スマホを落としただけなのに

スマホを落としただけなのに

『スマホを落としただけなのに』とは、志駕晃(しがあきら)のミステリー小説および、中田秀夫が監督を務めたミステリー映画である。原作は第15回『このミステリーがすごい!』大賞で最終候補に残った人気シリーズだ。賞には落選したが、編集部推薦の「隠し玉」としてシリーズ化され、全3巻が刊行された。
主人公の麻美の彼氏である富田がスマホを落とした日から、麻美の周囲で不可解な出来事が起こり始める。やがて事態はネットに留まらず連続殺人事件、そして麻美の秘密をも暴いていくことになる。

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スマホを落としただけなのに
8

怖い犯人

スマホを落とすということはよくあることだし、そこから巻き込まれるというのがリアルでよかったです。正直、よくある話ではあるので、そこはどうかなとも思うけど、そこは犯人のサイコパス加減でかなり評価を上げている気がします。もともと狂っていて、おかしな人ってのもいいけれど、パッと見普通でいい人っぽいのに悪い人ってのがよいです。それも悪いっていうより、おかしい、狂気系でさすが彼だなと感心してしまいました。狂気を帯びた瞬間の演技は見逃せません。サイコパス感を出した後は、もう彼にしか目がいきませんでした。そういうところがほんとすごいなと思います。ヒロインにしてもやっぱり北川景子はかわいいし、綺麗な顔をしているけど秘密がありそうなところも、似合ってました。その秘密については、ミステリー好きなら、これはあれだねってわかっちゃう、よくあるやつだったのですが、それはそれでオマージュぽくていいと思いました。最後に彼女たちが幸せになるのはどうなんだ?とも思うけど、そういう終わりも終わりでいいのかもしれません。なんだか、思ったラストではなくて、びっくりしたし、犯人はまた出てきそうな雰囲気だったので、たくさん続編が作られるといいななんて思いました。