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taishi_6のレビュー・評価・感想

グランド・ブダペスト・ホテル / The Grand Budapest Hotel
10

センス溢れる衣装と美術の世界。ウェス・アンダーソンの最高傑作!

ウェス・アンダーソン制作、監督、脚本作品。第87回アカデミー賞最多4部門受賞。

高級ホテル「グランド・ブタペスト・ホテル」のコンシェルジュ、グスタフ・H(レイフ・ファインズ)はホテルの常連マダムD(ティルダ・スウィントン)殺害事件の罪を着せられてしまう。刑務所を脱出したグスタフは、見習いコンシェルジュのセルジュ・X(マシュー・アマルリック)とともに事件の真相を探るのだが…

『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』、『ダージリン急行』の名匠ウェス・アンダーソンの作品とあって、著名な俳優が多く出演しているのが見どころです。主演のレイフ・ファインズから、ジュード・ロウ、エドワード・ノートン、ハ―ヴェイ・カイテル、シアーシャ・ローナン、エイドリアン・ブロディ、更に監督の作品に常連であるビル・マーレイ、オーウェン・ウィルソンも、顔を出しています。映画批評サイトのロッテントマトでは、92%の高評価を獲得しています。
本作は、監督の持ち味であるミニチュアや色彩豊かな衣装、美術(アカデミー賞衣装賞、美術賞受賞)によって絵本のような温かみのある作風となっています。その画面の美しさだけでも、一見の価値ありです。ぜひご覧ください。

ザ・ボーイ 〜人形少年の館〜 / The Boy
6

ザ・ボーイ 人形少年の館を観た感想

不気味な人形が出てくる、ホラー映画として王道な感じをイメージして観始めたのですが、ラストに王道ではない意外過ぎる展開が待っていました。
金持ちな老夫婦の屋敷に、住み込みで子守りの仕事をしにきた主人公のグレタ。しかし、子守りをする相手は人間の子どもではなく、子どものような人形でした。人形を本物の子どものように扱う老夫婦。グレタの仕事は、細かいルールが定められた子守りをすることです。老夫婦が出かけた後、グレタはやはり、ルールを守りません。人形相手にまともに仕事をする気になれないのも、当然と言えば当然でしょう。しかし、奇妙な現象は起こり続け、グレタは人形が生きていると確信するに至ります。まるで老夫婦のように子守りをし始めるグレタ。実はグレタには、恋人からの暴力によって子どもを流産した経験がありました。老夫婦が人形を作ったのも、火事で子どもを亡くした悲しみを埋めるためと知り、グレタは老夫婦に共感します。人形が生きているかのような描写は不気味ではありますが、グレタと人形は仲の良い感じで、全然怖くない展開です。しかし、ラストは意外でした。人形のモチーフである亡くなったはずの少年が、実は生きているという、ホラーというよりサスペンス色の強いラストです。