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0kkangaroo_0302のレビュー・評価・感想

とらドラ! / Toradora!
10

切ないラブコメを見たい人にオススメ!

こちらの作品はリアルな人間模様が描かれていて切ない、でも、心が温まるような学園ラブコメです。
序盤は「THE ラブコメ」ですが、どんどんシリアスな展開になっていきます。家族、友達、恋愛、10代の悩みがよく描かれていて、「こんな青春送りたかったな〜」という気持ちさせられます。

この作品の1番の良さは、一人ひとりのキャラクターの濃さではないでしょうか。みんなそれぞれ個性が強くそれ故にぶつかり合いますが、徐々に成長していくのです。キャラクターたちの印象も変わっていき、最終的には全キャラクター好きになってしまいます。
学園ラブコメではありますが、子供も大人も成長する物語でもありますね。そして、そこから視聴者も学べることがたくさんある作品です。

もう1つ注目したい点は、監督キャラデザ構成の御三方が「あの花」で知られている『あの花の名前を僕達はまだ知らない』も手がけている方々ということです。『とらドラ!』もあの花もどちらもヒット作で、それ以降の作品も有名ではないでしょうか。

ストーリーの面白さ、キャラクター作画やOP曲、ED曲など全てひっくるめておすすめしたい作品です。ストーリーの良いタイミングでED曲が流れてくるのですが、それはもう鳥肌もの。
人生で1度は見てほしい作品です。

テセウスの船
9

【時空を超えたサスペンスドラマ】謎が謎を呼ぶスリリングな展開からひと時も目が離せない!

28年前の北海道、音臼村で起きた無差別大量毒殺事件の犯人の息子である佐野文吾。
彼は父が起こした事件から目を背ける様にひっそりと暮らしていた。
そんな中、佐野文吾の父はもしかすると冤罪かもしれない、佐野文吾の父を信じてみたいと言う妻、由紀の一言で、
佐野文吾は事件の真相について28年ぶりに調査し始める。
彼は事件の真相を探りに故郷である北海道、音臼村へ。そんな中急に現れた濃霧に佐野文吾は巻き込まれてしまう。
目が覚めた佐野文吾は自分が現代では無く、事件の起きた28年前の音臼村の小学校の現場にいる事に気づく。
佐野文吾は若き日の自分の父にも出会い、本当に事件は自分の父の手によって起こされたものなのか調べる事に。
そこには失われてしまったかつての幸せそうに暮らす佐野文吾自身の母親や兄弟がいた。
事件が起こる前はこんなにも幸せだったのだ。
事件の真相を見つけ出し、そして本当の黒幕を見つけだす。そう佐野文吾は心に誓うのであった。
本当の真実はなんなのか、そしていよいよ本当の黒幕が現れる!
時空と時空が絡み合い、事件の真実は思わぬ方向へと向かう。
ひとときも目が離せな手汗握るスリリングな話の展開。こんなにも続きが気になるドラマがかつてあっただろうか。

ドメスティックな彼女
10

ドメカノ ネタバレ

本作品は好きな人が急に家族になるというありがちな設定ですが、その設定以上に複雑で、切なくて見てて苦しくなったり、嬉しくなったりと喜怒哀楽が激しくなる作品です。ここからはネタバレを含みますのでご注意ください。
小説家志望の高校生、藤井夏生はいたって普通の高校生活を送っています。
実は夏生は密かに英語教師の橘 陽菜に思いを寄せており、同時に叶わない恋だとも考えていました。
そんな中、夏生は友達のユーヤの誘いで他校の女子も参加する合コンに参加します。
カラオケに集まった男女6人はそれなりに楽しむのですが、乗り気ではない橘 瑠衣がいました。
彼女は最近の歌詞は軽薄でみんな同じに聞こえるなど、人とは違う雰囲気を出しておりそんな彼女を夏生は気になります。
ドリンクを注ぎに行ったさきで瑠衣と二人きりになった夏生は、瑠衣が合コンに慣れておらず今までの態度が瑠衣の普通だと知ります。
自分も中学時代はもっさりメガネで、合コンになれていないと話す夏生でしたが、突然「二人で抜け出さない?」と瑠衣から言われるのでした。訳もわからず瑠衣についていく夏生でしたが、瑠衣に一つお願いがあると伝えられ、着いた先は瑠衣の自宅でした。この時間誰も帰ってこないといい、寝室に着くと「ここで私とHしてくんない?」と伝えられた夏生ですが、突然のことで状況を把握できていません。なんで?と聞き返す夏生、経験としてしてみたい、あんたにはわからないよと子供扱いされて、ろくに話も通らないならそれがどういうものか知りたくて、今日の合コンに参加したと話す瑠衣。
先生のことが脳裏に映し出されるが渋々OKを出し、ことを終えた二人。
意外とこんなもんなんだなと思いながら帰る夏生は帰りに親友フミヤの家に今日のことを報告しに行きます。
これで良かったのかなと悩む夏生に対し、フミヤは夏生の場合叶わない恋(先生)だから気にすることはないといいます。
高揚感と喪失感のある中、その日は眠りにつきました。
次の日の昼休み夏生は小説を書きに学校の屋上に行くのですが、そこには先生の後ろ姿がありました。
先生が悩んだときに屋上に来ることを知っていた夏生は話を聞きますよと声をかけます。
振り返った先生は涙を流しており、どうしたんですか?と聞く夏生に対し先生ははぐらかします。
大人には大人の事情があると子供扱いされた夏生は怒りを露わにし、子供扱いすんなよ、と言いたいことを全部いい、最後にだって俺は先生にことが…と言いかけたとこでチャイムがなり言いそびれます。
先生を諦めるために童貞を捨てたのも先生と同等になりたかったのかもしれない、俺はまだガキのままだなと後悔しながら家に着くと、父が電話をしていました。最近長電話が多いなと感じつつも部屋に戻った夏生。
すると父が相談があるといい、再婚をしようと思っていると言い始めた。
それも今日、もうすぐしたら再婚相手がこれから挨拶に来るというのだ。
あたふたと準備をしているうちにチャイムがなり再婚相手が訪ねてきました。
軽く挨拶を交わし、あなたたちも挨拶しなさいという再婚相手。
なんとそこには先生と、昨日童貞を捨てた相手瑠衣がいたのであった。
この話は、叶わない恋を抱いている先生と、初体験の相手と家族になる話です。
これからさきも先生の秘密、夏生の夢、瑠衣の人としての成長が見られる本当におもしろく、お勧めできる漫画です。
興味のある方はぜひ読んで見てくだい。

