ゼロの使い魔(ゼロ魔・ゼロ使)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ゼロの使い魔』とは、MF文庫Jから発売された、ヤマグチノボルによるライトノベル。漫画、アニメ、ゲームなど様々なメディアミックスを果たした人気作品で、ヒロイン役を演じた声優・釘宮理恵の出世作としても知られる。執筆中にヤマグチノボルが逝去したため、プロットを伝えられた別の作家により完結した。略称は「ゼロ魔」、「ゼロ使」。
高校生の平賀才人は、ある日異世界ハルケギニアに「使い魔」として召喚されてしまう。彼を召喚したのはルイズという落ちこぼれの魔法使いで、才人は彼女と共に様々な冒険を繰り広げていく。

『ゼロの使い魔』の概要

『ゼロの使い魔』(ゼロのつかいま)とは、MF文庫Jから発売された、ヤマグチノボルによるライトノベル。略称は「ゼロ魔」、「ゼロ使」。
漫画、アニメ、ゲームなど様々なメディアミックスを果たし、2000年代から2010年代にかけてサブカルチャー全体を牽引するほどの絶大な人気を誇った。2010年代後期から始まる異世界系の作品の元祖と称する声も少なくなく、ヒロイン役を演じた声優・釘宮理恵の出世作としても知られる。

しかし人気絶頂の中、作者であるヤマグチノボルが癌に侵されていることが判明。自分の手では作品を書き上げられないと悟ったヤマグチは、別のラノベ作家に物語の完結までのプロットを伝え、その後に逝去。この人物の手により続きが描かれ、作品は無事に完結した。
なお、「『ゼロの使い魔』はヤマグチの作品であり、余計な要素を読者に感じさせたくない」との配慮により、後を継いだ作家が何者かは伏せられている。

高校生の平賀才人(ひらが さいと)は、ある日異世界ハルケギニアに「使い魔」として召喚されてしまう。彼を召喚したのはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールという落ちこぼれの魔法使いで、才人は事情も分からぬまま彼女の使い魔となる。
異世界での生活に苦労しながらも、現代人らしい感覚と「なんとかなるだろう」との楽観的な気質で次第に順応していく才人は、自分が「どんな武器でも自由に使いこなせる」異能を手に入れていることに気づく。実はルイズはただの落ちこぼれではなく、伝説の「虚無」の魔法の使い手としての才能を秘めており、才人に現れた異能もその使い魔としての証なのだった。

やがてルイズは、世界の命運をも握る「虚無」の魔法の使い手として、才人と共に様々な敵と戦うこととなる。やがて2人の間には強い絆が生まれていくが、次から次へと襲い来る過酷な試練が、才人とルイズを幾度となく引き離す。

『ゼロの使い魔』のあらすじ・ストーリー

才人とルイズの出会い

主人公の才人(右)とルイズ(左)。支え合い、互いを想いながら、壮大な冒険を繰り広げていく。

高校生の平賀才人(ひらが さいと)は、ある日異世界ハルケギニアのトリステイン魔法学院に「使い魔」として召喚されてしまう。彼を召喚したのはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールという落ちこぼれの魔法使いで、才人は事情も分からぬまま彼女の使い魔となる。「地球に帰りたい」とは思いつつ、他に頼る相手もいない才人は、学院付きのメイドであるシエスタにあれこれと世話を焼かれつつ、ルイズの使い魔としてトリステイン魔法学院で暮らし始める。
魔法学院のあるトリステイン王国は、「魔法使いである貴族」と「魔法の使えない平民」の間ではっきりとした身分制度がある国で、魔法の使えない才人は「平民にして使い魔」、「落ちこぼれのルイズの使い魔としてはふさわしい」とギーシュ・ド・グラモンという少年に嘲笑される。これに腹を立てた才人は、ルイズに止められるのも無視してギーシュとの決闘に臨み、彼の操るゴーレムに叩きのめされる。しかしギーシュが余裕を見せるつもりで渡してきた剣を手にすると、才人は達人のような体捌きで彼のゴーレムを全滅させ、逆転勝利を収める。

