ビョーシ!!』のあらすじ・ストーリー

ソドム一日体験入店

県立北関東南高校の3年生・福田新一(ふくだしんいち)ことフクは、唯一の応援団員として野球部の試合を応援していた。試合はコールド負けが決定済みの内容であったが、そこに現れたのが、一年以上連絡が取れなくなっていた先輩の前応援団長である山口貴史(やまぐちたかし、通称/ウメ)であった。ここでフクは前団長の背中にある入れ墨を目撃してしまい、さらに、高卒でポルシェに乗っている分不相応さに写真部こと鞠川恭二(まりかわきょうじ、通称/マリカワ)は驚くが、「(新宿で)応援やってるよ」とつぶやき立ち去る前団長に対し、フクは漠然とした憧れを抱いてしまう。
その後、マリカワの口車に乗せられたフクは新宿での夏期講習を受けることになるが、じつはマリカワは夏期講習への申し込みなどしていなかったことが発覚。新宿のファストフード店で偶然知り合った可愛いギャル2人組とカラオケ〜歌舞伎町のバーへと流れ込んでいくが、そのバーがじつはボッタクリバーで、自分だけ逃げそびれたフクは前団長に助けられることに。
そこで初めて前団長の仕事が「女の子を応援する仕事=ホスト」だと知るフク。前団長が歌舞伎町のホストクラブ『ソドム』のNo.1で、ウメという死んだお婆さんの名前を源氏名として使っていることを前団長から告げられる。
そしてウメからの「いっぺんやってみるといいよ」という勧めもあって、ウメがかわいがっているハイドから一日体験入店コースを指南される。と同時に、白いスーツを着ることができるのは月収800万円以上を稼ぐトップのホストのみだと知らされ、ウメはそのトップホストであると同時に『ソドム』の代表取締役でもある旨を知ることになる。
ハイドから「女の子をキャッチするまでソドムへ戻って来るな」と言われ、バカ正直にキャッチを続けるフク。そんなフクを指名し、「ホストならいい車に乗りなさいね」と高級車のキーを3つもテーブルの上に撒き散らす謎の女の子が現れる。「免許を持っていない」と言い返すフクに対し、「じゃ、お詫びにドンペリのゴールド入れるわ」と畳み掛ける謎の彼女。
しかし大きな勘違いをしたフクは「俺のせいであんな高い金使わせたくない、この世界にこれ以上ハマったらどうやって俺責任取ればいいのかわかりません!!」と、ウメに対し告げる。そんなフクに対し学生服姿での接客を指示したウメだが、謎の彼女の正体が“新人殺しのジュリエット”であることに気付いていた。だましやすい新人を指名し大嘘をつきまくった挙げ句、新人を借金地獄に突き落とす……という、噂の彼女がその正体であったのだ。
「始まった応援は最後まで続けなきゃね。たとえコールド負けが決まった試合でも」
こう言い残し、事態の推移を客観視するウメ。ジュリエットはお約束の展開で、「財布を忘れた」とフクに告げる。「明日払いに来るからツケにしてほしい」と。
ジュリエットのことを完全に信じ込んだフクは、早くも夜が明けかけた歌舞伎町でジュリエットに対しド直球な応援団仕込みのエールを送る。
これに対し(よい意味で)呆れ返ったジュリエットは、フクに対し「その財布あげるわ。嘘ついたお詫び」と財布を差し出し、フクが背負うハメになるはずだった金銭をきちんと支払って立ち去っていく。
さらにウィッグを付けてみせ、じつはフクを騙してボッタクリバーへ誘い込んだのが自分であった旨も告白するに至る。
こうしてフクの「これまでの人生で一番長い日はようやく終わり、そして長い夏休みが新宿で始まる」こととなる。