何者
8

「就活」を題材にした心に刺さる映画

就活を題材にした、心に刺さる青春映画。朝井リョウ著のジワジワと胸がえぐられるような描写の作品を映像化した、現代の若者をあまりにもリアルに描いた作品に、映画館で見た時は思わず心がボロボロになりました。というのも「就活に向いてない負け組」的なポジションにいた公開当時の就活生だった私には、あまりにも気持ちが揺さぶられるものだったから。
この映画の何が胸が苦しくなるぐらいリアルなのかというと、就活をめぐって「あの子はもう就活終わったらしい」「まだ私は内定もらってない」「大手行くんだって」「ブラックらしいよ?」なんて言葉が行き交いするようなリアルさが映画でも表現されているところ。TwitterやFacebook、今や当たり前になったSNSを駆使した交流が話の根幹に関わってくる様は、現実の物語の1部を見ているかのように錯覚させられます。誰かが成功したら焦ったり、自分の周りでどんどん前に進んでるのに自分だけが踏みとどまって何も成長していないような気持ちになったり、そういう心理描写がとにかく上手くて、そういう「何者」にもなれない人間には、とにかく刺さるのです。
そして終盤にかけてのどんでん返し。面白いです。
「自分は何者なんだろう?」という、答えのない問いがしばらく余韻として残ります。

けいおん! / K-ON! / けいおん!! / K-ON!!
9

些細な日常の積み重ねによる高校生活の集大成

けいおんというアニメ及び漫画は、かきふらい原作による些細な学校生活を描いたガールズバンドである。
キャラクターの可愛さはもちろんだが、何よりも日常という点においてすごく大事にしている。

基本的に軽音部の部室で物語は進むが、部室ではティータイムをメインにおしゃべりしつつ、
ゆるい放課後を追体験するような作りとなっている。

しかし、このような話では、物語に面白みがなくなってしまうのでは、と杞憂するのはまだ早い。

彼女たちのやりとりを細かく描くことで、物語のドキュメンタリー性を感じる。
例えば、みんなでテスト前の勉強を一緒にする中で、一人がちょっかいかけてそれを止めるシーンなど、
学生時代で友達同士で勉強したことがある人には、「こんな感じのやり取りあったな」と思うシーンを随所にちりばめている。
そうでなくても、ボケツッコミのテンポが良く、見ていてこちらも楽しい気分になってくるのもポイントが高い。

また、学園祭での迫力あるバンド演奏はもちろん、
マラソン大会、修学旅行、夏期講習、などのイベントを丁寧に描いており、非常に視聴者を飽きさせない。

特に、修学旅行では実際の観光地である京都に赴き、金閣寺や嵐山などに観光地を巡りつつ、
部室と変わらない、いつもの彼女たちのノリで楽しむことができるので、仲の良い友達と京都に行きたくなるだろう。

けいおんの全体のテーマは、楽しいことを全力で取り組む、という点にある。
彼女たちは、日々いろんなことが起こる出来事に、楽しく全力で取り組んで、生き生きとしている。

どうしても昨今の話題は暗いものが多く、気持ち的にも沈んでしまいがち。
学生時代が終わった人も、学生生活真っ只中の人も、ぜひこの作品に触れて、
彼女たちから元気をもらい、今を楽しく生きるにはどうすればいいのかを考えてみるきっかけになれば幸いだ。

ゴールデンカムイ / Golden Kamuy / 金カム
9

ゴールデンカムイ

時代は日露戦争終戦後で、舞台は北海道。アイヌの埋蔵金を狙う主人公達と、埋蔵金の鍵を握る極悪で癖の強い脱獄囚たち、同じく埋蔵金を狙う日本陸軍。登場人物は異常に多いですが、それら三勢力が脱獄囚の身体に刻まれた埋蔵金のあり方に繋がる刺青(刺青人皮、というらしいです)を狙うという分かりやすい構成で、途中から読んでも大体頭に入るストーリーになっています。三つ巴の戦いは、裏切りや仲間の犠牲を経ながらまさに血で血を洗う様相となります。そして物語終盤の主人公とアイヌ娘が埋蔵金を見つけた後どうなるのかは必見です。こんなバトルは見たことないというくらい、何でもありの殺人やり過ぎ演出で、人間ってこんなに躊躇なく人を殺せるんだと驚かされるシーンの連続です。殺人犯が殺される場面では、殺人犯に現在の私たちが共感できるかはさておき、これらの人にも一人一人にストーリーがあり全く飽きることなく独特の世界観に引き込まれます。一方で、アイヌの信仰や文化を知る、和やかな日常に触れ、アイヌ民族のヒロインの美しい心に癒されたり、笑っていいのか分からないシュールなギャグ展開があったり、これまで見たことのないテンポ感の漫画であることは間違いないです。血生臭い展開も多く、ギャグについて行けない場合は、読む人が限られるかも知れませんが、一本の時代小説を読んでいるようで間違いなく名作でお勧めです。