実はルイズはただの落ちこぼれではなく、「虚無」という特殊な魔法の才能を秘めていた。才人の体に現れた「あらゆる武器を使いこなす」という異能も、「虚無」の魔法の使い手として伝説的な人物である始祖ブリミルの使い魔ガンダールヴに現れる特徴なのだという。今から6000年前、ブリミルは虚無の魔法を使って人類を導き、様々な敵を打ち破っていったらしい。
貴族でありながらほとんど魔法が使えなかったルイズは、「自分は落ちこぼれではなかった、世界を救う高貴な才能を受け継ぐ者だった」と喜ぶが、才人は才人で「地球に帰りたいのに余計なことに巻き込まれそうだ」と頭を抱えるのだった。

トリステイン王国の危機

当初はルイズのことを「すぐ怒るし、何かとこっちをムチで叩くし、かわいくない女」と嫌っていた才人だったが、貴族として生まれた彼女が懸命に自身の務めを果たそうとしている姿を見ている内に「自分とは違う世界で生まれ、違う文化の中で生きてきた、泣き虫な癖にどこまでも誇り高い女の子」として見直すと共にその魅力を理解していく。一方のルイズも、最初の内は「自分の使い魔になった平民、言うことも聞かないし貴族の文化のこともまるで分かっていない田舎者」と才人のことを半ば厄介者扱いしていたが、彼の勇気や優しさ、いざとなれば命懸けでも自分を守ろうとする様を見て次第に評価を改め、相棒として信頼すると同時に異性としても頼もしさを覚えていった。この頃、ルイズは才人が「どんなものでも武器さえ持てばすさまじい力を発揮する」ことを知り、街の武器屋で売っていたデルフリンガーという意志を持つ魔剣を購入して彼にプレゼントしている。
ギーシュも自身を一騎打ちで破った才人のことを次第に認めるようになり、時にくだらないことでケンカし、特に一緒に死線を潜る無二の友人となっていく。「学院内ではごく珍しい同じ平民の子」として才人に友好的だったシエスタは、次第に彼に好意を寄せるようになり、さらに自身の祖父が才人と同じく地球から召喚された日本人であることが発覚。日本軍の軍人だったシエスタの祖父が持ち込んだゼロ戦によって大きなピンチを脱したことも1度や2度ではなく、同胞としての気安さで才人はシエスタに気を許していった。才人のことが気になり始めていたルイズはこれに激しく嫉妬するが、「使い魔に特別な気持ちを抱いているなんて知られたくない」、「ひどい扱いをしてきたのに、今さら好きとは言えない」と悶々とする状態を続ける。

才人がハルケギニアの中で少しずつ居場所を作っていく一方、トリステイン王国と友好関係にあるアルビオン王国では大きな危機が発生していた。革命政府によって王族が殺害され、神聖アルビオン共和国が樹立。この新国家は王政を掲げる他の国家をも自身の敵と見なし、様々な謀略を仕掛けてくる。
ルイズの幼馴染でもあるトリステイン王国の王女アンリエッタ・ド・トリステインは、婚約者でもあったアルビオン王国の王子をこの事件によって失い、その復讐と侵略の意志を隠そうともしない神聖アルビオン共和国を牽制するために戦争を決意。同じく神聖アルビオン共和国を脅威をと見なす他の国家と共に軍勢を送り込む。その中には、「伝説の虚無の魔法使い」であるルイズと才人、ギーシュたちトリステイン魔法学院の生徒たちの姿もあった。

アルビオン戦役

日本人である才人は「どんな理由があったって戦争は良くない、自分が巻き込まれるのも真っ平だ」と考えていたが、貴族であるルイズやギーシュが"母国のために命を懸ける"ことを当たり前のこととして受け入れているのを見て強硬に反対を唱えることもできず、「ルイズを死なせたくない」との想いもあって内心の葛藤を隠しつつ戦地へと赴く。戦略兵器級の破壊力を持つルイズの魔法は、いざという時の切り札として温存されることとなり、才人とルイズは前線には出ないまま本物の戦争を肌で感じていく。
戦況はトリステイン王国を中心とする連合軍が優位に進めるが、両軍の戦力が疲弊したところでガリア王国の軍勢が突如として乱入。奇襲を受けた連合軍は総崩れとなり、このままでは全滅も必至という状況に追い込まれる。混乱した司令部は、ルイズに「全軍が撤退する時間を稼ぐため、力尽きるまで戦場で虚無の魔法を放ち続ける」という死亡前提の任務を命じる。

