新世界より(From the New World)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『新世界より』は2012年10月からテレビ朝日系列で放送されたSFアニメである。全25話。原作は貴志祐介の同名の小説であり、テレビアニメの内容は原作をほぼ忠実に再現している。
舞台は人類が「呪力」と呼ばれる超能力を身につけた1000年後の世界。12歳の少女・渡辺早季が同級生と共に禁断の知識に触れたことで少しずつ平和が歪んでいく様子が描かれる。物語は早季たちが12歳・14歳・26歳の時期の3部で構成されている。

まだ人類が科学文明の恩恵を受けて暮らしていた頃、アメリカで開発され、ひそかに日本に持ち込まれた大量殺戮兵器の俗称。正確には「強毒性炭疽菌」のことで、極めて高い感染力があり、人体に摂取されると治療法は皆無だという。元々は呪力を持たない人間が、呪力を持つ人間を根絶やしにするために開発した秘密兵器。現在は、廃墟と化した東京のある場所に保管されているらしい。

地理・組織

八丁標(はっちょうじめ)

神栖66町と外界を区切る境界線に張られた注連縄(しめなわ)。紙垂(しで)の付いた太い縄が、ぐるりと町を取り囲み、外から流れてきた“悪いもの”が町に侵入するのを防いでいると教えられている。しかし、本来の目的は、外敵から町を守るためではなく、自分たち人間から絶えず漏出している呪力を外の世界に向けるため。そのせいで町の外では、わずか1000年という短い年月で、生態系や生物の進化に大きな異変が起きている。

神栖66町(かみすろくじゅうろくちょう)

利根川の下流、大昔に茨城と呼ばれた地域があった一角に広がる町。現在、およそ3000人の人々が暮らしている。町には水路が張り巡らされ、船が行き来する交通の要として利用されている。水車による発電も行われているが、電力の使用は公民館の放送に限られている。また、貨幣という概念は存在せず、社会は助け合いと無償の奉仕によって成り立っている。

倫理委員会(りんりいいんかい)

町のあらゆる方針を取りまとめる最高位の意思決定機関。委員長の権限は町長より強いといわれている。

生物

バケネズミ

ハダカデバネズミから進化したとされる生物で、知能は高く、中には人語を理解し、しゃべれる個体も存在する。身長はおおむね120~140cm程度だが、個体によっては子供の背丈を上回る体躯を持つ者もいる。呪力を持つ人間を"神"と崇めており、その命令には絶対服従の意思を示す。普段は、八丁標の外に点在するコロニーと呼ばれる"巣"で生活しているが、土木工事などの役務を命じられた際には、町に入ることも許されている。また、人間に忠実なバケネズミには、額にコロニー名を記した刺青が施されている。

コロニー

女王を中心とするバケネズミ集団の単位。神栖66町周辺には10個ほどのコロニーが存在し、スクィーラが奏上役を務める塩屋虻(しおやあぶ)、奇狼丸が司令官を務める大雀蜂(おおすずめばち)など、人間に従順なコロニーは存続を許されている。いっぽう、人間や呪力の存在を知らない土蜘蛛(つちぐも)などの海外から渡ってきたバケネズミたちは“外来種”と呼ばれ、人間に危害を加えるようであれば、コロニーごと駆除の対象となる。

ボノボ

ヒト科チンパンジー属に分類されるサル。チンパンジーより高い知能を持つといわれる。小型哺乳類なども食べる雑食性ではあるが、同種間で争うことはほとんどないという。その理由として、個体間の緊張やストレスが高まると、濃密な性的接触を行い、それによって抗争の火種を解消しているからであると考えられている。成熟した雄と雌はもとより、同性間や未成熟な個体でも、擬似的な行為を行う。これにならい、サイコキネシスによる対人攻撃が常態化していた当時の人類は、ボノボ型の愛の社会への変革を計画。以来、人間同志の親密な接触は黙認、あるいは推奨されている。

『新世界より』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

スクィーラ「私たちは人間だ!」

バケネズミの反乱を起こしたスクィーラは、捕らえられて裁判にかけられる。そこでスクィーラは「私たちは人間だ!」と叫んだ。知性や心を持ち、人間と同じように考えて行動できるスクィーラの、自らが人間であることを主張したセリフだ。法廷では下等生物と嘲笑われたが、後に実はスクィーラの主張が正しかったことが判明する。

『新世界より』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

愛の社会

早季×真理愛

愛の社会を目指しただけあり恋愛に対して自由である。
百合、BLシーンが多数あるので見るのに注意が必要。

『新世界より』の主題歌・挿入歌

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