プレイグ テイル -イノセンス-(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『プレイグ テイル -イノセンス-』とは、株式会社オーイズミ・アミュージオによって製作されたアクションアドベンチャーゲームである。2019年11月にリリースされ、PlayStation 5、PlayStation 4、Xbox、Nintendo Switch、Windowsで販売されている。14世紀のフランスを舞台に、異端審問の横暴とペスト(黒死病)による疫病から逃れる2人の姉弟を描く作品だ。2022年10月には続編の『プレイグ テイル -レクイエム-』がリリースされている。

『プレイグ テイル -イノセンス-』の概要

『プレイグ テイル -イノセンス-』とは、株式会社オーイズミ・アミュージオが制作したPlayStation 5、PlayStation 4、Xbox、Nintendo Switch、Windows向けのゲームソフトである。14世紀のフランスを舞台に、異端審問の横暴とペストによる疾病から逃れる2人の姉弟を描くアクションアドベンチャーゲームだ。生まれながらにして病を発症している弟のユーゴと、活発で運動神経のよい姉のアミシアを操作して、1300年台の魔女狩りや異端審問の裏側を解き明かすストーリーだ。隠れて先を目指すステルス要素と、謎を解き明かす推理要素、ネズミや兵士を撃退するアクション要素の3つが掛け合わさっている。フェルメールやブリューゲルといった絵画をモチーフにした美しさもありながら、当時の世界情勢の闇を描いた作品だ。
2022年10月には、続編の『プレイグ テイル -レクイエム-』がリリースされている。

『プレイグ テイル -イノセンス-』のあらすじ・ストーリー

第1章:デ・ルーンの遺産

ルーン家に押し入る宗教裁判から隠れる、アミシア(左)とユーゴ(右)

父親の休暇を利用して森で狩猟の訓練を行っていたアミシアは、父ローベル、愛犬リオンとともに昔話をしながら森を進んでいた。教わったスリングの技術はますます上達し、イノシシを狩るまでに成長したアミシアにローベルは安堵の表情を浮かべていた。しかし、幸せな時間を切り裂くように、愛犬リオンがけたたましく吠えたのだ。急に走り出したリオンを追って、森の奥深くへと足を踏み入れたアミシアとローベルは、巨大な穴に引きずり込まれていくリオンを見つける。リオンを穴に引きずり込んだ黒い影は、得体の知れない黒い影のようであった。正体の分からない黒い影は地中へと姿を消し、リオンを取り戻すことはできなかった。
リオンの捜索に向かうローベルに変わって、今起こった出来事を報告するためにアミシアは屋敷へと戻った。屋敷では持病を患う弟ユーゴを看病する母ベアトリスの姿があり、2人にリオンに起こった出来事と、迫りくる黒い影について報告した。久しぶりの家族の談笑を待ちわびていたアミシアだったが、怒号によってその希望は砕かれてしまう。異端審問官の襲撃でルーン家の領土は血の海となり、アミシアの目の前には惨劇が繰り広げられていた。アミシアとユーゴは、父と母の援護を受けて命からがら脱出することに成功したが、道中で父親と母親が襲撃される姿を目撃。半日たらずで愛する人を失った2人の姉弟は、絶望しながらもベアトリスが最後に言い残した「ローレンシウス」という錬金術師を探すために歩き始める。

第2章:よそ者

暴徒と化した村人から魔女狩りの標的にされてしまうアミシア(右)

ほどなくしてアミシアとユーゴの2人は、寂れた村に辿りついた。空腹を訴えるユーゴにひとつのリンゴを分け与えながら、村人を探すために奥深くへと歩みを進める2人。村人独り歩いていない異様な状況だったが、その理由は疫病が蔓延しているためであった。村の奥にある集会場でやっと人を見つけることができたが、村人は疫病の蔓延を招いた異端者として2人を追及するのだった。疑心暗鬼となった村人達は「魔女狩り」としてアミシアを執着に追い回したが、村で一番古い家に住んでいる老婆だけは違った。そこは、疫病による感染が一番酷い地域であり村人も容易には立ち入れない場所であった。老婆は2人のために服を用意してくれるほど親切にしてくれたが、今まで母親の愛情にしか触れてこなかったユーゴは今の状況に反発することになる。幼いユーゴは、父と母の死を受け入れられずにいたため、亀裂を深める原因となってしまう。
走り出したユーゴを追いかけるアミシアだったが、追いつくよりも前にユーゴは村人に捕まってしまう。アミシアはユーゴを守るために得意のスリングで応戦するが、この出来事で初めて人を殺めることになる。ユーゴを救出したアミシアだったが、もう戻れない状況に顔を曇らせるのだった。

第3章:天罰

感染したネズミに取り囲まれてしまうアミシア(左)とユーゴ(右)

村人から逃れるために教会へと逃げ込んだアミシアとユーゴ。その教会は、疫病の汚染を浄化するための施設のようだが、今では完全に腐敗しきっていた。緑も荒廃しているような場所だったが、ユーゴは一輪のカーネーションを見つける。ユーゴはアミシアの髪にカーネーションを挿し、2人はお互いの仲が徐々に縮まってきているのを感じるのだった。
教会で出会った一人の老人が、2人をローレンシウスのもとへ案内するために教会を抜けようとしたが、疫病を広める元凶となったネズミの大軍によって絶命してしまう。アミシアは迫りくるネズミの大軍を火で追い払いながら、教会の出口となる3体の石像を目指して歩みを進める。地面を覆いつくすほどのネズミの大軍から協力して逃れることに成功した2人は、教会を後にするのだった。

