試験中に夢中で読んでしまう小説まとめ!吉本ばなな『TUGUMI』など
ここでは現代文の試験に採用されることが多い、うっかり夢中で読んでしまう小説をまとめた。ふたりの少女の夏の日常を描いた吉本ばななの『TUGUMI』、動物を飼っている人が読んだら涙が止まらなくなる江國香織『デューク』などを紹介している。
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解説には私小説とあります。姨捨伝説を通して、自身や家族のエピソードを連ねながら、氏は一族に流れる厭世観的性向に気づきます。
少年期以来の紆余曲折に満ちた井上が一応功なり名を遂げて、『しろばんば』などに描かれた出来ごとはおくびにも出さずに、信州に伝わる姨捨の故事について語る。
顔の中の赤い月/野間宏
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この小説は、「結局、自分の苦しみは、他人には絶対分からない」「自分も他人の苦しみをどうすることもできない」「自分と他人の間には決して越えられない壁がある」という、「どうしようもなさ」で溢れかえっている。
戦後の異常な空気感のため、文書の粗や物語の破綻もみられるけど、勢いと戦後という時代を見事に伝えた作品たちは力強く引き込まれる。
眠れる分度器/山田詠美
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「僕は勉強ができない」から、付記の「眠れる分度器」について。
これは付記として扱われているが、本文より、よかった。
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『眠れる分度器』(「ぼくは勉強ができない」所収)が入試や教材ではおなじみで、繊細な心の動きの描写が本当にすばらしいです。
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夜明け前/島崎藤村
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1200ページを超える長さの小説なんていくらでもあるのだけれど、本作が異様に長く感じられるのは、極めて密度の高い文章のためだろうか。完読するのに1か月くらいかかりそうだ。
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この小説は「自分の親父の物語」ではなく、そこに体現された「日本の歴史の物語」、江戸から明治へという激動の時代とは本当のところどうであったのか、について、藤村なりの手法で語った物語なのだ。
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