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sano-wのレビュー・評価・感想

英雄伝説 空の軌跡 the 3rd
8

3部作の集大成的な要素も兼ねたスピンオフ作品「英雄伝説 空の軌跡 the 3rd」

「英雄伝説 空の軌跡 the 3rd」は2007年にPCソフトとして発売され、その後PS3.PSVita等に移植されていった日本ファルコムの人気ストーリーRPGシリーズ「軌跡」シリーズの始まりである「空の軌跡」シリーズ3部作の完結編となる作品です。
シリーズ的には番外編的なストーリーとなっていて、「影の国」という異空間に捕らわれた空の軌跡のキャラクター達がそこからの脱出を図るあらすじとなっています。3部作のラストというだけあって空の軌跡で活躍したキャラクター達が総登場するお祭り的な作品となっていて、プレイアブルキャラだけでも16名から選択できます。パーティメンバーに参加してないキャラもアビリティでパーティメンバーの能力値を強化できる要素が加わり、前作SCではあまり活躍できなかったキャラもたっぷり活躍させられるなどよりキャラゲーの良さが感じられる作風になっています。
また、本作は前作で初登場したケビン神父が主人公となっていて、これまでの主人公のエステルはサブに回っているものの、ケビンの成長物語としても良くできています。「空」シリーズの裏であった出来事が語られる「扉」の要素のおかげでより深く世界観や登場人物の背景を知ることが出来るつくりになっていて(シリーズお馴染みの三ニゲームも兼ねていますし)スピンオフ的な作品の印象も強かったですね。
舞台が舞台なだけに軌跡でおなじみのお使いイベントはほとんどなく、ほかの作品よりも短期間でクリアできる印象でしたが、後の閃の軌跡への伏線エピソードがあり、キャラ及びストーリー的にも充実度が高い作品になっていました。

BEYOOOOONDS / ビヨーンズ
10

アイドルの新しい形を貫き通している

BEYOOOOONDSの2ndシングル「激辛LOVE/Now Now Ningen/こんなハズジャナカッター!」についてです。
トリプルA面シングルとなっている今回の三楽曲は、メジャーデビュー曲同様にBEYOOOOONDSカラーが炸裂している楽曲になっています。
「激辛LOVE」では、メンバーそれぞれに配役があり、MVの最初では開店前のレストランの様子が描かれています。キャッチーな楽曲であるこの曲の見どころは、サビの中での「辛い~」というような振りとメンバーの表情にあります。また、もう一つメンバーの清野のトークボックスも見どころです。ハロプロの「ソロフェス」という企画で挑戦した際に好評で、この楽曲でも採用されました。
「Now Now Ningen」では、コロナ化の「ニューノーマル」な今を「皆で頑張って乗り切っていこう、大丈夫!」というメッセージをポップに表現している一曲となっています。
「こんなハズジャナカッター!」では、三曲の中で一番BEYOOOOONDSらしい楽曲となっています。「私たちに普通の曲を歌わせてほしい」等、自分たちが普通のアイドルと違うスタイルで売り出していることに対して、面白可笑しく自虐っぽく歌っているところに、笑ってしまうような曲です。最終的には「普通の曲じゃ満足できない」「これで良かった」と歌っています。また、この楽曲には、歌詞にハロプロの歴代グループの名前やハロプロ以外のグループの名前が点在している点にも面白みがあります。
歌・ダンスに加えて「寸劇」を取り入れていて、アイドルの新しいスタイルを確立させたBEYOOOOONDS。
今回紹介した楽曲にもそれが生かされており、三曲それぞれにパワーアップした新しさと面白さが盛り込まれたシングルとなっています。

劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル
8

結構怖い話

結構、怖い話でした。
松平健の過去話は、貞子モチーフの話でしたし、松平健に騙された美代子さんらの話は悲惨でした。
好きになったために起きた破綻って感じですね。
翔平さんがかわいそうです。村長が自分で言ってたけど、松平のせいっていうか、村がいつまでも迷信とかそんなものに頼ってたために起きた悲劇ってかんじもします。
かわいそうな若者たちでした。
上田と奈緒子は相変わらずで小競り合いをしたり、助け合ったり、名コンビでした。
最後、松平健との戦いのところでの告白とかいい感じでした。
そこからの抜け出し方もなるほどと思えました。
まさか、最初の夢が伏線だったとは、面白いです。
最初が夢から始まるってのは寅さんっぽいけど、奈緒子は不思議な力があるかも設定だから予知夢って設定だったのかもしれません。ゲストの松平健らも素敵でした。
松平健さんは時代劇をしていることも取り入れたキャラ設定でよかったし、終わりもなかなか切なかったです。
藤木直人さんはかっこいいけど胡散臭い役が似合ってました。
この人は、結構変な役をする(GTOでも変な警官役だったし)けど、王子様みたいな格好すると普通にかっこいいなと思いました。
劇場版らしく、派手な話でよかったと思います。

