『ガレキとラジオ』出演の役所広司が大激怒!”やらせ”と”演出”の差って何?
”やらせ”とは、事実とは異なる内容を作為・捏造しておきながら、そのことをまるで本当のことであるかのように見せることをいう。エンタメ界では、この”やらせ”が発覚し炎上することが多々ある。2013年4月13日に公開された東日本大震災の復興の様子を描いた映画『ガレキとラジオ』でも”やらせ”が発覚し、ボランティアでナレーションを担当していた役所広司が大激怒したという。しかし撮影スタッフ側はこれを”演出”と主張。”やらせ”と”演出”の差とは一体どこにあるのか、何にあるのかを考えてみた。
・東日本震災復興を描いた映画でやらせが発覚
出典: www.facebook.com
東日本大震災から約2か月後に宮城県南三陸町に設置された災害ラジオ局の活動を追ったドキュメンタリー映画「ガレキとラジオ」
被災地、宮城県南三陸町のラジオ局に密着したドキュメンタリー映画「ガレキとラジオ」に「やらせ」があった
出典: www.asahi.com
震災で娘と孫と亡くした女性がラジオで励まされる場面があるが、女性は実際にはラジオを聞いておらず、撮影時にラジオを聞いていたのはスタッフの演出だった
実際はリスナーではない仮設住宅に暮らす70代女性を、放送を聴いて励まされている被災者として撮影する過剰な演出
さらに撮影班は事前に女性にせりふを細かく指示。「いつも聴いている」「音がないと寂しい」などと言わせたという
出典: www.asahi.com
・この映画でナレーションを務めていた役所広司さんがブログでやらせに対し怒りのコメントを出す
出典: s.cinematoday.jp
映画は大手広告会社の博報堂が企画制作。同社社員の梅村太郎氏が監督し、俳優の役所広司氏がナレーションを担当
出典: www.asahi.com
俳優の役所広司が2014年3月5日にオフィシャルブログを更新し、ナレーションを務めた映画『ガレキとラジオ』での“やらせ”に現在の心境をつづった
「映画の撮影の際に「ヤラセ」の演出があったという記事が新聞に掲載されています、という連絡が入りました。記事を読んで愕然としました」
役所広司さんは「今後二度と上映されるべきものではありません」と強い言葉で非難
「僕もこの映画作りに参加した人間として、とても悲しく思います」と胸中を明かした
・制作や監督側は一連の描写は「演出」だったとのコメント
出典: alternas.jp
同作の梅村太郎監督、塚原一成監督は、一連の騒動について「ドキュメンタリーとして許される範囲の『演出』として考えておりました」との見解
梅村監督は朝「CDで聴いてもらって、ラジオとの接点がゼロではないと思った。それも広い意味でリスナーだと考えた」と説明
出典: www.asahi.com
企画制作した大手広告代理店の博報堂は「『やらせ』とは考えていないが、誤解を招きかねない行為だった」と説明
出典: www.nikkei.com
映画は昨年4月から全国20館以上で公開され、自主上映会も開かれている
その後、エグゼクティブプロデューサー・山国秀幸氏が、全ての主催者(41団体)に同作の上映中止を申し入れたことを映画の公式Facebookで発表
・こうした騒動でよく問題になる「やらせ」と「演出」の差はどこにあるのか?
▼やらせとは?
Related Articles関連記事
陸王(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『陸王』とは作家の池井戸潤が書いた小説『陸王』が原作のドラマで、脚本は八津弘幸、演出は福澤克雄と田中健太が担当。ドラマのストーリーは資金難に苦しむ老舗足袋屋の社長が、会社の未来を考え新規事業のランニングシューズ開発に乗り出し、たくさんの人の助けで苦難を乗り越え、マラソン足袋「陸王」を開発するまでの企業再生物語。ドラマの主人公である宮沢紘一を俳優の役所広司が演じ、たくさんのエキストラを使った駅伝シーンなどは臨場感のあるシーンに仕上がっている。大多数の人たちから感動したと大反響を呼んだ人気ドラマ。
Read Article
Shall we ダンス?(Shall We Dance?)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『Shall we ダンス?』とは、周防正行監督・脚本による1996年製作の日本映画。社交ダンス教室を舞台としたハートフルコメディ。日本アカデミー賞独占をはじめとして数々の映画賞に輝き、海外においても19ヵ国で公開され高い評価を得た。平凡な中年サラリーマンの男性が、電車のホームから見かけた社交ダンス教室の美女に魅せられダンスを習い始め、ダンスをきっかけに見失っていた自分自身や生きる情熱を取り戻していく姿を描く。
Read Article
VIVANT(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『VIVANT』とは、は2023年7月から同年9月までにTBS系「日曜劇場」枠で放送されたアドベンチャードラマ作品。サラリーマンの乃木憂助は、自身にかけられた誤送金の疑いを晴らすためバルカ共和国に向かう。バルカの地で乃木を巻き込んだ自爆テロ事件は、やがて暗躍する国際テロ組織、そして乃木の正体へと繋がっていく。国内外から集結した豪華俳優陣やモンゴルで撮影された大スケールの映像、そして、予想を超える展開が連続するストーリーが見どころとなっている。
Read Article
【奥様は、取り扱い注意】2017年の秋ドラマまとめ!キャスト・主題歌・あらすじを紹介【陸王】
2017年の秋ドラマについてのまとめです。『奥様は、取り扱い注意』や『陸王』など、話題になった作品が多く放送されたシーズンでした。ここでは各作品のキャスト・スタッフや、主題歌、あらすじ・ストーリーについてまとめています。
Read Article
話題作が目白押し!年末年始のドラマ再放送が神がかっていた!【西郷どん、おっさんずラブほか】
年末年始はテレビ番組の内容も特別編成が多くなり、話題になったドラマなどの再放送が行われるケースも多い。普段ゆっくりテレビを見られない人にとっては、大変ありがたいサービスである。本記事ではネット上で「話題作ばかり!」と話題になっていた、2018年の年末年始に放送されていたドラマの情報を、まとめて紹介する。
Read Article