「そんな命令に従う必要はない」と才人は訴えるが、ルイズは「自分は貴族だから、国のために死ぬのは光栄なことだ」と言ってこの任務を引き受ける。そのルイズが内心では死の恐怖に震えていること、「死ぬ前に1度でいいからやってみたかった」と言って自分を相手に結婚式の真似事を行うのを見た才人は、「この子を死なせたくない」と強く感じ、彼女を薬で眠らせた上でロマリア連合皇国から参戦していたジュリオ・チェザーレという少年に預け、自身はデルフリンガーを手に迫り来る神聖アルビオン共和国の追撃部隊にたった1人で特攻を仕掛ける。
7万もの敵兵を相手に、片っ端から前線指揮官を叩きのめし、日本人の意地として決して相手を殺さないまま才人は獅子奮迅の活躍を見せる。ついに敵の将軍に肉薄するも、その時点で無数の矢と魔法を浴び、いくつもの刀傷を負っていた才人はそこで力尽きる。「千載一遇の勝機」と見て大軍勢を送り込んでいた神聖アルビオン共和国は、才人1人に大損害を受けて混乱に陥り、再編にかなりの時間を要する状況となった。その間に連合軍は無事に撤退するが、この時になってようやく目覚めたルイズは「才人が何をしたのか」を悟り、自分の代わりに彼を死なせてしまったことに愕然とする。

2度目の契約

ガリア王国の軍勢はその後もアルビオン王国領に留まり、漁夫の利を得る形で神聖アルビオン共和国を滅ぼす。"貴重な虚無の魔法の使い手”としてトリステイン王国に連れ戻されたルイズは、戦争を嫌がっていた才人を自分の身替わりで死なせてしまったことに耐えられず、毎日泣き暮らすようになっていた。ついには投身自殺まで試みるが、たまたまギーシュが粘土をこねて作成中だった「僕らを救ってくれた英雄才人の像」の上に落ちたことで命拾いし、「あの人が死ぬところを誰かが見たわけじゃない、まだ死んだとは決まっていない」とシエスタに励まされ、ルイズは才人を探すために彼女と共に戦争が終わったばかりのアルビオンに向かう。
その才人は、デルフリンガーの力でなんとか戦場を脱出し、森の中で暮らすティファニア・ウエストウッドというハーフエルフの少女に助けられて九死に一生を得ていた。しかし限りなく死に近い状態に陥った彼の体からはガンダールヴの力が失われており、「もう自分にはルイズを守る力は無い、彼女と共にいることはできない」と肩を落とし、自分が死んだことにしてルイズの前から姿を消そうとしていた。

ルイズとシエスタはなんとかティファニアの下まで辿り着くも、才人の意志を尊重した彼女から「才人は死んだ」と聞かされる。ルイズはそれでも「世界を越えて私の下に来てくれた、私のために命懸けで戦ってくれたあなたが死んだなんて信じない」と頑なに才人の生存を信じる。
そんな中、謎の魔法人形がルイズを狙ってティファニアの家を襲撃。いよいよ追い詰められたルイズは、「才人が死んでいるはずがない、私が危ないと知れば絶対に来てくれる」と信じて使い魔の召喚魔法を発動。自分が再びルイズに呼ばれたことを知った才人は驚き、そこまで彼女が自分を必要としてくれていることに勇気を駆り立てられ、再び召喚に応じる。それまでの戦いの経験を活かし、ガンダールヴの力無しで兵士たちを退けた才人は、ルイズと再び使い魔の契約を交わすのだった。

ガリア王国の陰謀

アルビオンでルイズを狙った魔法人形を操っていたのは、ガリア王国の者たちだった。ガリア王ジョゼフ1世もまた虚無の魔法の使い手だったが、弟へのすさまじいコンプレックスから心を失い、「大切なものを失えば何かを感じることができるかもしれない」と考えて遊び半分に世界をも滅ぼす謀略に興じていた。アルビオン王国の滅亡も、連合軍の敗退も、ジョゼフ1世の鬼謀によって誘導されていたのである。
ジョゼフ1世は人類を危険視する純潔のエルフたちと手を組み、彼らが忌避する虚無の魔法の使い手を始末しようとしており、ルイズが狙われたのもそれが原因だった。トリステイン魔法学院の生徒であるタバサは、ジョゼフ1世の姪に当たる人物で、身の危険を感じて名前と身分を偽って留学している状態にあった。

