Apotheon(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『Apotheon』とは、Alientrapによって開発されたメトロイドヴァニア系ゲームである。2015年に、PlayStation 4、PC向けにリリースされた。古代ギリシアの壁画風グラフィックで描く本作は、横移動による探索要素とシンプルながら迫力満点のバトルがメインとなっている。英雄ニカンドロスを主人公にしており、厄災が襲う大地を救うためにオリンポスの神々に挑む姿が描かれる。Steamでは、2800を超えるレビューの多くで「非常に好評」の評価を得ている作品だ。

『Apotheon』の概要

『Apotheon』とは、Alientrapによって開発されたメトロイドヴァニア系ゲームである。メトロイドヴァニア系ゲームとは『メトロイド』や『キャッスルヴァニア』から取られた俗語であり、探索要素が取り入れられた2Dアクションゲームだ。本作は、2015年にPlayStation 4、PC向けにリリースされた。古代ギリシアの壁画風グラフィックで描く本作は、横移動による探索要素とシンプルながら迫力満点のバトルがメインとなっている。操作は、移動・照準・ジャンプ・攻撃・ローリング・盾を構えるというシンプルなものだが、壁画タッチのキャラクターが軽快に動く光景は真新しさがある。英雄ニカンドロスを主人公にしており、厄災が襲う大地を救うためにオリンポスの神々に挑む姿が描かれる。神々とのバトルは迫力満点であり、アニメーションや神秘的なBGMなど評価すべき部分も多い。Steamでは、2800を超えるレビューの多くで「非常に好評」の評価を得ている作品だ。

『Apotheon』のあらすじ・ストーリー

VILLAGE OF DION

ニカンドロス(左)と、村の護衛(右)

繁栄と共に暮らしが穏やかになっていた古代ギリシアだったが、天上で暮らす神々にとって人間の存在は邪魔でしかなかった。繁栄とともに力を付けていく人間を危険視した神ゼウスらの計らいで人間たちは神から与えられた恩恵を失い、海や山は荒れ果て、大地は痩せ細ってしまった。主人公であるニカンドロスは、人類の存亡をかけて神々を打倒するために発起することになったのだ。
ニカンドロスは、オリンポス山の麓にあるディオンという村に足を運んでいた。そこは、神々が人間を支配するための拠点があり、神ヘラが統治している。このエリアは、操作方法や武器・アイテムの使用方法を学ぶためのチュートリアルステージとなっており、神々に反抗するニカンドロスの姿が描かれている。ヘラの護衛を排除することに成功したニカンドロスだったが、ヘラ当人から最高神であるゼウスが人間の住む世界を破壊する計画を立てていることを知る。ヘラは神でありながら夫であるゼウスの蛮行に耐えられないとしてニカンドロスに協力すると進言してきたのだ。
ニカンドロスは、ヘラが作り出したワープゲートに入り天界を目指すことになる。

AGORA

ニカンドロスは、天界への入り口であるオリンピアンゲートに到着した。ここから先は、アポロ・アルテミス・ハデスの3神を打倒するために、神々が住む街「AGORA」を経由して移動することになる。AGORAは広大な街で、多くの住宅や商業施設から形成されている。プレイヤーは、AGORAでアイテムや装備品を補給しながら、アポロ・アルテミス・ハデスの3神が住むエリアに移動して神の打倒を目指すのだ。
AGORA内では、神の憲兵が徘徊しており侵入が許されていないエリアに入ると罰金の徴収や武力による制圧を行ってくる。そのため、憲兵の視界に入らないようにキーピックで扉を開錠したり、憲兵に気付かれないように敵の数を減らすと探索しやすくなる。街の中央にはマーケットがあり、武器・防具・トレーナー・アイテムを購入可能だ。

APOLLO

アポロ(右)と出会うニカンドロス(左)

AGORAからアポロのいる庭園を目指して進んでいくと神アポロが弦楽器を弾いていた。アポロは預言・医療・音楽の神である。神を打倒しに来たニカンドロスだったが、人間に聴かせる音楽はないと一掃したアポロと憲兵に拘束され地下施設に幽閉されてしまう。地下施設では所持品を没収されてしまうため、同じく幽閉されている人間達からアイテムを貰って脱出することになる。施設内は憲兵が巡回しているほか、弓の罠が初登場するため盾を使った防御操作が重要だ。装備一式を取り戻したニカンドロスは、施設内の鍵を奪取して脱獄することに成功する。出口手前で巨人族のブロンテスを打倒したニカンドロスは、アポロの庭園を破壊して追い詰めることに成功するのであった。