奮闘!びったれ / びったれ!!!
6

びったれ!!!はドラマの方が良かったのかも。

田中圭さん主演の「びったれ」と言う映画を見ました。主演の伊武努は司法書士。
この作品はドラマでもやっていたようですね。
司法書士ものと言ったら「カバチタレ」がイメージ強く、やはり比べてしまいます。
感想としてはやはりもう少し頑張ってほしかったかなと言ったところ。
ヒロインの森カンナさんより、娘役のかりんちゃんである岩崎未来ちゃんの方が演技が光っていて際立っていたのが驚き。
さらには竹中直人さんは悪役で努のお父さん役だったのですが、こちらもあまり似合ってなかったような気がします。
狂気な性格をかもし出したかったのかもしれませんが、いまいちどこかお茶目な雰囲気がでちゃってる。
役に入りきれなかったのかも?と、プロの役者さんに向かって失礼ながらに思ってしまいました。
山本耕史さんは悪徳弁護士だったのですが、彼は良かった。
息子のために仕方なく悪事を働くという設定でしたが、影がある雰囲気がとてもよく出ていました。
ストーリー展開も悪くないんですが、全体的にもう少し広島弁がいたに付いていると物語の世界観に入り込めるのにと残念に思います。
どう頑張っても標準語を無理やり広島弁にしてる感じがわかってしまうんです。
うーん、残念!
これだったら伊武と杉山のラブラインをメインに持ってきても良かったのではないかな?と。

吸血鬼すぐ死ぬ / 吸死
6

馬鹿になりたい時にぴったり

週間少年チャンピオン連載中。吸血鬼ドラルクと吸血鬼ハンタードラルクによる、だいたい一話完結たまに何話か続いたりするコメディマンガ。
特に何も考えたくない時に読めば楽になります。いろいろな視点から馬鹿話が展開しているので、子供から大人まで誰でも楽しく読めるでしょう。たくさんの登場人物が織りなすギャグと、ペットのジョン(アルマジロ)がとにかく読んでいてかわいいのです。すぐ死んで灰になってしまうドラルクがとにかくウザく、読んでいてワンパターンのオチに飽きてくるかもしれませんが、たまに違うオチもあり。ツンデレキャラも結構います。結構話数もあるので(200話以上)とりあえず暇な時間があれば読んでみてもいいかもしれないです。
結構他の作品からパロディ要素もあったり、バキから烈海王が登場したり、バトル要素もあり、ライトなお色気もあり。あと作者は他にもいろいろな漫画を書いておられるので、ここから違う漫画にとんでもいいかもしれません。働く事に対してモチベーションが上がらない時に読んでみてもいいかもしれません。少し気が楽になりモチベーションが上がるかも。ゆとり世代にぴったりの漫画に仕上がっていると思います。

娼婦ベロニカ
7

いつの時代も女性は逞しい

実話ベースのおとぎ話のようなハッピーエンド!
映画の冒頭で「これは実話を基にした物語である」と説明が入るのですが、「果たしてこんなに出来た話が実話なのか」と気になり調べてみました。実際、実在のベロニカと映画では違う面が多い印象。個人的には史実に沿った彼女の人生の方が見応えがあると思うのですが、今回はあくまで彼女の名前を借りた別の物語として解釈したいと思います。

前述した通り、物語はほとんどフィクションです。もう一つ印象に残ったのは映像の美しさです。舞台が中世ヨーロッパということもあり、きらびやかなドレスを身に纏って、時には纏わないで、昼も夜も社交場に赴く高級娼婦なので、それはもう最高に美しかったです。そんな彼女のサクセスストーリーですが、まずはあらすじを。

舞台は1583年、商業都市として栄えるベネチア共和国では女性が男性の所有物のように扱われており、ベロニカは貴族出身のマルコと身分違いの恋に落ちます。「結婚は愛によって結ばれる」と信じるベロニカに、マルコは「国家のため、身分の高い娘と結婚しなくてはならない」と告げます。悲しむベロニカは母のアドバイスにより、マルコの愛人になるため、家計を支えるため、高級娼婦を目指します。詩の才能にも恵まれ、次第に人気の高級娼婦となったベロニカですが、いつしか時代は移り変わり、ペストが蔓延すると、娼婦はヘイトの対象になってしまいます。彼女も、魔女裁判にかけられるも毅然とした態度で臨み、恋人マルコの助けもあって彼女は釈放され、生涯マルコとの愛を貫きました。

母のアドバイスで娼婦になった、という点はツッコミたくもなりますが、ベロニカが自由に生きる術を手に入れた瞬間でした。この時代の女性は、愛のない結婚をして男性の所有物であるかのような人生を送ることが当たり前でしたが、彼女は自身の意思で自由に生きることを決意します。それは危険な局面であっても変わらず、彼女は自分の生き方に誇りを持っていました。現代において生き方の選択肢が増えた分、私たちは危険に晒されることもなく自由に生きることができます。しかし、それと同時に自分の選択を疑いたくなることも時にはあるのではないでしょうか。ベロニカの、危険に直面してもなお揺るがない誇りは、物事の盤面をも変える力があると実感しました。彼女の美しさ、そして逞しさにぜひ触れてみてください!