ヴァージンハートでの秘め事

歌舞伎町のさまざまな住人たちが集い、合宿所状態となっていたウメのマンションの隣の住人、マオ(本名は麻美鈴/マー・メイリン)。彼女はキャバクラ『ヴァージンハート』のオーナーであり、「奢ってあげる」とフクを連れ出しヴァージンハートへと誘う。そこで出会ったのが“大山のぶ代(おおやまのぶよ)”であった。
ただし、フクはいまごろになって自分が受験生であることに気付く。そして新宿の予備校へ通いはじめたところ、同じクラスにのぶ代がいるという偶然に遭遇することに。思わず「ヴァージン……の、のぶ代ちゃんだよね?」と人前で言ってしまい、のぶ代から平手打ちをくらうフク。マオから言われていた「ここの女はみんな心に化粧してるの。だから素顔を見たら痛い目合うわよ」という言葉を思い返すことになる。
その後のぶ代からの「処女を捨てたい」という要望を受け、その応援をするハメになったフク。フクはすっかり舞い上がりのぶ代が自分のことを好きだと勘違いしていたが、じつはただ単に処女を捨てる相手としてしか見られていなかった現実を知り、のぶ代とケンカ別れをするハメに。
そんなのぶ代がラブホテルから出てきたところを待ち伏せしていたのが、新宿の一匹狼的存在であるソウメイ(本名は聡明/としあき)であった。
ソウメイはラブホテルで隠し撮りしたのぶ代の処女の証拠映像を使って「ヴァージンオークション」なるオークションにのぶ代を出品し、200万円で落札させてしまう。一方、のぶ代のことを助けたい一心で新宿中を走り回ったフクはのぶ代を発見したが、「現実教えてやるよ」と言い出すソウメイ。「10発、俺の拳受けて倒れなかったら帰しましょーか?」と勝手に言い出し、フクのことを殴りはじめる。フクはソウメイの放つ10発の拳を受け止めしのぎ切るも、ソウメイはのぶ代の処女喪失ビデオを撮影しようとする。
そこにウメが現れフクを救いつつ、その昔はソドムに務めていたというソウメイとの昔の因縁を想起させる争いが展開される。さらにマオがその現場に現れて、フクののぶ代に向けた声援により駆け付けた旨を告げる。
タクシーを待ちながら自分の浅はかな行動を反省するのぶ代に対し、「これからまた不安になったら応援しに来るよ、のぶ代ちゃん」と告げるフク。
のぶ代は“のぶ代”が源氏名であることをフクに教えると共に、本名が“里子(さとこ)”であることを告げたのだった。

殺人ディスコ

謎のモチ屋を営んでいるマキちゃんの元を訪れ、モチをテイクアウトする写真部ことマリカワ。フクと久々の再会を果たすも、「俺、急いでるから」と早々に立ち去る。
しかし夜になるとマリカワはフクの元を訪れ「もうフクしか頼る奴いねーんだよ……」と告げ、ウメのマンションへ泊まることに。しかし朝になってウメが帰宅すると、そこにマリカワの姿はなく、マリカワの忘れたカバンの中には覚せい剤が──。
これはソウメイの描いた絵だったのだが、マオやハイドにも取り調べが及び、マリカワが絡んでいた事実に対し責任の重さを感じるフク。その後マキちゃんのアドバイスに基づき、新宿スパンコールなるクラブを訪れマリカワを探し出すことに成功する。
マリカワはソウメイの指示に基づき動いていたものの、「俺の友達いじめんじゃねーよ」と、ソウメイ側からフク側へと突如寝返る。ただしソウメイは「その友情に免じて1人だけでも助けてやろうか? どっちか1人を助ける代わりに1人はクスリをヤッてもらおうか。薬物反応が出て無実で捕まってるウメさんを助けられるぜ? どうよ?」とフク&マリカワに対し提案するが、そこに警察が割って入ることに。覚せい剤所持の現行犯で逮捕すると言う警察に対し、「コレただの砂糖だけど何か?」と言い出すソウメイ。ウメのマンションに持っていかせたのもやはり砂糖だと言うが、警察は「あのクスリ、本物だったわよ」と語る。要するに、ソウメイは仲間に裏切られハメられたのだ。
警察が新宿スパンコールを突き止めたのは、マキちゃんから通報が入ったおかげであった。こうしてフクとマリカワはソウメイの罠から逃げ出すことに成功する。そしてウメが口を割らないうちにソウメイが逮捕され、警察署内ですれ違いざまにソウメイのことを殴りつけるウメ。「何か言えよ」というソウメイの言葉が警察署の廊下に虚しく響き渡るのだった。

