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tnkのレビュー・評価・感想

幸せへのまわり道
9

「幸せへのまわり道」感動しました。

穏やかな作品です。とても優しい気持ちで眠りに誘われます。
尊敬に値する主人公、最後ピアノを叩く主人公、近くて遠い、遠くて近い感じがとても良かったです。こんな人いないと言ってしまえばそれまでだけど、こんな人を目指すことはできる。久しぶりにクリアな気持ちで見ることができた映画でした。
フレッド・ロジャース(トム・ハンクス)は子供向けの人気テレビ番組の司会者で、子供の感情と向き合い、前向きになれるメッセージを優しく発信し続けた実在の人物。その穏やかな語り口と笑顔で、世の中の複雑な事象を取り上げ、感情との向き合い方をわかり易く解説していきます。まるで自分がカウンセリングを受けている錯覚に陥ります。人と比べない、ゆっくり焦らず自分の人生を生きようと思える作品でした。
オープニングや印刷工場の映像、ミニチュアの街の模型など沢山の工夫があって見ていてホッとします。お洒落になった気分になれました。他者に惜しみない優しさを与えることの出来る強さを手に入れた彼の姿には学ぶ事も多く、心を浄化してくれます。暖かい作で、トム・ハンクス、久しぶりに観ましたが、やっぱり偉大な俳優さんだなぁと感じました。この映画を見た後、自分がどうなりたいか前向きに考えていこうと思えた映画でした。

惑星ソラリス
8

SF映画史に名前を連ねる不朽の名作『惑星ソラリス』

『惑星ソラリス』は1972年公開のソビエトのSF映画で、原作はスタニスワフ・レムが1961年に発表した小説『ソラリスの陽のもとに』です。この映画の共同脚本・監督はアンドレイ・タルコフスキー、出演はドナタス・バニオニス、ナターリヤ・ボンダルチュク。電子音楽の演奏はエドゥアルド・アルテミエフ、またJ・S・バッハの曲も使われています。映画のストーリーは架空の惑星ソラリスを周回する宇宙ステーションで展開します。宇宙ステーションでは3人のクルーが精神に危機をきたしたために科学任務が中断してしまいます。心理学者クリス・ケルヴィン(バニオニス)が状況を明らかにするために宇宙ステーションに派遣されますが、他の者たちと同様の不可思議な現象に遭遇するだけです…この映画はSF映画に感情描写の深みをもたらそうとしたタルコフスキーの試みです。タルコフスキーは西側のSF作品は技術的な革新に焦点を絞っているために浅薄であると考えていました。『惑星ソラリス』は1972年のカンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞し、パルムドールにもノミネートされました。批評家による評価は好意的で、映画史上最高のSF映画の一つとして紹介されています。この映画でタルコフスキーが表そうとしたモチーフは『ストーカー』(1979年)でさらに掘り下げられることになります。

薬屋のひとりごと
8

毒薬の知識も楽しめるコミック

『薬屋のひとりごと』はインターネット投稿サイト「小説家になろう」から始まった中華風ライトノベルだ。それを漫画化したものが今回オススメのコミックで、男女どちらでも楽しめるファンタジー&ミステリー作品となっている。
貧しくも賢く、前向きな少女(猫猫と書いてまおまお)が、薬と医学の知識を使って謎を解く。冒頭から人買いにさらわれたり、花街で薬師をしているという身の上話に驚く。いつの間にか事件に引き込まれて、イケメンとのラブコメディ展開にドキドキしてしまう。

※以下ネタバレ注意。
後宮や旅先で次から次へと事件が起こる。猫猫はその細かい現象を集めて分析する。彼女の推理能力に気づくのがイケメン宦官こと壬氏(じんし)。やがて協力して事件を解決するようになる。
他には、親と慕う医師、後宮に咲く妃たち、など面白いキャラクターがどんどん増えていく。
主人公の、犯人にさえ共感してしまう優しさにジーンとくる。複雑な過去を背負いながらも生きる人々。猫猫の賢さ、正直さが事件を解決に導いてゆく。壮大な展開ながらもクスッと笑えるエピソード満載で癒される。コミックならではの読みやすさに全巻ハマること間違いなしだ。

