natsumi153@natsumi153

natsumi153
natsumi153
@natsumi153
23 Articles
3 Reviews
0 Contributions
0 Likes
natsumi153

natsumi153のレビュー・評価・感想

美少女同人作家と若頭
10

笑いがこらえきれないから部屋で一人で読むのをおススメ

笑えるのに所々に人のあったかさを感じさせる、でもオチはちゃんとつく。とにかくこの世界に入り込んでツッコミながら読む...。まずは一人で読める場所を確保した方がいいです。
しょっぱなから何故それを選んだのか、バナナウンコパクパクの主人公の名前に物申したいのにその暇ももらえずに若頭登場。顔怖い!でも名前…。若頭の名前は主人公の真逆で可愛すぎる。まさかのプリチィ♡ヘッドさん。名前を名乗るシーンだけで笑わせに来ます。それも最初はコミケで出会ってその二人だけの話かと思わせておきながら、敵対する組からも声の小さい・怪しすぎる主人公の強烈なファン登場。そして若頭は重度のオタクの鑑すぎて暴力団のサイトも監修してしまうので、暴力団のサイトからも目が離せない。主人公が「休日にヤクザのサイト見て終わるとは」と自分に疲れていましたが、こんなサイトあったら確かに目が離せない、いや離したくない。更に怖い顔の組長がペットのタマちゃんという野性味が過ぎる虎と一緒に写真を載せて、自己紹介がまさかの「さみしがりや」。もう笑うのとツッコむので忙しすぎます。
1巻でも十分振り切ってるのに2巻3巻とますますパワーアップしていくので読み続けずにはいられません。

ナイト ミュージアム / Night at the Museum
8

歴史の息づく博物館というテーマが最大に表現された映画

職も住まいも転々とし家庭にも問題を抱えていた主人公ラリーが就職斡旋所へ行き、自然史博物館での警備の仕事を紹介されることから始まります。博物館での仕事と張り切り向かうラリーですが、実際は老人3人が任されていた博物館での夜間警備の仕事。思っていた仕事と違ったラリーが事情を説明しようとしますが老人達は聞く耳を持たずに仕事内容の引き継ぎにとりかかります。そして意味深に「何者もいれるな、出すのも駄目だ」と言われ、訳の分からないまま任せられてしまうラリー。そのまま日は落ち、初の夜間警備の仕事を始めたラリーの目の前には、ひとりでに動き出すティラノサウルスの骨組や蝋人形、剥製の動物達…。驚きと戸惑いの中、ラリーは無事日の出まで警備を全うする事が出来るのか。

自然史博物館を舞台に広げられるこの映画では凶暴に見えたティラノサウルスも実は遊び好きで甘えん坊だったり、物知りで紳士的な大統領の像は意外にも恋に臆する一面を持っていたり。それぞれのキャラクターの歴史や個性が面白く表現されており、子供から大人まで幅広く楽しむ事が出来る内容になっています。そしてこの映画にはその続編ナイト ミュージアム2があり、こちらもまた前作の内容をよく組み込まれていて見応えのある映画となっています。

ダンサー・イン・ザ・ダーク / Dancer in the Dark
10

映画史上トップクラスの後味の悪さ

主人公はミュージカルの大好きな弱視のシングルマザーです。夢見がちということと、目が良く見えないということもあってか、工場で仕事中も頭の中で妄想を繰り広げて歌い、踊ります。その妄想シーンに合わせて場面はミュージカルに切り替わるのですが、その場面への入り方が絶妙です。
カメラワークといい、編集といい、演者といい、すべてが感動的といえるほどです。主人公であるビョークの歌唱力も素晴らしいです。
その妄想と現実の落差が映画をより奥行きのあるものにしています。奥行きがあるというかありすぎます。とても暗いストーリーです。救いがほとんどありません。
ビョークはハマり役でとても良い表情を見せます。共演しているカトリーヌ・ドヌーヴも優しく良い役柄です。しかしここまでするのかこの監督は、というくらい酷い話です。ラストを見たら落ち込むことは確実なので、心の準備をして鑑賞に臨むと良いです。悲しくはなりません。ただトラウマになります。メンタルの調子が万全ではない人は鑑賞を見送った方が良いかもしれません。ちなみに元々の台本では息子の目の手術は失敗でした。それをビョークがあんまりだと大反対して映画の結末になったそうです。
まるで悪口を述べているかのようですが、良い映画は見た人の心に何らかの爪痕を残すものです。そういった意味では、この映画は押しも押されもせぬ大傑作です。