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masatoito65のレビュー・評価・感想

あかね噺 / Akane-banashi
8

【落語】あかね噺の魅力

2022年の11号から週刊連載している「あかね噺」。
あらすじとしては、主人公である桜咲朱音が落語家の真打を目指す物語。

「落語」というテーマで週刊連載を続けられるのかと思われるが、読めばその考えが変わるほどのおもしろさが感じられた。

私が思う面白さの1つとして、話のテンポの柔軟さがある。
バトルやスポーツマンガは、展開が早く、読者の熱を冷まさないようにテンポが速い印象がある。
対してこの作品では、落語の話す内容によってテンポが変わってくる。
「寿限無」という演目では、名前の長さを早く読み上げることでテンポを速く感じさせ、「芝浜」という演目では、人情話というのもあり、ゆったりとしたテンポを感じさせる。

加えて、落語家によってもテンポが変わっていく。
ただ単に話すのではなく、声色や視線、指の動き用いることで話に膨らみを持たせていく。何より面白いのが、このテンポの柔軟さは、座布団1枚のうえで繰り広げられていることだ。

演目を現代風にアレンジをすることで落語は、古いイメージという、とっつきにくさも感じさせなかった。
話のオチも良く次回の話も期待させるような物語の運び方、出てくるキャラクターの個性がよりストーリーに華を持たせる。

スマホを落としただけなのに
8

ハラハラドキドキ。誰にでもあり得る話です。

スマホを落としただけなのに。今や老若男女問わず、一人一台スマホを持つ時代。スマホを落とすなんて可能性は、誰にでもあるわけです。この映画のように、あるときふとしたときにスマホを何処かにおいてきてしまっただけで、犯罪に巻き込まれる可能性は、誰にでもあるわけです。この映画を見ると、その恐怖を身をもって体験することになります。本当に恐ろしい話です。パソコンを使うことに長けている犯人は、スマホを通じて狙いを定めた人の行動を、徹底的に監視します。ウイルスをその人のスマホに入れるなんてことも、容易に出来てしまうわけです。その人がどこでなにをしているのか、どんなサイトを見ているのか、すべて把握されてしまうわけです。実際にこの映画の中でも、主人公のSNSをのっとって、パスワードやIDをすべて変更して、本人がログインできないようにしたり、本人になりすましてSNSで繋がっている人に勝手にメッセージを送ったりする場面があります。場合によっては恥ずかしい写真まで、ネットにばらまかれてしまうかもしれません。何処かでスマホを落として、運が悪ければこういったことに自分のスマホを悪用されてしまうわけです。改めてスマホの管理を考えさせられる作品です。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン / Violet Evergarden
10

【感動必須アニメ】今一度、愛してるの意味を確認しませんか?

幼少期に軍人ディートフリート大佐に拾われた名もなき少女は軍によって戦争兵器として育てられ、人としてあるべき感情をすべて失っていた。
ディートフリートの弟ギルベルト少佐が世話係となり、ギルベルトは「ヴァイオレット」と名付け、戦争兵器ではなく人間として育てようとしていた。
「愛してる」
最後の戦火の中で死にかけたギルベルトに言われた、この言葉の意味が理解できなかった。
戦争終結後、ギルベルトは姿を消し殉職扱いとなったがヴァイオレットには知らされていなかった。
ヴァイオレットは戦時に両腕を失い、軍を退いた後に大切な人へ想いを伝える「手紙」の代筆業「自動手記人形サービス」で働くこととなる。
感情を失っていたヴァイオレットは、笑うことも泣くことも怒ることもない、まさに美しい人形。そんなヴァイオレットが多くの人の様々な想いを「手紙」の代筆を通じて感情を取り戻していく物語。
ヴァイオレットはギルベルトが残した「愛してる」の意味を理解することが出来るのか。
ストーリー構成は13話の中で代筆依頼の仕事毎に各章が終わるイメージ。
京都アニメーションが誇る最高クオリティの作画、代筆依頼に来るキャラクターの背景も心に刺さる。ヴァイオレットが感情を取り戻すにつれ、出てくる様々な表情の変化も見ている人を惹きこむ。
日本最高峰の京都アニメーションの至宝。
とりあえず泣きたいという方も大切な人がいる方にもオススメします。