コミックは2種類あるので注意が必要だ。スクウェアエニックス版(ガンガンコミックス)は正統派でしっかり読みたい人向けで、原作ファンに大好評である。あらゆる世代向けとして小学館版(サンデーGXコミックス)があり、読者層が広がっている。
ファンタジーの世界でゆっくりしたい人は是非ご一読いただきたい。

燃えよドラゴン / Enter the Dragon
10

永遠に語り継がれる映画です

1973年に公開されたアメリカ映画なので、すでに半世紀前の古い映画だと言えます。しかし公開当時に観た衝撃は、今でも変わらないほどの映画と言えます。主演は香港出身のブルース・リーですが、ヌンチャクを高速で振り回すシーンは誰にも真似できません。さらに怪鳥音と言われる雄たけびで次々と繰り出す足技で敵をやっつけるところは爽快で、手に汗にぎります。彼は公開当時にはすでに亡くなっていたこともあり、伝説の人になっていました。映画の中身は、敵に妹を殺された兄が孤島で開催された敵のトーナメントに参加し、最後には敵の親玉をやっつけるという簡単なストーリーになっています。冒頭でブルース・リーがプロレス風パンツだけで同様の相手とグローブだけはめて戦うシーンが流れます。ブルース・リーは意外に細身ですが、筋肉が隆々としているうえに動きが機敏なので、ここだけ見ても価値があります。アジア人なので小柄ですが、いざ戦うとなると大きく見えるのが不思議です。当時すでに病に侵されていた感じもありますが、表情にはすごみもあり、時々見せるユーモアあふれる笑顔も素敵です。男が男に惚れるということを初めて経験しました。当時高校生でしたが、みなブルース・リーの真似をして遊んでいました。最近見返すことがありましたが、まったく色褪せておらず、新鮮でわくわくしながら観ることができました。アクション映画の最高峰であり、これからもブルース・リーのような優れた格闘家であり役者は現れることはないと思っています。

劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEキングダム
10

新規でも気軽に入国できる世界観

約10年間に渡り愛され続けてきたコンテンツである『うたのプリンスさまっ』通称『うたプリ』の映画版です。アニメの映画としては珍しくコンサート仕立ての構成で18人のアイドル達のライブを体感出来ます。どれも新曲ばかりのセットリストになっていた為、昔からのファンは勿論、新しくうたプリを知った方や初めてだという方でも、皆んなが平等に同じラインから楽しめる内容だったと思います。
シャイニング事務所に所属する7人グループST⭐︎RISH、その先輩グループである4人組QUARTET NIGHT。シャイニング事務所とはライバル関係にあたるもう一つの事務所、レイジング所属の7人グループHEAVENS。
この3つのアイドルグループが合同で開催したコンサートがまさにマジLOVEキングダムというタイトルなのです。
タイトルがキングダムというだけあって映画を見ることを入国と表現するなど、ファン達が作り出す独特の世界観もこのコンテンツをお勧めする理由の一つでもあります。
これらの3つのグループにはそれぞれ全く違った魅力やコンセプトがあり、メンバーも全部合わせて18人とたくさん居るので、アイドルや2次元のイケメンに興味がある方は是非見てみてください。きっとあなたのお気に入りが見つかると思います。

Dead by Daylight / デッド バイ デイライト
9

ゲーム「Dead by Daylight」レビュー

「Dead by Daylight」は生存者4人と殺人鬼1人で対戦する、非対称型対戦サバイバルホラーゲームです。
このゲームはPC版、PS4版、XboxOne版、Switch版のプラットフォームで販売されています。
生存者は殺人鬼から逃げながら、5台の発電機を修理し、脱出ゲートから逃げるのが目的になります。