第4章:見習い

ローレンシウス(左)と見習いのルカ(中)の元へたどり着いたアミシア(右)

アミシアとユーゴは川沿いの道で、宗教裁判の兵士が倒れているのを見つける。そこは補給路を兼ねた関所となっており、ルーン家の紋章を持つユーゴを捕らえるための指示も受けていた。本章では、廃村となった集落を舞台にステルスアクション重視で抜けていくエリアで構成されている。集落の奥にはローレンシウスが住む家があるが、その道中ではネズミが地面を掘って湧き上がるほどの惨状が繰り広げられる。ローレンシウスの住む村は牛の死骸がバリケードとなっており、ネズミが村に入らない為の餌となっている惨状だった。ローレンシウスの家に到着した2人は、中でローレンシウスと見習いのルカに出会う。ローレンシウスは疫病に感染している状態で先が長くなかったが、「異端審問官がルーン家に現れたのはユーゴに受け継がれた悪魔の血が原因だ」ということを2人に伝えた。宗教裁判の大元は、ユーゴに流れる特別な血を粛清することで、疫病を克服することができると謳っているのだ。そして、アミシア達の母親は高名な錬金術師であることを知ったのである。
兵士達の接近を感じた彼らは、見習いのルカから錬金術を教わることになる。「イグニファー」という錬金術は火を生成する錬金術で、この力を応用して村から出ることに成功する。

第5章:からすの戦利品

ルカのボートで一時の安らぎを感じるアミシア(中)とユーゴ(下)

川沿いの小舟まで辿りついたアミシア一行は、疲れて眠りに落ちたユーゴを確認して、先ほどの話を続けた。古い言い伝えでは、「プリーマ・マキューラ」という原初の悪魔がユーゴの身体に住みついているという。その悪魔は、善でも悪でもなく所有者と共に成長するとルカは語る。ルカの案内でシャトー・ド・オンブラージュという場所を目指す一行は、戦争で命を落とした死骸や、それに群がるネズミたちを超えていくことになる。本章では、投石機を使った炎のギミックや、振り子の容量で炎を移動させるギミックなど、時間やタイミングが重要になる仕掛けが多いエリアになっている。また、戦争で生き残った兵士が取り残されており、その兵士からも逃れる必要があるため序盤の山場ともいえる難易度だ。
順調に先へと進んでいた一行だったが、ユーゴが転んだ拍子に大勢の兵士に見つかったことが原因で拘束されてしまうのだった。

第6章:欠陥商品

宗教裁判の兵士(左)に捕らえられたアミシア(右)

拘束されたアミシアだったが、助けに入ったローグのメリーとアルチュールによって解放されることになる。ローグとは金で働く盗賊団であり、ルカから依頼を受けて救出に来たのだという。本章では、異端審問の息がかかった軍隊の野営地から脱出することが目標になる。装備品が没収されているため、アルチュールに支持を出して誘導する隠密プレイがメインとなる章だ。疫病がまだ広がっていない地域のため、ほとんどの敵は人間だが、武装が無いアミシアにとって近づかれただけでゲームオーバーになるシステムで難易度は跳ね上がっている。
装備を回収しユーゴを救うことに成功したアミシアは、スリングとステルスキルを応用しながら野営地を抜けることになる。しかし、出口直前まで迫ったところで、ルーン家の屋敷を襲った異端審問官に偶然出くわしてしまうのだった。異端審問官や兵士の強襲を退けながらも、危機一髪のところで死体投棄口から脱出することに成功した一行は、ローグの拠点を目指すことになる。

第7章:目の前の道

別の場所で捕らえられていたルカ(上)を見つけるアミシア(左)とユーゴ(右)

ローグの拠点を目指すアミシアとユーゴは、メリーの案内で深緑の森を抜けることになる。3人で協力する仕掛けが多いが、敵に遭遇しないため安心しながら謎解きに専念できるパートだ。
無事、ローグの拠点にたどり着いた一行であったが、王家の人間と盗賊という関係性で溝を埋めるには時間がかかる様子である。追っ手の気配を感じ取ったメリーは、裏口から退去することを決意する。強い酸性のある錬金術「テヴォランティス」を使うことで装甲の厚い兵士を倒すことができるようになるが、消耗の激しい錬金術を使うかどうかを見極めることが必要だ。
薄暗い森で追手の捜索をかいくぐった先で、兵士に捕らえられているルカを発見する。ルカの合流で新たな錬金術「ルミノーサ」を獲得したアミシアは、ネズミの大軍を消滅させるほどの力を持ったその錬金術で道を切り開いていくのであった。
シャトーと呼ばれる場所にたどり着いた一行は、ローレンシウスが言う水道橋の地下洞窟を見つけることに成功した。渡し舟の先にはネズミからの被害を受けないといわれる要塞が待っているようだ。シャトーと呼ばれる要塞にたどり着いた一行は、要塞の仕掛けを利用して地面を這うネズミの軍団を追いやることに成功。ローレンシウスが示してくれた第二の故郷に無事到着することができたのである。

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