ジョゼフ1世はタバサを捕らえてルイズたちに揺さぶりをかけ、彼女たちを仕留めようと画策。罠と知りつつもタバサを救うためにガリア王国に乗り込んだ才人とルイズは、ルイズ以上に巧みに虚無の魔法を扱うジョゼフ1世を相手に苦戦する。
しかし、ここでもう1人の虚無の魔法の使い手であるロマリア皇国の教皇・聖エイジス32世ことヴィットーリオ・セレヴァレが介入し、ジョゼフ1世のコンプレックスを解消させる。"弟を殺して以来何も感じなくなった心を解放したい"という本来の目的を達成したジョゼフ1世は戦闘を放棄するが、彼の心を永遠に我が物とすることを望む己の使い魔によって殺害される。かくして陰謀と策略に満ちたガリア王国との戦いは終わりを告げるが、虚無の魔法の力を目の当たりにした純潔のエルフから「あの力はこの世にあってはならないものだ、6000年前の悲劇を繰り返させないために今度こそ消滅させなければ」との強い敵意を抱かれることとなる。

人類の危機とエルフとの戦争

エルフたちが虚無の魔法の使い手たちとの決戦に備えて動き出す一方、才人の周囲では「ティファニアはアルビオン王家の御落胤であり、4人目の虚無の魔法の使い手である」ことが明らかとなる。友好国の血筋を守るためにティファニアはトリステイン王国に引き取られ、魔法学院に通う中でエルフの血が混じった自分を全く恐れない才人に少しずつ惹かれていく。
そんな中、ヴィットーリオは人類全体をエルフとの決戦に向けて誘導していく。実はハルケギニアの人類の国家は風石という大地に反発して浮遊する鉱物の大鉱脈の上にあり、このままでは間もなくその全てが吹き飛ぶというのがその理由だった。エルフたちの国ネフテスにあるという、風石の核を破壊すれば、人類圏の地下にある風石の暴走も当面は収まるらしい。しかしそれは6000年前にブリミルが試みるも完全には果たせなかった困難な仕事だった。

滅亡の危機が目の前にあることを知った人類は、自分たちを遥かに上回る強力な魔法を操るエルフとの決戦に向けて舵を切る。この動きはエルフたちの側も察しており、「虚無の魔法の使い手さえいなくなれば、人類側は戦意を失う」と判断した彼らは、密偵を放ってルイズを拉致しようとする。
しかし、そうはさせじと才人が奮戦し、エルフ側が人類の情報を正確につかんでいなかったという事情もあって、手違いと混乱から才人とティファニアがネフテスへと連れ去られることとなる。なんとか脱出しようとする中で、ネフテス近郊の海底深くに現代の地球の原子力潜水艦が沈んでいることを知った才人は、ヴィットーリオとジュリオの目的が「地球の強力な武器を使ってエルフと戦う」ことにあるのではないかと考え始める。

愛の勝利と大団円

脱出劇の中で瀕死の深手を負った才人を救うため、ティファニアは彼を自身の使い魔にする。ルイズとティファニア、2人分の主を持つ使い魔となった才人には、ガンダールヴの他にリーヴスラシルという力が宿る。これは自身の命を激しく消耗する代わりに主の放つ虚無の魔法の力を劇的に上昇させる、危険かつ禁断の力だった。
「かつて人類のものだった"聖地ネフテス”の奪還」を掲げて人類の連合軍が進軍する中、才人はエルフたちの側で、ルイズは人類の側で、戦争の回避に向けて動き出す。やがて2人は、ヴィットーリオの本当の目的が「聖地の奪還」でも「風石の核の破壊」でも「地球産の兵器を用いたエルフとの決戦」でもなく、「ネフテスでのみ使用可能な"異世界への扉を開く”虚無の魔法を使って地球へと侵攻し、風石による滅亡の危機の無い土地を確保する」ことにあることを知る。