ARTEMIS

AGORAからアルテミスの森へと進んでいくと、森の神々からハンターになるテストを受けるように依頼される。アルテミスを打倒するためにはハンターの称号を得て、彼女に近づかなければならなかった。プレイヤーは、狼が徘徊する広大な森を探索しながら、キメラやダイヤウルフを狩ってハンター試験に合格するために戦うことになるのだ。キメラ・ダイヤウルフを倒し森を浄化したニカンドロスは、その功績を称えられてハンターとして認められる。ハンターの称号を得たニカンドロスは、アルテミスがいる玉座へ入ることを許されるが思惑を読んでいたアルテミスの妖術で鹿に変えられてしまうのだった。アルテミスとの戦闘に突入したニカンドロスは、鹿の妖術を解く装置を使いながらアルテミスを追い詰めて打倒することに成功した。

HADES

ハデスの島で多くの死者に襲われるニカンドロス(中央)

AGORAの地下には、陽の光が届かない地下施設と大海原が広がっていた。神ハデスが統治する島へ行くため、ニカンドロスは正気を失った人々が乗る船に乗船することになる。ハデスが統治する島はACHERON・COCYTUS・LETHE・PHLEGETHONの4つのエリアに分かれており、死者から船を守るギミックや迫る炎から脱出するギミックといったギリシア人がイメージする死の象徴が描かれている。4つのエリアをクリアするとハデスが統治する根城へ扉が開くが、ハデスとの戦闘はなく、彼の愛人を護衛している兵士達と戦うことになる。
ハデスが守っていたのは神ゼウスと神デメテルの娘であり、ハデスはその娘を誘拐し娶っていたのだ。ハデスの手から娘を救出したニカンドロスは、デメテルの恩恵によって勇敢な戦士として名を馳せることになった。しかし、娘をハデスへと差し向けたのは神ゼウスであり、すべては穏便に神々の世界を統治するための政略結婚だったのだ。ニカンドロスがこれまで行ってきた蛮行はゼウスの耳に入ることになり、ゼウスの膨大な力によってニカンドロスは地上へと叩き落とされてしまうのである。

VILLAGE OF DION2

村は神々によって破壊され飢饉に苦しむ村人の悲痛な叫びがこだましていた。本チャプターは、ニカンドロスが村に在中しているゼウスの使いを排除しながらも、村で指揮を執っている神ヘラのもとにたどり着くまでを描いている。
エリアの最深部にはヘラが佇んでおり「すべては神ゼウスの怒りを鎮めるためだった」と語るが、その真意は定かでは無くヘラに対する疑念が募るストーリー展開となっている。ニカンドロスは、ゼウスを止めるためにヘラが作り出したオリンピアゲートのワープホールに乗って天界へと戻ることに成功するのだ。

ACROPOLIS

ゼウスが統治している上位階層の神が住むアクロポリスにやってきたニカンドロスは、ゼウスの側近である強大な神ポセイドン・アテナ・アレスを討伐するために3つのエリアを移動することになる。アクロポリスは3つのエリアを繋ぐ巨大な都市となっており、強化アイテムや優秀な装備品が数多く手に入る。また、ここから敵兵士が大幅に強化されており、羽根で空中を飛び回る兵士や、爆発物を投擲してくる兵士が追加される。アクロポリスの中央にはバザールがあり、AGORAで頭打ちとなっていた武器の強化が解放される。
ここから先は、ポセイドン・アテナ・アレスが統治するエリアを自由に探索できるようになるため、好きな順路で攻略可能だ。

POSEIDON

大海原で戦うニカンドロス(中央)と神ポセイドン(左)

アクロポリスから左に位置する扉を抜けると、大海原が広がるポセイドンの領地へと辿り着く。ポセイドンの領地は巨大な船を操舵して碁盤のマス目のような区分のエリアを移動していくことになる。エリアごとに広大な海や山、砦が存在しており、3箇所のエリアでポセイドンと戦うための勲章を手に入れることが目的だ。一番北のエリアではヒッパルコスという天文学者から勲章を奪うために、エリア内に配置された馬に乗った騎馬戦が楽しめる。中央に位置するエリアには巨大な砦があり、罠や魔法を駆使する敵を倒しながら最上階の勲章を目指すものとなっている。3つ目の勲章は仕掛けで増水するエリアとなっており、ポセイドンにちなんだ人魚のような神々が水中で攻撃を仕掛けてくるギミックが用意されている。
3つの勲章を集めると、大海原に神ポセイドンが登場しニカンドロスを苦しめる。強大なポセイドンは大海原にニカンドロスを吹き飛ばす攻撃を持っており、その巨体でニカンドロスを大いに苦しめることになった。しかし、ポセイドンの猛攻をしのぎ切ったニカンドロスは、ポセイドンに打ち勝ち彼の持つトライデントを強奪することに成功するのである。

ARES

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