realforkblue@realforkblue

realforkblue
realforkblue
@realforkblue
19 Articles
4 Reviews
0 Contributions
0 Likes
realforkblue

realforkblueのレビュー・評価・感想

King Gnu / キングヌー
10

芸術のプロたちの素晴らしい作品

まず、「白日」を聴いて衝撃が走りました。美しい歌声が気になり調べてみると、男性四人組のKing Gnuというグループでした。ボーカル二人が東京芸術大学に入学しているという音楽エリートと知って、美しい歌声と、その引き込まれるメロディはその経歴も関係しているんだなと興味深く感じました。ボーカルの井口さんは、一曲につきいくつもの歌い方、声で音を撮っているらしく、その組み合わせで美しいメロディがさらに価値を増していると思いました。もう一人のボーカル兼ギターの常田さんは、声が渋くてたまらないし、何よりイケメンすぎて眩しいです。ミュージックビデオでも確認できますが、拡声器を使って歌う独特のスタイルです。拡声器を通すと常田さんの声がさらに魅力的になって、澄み切った井口さんの美声と相まって最高の曲を作り出しています。彼らのミュージックビデオは、映画を見ているようにワクワクして好奇心を掻き立てます。それを製作しているのは、PERIMETRONという常田さんが率いる芸術集団で、「vinyl」という曲のビデオは三角関係の様子をとても斬新に表現しています。アルバム「CEREMONY」も代表曲が入っていて聴き応えがありますが、その前の「Sympa」も勢いがあっていいので、是非聴いてもらいたいですね。

椿町ロンリープラネット
9

優しく移ろう恋模様に、心暖まる

主人公は勿論のこと、恋敵まで思わず背中を押したくなるようなキャラクター像と、繊細な絵によってなぞられる、優しく移ろう恋模様に胸がジンワリと暖まる。
母親を幼い頃に亡くし、借金を抱え出稼ぎに行く父親を支える、女子高校生のふみ。そんなふみが家政婦として仕える時代小説家の暁。複雑な家庭環境ながらも親の愛情を一身に受けて育った二人が、不器用に、優しく痛みに寄り添い合い、一歩ずつ、時には立ち止まりながらお互いを分かろうとする姿に心を揺さぶられる。
二人は人に頼らずまず一人でやろうとする。孤独を味わったことがあるからこそ、人一倍愛情深い。小さな発見とともに縮まった一歩を大切にしながら、だんだんと惹かれ合う心理描写が丁寧かつ繊細。二人だけの世界ではなく、あくまでも周りを巻き込みながら織りなす日常を愛おしく感じた。
甘えることを我慢してしまうしっかり者のふみが勇気を出して素直に甘えるシーンから、等身大の女子高校生らしさや、十歳以上歳の差がうかがえてそれがまた良かった。お気に入りのシーンを、時々読み返しに行きたくなるような作品。エピローグの「私はあなたの生きた証」「あなたはわたしが愛した証」というフレーズにこの作品”らしさ”が出ている。読了後、この宇宙のどこか自分にとってたった一人の存在を、願わずにはいられない。

スーパーマリオ オデッセイ / Super Mario Odyssey
10

世代を問わず、幼児から大人まで楽しめるアクションゲーム!

マリオ…小さい頃から誰でも一度は聞いたことがある名前だと思います。テレビゲームをしたことがある人も多いのではないのでしょうか。赤い帽子に青いオーバーオール、その印象に残るキャラクターはいつまでも根強い人気があると思います。そんなマリオのアクションゲーム『スーパーマリオ オデッセイ』。一言で言うと「名作」です。
そんな風に言ってしまえる魅力ポイントは4つあります。1つめは、“幼児やゲームが苦手な人でも遊びやすい、おたすけモードがある“このおたすけモード、実は今までの作品ではなかったんです。なので、とてもじゃないけど幼児一人ですいすいクリア!なんてことは難しく…途中で投げ出してしまうことも多かったのではと思います。ですが、このおたすけモードでは幼児でも一人で進めてしまえる難易度の低さに変更できるのです。これは子供がいる家庭にとってはかなりポイントだと思います。「パパ・ママできないからやって!」と言われなく済みます(笑)。
2つ目は“8bitの世界も楽しめる“ことです。ゲームの途中途中で8bitの世界に入り、懐かしい初期のマリオを操作することができます。3Dマリオから2Dマリオまで楽しめる、大人は懐かしい~、なんて思いながら楽しむことができます。
3つ目は“お値段以上に、とことんやりこめる”!全クリアまでも、たくさんの場所を冒険出来てそれだけでも満足感はあります。でも全クリア後からもここからが本番!と言えるくらい、ただ普通にクリアしただけでは、実はまだまだ遊びきれていないんです。本当に深くやりこめるように作られているので、本当にお値段以上に楽しめると思います。
4つ目は“主題歌が耳に残る“。主題歌は「Jump Up,Super Star!」という英語版と日本語版がある歌なのですが、この歌がつい口ずさんでしまうようなキャッチャーでノリのいい曲なんです。つい口ずさんでしまいます(笑)。赤ちゃんまでリズムを一緒にとってしまうような馴染みやすい主題歌です。歌詞の内容はマリオのことを歌っており、マリオのために作られた名曲だと思います。
以上が、私がマリオオデッセイをお勧めする4つのポイントです。まだやったことがない方はぜひ購入をお勧めします!

amazarashi / アマザラシ
8

世界の隅っこで生きている人の気持ちを代弁するamazarashi

雨曝しだけど、「それでも」。
絶望と希望を歌い、深く、重く、残酷で、でも、「俺もその気持ちわかるよ」と世界の隅っこで生きていると思い込んでいる人の気持ちを代弁してくれるようなバンド、amazarashi。

2007年にギターボーカル秋田ひろむとキーボードの2名で構成された、青森発のロックバンドです。
演者がうっすら見える程度のカーテンのような幕を張り、そこに映像を映してライブをしたり、「千年幸福論」「地方都市のメメント・モリ」など、中二の病を発症した人が好むようなタイトルを付けちゃうような人たちです。
世界はこんなにも輝いている、毎日幸せだ、なんて巷に溢れる曲と違って、苦しい、辛い、もう生きていきたくない。そんな、言葉に出せない感情を、代わりに言葉にしてくれます。
メンタルが弱ってるときはボロボロ泣くし、曲によっては下手すると病むけれど、カッコつけてない、等身大を表現してくれているからこそ、自分の今を客観的に自覚できるような気もしています。
そして、「こうすればいいよー」なんて誰にでも当てはまりそうな、誰にも当てはまらなそうな、「一般的な答え」は提示せず、「だから、お前はどうする?」と、問いかけてくれます。
俺もお前と一緒に悩むからさ、だから、この世の中を、どうにか生き抜いていこうぜ。
そんなメッセージが、各曲から溢れるamazarashi。
メンタルが安定しているときに、用法用量をご確認の上、処方ください(笑)。
はじめましての方は、是非とも「空っぽの空に潰される」を聞いてみてください。
虚しいときはどうすればいいの?
自分一人では気付かなかった自分の中のもやもやと、向き合うことが出来ると思います。