ホラーゲーム好きな方だけでなく、映画好きな方にも満足して頂ける内容のゲームだと思います。
「ハロウィン」「悪魔のいけにえ」「エルム街の悪夢」「ソウ」「死霊のはらわた」「スクリーム」「ストレンジャー・シングス」などとコラボしています。
映画以外のオリジナルキャラクターも個性豊かな面々でそれぞれにストーリーがあります。

私はPC版で生存者のみのプレイをしていますので、生存者視点からのみのレビューとなってしまいますが、生存者もプレイスタイルが様々です。
ひたすら発電機の修理に専念したり、他の生存者を助けに行ったり、殺人鬼とチェイスを楽しんだり、と様々です。
仲間に裏切られることも多々あります。かと思うと優しい殺人鬼に出会うこともあります。
私はゲームが好きですが、得意ではないです。それでもこのゲームはマッチング毎に違うゲーム内容で飽きることがありません。

からくりサーカス / Karakuri Circus / Le Cirque de Karakuri
10

笑顔の大切さを知るマンガ

謎のスーツの男に追われる小学5年生の才賀勝。
なぜかわからないが、スーツの男たちに命を狙われて逃げている。捕まってしまうと思った時に助けてくれたのは、くまの着ぐるみを着て風船を配っていた拳法使いの男。名前は加藤鳴海。
そして、勝が祖父から教えられていた、自分を守ってくれる女、しろがね。しろがねは、あるるかんという人形を操る、人形使い。
鳴海は、勝に言う。「おとなしくかっこつけてあきらめんな。あがいてあがいてダメだったらそん時ゃ…にっこり、笑うしかねぇけどよ」
鳴海は、どんな時も諦めが悪く、笑顔を大切にする。
しろがねは、人形のように美しいが、笑顔を忘れてしまった。
勝、鳴海、しろがねの出会いが少しずつそれぞれを変えていく。

鳴海は、ゾナハ病という奇病にかかっている。
ゾナハ病は発作が起こると、他者を笑わせることでしか抑えることができない。
やはり、笑顔がキーポイントなのだ。

ゾハナ病の原因は何なのか。
なぜ勝は命を狙われているのか。
しろがねはなぜ笑顔を忘れてしまったのか。
初期は謎が多いマンガではあるが、勝の成長、鳴海のまっすぐな行動、しろがねの変化に加え、他にも魅力的な人物が多く登場する。
人が成長するために、前に進むために、笑顔が大事だと教えてくれる名作。

少女☆歌劇 レヴュースタァライト
10

アニメとミュージカルのリンク!どんどん展開されていく世界から目が離せません。

少女☆歌劇 レヴュースタァライトは2017年4月に始動したプロジェクトです。
大きな特徴として
・ミュージカルが原作であること
・ミュージカルのキャストがアニメ等の声優を務めること
が挙げられます。原作となるミュージカルを中心に、アニメやコミックス等のメディア展開がされています。
主人公含むメインキャラクターの9人は、国内有数の演劇学校である「聖翔音楽学園」の「俳優育成科」の99期生であり舞台少女。
彼女たちは謎のオーディションに参加し、スタァを目指して仲間同士で競い合います。

なんと言っても舞台の迫力がすごいです。これまでアニメや漫画等の完全な2次元作品しか馴染みがなかったのですが、惹き込まれるストーリー展開や演出にリアルタイムで繰り広げられる演技、そして何よりアニメ好きな人にとっても入り込みやすい作品に感じられました。
舞台上映後しばらくしてから放送されたアニメは、舞台とはまた違った展開となりましたが、やはり2つのリンクを強く感じる箇所が多く、よく作られてる作品だなと思います。
舞台だけでもアニメだけでも十分に楽しめる作品ではありますが、二つが合わさることで何倍も面白くなると感じます。
原作は舞台ですが入りやすいのはアニメだと思いますので、まずはアニメから見て興味を持ったら舞台#1の映像を見るのが良いのではないでしょうか。
2017年に始まったばかりのプロジェクトですが既にとても盛り上がっています。今後が楽しみです!