狂犬野郎(マッドドック)登場

伝説の初代応援団長・大塚がフクの前に姿を現し、フクはウメと大塚を引き合わせることに。「俺の作った北関東南応援団の成れの果てがこの様か……生き恥晒すな、スグにホストなんてやめろ、俺が絶対にやめさせてやる」と激昂する大塚。
そして大塚からタクシーを呼ぶように言われたフクがソドムの店外に出たところ、イヌ年生まれの狂犬野郎(マッドドック)を名乗る5人集と出くわすことになる。
マッドドックはソドムでホストをしはじめ、他のホストを圧倒。しかし、新進気鋭のモデル・妙鼓がウメを指名したことに怒り、自分らのサロンへと妙鼓(とフク)を連れ出す。ただし妙鼓はそうした行為になびかず、「貴方達みたいな血統書付きの豚には戻りたくない」とマッドドックを一掃。怒ったマッドドッグは妙鼓をスタンガンで眠らせ、RV車で夜の新宿庭園へ。そこで逃げ回る妙鼓を「狩る」行動に出たのだが、フクが割って入る。そんなフクにもスタンガンを使い動けなくさせたが、さらにソウメイが割って入るという意外な展開に。ソウメイは一時マッドドックを追い込むものの、やはり数で圧倒するマットドッグに勝つことはできずピンチに陥るが、そこに今度はウメが現れる。
ソウメイとウメが一時的に手を組むこととなり、マッドドッグを一掃。こうしてウメとソウメイによる最強タッグが結成されたわけだが、ソウメイはウメに対し「次会ったら即殺す」と言い残しその場を去る。
そしてソドムへ戻ったフクとウメを待ち受けていたのは「ラスボス」たる大塚であった。大塚は妙鼓を助けたのかどうかを確認し、「なぜ南高応援団の団長たる者が……クソ……!!」と捨て台詞を吐くが、それに対しウメは「ただ楽しいんですよ、あの時も今も……」と答える。

ウメと似た刺青を持つマツ

ハイドがまだ17歳のころ、M字マユ毛のホストを探してマツなるフーリガンが新宿を徘徊していたのだが、件の怒りの矛先がじつはハイドであった。
そのピンチを救ったのがウメだったのだが、ウメの背中に掘られた入れ墨を見た途端にマツの怒りは失速し、ハイドは九死に一生を得ることとなった。
そんなマツがフクの前に現れ、ひどく歪んだ友人関係へと発展。マツは俗称“グラビア刑事”こと警視庁のキャリア組美人刑事である中島刑事が好きでそのことを告白したいと思っていたのだが、暴力を通じてしか告白できない不器用さにフクは困り果ててしまう。
だが、フクはマツの下半身にびっしりと入った、ウメの背中に入ったものと酷似している入れ墨の存在に気付くも、マツは「選ばれし最強の男のみに許される……とかいうやつ?」と、入れ墨の意味に対しきちんとした回答を用意することができなかった。「そーだよね、そんな気がしてたよ……」とがっかりするフク。
同時期にソドムではマツが新宿に戻ってきたという噂話で持ち切りになっていたが、その新たな相棒が自分であるとは言い出せないフクであった。
さらに、そののちマツが捨て子を拾ってしまい、小松と名付けて可愛がっているところをフクは偶然直撃してしまう。小松はマツの入れ墨に反応していたのだが、よく似た入れ墨を持つウメにも同様の反応を見せていた。
マツは小松を育てるためにアパートの部屋に立て籠もるが、中島刑事が仕込んだ作戦に引っかかり、小松は保護され母親の元へと帰り、マツは警察からの銃撃に合ってしまい病院へと担ぎ込まれる。しかしマツの体から摘出された銃弾は警察が扱っていない弾であることが判明。マツは誰かから狙撃されたことが明らかになる。

東新宿署署長の左遷〜それぞれの新しい歩み

つね日頃からセクハラ行為などに及んでいた東新宿署の署長だが、とうとう謎の刺青を持つ第3の人物と接触を持つにいたる。ヘジョンの兄の店である“オッパ食堂”にもいやがらせをかけ、両隣の店を爆破。ヘジョンのことを貶めようとした東新宿署の署長に対しハイドの怒りが爆発し、マッキー特製テクノどんたくトラックをゲリラライヴ用に改良して署長のセクハラ行為を公然のものと化すことに成功する。
しかし8月31日の夏休みの終わりの日、ハイドはソドムを辞めることを告白。そしてヘジョンも韓国へと帰国した旨を聞かされる。
9月1日の朝にはフクもマリカワと共に北関東へと帰り、皆それぞれの道へと歩みはじめるのであった。