蒼天の拳
7

ニイ イ チン スラ

ニイ イ チン スラ。それは大人気アニメ北斗の拳の主人公の名言「お前はもう死んでいる」の中国語訳。そしてケンシロウの2代前、第62代北斗神拳伝承者である霞健志郎の決め台詞。敵キャラのラオウや準主役のトキなど数々のアナザーストーリーを展開している北斗シリーズの時代を超えた、中国でのもう一人のケンシロウ・霞健志郎の活躍を描く蒼天の拳。北斗の拳のラオウ編やサウザー編同様いくつかのパートに分かれていて、その中でも特に面白かったのがリジェネシス。何と主役の霞健志郎が秘孔を突かれて最後は死に至るというストーリー。しかも、それを最初からPRしているので見逃がすわけにはいかず、全部見ちゃいました。
で、レビューとしましてはあえて死ぬ必要は全くなかった、というのが一番の感想。北斗の拳で準主役の一人、レイがラオウに挑み実質瞬殺、展開上数日生きて必ず死ぬというのがありますが、これとほとんど同じ展開。レイの場合は何度戦っても絶対勝てないスペック差でしたが、霞は2戦目で究極奥義無想転生を習得し、優勢に。そして最後は勝つものの死は免れないというかなり無理があるストーリー。このシリーズは後で人気が爆裂してつぎはぎでアナザーストーリーをつけ足している分、あちこちに無理があります。でも、決め台詞はやっぱかっこいいです。
ニイ イ チン スラ。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
9

なろうが生んだ超人気アニメ

タイトルの通り、成り上がる勇者のお話です。
盾の勇者として異世界に召喚された主人公は、異世界に降りかかる災厄から人々を守る使命を与えられます。使命を与えられたのは良いものの、なんと盾の勇者という役割は昔より嫌われていて、人々から嫌がらせを受ける日々を送る羽目になります。それでも与えられた使命を全うするために、嫌がらせを受けながらも災厄から人々を守るため、日々奮闘する盾の勇者のお話です。
主人公は口では冷たい言葉こそ発していますが、心は優しく人情深く、誰よりも仲間思いな人間です。奴隷を仲間にするときも表では冷徹な人間を演じていますが、実は全てその奴隷のためを思っての行動や言動だったりで、人間味に溢れています。
私がこのアニメを勧める理由は、主人公にあります。彼は嫌がらせをする人間を全員憎み、怒りに支配され、自分を見失いそうになります。しかし仲間のおかげで立ち上がり、嫌がらせをしていた人間を見返し、成り上がっていく……彼のそんな下克上にも似た反骨心がとても人間らしく、泥臭くて、良いと思ったからです。他には奴隷として奴隷商から買ったラフタリアちゃんがケモミミで可愛いですし、成長して可愛くて美人な女性になるのも見どころですね。フィーロという幼い女の子もキュートで可愛いです。
お話にも抜かりがなくて素晴らしいですね。3期までアニメが制作されると決定したと聞きました。続きも是非!

ぼくらの
7

地球は自分の命で守る価値があるのか

『月刊IKKI』に掲載されていた鬼頭莫宏による漫画作品。全11巻の単行本が発刊されていて、2007年の春アニメでテレビでアニメ化された。物語は夏休みの夏合宿で出会った15人の少年少女、がその島で謎の人物ココペリと出会うところから始まる。洞窟の奥でなにかの研究しているような形跡を発見する少年たち、謎の人物ココペリはオリジナルのゲームを開発中でテストプレイに参加してほしいと少年たちをコンピュータに登録、直後に巨大なロボットの操縦席に転送される少年たち、眼前には見たこともない巨大なロボットが出現、単にロボット同士の戦闘だと思っていたのが自分が存在する宇宙と他次元宇宙との生き残りをかけた戦いだと知ることのなる。物語は、メインの話の流れとは別に、1話ごとに次の戦闘に選ばれた少年または少女のフォーカスした連作となっており、少年少女たちの生い立ち、戦いの意味、生への執着と自分たちの地球が存在するの値するものなのを自問しながら戦闘に相対していく。多次元がその存在をかけて争うというのはよくある話だが、強制参加させられ負けた時点でデッドエンドしかも勝利しても操縦者が死亡してしまうという設定は新鮮、そこに未知のテクノロジーを独占しようと画策する私利私欲に囚われた大人たちと、自分の命を懸けて宇宙を救うために戦いに望む子供たちという対比はやりきれない思いに包まれ人類の存在意義を考えさせられる作品。