「宇宙戦艦ヤマト2199」の第14話「魔女はささやく」を旧作と比較!相違点まとめ

『宇宙戦艦ヤマト2199』の第14話「魔女はささやく」について、旧作とどういった点で相違があるのか気になったので比較してみました。初代からの古参ファンも新規ファンの方も、きっと楽しく読めると思うのでぜひチェックしてみてください。

【第14話】『魔女はささやく』

雪と共に100式空偵で偵察任務から戻る古代。しかしそこには虚空を漂うヤマトの姿があった。誰もいない艦内で、古代は死んだはずの父母に出会う。そして雪は…。幻影に二人を誘う魔女の影。古代たちは果たしてヤマトを救えるのか?

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出典: blogs.yahoo.co.jp

古代と森の乗る100式空偵

ミレーネルはアケーリアス(=アクエリアス)文明が残した超空間ネットワークを利用して、自身の『思念体』を半実体化させヤマト艦内に送り込み、ヤマトのクルーの1人1人に『自分の一番大切なもの』の幻覚を見させることで精神攻撃をおこなう。

出典: yaplog.jp

バラン星に到着するハイゼラード級航宙戦艦シャングリ・ラー

出典: anime.fansub.tv

「アケーリアス(=アクエリアス)の遺跡であれを行ないます」

※旧作の相当話無し オリジナルストーリー

旧作シリーズに相当するエピソードはないが、『宇宙戦艦ヤマト 永遠のジュラ編』(作画:松本零士/企画協力:西崎義展『プレイコミック』誌1976年8月26日号掲載。)がモチーフと思われる。

この14話に関してはかなり異色で、監督の趣味と言っていい内容に仕上がっている。そのため、演出面で監督の嗜好が多分に反映されており、押井守や庵野秀明、更にルーツをたどれば実相寺昭雄やスタンリー・キューブリックなどの影響がかなり強い。

出典: www49.atwiki.jp

14話は物語後半に向けての様々な伏線が入ったストーリー。

ミレーネルのゴスロリ衣装と人形の意味は?

『魔女はささやく』の元ネタと思われる作品やキャラクター

※公式な見解ではありません。あくまでも(私を含めた)ヤマト愛にあふれるファン達の憶測です。

《C・L・ムーア作品『処女戦士ジレル』・『大宇宙の魔女』》
セレステラとミレーネルはやはり松本零士氏がイラストを手掛けたC・L・ムーア作品へのオマージュになっている。松本零士氏が描いた美女との類似を勘案すれば、セレステラ宣伝情報相が『処女戦士ジレル』、ミレーネル・リンケが『大宇宙の魔女』に相当しよう(「大宇宙の魔女」という表現は、松本零士氏も自作に流用している)。

出典: movieandtv.blog85.fc2.com

松本零士氏は『銀河鉄道999』等のマンガ家として、また『宇宙戦艦ヤマト』の監督として知られているが、往年のSFファンにはイラストレーターとしての印象も強い。第10話のようなサブタイトルの拝借にとどまらず、第14話「魔女はささやく」では、人間の判断力を奪って意のままにする敵との戦いを描き、内容的にもC・L・ムーア作品を髣髴とさせる。第14話は、旧作で未使用に終わった女性兵士イローゼの破壊工作ネタの発展形であるだけでなく、第1テレビシリーズと、そのころ書店に並んでいたSF小説やそのイラストに魅了された者にとって、懐かしい世界である。

出典: twitter.com

C・L・ムーア作『暗黒神のくちづけ』

《宇宙戦艦ヤマト 永遠のジュラ編》
デスラーの妻はサイレン人のメラ。娘はガミラス人とのハーフのジュラ。サイレン人は相手の心理を読み幻覚を万光年単位の範囲で送り込む強力な超能力を持っている。デスラーがスターシャに心惹かれていることに気付き、夫婦喧嘩の末に辺境のサイレン星で娘ジュラと共に幽閉に近い形で別居。ヤマトとの接触を危険視したデスラーが(罪悪感を見せつつも)パトロール隊に抹殺指示を出すが、パトロール隊はヤマトの波動砲で全滅し、メラはヤマトとの接触前に自殺した。母メラの死後、ヤマトから譲られた設計図から作ったイスカンダル式の波動エンジン搭載船で宇宙を放浪していたが、ガミラス星の崩壊を知り、父と恩義のあるヤマトのどちらに加勢するか決心を付けられない状況ながらもデスラーを追うが、追いついた時には跳ね返されたデスラー砲によりデスラー艦が撃破された後であった。

『プレイコミック』誌の1976年8月26日号に掲載。当時流行した、オリジナル作者による有名漫画の読みきり新作企画の一環として描き下ろされたサイドストーリー。デスラーの妻子(「メラ」と「ジュラ」)が描かれている唯一の作品。
2199に登場するセレステラとミレーネルもガミラス人ではない点(ジレル人)、精神感応能力を持つという点、その能力故に迫害を受けている点、その星人の生き残りは2名とうい点が共通している。

出典: blogs.yahoo.co.jp

宇宙戦艦ヤマト『永遠のジュラ編のジュラ』編

《旧作TV第一シリーズの設定のみの削除ストーリー『23話イローゼ潜入』のガミラス女性兵士イローゼ》
ヤマト艦内に潜入した女性兵士イローゼの破壊工作なども企画されたが、視聴率低迷の影響で話数が削減され未使用に終わった。デスラーの身の回りを世話する絶世の美女らによる侍女の1人で、七色星団の攻防戦でドリルミサイルからヤマトに乗り込んでゲリラ活動を行う予定だった。設定画では、同デザインの青系(第7話)と黒系(第21話)のワンピースでミニスカートのユニフォームを着ていた。他の侍女らと共にヒス副総統を見下す態度を取るなど、気位の高さが窺える。

設定画およびひおあきら版漫画にのみ登場。
※ガミラス兵がヤマトに乗り込むという設定は2199の「20話」七色星団会戦で復活します。

《2010年宇宙の旅ディスカバリー号》
冒頭の縦に回転しながら漂流するヤマトは、2010年宇宙の旅のディスカバリー号が元ネタ

出典: www49.atwiki.jp

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『2010年』でイオ軌道上で回連するディスカバリー号

人工重力居住区の回転が止まったため そのモーメントによるもの

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回転するヤマトは映画『2010年(2001年宇宙の旅の続編)』に登場するイオの軌道上で回転するディスカバリー号のオマージュか?

http://masamich.at.webry.info/201302/article_2.html

《『2001年宇宙の旅』のボーマンの緊急ハッチ》
古代達がヤマトの緊急用エアロックから内部に入る際も、2001年宇宙の旅のボーマン船長を意識した演出になっている。(妙にシュコーシュコー言ってたり)

出典: www49.atwiki.jp

2001年宇宙の旅 (1968)

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