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5xBellのレビュー・評価・感想

ケツメイシ
10

あなたの人生にそっと寄り添うおじさん4人

今から紹介するアーティストは、四十五を超えた4人のおじさんから成るジャパニーズヒップホップグループの『ケツメイシ』です。
グループ名の由来は、古代中国で下剤として使われていた薬草、「決明子(けつめいし)」からきており、薬草の効用である「全てを出しつくす」という意味が込められています。
メンバーの「大蔵」と「Ryo」はAメロBメロをラップで歌い倒し、サビをメインボーカルの「Ryoji」がバラードで曲調を変え、DJ担当の「DJ KOHNO」は3人の後ろでレコードを回す。正当なヒップホップというよりかは、ラップとバラードを組み合わせた「ケツメイシ」という新しいジャンルが存在するかのようですね。

ケツメイシの曲を一言で表すと、「頑張り屋さんのあなたに送る人生応援ソング」です。生きていれば悲しいことも苦しいこともある。それを俺たちが代弁し、言葉に落とし込み、歌でと届ける。ライブのMCではそんなことを口にされています。また、ケツメイシのライブには必ず30分ほどの本格的な「お笑いコント」がセットリストに入っており、お客さんを爆笑の渦に包み込みます。楽しいことばかりではない人生こそユーモアは絶対に忘れない、というグループの熱い想いがうかがえます。

人生に疲れたと思ったら、一回立ち止まってケツメイシの曲を聞くと新しい自分と出会えるかもしれませんね。

サカナクション / Sakanaction
10

ぜひ有名どころだけでなくもっとマイナーな曲まで聴いて欲しいグループ

恐らく、多くの方がサカナクションの楽曲を一度は耳にしたことがあると思います。例えば映画「バクマン。」の主題歌となった「新宝島」であったり、ドラマ「ルパンの娘」の主題歌となった「モス」など有名な曲はメディアでもよく取り上げられています。
しかし、サカナクションというグループに興味を持ってマニアックな楽曲に触れたことがある人は、そんなに多くないように思います。それは非常にもったいない、サカナクションというグループの真骨頂はタイアップで使用されたメジャーな楽曲でなく、アルバムのサンプリングなどのマニアックな部分に凝縮されています。どうしてマイナーな部分の楽曲が評価に値するものなのか。その理由として、ボーカル兼作詞作曲担当の山口一郎さんが持つ独特の世界観に引き込まれるという点が挙げられます。初めて聴いた感じでは、響かない楽曲の方が多いと思います。しかし、数多くの楽曲の中に必ず個人個人がピッタリハマるような曲が存在するのです。
サカナクションの楽曲は、ポップなものからシリアスなもの、ロック系統と幅広く存在します。さらに言うならば、各アルバムに収録されている楽曲に応じて、テーマが全く異なっています。本当に同じグループがどうか疑わしくなるくらい激しい曲調も、静けさが漂う湖のような曲調も聴いていくうちに全てが心地よく感じるようになります。
また、欲を言えば是非ライブにも参加して欲しい。ライブは一個一個の設備が丁寧に準備されています。また、楽曲もライブで聴いたほうが確実に盛り上がります。最高にライブ向けのグループであると言えます。
サカナクションには魅力が詰まっています。
是非、アルバムをレンタルでも、サブスクリプションでもなんでもいいので全ての楽曲を聞いてみてください。聴き終わった頃、あなたはサカナクションの魅力に引き込まれていることでしょう。

