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octopus423のレビュー・評価・感想

サカナクション / Sakanaction
8

Sakanactionの表現と私

音楽が好きな人達は、アーティストを生きがいや人生の活力として、生活の中に溶け込んでいるのではないかと思う。
もちろん私もその一人である。
車を運転している時、近所の公園を散歩している時音楽はいつもそばにあると感じている。
そのうちライブにも行ってみたくなるのは自然な成り行きである。
しかし2019年末からじわじわとコロナ禍が忍び寄り、あっという間に全世界を巻き込んでしまった。
そんな中、芸能・文化に関する催しは生活から完全シャットアウトされた。
一時期すべてのコンサートは中止されたことは皆さんの記憶にも新しいと思う。
そんな中、コロナ禍だからこそできることは何かSakanactionは模索し続けていた。
そしてそれをファンに色々な形で提示してくれたのだ。
過去のライブを無料でSNSで流したり、オンラインライブを上映してくれた。
私が受験で上京した日の夜、YouTubeで過去のライブ配信を観た。
受験生というものはとにかく不安で孤独でプレッシャーに押しつぶされそうになるが、その時なぜか自分は一人ではないと思うことができたのだ。
正直に言うと、息抜きのためたまたま観てみたというのが当時の状況であったが、驚くべき転機だった。
それ以来私はSakanactionの大ファンになってしまったのだから。
その後もいくつものオンラインライブをみせてくれた。
私が孤独から脱出できたのは、彼らのコロナ禍へのたゆまぬ挑戦がインパクトとなってネガティブな壁を打ち破ってくれたからではないかと思っている。
音楽としての表現は同時にリスナーへの贈り物となるのだ。

猫が教えてくれたこと
9

猫と人が織りなす温かな日々

猫が多く暮らし、そして猫好きも多い街イスタンブール。そこに暮らす7匹の猫たちと、彼らにかかわる人々を、猫目線で描いた猫愛溢れるドキュメンタリー映画です。
ドキュメンタリーなので、淡々と進んでいきますが、内容はなんだかとても深いです。
重いって意味ではなく、映画自体はとても気軽に見れるものでしたが、作中で人々が猫について語る言葉がとにかく深かいのです。
「怒鳴ることもあるけど、それは俺が疲れていたからだろう」
「人間は欲深くいろんなものを欲しがるけど、猫は自分自身に満足してる」
「エサをあげたんだからヒザに乗れ、なんて見返りを求めてもムダ」
のような言葉が随所で出てきます。
猫を理解し、猫を愛する人でないと、こんなことは言えないです。
また、印象的だったのは、人と猫との良き隣人的距離感。猫はいわば地域猫。道端に水やエサが置いてあって、街のみんなで可愛がっている感じです。
猫のあるがままを人々は受け入れていて、猫もつかず離れずの距離で人の傍にいる。
しかしながら、それもイスタンブールという歴史ある古い町並みの成せる業なのかもしれません。
作中で、都市開発が進んで猫の住む場所が消えているという話がありましたが、隣人が住みにくくなってしまった町は、はたして人にとっても住みやすいのかどうか…。
「猫は人に幸せを与え、僕らを幸せにしてくれる」と最後にあった言葉ですが、作中の人たちの、猫について語るときの顔が、これがまたいい笑顔!
猫が幸せなら、人間も幸せ、というのは万国共通なんでしょうね。