ハルケギニアの人々と地球の人類との間に戦争が起きれば、どれだけの命が失われるか分からない。才人がティファニアと共にルイズとの合流を目指す中、ルイズはルイズで「愛する才人の故郷を戦争に巻き込みたくないが、もう自分に人類を止める術はない。このまま虚無の魔法を使い続ければ、リーヴスラシルとなった彼を死なせてしまう」と絶望し、全ての虚無の魔法を消滅させることで状況の打開を図ろうと画策。それは6000年前に自身の魔法の暴走を恐れたブリミルも辿った、"ガンダールヴの力を持つ使い魔に自分を殺させる"という方法だった。
デルフリンガーや地球の兵器を総動員して無数の敵を倒し、満身創痍になりながらもルイズの下へと辿り着いた才人を待っていたのは、彼を救うために自らデルフリンガーの刃に飛び込む最愛の人の姿だった。「こんな結果のために戦ってきたのか」と才人は絶望するが、ここでデルフリンガーが「今後自分たちのような悲劇を繰り返させないために、ブリミルが自身の使い魔と共に作成した」という己の過去の記憶を完全に取り戻し、身代わりとなって砕け散ることでルイズを蘇生させる。その後ルイズと才人は発動の途中だった虚無の魔法の残滓を利用して風石の核を破壊し、人類圏の危機は回避され、エルフたちとの大規模な戦争も、地球への侵攻も中止となる。

結果としてハルケギニアを救った才人とルイズは英雄と持てはやされ、人類圏へと凱旋。互いの想いを確かめ合った2人は結婚する。しかし、ここで生き残ったジェリオから、地球への扉を1人分かつ1度だけ開くブリミルの遺産が才人に手渡される。己の計画が失敗したことを知って自ら命を絶ったヴィットーリオが、散々に利用した才人とルイズに対して通した"筋"としての贈り物だという。ハルケギニアでの生活と、地球に残してきた両親との間で悩む才人を見たルイズは、これまで本来無関係のはずのこの世界のため、自分を守るために戦い続けてくれたことに感謝しつつ、「本来の世界に帰るべきだ」と彼を諭す。
かくして才人は地球へと帰還することとなり、シエスタ、ギーシュ、タバサ、ティファニアといった面々と別れの挨拶を交わす。しかし笑顔で彼を送り出すつもりだったルイズが、地球への扉が開いた時点で「やっぱり別れたくない、私も一緒に行く」と才人に飛びつく。どうしたものかと才人が戸惑う中、鍔のみ彼の手元に残されていたデルフリンガーが「1人分くらいなんとかしてやる」と囁き、地球へと続く扉が拡張。才人はルイズを抱き寄せ、「それなら自分も行きたい」、「英雄としての役割はどうするんだ」と大いに慌てる仲間たちを尻目に、2人で地球へと続く扉に飛び込むのだった。

『ゼロの使い魔』の登場人物・キャラクター

主要人物

ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール

CV:釘宮理恵

本作の主人公。物語開始時点で16歳。トリステイン王国の貴族の家に生まれた、桃色の髪を持つ美少女。非常に誇り高く、貴族としての務めに真摯に向き合う高潔な少女だが、物語開始当初は「魔法が使えない落ちこぼれ」扱いされていたこともあって余裕がなく、使い魔として召喚した才人にも時に辛辣に当たっていた。
虚無の魔法の才能を持っていることが明らかとなり、共に大冒険を繰り広げる中で才人に強く惹かれるようになるも、「ひどいことをたくさんしたのに、今さら好きなんて言えない」と二の足を踏み続け、その関係は遅々として進まなかった。それでも才人の暴走気味の妄想をぶつけられるたびに「よく分からないが彼が喜んでくれるなら」と恥ずかしがりつつ応えており、物語が進むに従い2人切りになるとバカップル化する傾向が強くなっていった。

魔法のこととは別に胸が小さいことをコンプレックスにしている。嫉妬深いところもあり、才人が自分以外の少女にデレデレするたびに怒りを爆発させていた。

平賀才人(ひらが さいと)

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