レオン / Leon / The Professional
8

不気味な悪役

悪役が面白い作品です。最初出てきた時から異彩を放っていて、なんだ、この不気味な人はと思ったら、薬は噛み砕いて飲むは、ベートーベンを頭で鳴らしながら銃をぶっ放すは、部下にエブリワンと叫ぶは、すごい人でした。この映画のゲイリーはほんとすごくて、そりゃあ、この後悪役が続くわと思いました。ナタリーも子どもなのになんか色気のある感じで、すごく役に合ってました。親が最悪で、落ち着いたというか荒んだというか、バーのママみたいにならざるを得なかったんだろうなと思うとかわいそうです。でも、レオンと人当てクイズとかしてるときは無邪気で、やっぱ子どもだなと思います。そこがまた、かわいいです。話は子どもと中年男の恋だから、よく考えると気持ち悪いものなんですが、そこはジャン・レノの演技プランがよかったのか、ぜんぜん気持ち悪くはありません。2人の間に恋心はあったのかもしれないし、他のもの、友情とかそんなものかもしれないけど、2人ともお互いを支えにしていたので、最後は悲しかったです。でも、ずっと殺し屋でいるわけにもいかないしとも思います。まあ、その後、マチルダが幸せになってくれたらと、ヒロインに想いを寄せてしまいました。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
8

ジャンプの新看板、鬼滅の刃の魅力!

鬼滅の刃。売り上げがあの「ワンピース」を超えたことから分かるように、ジャンプで最も熱い漫画である。
舞台は大正時代。相手は鬼。主人公の武器は刀。特に目新しい設定は無い。味方陣営の主力、敵陣営の主力に、強力なキャラ付けをしている所はBLEACHを思わせる。
作画に関しても、味があり、迫力もあるが、万人受けするものではないだろう。
では、鬼滅の刃は何が凄いのか。それは、作品全体に流れる「無常観」と「優しさ」だろう。
鬼滅世界は理不尽に包まれている。善良な人間がある日突然鬼に喰い殺され、あるいは鬼にされる。
味方陣営が決死の覚悟で戦っても、鬼との間には純然な実力差があり、常に一方的な戦いを強いられる。それでも、主人公たちは諦めずに戦い続ける。若い命を散らし、文字通り四肢が欠けても、最期まで戦う。
あまりにも残酷な世界。元凶である敵の親玉が、何の哀しい過去も、同情すべき理由も無い、自分勝手な小物であることも、読者の怒りと悲しみを滾らせる。
ただ、そんな世界で主人公は腐らない。ニヒリズムに陥ったり、やさぐれたり、自分の殻に閉じこもったりしない。
鬼にされた妹を救うため、普通の人々を守るため、「長男」として明るく穏やかに振舞い続ける。
敵である鬼に対しても、哀れみの気持ちを持ち、退治際に手を握ったり、痛みを伴わない技を使ったりする。勿論、優しいが、決して甘くは無い。鬼を見逃すことはなく、必ず退治する。
「日本一慈しい(やさしい)鬼退治」のキャッチコピーに偽りは無い。

モノノ怪 / Mononoke
9

怪しきモノノ怪達の物語。

私がおすすめしたいのはモノノ怪というアニメ、漫画です。
アニメの方は一話完結になっております。
主人公は薬売りです。名前は私の知る限りでは物語の中で登場しておらず、そのまま薬売りと呼ばれます。ぱっと見た感じ、怪しげな綺麗なお兄さんと言った容姿です。そんな薬売りが旅の途中で出会ったあやかしに秘められた真実を解き明かし、退魔の剣をもって退治するのが物語の大体の流れです。
個人的には化け猫という一番目のお話が印象的でした。ある武家に隠された憤らずにはいられない悲劇、主犯であり共犯者である者達の末路、最後の化け猫の涙としか思えない大粒の水滴。特徴的な絵と世界観が、この物語をより一層高めていると思います。あとは、それぞれの物語に登場するキャラクター達も魅力的だと思います。あやかしが存在するにはそれぞれに理由があって、それを一つ一つ解き明かしていった先には、最初は良い人だと思っていたキャラクターの裏の顔があったりします。
また、物語の最後を飾る退魔の剣の封印を解いたあとの薬売りの姿も格好良いです。色白の薬売りが、封印を解いたあとは色黒の筋肉質なお兄さんになって退魔の剣を振り回します。そんな真逆の姿で暴れるのも面白かったです。