ドメスティックな彼女

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ドメスティックな彼女
10

ドメカノ ネタバレ

本作品は好きな人が急に家族になるというありがちな設定ですが、その設定以上に複雑で、切なくて見てて苦しくなったり、嬉しくなったりと喜怒哀楽が激しくなる作品です。ここからはネタバレを含みますのでご注意ください。
小説家志望の高校生、藤井夏生はいたって普通の高校生活を送っています。
実は夏生は密かに英語教師の橘 陽菜に思いを寄せており、同時に叶わない恋だとも考えていました。
そんな中、夏生は友達のユーヤの誘いで他校の女子も参加する合コンに参加します。
カラオケに集まった男女6人はそれなりに楽しむのですが、乗り気ではない橘 瑠衣がいました。
彼女は最近の歌詞は軽薄でみんな同じに聞こえるなど、人とは違う雰囲気を出しておりそんな彼女を夏生は気になります。
ドリンクを注ぎに行ったさきで瑠衣と二人きりになった夏生は、瑠衣が合コンに慣れておらず今までの態度が瑠衣の普通だと知ります。
自分も中学時代はもっさりメガネで、合コンになれていないと話す夏生でしたが、突然「二人で抜け出さない?」と瑠衣から言われるのでした。訳もわからず瑠衣についていく夏生でしたが、瑠衣に一つお願いがあると伝えられ、着いた先は瑠衣の自宅でした。この時間誰も帰ってこないといい、寝室に着くと「ここで私とHしてくんない?」と伝えられた夏生ですが、突然のことで状況を把握できていません。なんで?と聞き返す夏生、経験としてしてみたい、あんたにはわからないよと子供扱いされて、ろくに話も通らないならそれがどういうものか知りたくて、今日の合コンに参加したと話す瑠衣。
先生のことが脳裏に映し出されるが渋々OKを出し、ことを終えた二人。
意外とこんなもんなんだなと思いながら帰る夏生は帰りに親友フミヤの家に今日のことを報告しに行きます。
これで良かったのかなと悩む夏生に対し、フミヤは夏生の場合叶わない恋(先生)だから気にすることはないといいます。
高揚感と喪失感のある中、その日は眠りにつきました。
次の日の昼休み夏生は小説を書きに学校の屋上に行くのですが、そこには先生の後ろ姿がありました。
先生が悩んだときに屋上に来ることを知っていた夏生は話を聞きますよと声をかけます。
振り返った先生は涙を流しており、どうしたんですか?と聞く夏生に対し先生ははぐらかします。
大人には大人の事情があると子供扱いされた夏生は怒りを露わにし、子供扱いすんなよ、と言いたいことを全部いい、最後にだって俺は先生にことが…と言いかけたとこでチャイムがなり言いそびれます。
先生を諦めるために童貞を捨てたのも先生と同等になりたかったのかもしれない、俺はまだガキのままだなと後悔しながら家に着くと、父が電話をしていました。最近長電話が多いなと感じつつも部屋に戻った夏生。
すると父が相談があるといい、再婚をしようと思っていると言い始めた。
それも今日、もうすぐしたら再婚相手がこれから挨拶に来るというのだ。
あたふたと準備をしているうちにチャイムがなり再婚相手が訪ねてきました。
軽く挨拶を交わし、あなたたちも挨拶しなさいという再婚相手。
なんとそこには先生と、昨日童貞を捨てた相手瑠衣がいたのであった。
この話は、叶わない恋を抱いている先生と、初体験の相手と家族になる話です。
これからさきも先生の秘密、夏生の夢、瑠衣の人としての成長が見られる本当におもしろく、お勧めできる漫画です。
興味のある方はぜひ読んで見てくだい。