ソウメイと二代目彫新

北関東までやってきたマオとチカに「ウメが一ヶ月前から行方不明だ」と教えられるフク。ウメの実家のポストに2年前に投函されていた一枚のハガキから読み取れた「新宿の彫新さんを……」「あの刺青を……」「意味」というキーワードを頼りに、フクは再び新宿を目指すこととなる。中島刑事に件のハガキを見せたところ、「これ持っておモチ屋のおじさんに聞きなさい」と促す中島刑事。マキちゃんは彫新のことを「ずい分世話になった人じゃよ」と言い、「ワシの世話になった彫新の一代目は新宿のヤクザどもに一目置かれる有名な怖いもの知らずの彫師でな、もう20年前に亡くなっとる」「たぶん一代目の刺青の技を引き継いだのはただ1人──奴の息子、二代目彫新に彫ってもらったんじゃ」「その二代目も2年前に火事で死んだんじゃよ」と話す。しかし手がかりがここで途絶えたと思いきや、「二代目彫新には子供がおる」「そいつなら刺青の秘密を知っとるかもしれんぞ」と言葉を続けるマキちゃん。その場に現れたのはなんとソウメイであり、マキちゃんは「お前の親父、二代目彫新はまだ新宿で生きとる」と語る。
こうしてフクはソウメイと共同戦線を張ることになるが──もっとも足を使って動くのはもっぱらフクのみで、ソウメイはフクに凄みを利かせるだけなのだが、大塚に頼み込んで手がかりを調べてもらったところ「これ以上“タケ”と“彫新”に深入りするな」と告げられ、拉致状態になってしまう。
その後ソウメイは二代目彫新のことを淡々とフクに長話しして聞かせるが、「フク、応援してくれるか?」と告げた途端にフクのことを蹴って大騒ぎを起こす。その結果、大塚の事務所をふたりして脱出し、タケと二代目彫新の居場所を目指すことになる。タケと二代目彫新が潜んでいる病院は緊急外来を受け付けていないVIP御用達の病院だが、ソウメイの悪どい機転でこの壁を乗り越え病院への潜入に成功。しかし病院内は4階から原因不明の出火により緊急事態へと陥っており、ソウメイは二代目彫新を探すために火の中へ──。
結局ソウメイと二代目彫新、フクは救急隊員に救助されなんとか脱出に成功するも、フクは「団長が助けに来てくれた」と言い続ける。フクには確証があったのだ。「このハチマキ……俺が北関東に戻る前、団長へ預けていったんです。それが俺の学ランに入っているなんて……火事の時にやっぱ俺を助けてくれた。そして何か伝えたかったんですよ」と、ウメの部屋で叫ぶフク。実際にウメの部屋で留守番電話のメッセージを発見し再生してみると、ウメは確かにフクのことを助けに来ていて、生きていることが発覚する。

“タケ”の暴走とウメの旅立ち

中島刑事はウメやマツと似た刺青を入れた若者が行う場当たり的な暴走を追いかけていたのだが、捕まえてみても特に組織的なつながりは存在しなかった。しかしそうこうしているうちに、マツが彫新を病院から連れ出し逃走してしまう。
ついに動き出した“タケ”。本名をユウヒ(雄飛)というその女は、刺青を全身に入れた際にルーレットでカジノを乗っ取ったという。そして、そのカジノに今晩ウメがやってくるとユウヒは語る。ユウヒが求めているのは“幸福な死”。カジノに集まった皆を道連れに自殺するつもりだとウメは見抜く。
そこに駆け付けたのがハイドとヘジョン、マオだった。ユウヒは死ぬことを選ぼうとするが、ウメとフクはユウヒを助けるために崩れるビルの中、ユウヒを助けに動く。
そしてウメとフク、ユウヒは無事生還を果たし、その後、フクのセンター試験突破祈願を祈ってウメのマンションの部屋で宴が設けられる。
だがウメは「皆に話したいことがあるんだ。ずっと言えなくってゴメン」と、原因不明の目の病気の治療に専念するために姿を消したということを語った。「もうだいぶ暗くてどこにフクがいるかよくわかんなかったよ」と話し、ウメはフクの元からも立ち去っていく。
1年半後──皆がそれぞれの道を進んでいたところ、新宿で久々の再会を果たす。そこには海外へ飛び立ったウメとフクの顔もあり、フクはこれまでの1年半をこう回顧する。「いつか離ればなれになる僕達は、この新宿で再び会える奇跡をまた夢見よう」。
最後は、フクによる皆へのエールで物語は完結する。
「皆のこれからを祈って……3.3.7ビョーシ!!」

『3.3.7ビョーシ!!』の登場人物・キャラクター

福田新一(ふくだしんいち)/フク

主人公。フルネームは福田新一(ふくだしんいち)。県立北関東南高校の3年生(18歳)で、たったひとりの応援団員を務めている。愛称は「フク」もしくは「フクちゃん」だが、のぶ代からは「シンイチ君」、むつきからは「福田君」と呼ばれている。
高校生活最後の夏休み、写真部(=マリカワ)に連れて行かれた新宿でボッタクリバーに引っかかったところをウメに助けられ、そこから新宿での長いようで短い夏休みの生活が始まる。学業の成績は最悪で大学進学も危ういため新宿の予備校に通い始めたのだが、勉強に打ち込む姿はほとんど見られない。
特技は「応援」で、困っている人がいればとにかく助けようとし、多くの人物が彼の応援に救われる。もっとも、素直すぎる性格が災いし、度々トラブルに巻き込まれる。

山口貴史(やまぐちたかし)/ウメ

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@bc201

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